2014年7月2日水曜日

FOXO1のablation:腸管細胞を膵β細胞機能を有するよう分化させる

腸管の endocrine progenitor cell を、transcription factor Foxo1のablationにより、ブドウ糖反応・インスリン産生細胞へ分化することが、マウスで示された。

ヒト腸管内分泌progenitor及びserotonin産生細胞にも、FOXO1が存在することがこの報告で示され、ヒトiPS細胞由来の腸管organoidを用い、dominant-negative mutant、レンチウィルスencode化small hairpin RNAによるFOXO1抑制により、インスリン陽性細胞産生促進し、これは成熟膵臓β細胞マーカーを全て有し、分泌促進物質(Secretagogue)によるC-ペプチド遊離を示し、in vivoで生存し、マウスに移植可能となった。


FOXO1 inhibition yields functional insulin-producing cells in human gut organoid cultures
Ryotaro Bouchi, et. al.
Nature Communications 5, Article number 4242
doi:10.1038/ncomms5242
http://www.nature.com/ncomms/2014/140630/ncomms5242/full/ncomms5242.html


FOXO1阻害は、5HT細胞を、インスリン産生細胞へ直接転換することとなり、5HTレベル抑制・セロトニン作動性トーンを減少することにもなる。


Forkhead Box(FOX)転写因子の知識は、今後、糖尿病診療上必要になりそうだ・・・

スクリーニング/ツール:GADに対しては、GAD-7、 パニック障害に関しては Patient Health Questionnaire

全般性不安障害(GAD)と、パニック障害の頻度は多いが、理解十分されているとはいいがたい。
GAD、パニック障害に関するスクリーニング・ツールの開発が、症例把握と、治療促進につながるはず。

ということで、GADに対しては、GAD-7、 パニック障害に関しては Patient Health Questionnaireがいまのところパフォーマンス特性良好で、利用しやすいという、レビュー記事



Does This Patient Have Generalized Anxiety or Panic Disorder?
The Rational Clinical Examination Systematic Review
Nathaniel R. Herr, et. al.
JAMA. 2014;312(1):78-84. doi:10.1001/jama.2014.5950.



頭部外傷後ヘモグロビン濃度維持アウトカム改善エビデンス認めず

エリスロポイエチン製剤あるいはヘモグロビン輸血による、頭部外傷後閾値に情報不十分。ランダム化臨床トライアル、200症例(エリスロポイエチン 102名、対照:プラシーボ 98名)の比較研究。


主要アウトカムは、受傷後6ヶ月時点での、Glasgow Outcome Scale スコアあるいは、不良アウトカム(重度障害、植物状態、死亡)

結論から言えば、10g/dL以上維持あるいはEPO製剤投与はアウトカム改善しめせず、10g/dLの輸血閾値は有害事象頻度増加と関連。



Effect of Erythropoietin and Transfusion Threshold on Neurological Recovery After Traumatic Brain InjuryA Randomized Clinical Trial
Claudia S. Robertson, et. al
the Epo Severe TBI Trial Investigator
JAMA. 2014;312(1):36-47. doi:10.1001/jama.2014.6490.


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