2014年4月7日月曜日

【ACE阻害剤はCOPD肺機能減衰防御的】喫煙者急激肺機能低下はCOPDリスク要素であり、ACE阻害剤はその機能低下緩和

繰り返しスパイロメトリー検査最低3年間フォローアップされた、Lovelace Smokers Cohort 長軸研究喫煙経験者1,170名検討、平均フォローアップ期間5.9年


Rapid Lung Function Decline in Smokers Is a Risk Factor for COPD and Is Attenuated by Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitor Use
Hans Petersen, et. al.
Chest. 2014;145(4):695-703. doi:10.1378/chest.13-0799


喫煙経験者のうち32%で、迅速肺機能低下認める。ベースラインスパイロメトリー異常なし喫煙経験者中、迅速肺機能低下はCOPD発症リスク要素と相関(OR、 1.88 ; p = .003)

調査時ACE阻害剤使用は、迅速肺機能低下に予防的効果みとめ、特に、心血管疾患、高血圧、糖尿病併発時に著明(ORs 0.48、 0.48、 0.12;  P 0.02以下)



ACE阻害剤不耐用者=肺機能急激低下傾向ってわけじゃないのだろうか?


咳嗽のためACE阻害剤使用せずってのは患者の意向があれば理解できるが、COPDだからACE阻害剤検討せずってのはありえない




APR5糖尿病患者:ACE阻害剤 をなんとしても使用すべき、ARBは代替としてパワー不足! 2014年4月5日

ほんと、ARBの存在って、ACE阻害剤普及にとって邪魔者だったなぁ
新薬の方が、常に優秀とは限らないという事例・・・ARB販促にはペテン的要素が必ず含まれる

スイカ、L-シトルリンにて寒冷暴露大動脈脈波増大・指数増加改善

L-シトルリン豊富なスイカを触手と、高血圧によるcold pressor test(CPT)への大動脈の血行動態抑制あり


寒冷誘発による大動脈圧増加は、左室後負荷増加をもたらし、副事象的心血管イベント増加と直結する可能性がある。augmentation pressure(AP: 脈波増大)と脈波増大指数(AIx)  へのL-シトルリンの効果は不明。
ref. http://www.arterial-stiffness.com/pdf/no03/012_017.pdf




Effects of Watermelon Supplementation on Aortic Hemodynamic Responses to the Cold Pressor Test in Obese Hypertensive Adults
Am J Hypertens (2014) doi: 10.1093/ajh/hpt295 First published online: February 26, 2014

スイカは、ベースラインのbSBP、aSBP、P1、P2減少、そして、CPTでも減少。


ベースラインからCPTへの増加は不変。


スイカにより  AP、AIx、 AIx75(脈拍 75/分へ補正)、 STIベースライン変化無し、CPT中のAP、STI減少させた。



そして、ベースラインからCPTへの変化で、 AP(〜5 mm Hg)、AIx 75(〜 7.3%)増加




冬のスイカ、時々、手に入るが、さほどうまいものでもない。スイカは夏に限る。

テレビドラマの喫煙シーン:成人にも影響を与える ・・・って言うが、

タバコ嫌いの私からみても、ほんとかなぁと、疑いの目で見てしまう。


テレビドラマの喫煙シーンが減ったから、喫煙数が減った・・・と



寄与要素補正は、 成人・人頭割り喫煙数を相関性・時間経過的手法により行ったと言うことにはなっているが・・・結論乱暴すぎないか?


Portrayal of tobacco use in prime-time TV dramas: trends and associations with adult cigarette consumption—USA, 1955–2010
Tob Control doi:10.1136/tobaccocontrol-2012-050896 



テレビに於ける喫煙場面は、その影響は子供に限定されず、成人へも充分影響を受ける。

1995から2010年のプライムタイムのテレビではその場面は減少しており、1時間に約5インスタンスであったが、0.29となっている。

成人の喫煙摂取量も減少している。

プライムタイムの タバコのインスタンス少なく毎に、米国成人ンは平均2パック弱(38.5本)ほど年間に減少。


解説:http://www.medpagetoday.com/Pulmonology/Smoking/45119

EVD: 流行中のエボ・ウィルス疾患 → 名称変わってますよ 感染症専門家諸兄

(EVD; formerly known as Ebola haemorrhagic fever)ということで、「エボラ・ウィルス疾患」(EVD)と改名されるようだ。wikipedia.orgでも日本語サイトは、「エボラ出血熱」のまま。 IDSCも・・・ やる気のなさが


Ebola virus disease: background and summary Disease
Outbreak News
http://www.who.int/csr/don/2014_04_ebola/en/


この疾患は、感染動物との接触、特に、屠殺や、血液やミルク、生肉・未調理肉から感染し、ヒトヒト感染は血液接触によるもの

致死率90%を超え、突然発症の、熱、極端な消耗、筋痛、頭痛、吐気、咽頭痛が初発。嘔吐、下痢、腎・肝障害が続く。症例によっては体内外の出血が生じる。検査所見としては白血球・血小板減少、肝逸脱酵素増加。潜伏期間は2〜21日間。症例によっては61日間という報告も。 
除外診断が重要で、マラリア、チフス熱、赤痢、コレラ、レプトスピラ症、ペスト、リケッチア、再帰熱、髄膜炎、肝炎、他のウィルス性出血熱

確定診断は、検査が必要だが、サンプル取り扱いに最大限注意が必要。

【暴挙】認知症診断率低い医者名を広報するという政府方針 ・・・ 英国

認知症関連企業は、認知症拾い集めに必死で、スクリーニングを広めることに必死。
認知症分野は巨大ビジネスである。診断数増加すれば、巨大利益を生み出すこととなる。

政府・行政はこの思惑から無縁でいられるだろうか?


認知症過剰診断を引き起こす、行きすぎた行政施策とは・・・

認知症診断率の低い医師たちの名前を公表し、恥辱を与える試みがなされている国がある。英国
http://www.independent.co.uk/news/uk/politics/new-government-website-to-name-and-shame-doctors-over-who-have-poor-rates-of-dementia-diagnosis-8970923.html


・・・となると、結果は明らかである。

Targets for dementia diagnoses will lead to overdiagnosis

BMJ 2014; 348 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.g2224 (Published 1 April 2014)
Cite this as: BMJ 2014;348:g2224
 
 

過剰診断の嵐・・・


英国検診委員会は、認知症スクリーニングに対して推奨していない。
早期発見しても介入効果が望めないからである。
UK National Screening Committee. Alzheimer’s disease: the UK NSC policy on Alzheimer’s disease screening in adults. 2010. www.screening.nhs.uk/alzheimers.


だが、政府は、コミッショナーに圧力をかけ、一般医に対して患者発見数増加を仕向けている。有害性解析がなされてないのになぜ、そして、患者・医師関係はどこに?





認知症早期発見にて、政府支出を減らそうという試みは分かるが、その効果は期待できず、医療への政府介入がいびつな形となっている事例と言えよう。


日本のメディアは、欧米優等概念があるので、すぐまねをしろと言いそうな悪寒がする。したり顔したなんたら専門家たちがとくに・・・

進行期乳がん:CDK4/6阻害剤:パルボシクリブ(Palbociclib)にて、無進行生存期間倍へ

進行期乳がんへ、エストロゲン受容体(ER)陽性

サイクリン依存性キナーゼ(CDK)4および6を阻害する、パルボシクリブ(Palbociclib)を標準ホルモン治療(aromatase inhibitor letrozole (Femara))併用により、PFS(無進行生存期間)を10.2ヶ月から20.2ヶ月の中央値へ延長させたという報告。
 


"Final results of a randomized, phase II study of palbociclib, a cyclin-dependent kinase 4/6 inhibitor, in combination with letrozole versus letrozole alone for first-line treatment of ER+, HER- advanced breast cancer (PALOMA1/TRIO18)"
Finn RS, et al 
AACR 2014; Abstract CT101. 



 解説:http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/AACR/45128

2型糖尿病;肝細胞・膵α細胞・膵β細胞調節系バランスの障害;Kisspeptin1: キーとなる蛋白 病早期発見マーカーとなるか?

肝臓で生成され、生殖関連調整蛋白と知られている、Kisspeptin1

2型糖尿病発症の早期発見マーカーになるかも・・・。 この濃度の増加が早期増加するらしい。


膵臓β細胞でのインスリン産生抑制、2型糖尿病発症と関連することマウスで示された。
camp-PKA-CREB signalingが2型糖尿病において、グルカゴンによるupregulationとして増加することが多い。膵α細胞と肝細胞、そして、膵β細胞との3構成的調整機構の異常 (trihormonal regulatory circuit )として2型糖尿病はとらえることができる。
http://www.medpagetoday.com/Endocrinology/Diabetes/45126


2型糖尿病において、DPP4阻害剤出現もあり、グルカゴンの役割が臨床家にも実感できる話となっているが、肝・膵系の緊密な調整系は誰しも疑わないことだが、それを結びつけるホルモン蛋白が見つかった意味は大きい。


Glucagon Regulates Hepatic Kisspeptin to Impair Insulin Secretion
Woo-Jin Song et. al.
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.cmet.2014.03.005





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