2015年8月27日木曜日

前夜睡眠無しの翌日朝待機的手術施行手術は、医師のパフォーマンスに影響を与えない

手術関連問題事象発生率、十分な睡眠の場合 22.4%、 前夜から午前7時までの睡眠無しの場合 22.4%




Outcomes of Daytime Procedures Performed by Attending Surgeons after Night Work
Anand Govindarajan, et. al.
N Engl J Med 2015; 373:845-853August 27, 2015DOI: 10.1056/NEJMsa1415994



プライマリアウトカムは、死亡・合併症・30日内再入院(いずれかの地域病院)
セカンダリアウトカムは、30日内死亡、30日内合併症、30日内再入院、入院期間、手術時間







なら、外科医をこき使って良いのかというとそうはならない。
6時間以下の睡眠時間の医師は、睡眠時間6時間超の医師に比べ合併症率170%
http://www.reuters.com/article/2015/08/26/us-health-surgery-tired-surgeons-idUSKCN0QV2EP20150826



それまでの睡眠不足や過労蓄積など考慮されてない報告で一断面報告であることを斟酌しなければならない・・・

システマティック・レビュー&メタアナリシス:硬膜外ステロイド注射の有効性限局的


Clinical Question 10
 腰部脊柱管狭窄症における硬膜外ステロイド注射の意義は何か
http://minds.jcqhc.or.jp/n/medical_user_main.php



以前から疑念が持たれてた治療法

疼痛をアウトカムにする治療法には疑念持ち上がる治療法が多い

俯瞰的な価値を斟酌することなく、軽度でも疼痛緩和あればそれを全面的に支持する一部熱狂的患者や医師が存在する疼痛治療という分野・・・医療全体からJustifyされるかどうかの議論である



Epidural Corticosteroid Injections for Radiculopathy and Spinal Stenosis: A Systematic Review and Meta-analysis
Roger Chou, et. al.
Ann Intern Med. Published online 25 August 2015 doi:10.7326/M15-0934


治療効果としては速効性の疼痛機能改善と関連するがそのて程度は軽度で持続しない
長期手術リスクへの効果認めない

脊椎管狭窄症への効果はエビデンス少ないため判定できず



臨床的効果は統計学的にはあるが、その程度が軽度で、効果明確でない

Steroid injections added to the usual treatment of lumbar radicular syndrome: a pragmatic randomized controlled trial in general practice
Antje Spijker-Huiges, et. al.
BMC Musculoskelet Disord. 2014; 15: 341.

周術期心房細動抗凝固療法ブリッジング:重大出血リスク増加

周術期心房細動抗凝固療法ブリッジング非劣性トライアル

だが、ブリッジング療法回避の方が、重大出血リスク減少を示し、動脈血栓塞栓予防非劣性。

・・・すくなくともブリッジング療法を一般化すべきではないというご託宣?


Perioperative Bridging Anticoagulation in Patients with Atrial Fibrillation
James D. Douketis, et. al. for the BRIDGE Investigators
N Engl J Med 2015; 373:823-833August 27, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1501035

ワルファリン周術中断後
・ ブリッジング抗凝固療法:低分子量ヘパリン(Dalteparin 100 IU/kg体重)
・ マッチングプラシーボ:1日2回皮下(術前3日前〜24時間前、術後5−10日間)
ワルファリンは、術前5日前に中止し、術後24時間内に再開。
フォローアップを術後30日間施行

プライマリアウトカムは、動脈性血栓塞栓(卒中、虚血性塞栓、TIA)、重大出血

トータルで、1884名登録、950名 ブリッジング治療なし、934名 ブリッジング治療割り付け


動脈性血栓塞栓は、非ブリッジング治療 0.4%、 ブリッジング治療 0.3%(リスク差 0.1%ポイント、95%信頼区間[CI], -0.6 to 0.8 ; 非劣性 p = 0.01)


重大出血 非ブリッジング 1.3%、 ブリッジング群 3.2% (相対リスク 0.41; 95% CI, 0.20 to 0.78 ; 優越性 p = 0.005)


pro-resolving mediator(SPM)の有益性に疑念

 pro-resolving mediator(SPM)について
ω3PUFAからレゾルビンE1(RvE1)やRvE2といった抗炎症性代謝物が生成することが報告され、もう一つの可能性としてω3PUFAが積極的に抗炎症性の代謝物に変換されて機能する可能性が指摘されている。
http://plaza.umin.ac.jp/lipids/newsletter/newsletter3/topics.html


しかし、これらは、期待通りの働きをするのだろうか?それに疑問を呈する報告


Penn Study Questions Presence in Blood of Heart-Healthy Molecules from Fish Oil Supplements
Findings Provide More Data that Fish Oil Supplements' Clear Benefit is Suspect
プレス・リリース:http://www.uphs.upenn.edu/news/News_Releases/2015/07/fitzgerald/


レゾルビンマレシン、プロテクチンといったpro-resolving mediator(SPM)は魚油由来だが、これらの工業的合成番では、in vitroでは確かに抗炎症作用を有し、動物実験でも証明されている。しかし、in vivoで抗炎症作用を示すに十分な量の内因性物質産生されるかは実証されてな飼った。
今回の検証でも、SPMにより十分量の尿中・血中魚脂形成を検知できなかった。

(http://www.jbsoc.or.jp/seika/wp-content/uploads/2013/11/80-11-08.pdf)






Bioactive products formed in humans from fish oils.
The Journal of Lipid Research, jlr.M060392.
First Published on July 15, 2015, doi: 10.1194/jlr.M060392
http://www.jlr.org/content/early/2015/07/15/jlr.M060392.full.pdf




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