2014年12月15日月曜日

COPD自己管理プログラム:RCTにて、運動パフォーマンス・疾患認識、不安改善

A self-management programme for COPD: a randomised controlled trial
ERJ December 1, 2014 vol. 44 no. 6 1538-1547 



COPDの自己管理サポートのためのプログラムには結論的な研究は存在しない。

Self-Management Programme of Activity, Coping and Education (SPACE) FOR COPD は、6週間の自己管理介入で、プライマリケアレベルでの介入の効果評価目的研究。

プライマリケアCOPD患者被検、通常ケアとSPACE FOR COPDの比較 単盲験RCT。アウトカム項目はベースラインと6週後、6ヶ月後比較。プライマリアウトカムはsymptome burdenで、自己報告 Chronic Respiratory Questionnaire (CRQ-SR) 呼吸困難ドメイン評価。セカンダリアウトカムは、同CRQ-SRの他のドメイン、Shuttle Walking test、 疾患の認識、不安、うつ、自己評価、喫煙状態、医療利用

COPD患者184名を登録、ランダム化

6週間後、群間有意差存在項目は、 CRQ-SR 呼吸困難、 疲労度と情緒スコア、 運動パフォーマンス、不安、 疾患認識

6ヶ月後、介入群意義有る状況仮説での群間差無し項目は、 RQ-SR 呼吸困難、 運動パフォーマンス、 不安 と smoking status

この簡易自己管理介入は、6ヶ月後呼吸困難改善を示さず、通常ケア比較でその意義無かったが、不安や運動パフォーマンス、疾患認識の項目ではgainがあった。

ERS/ATS公式レビュー  : 慢性呼吸器疾患歩行試験の検査特性と標準化

6分間歩行距離試験は保険点数化されたが、いろいろ問題がある。酸素療法適応や酸素流量適応に限定された部分が最大の弊害。
他、医師施行でのみ許可とか、 30m幅がとれないため漸増式シャトルウォーキングを代替としたいがみとめられないとか・・・


ERS・ATS の 慢性呼吸器疾患歩行試験レビュー


An official systematic review of the European Respiratory Society/American Thoracic Society: measurement properties of field walking tests in chronic respiratory disease
ERJ December 1, 2014 vol. 44 no. 6 1447-1478
http://erj.ersjournals.com/content/44/6/1447.abstract


6分間歩行距離(6MWD)は、信頼性ある検査法(class内相関係数 0.82-0.99;7研究)
学習効果存在し、2度目の検査で距離が伸びる(差 26m、13研究)

信頼性はISWTとESWTで同程度、学習効果はISWTでも同様(差 20m、 6研究)


66MWDは、肺機能 (r=0.10–0.59)より、ピーク運動能 (r=0.59–0.93) 、身体活動性 (r=0.40–0.85)と相関する


6WMDに影響を与える要素は、track長、激励、酸素負荷、歩行補助


酸素投与は、ISWT、ESWT共にパフォーマンスへ影響を与える。

運動トレーニングを含む介入による応答性としては、全患者で中等度から高度であった。




技術標準化


An official European Respiratory Society
American Thoracic Society technical standard: field walking tests in chronic respiratory disease
http://erj.ersjournals.com/content/44/6/1428.full.pdf

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note