ラベル 禁煙 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 禁煙 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2022年2月9日水曜日

Review:禁煙治療

Treatment of Tobacco Smoking

A Review

Nancy A. Rigotti, et al.

JAMA. 2022;327(6):566-577. doi:10.1001/jama.2022.0395

https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/2788777


【重要性】 米国では毎年、タバコの煙が原因となる死亡者数が、他の予防可能な原因よりも多くなっています。米国では約3,400万人、成人の14%がたばこを吸っていると推定されています。もし彼らが喫煙を止めれば、タバコに関連した病気や死亡のリスクを減らすことができ、最大で10年の寿命を得ることができる可能性があります。


【観察 】タバコの喫煙は、身体的なニコチン依存と学習した行動によって維持される慢性疾患である。タバコを吸っている人の約70%が禁煙を希望しています。しかし、禁煙を試みる人は、長期的な禁煙を達成するまでに平均で約6回の禁煙を試みています。ニコチン置換療法(NRT)製剤、バレニクリン、ブプロピオンなどを用いた行動カウンセリングや薬物療法は、それぞれ単独でも有効な治療法ですが、併用することで最も効果的となります。

タバコを吸う19 488人を含むメタ分析では、薬物療法と行動カウンセリングの組み合わせは、簡単なアドバイスや通常のケアによる禁煙率が8.6%であるのに対し、6ヶ月間で15.2%の禁煙率となった。

喫煙者8144人を対象とした無作為二重盲検臨床試験であるEAGLES試験では、バレニクリン、ブプロピオン、ニコチンパッチ、プラセボの有効性と安全性を直接比較し、バレニクリン(21.8%)はブプロピオン(16.2%)やニコチンパッチ(15.7%)よりも6ヶ月の禁煙率が有意に高いことが示されました。 各療法はプラセボ(9.4%)よりも有効であった。

ニコチンパッチと他のNRT製品の併用は、NRT製品単体の使用よりも効果的である。バレニクリンとNRTのような作用機序の異なる薬剤を併用することで、単品使用と比較して禁煙率が向上する研究結果もある。

短期的または集中的な行動支援は、対面または電話、テキストメッセージ、インターネットによって効果的に提供することができる。臨床医による禁煙のための簡単なアドバイスと禁煙治療を受けるための支援の組み合わせは、事実上すべての医療現場でタバコ使用者に日常的に実施される場合に有効である。


【結論と関連性】 米国では約3400万人がタバコを吸っており、禁煙により最大10年の寿命を得る可能性がある。第一選択治療は薬物療法と行動的支援の両方を含むべきであり、バレニクリンまたは複合NRTが好ましい初期介入である。

2019年12月3日火曜日

自己決定理論の効果:禁煙介入

自分でやる気にならないと何でもダメなんだよなぁ





自己決定理論 self-determination theory (Deci  E, Ryan  R.  Handbook of Self-determination Research. Rochester, NY: University of Rochester Press; 2002.)
https://www.amazon.co.jp/Handbook-Self-Determination-Research-Edward-Deci/dp/1580461565


医師行動決定は、外部の要因(e.g. 家族、友人、医療専門家からの要求)で規制されるのではなく、内面化されたより自律的(autonomy)な行動に基づく行動規制
外部規制によるものでなく、自律規制は、自己効力感(self-efficacy)を増加、行動持続性の向上、長期行動変容、よりポジティブは健康行動をもたらす。
Autonomyは、選択の自由が強調される行動要素で、これまでのRCTにて治療自己選択決定機会をもつ患者では、インストラクションに適合しやすさを有する。
autonomyとcompetence(処理能力・技術)には正の相関性があるというエビデンスがあり、autonomyの高い人は行動変容を到達するcompetenceが層で無い場合より大きい。
故に、喫煙者の行動に意欲と選択を経験すれば、喫煙者の自律性と能力が向上し、それによって喫煙をやめるための自己効力感が高まると予測された。




具体的には、手短な助言(約1分間)と自己禁煙計画(迅速 or 段階的)選択させる介入 vs 禁煙リーフレットを受ける(対照)


Effectiveness of a Brief Self-determination Theory–Based Smoking Cessation Intervention for Smokers at Emergency Departments in Hong KongA Randomized Clinical Trial
William Ho Cheung Li,  et al.
JAMA Intern Med. Published online December 2, 2019. doi:https://doi.org/10.1001/jamainternmed.2019.5176





被験者(n=1571)で、男性 1381名(87.9%);ベースライン平均(SD)年齢 47.4(16.4)歳

6ヶ月時点での自己報告菌得被験者のうち生化学検査評価 (呼気CO濃度、唾液コチニン試験) 50.3%(85/169)

6ヶ月時点での生化学的評価禁煙率は、対照群と比較し、介入群では統計学的に有意に高率 : 6.7% (53 of 787) vs 2.8% (22 of 784) (P < 0.001),補正相対リスク of 3.21 (95% CI, 1.74-5.93; P < 0.001)


介入群では、6ヶ月時点での自己報告禁煙率も高い (12.2% [96 of 787] vs 9.3% [73 of 784], P = 0.04) 、12ヶ月時点でも高い(13.0% [102 of 787] vs 8.5% [67 of 784], P < 0.01)

同様、生化学的評価禁煙率12ヶ月時点でも同様 s (7.0% [55 of 787] vs 3.7% [29 of 784], P <0 .001="" p="">

それぞれの介入群被験者の付加コストは、推定gain 0.0238 QALY、US$ 0.47で、1QALYを伸ばすために要するコスト: incremental cost-effectiveness ratio(ICER)は許容閾値内に落ち着く





禁煙指導の中にはニコチン依存の薬物的影響と行動への影響を説明せず「たばこの害」ばかり強調する向きも多い。自己効力感(self-efficacy)を上手に感じてもらい、禁煙している自分をポジティブに評価できる雰囲気作りをすることこそ、真の禁煙外来だと思う。

ただ、禁煙外来に自らの意志で来院し、自己決定できる、周囲の環境面整備こそ、行政や家族、医療関係者が行うべき事と思う。





2019年8月22日木曜日

禁煙後心血管疾患リスクは軽減するが5年間を超えて影響残る

Association of Smoking Cessation With Subsequent Risk of Cardiovascular Disease
Meredith S. Duncan, et al.
JAMA. 2019;322(7):642-650. doi:10.1001/jama.2019.10298


意義  禁煙後の心血管疾患:CVDリスクの時間経過に関しては不明瞭。リスク計算は5年感のみのリスクが計算されていた。
目的:筋炎後の年数とCVD発生の関連性を評価
デザイン・セッティング・被験者 ベースラインでCVD有さないFramingham Heart Study被験者前向き集積データの後顧解析(original cohort: attending their fourth examination in 1954-1958; offspring cohort: attending their first examination in 1971-1975)、2015年12月まで

暴露  time-updateされた自己報告喫煙常態、禁煙からの年数、累積pack-years

主要アウトカムと測定項目  CVD(心筋梗塞、卒中、心不全、心血管死)発生
プライマリ解析:両コホート(pool化)と重度喫煙者(≥20 pack-years).限定

結果  研究populationは 8770名  (original cohort: n = 3805; offspring cohort: n = 4965) 、平均年齢 42.2 (SD, 11.8) 歳、男性45%
喫煙既往 5308名、pack-yerasベースライン 中央値17.2 (IQR , 7-30)、重度喫煙 2371(喫煙既往 406 [17%]、現行喫煙 1965 [83%]

フォローアップ年数中央値 26.4年間において、初回CVDイベント 2435 ( original cohort: n = 1612 [重度喫煙 n = 665]; offspring cohort: n = 823 [重度喫煙 n = 430]).

pooled cohortにおいて現行喫煙比較おいて、禁煙後5年間は、有意にCVDリスク低下と関連  (千人年あたり発生率: 現行喫煙, 11.56 [95% CI, 10.30-12.98]; 5年間内禁煙, 6.94 [95% CI, 5.61-8.59]; 差, −4.51 [95% CI, −5.90 to −2.77])、CVD発症リスク低下と関連   (ハザード比, 0.61; 95% CI, 0.49-0.76)

pooled cohortにおいて、Never smoker比較において、禁煙後10-15年感でCVDリスク増加の有意差が継続しなくなる 千人年あたり発生率: : never smoking, 5.09 [95% CI, 4.52-5.74]; 10 年〜15 年間未満禁煙, 6.31 [95% CI, 4.93-8.09]; 差, 1.27 [95% CI, −0.10 to 3.05]; ハザード比, 1.25 [95% CI, 0.98-1.60]).


結論と知見 重度喫煙者において、禁煙により、喫煙継続者と比較してCVDリスク減少5年内に有意性認める。しかし、never smokerに比べ、喫煙経験者はCVDリスクは禁煙後も5年間を超えて増加継続する





"5年 禁煙後5-15年で脳卒中のリスクが非喫煙者と同じになる"


訂正した方が・・・

2019年4月19日金曜日

好みの臭いで「タバコ渇望」を消去する

「臭い」というか「香り」なんだろうなぁ・・・と思いつつ

Medpage(https://www.medpagetoday.com/primarycare/smoking/79247?vpass=1)解説から
参加者は最初に、大部分の人々が心地良い(レモン、ペパーミント、チョコレート)または不快(キノコ)であると考える12の異なる臭いを嗅いで評価するように求められた。参加者はまた、2つの「たばこ」の嗅覚的手がかりと中立または空白と考えられる匂いにさらされました。

研究者らは、チョコレート、レモン、またはバニラの香りのような気持ちの良い嗅覚的手がかりにさらされた喫煙者は、中立的な匂いまたはタバコのにおいにさらされた者よりも激しいタバコの欲求が少ないことを見出した。ピッツバーグ大学のMichael Sayette博士、およびJournal of Abnormal Psychologyの同僚は、非常に予備的な研究が禁煙における嗅覚刺激の役割の可能性を示唆しています。 
楽しい匂いを嗅ぐことでニコチン性欲求を禁煙に有効なものにするのに十分役立つかどうかはまだ明らかになっていないが、研究結果はそのアイデアは追求する価値があると示唆している




Pleasant Olfactory Cues Can Reduce Cigarette Craving
Michael A. Sayette, et al.
Journal of Abnormal Psychology
Online First Publication, April 15, 2019. http://dx.doi.org/10.1037/abn0000431
https://www.apa.org/pubs/journals/releases/abn-abn0000431.pdf

タバコを追い求めるのは喫煙の中心的特徴で、予防可能原因死も主原因となる。にもかかわらずこのcravingをコントロールする新しいアプローチ開発が必要。
嗅覚合図(oflactory cues : OCs)は情動的にchargeされたcravingを減少するのに最適だろうが、驚くほど少ない研究しかない。


Abstinent smokers (N  232) をサンプル化し、OCsのシリーズをrate化。in vio 喫煙cue暴露時、タバコを追い求めるcigarette cravingを生じる。
cravingがピークの間、ランダムに、3つのタイプのOCsを割り付け嗅がせる。
craving注、craving関連と考えられるレスポンスのセットを評価する。


被検者が"pleasant"とrate化したOCsはodor blank(i.,e, ニュートラル)、もしくは喫煙関連OCsに比べcraving減少をもたらす
この効果は5分間のコース中持続する
加え、最も特異的な"autobiographical memory system"を有する喫煙社が、"pleasant OCs"のcraving減少効果最大


自然な環境でcraving緩和するために"pleasant OC"使用をイメージすることができると90%ほどの患者が報告

この研究からOCsはcravingをコントロールに有望で、OCsが単独使用、既存アプローチと併用して禁煙介入に有効か検証することが今後必要とするハイライト



12種類の臭いって

2019年2月9日土曜日

電子タバコによる禁煙って、8割が「通常タバコ→電子たばこ」への置換にすぎない

結局、タイトルの如し・・・

どうしても禁煙できない場合は考えても良いというポジション?


A Randomized Trial of E-Cigarettes versus Nicotine-Replacement Therapy
Peter Hajek,, et al.
January 30, 2019
DOI: 10.1056/NEJMoa1808779
https://www.gwern.net/docs/nicotine/2019-hajek.pdf

序文:電子タバコは、喫煙を止めるための試みで一般的に使用されていますが、禁煙治療として承認されているニコチン製品と比較して、その有効性に関する証拠は限られています。

方法 私たちは、英国国民健康サービスの禁煙サービスに参加している成人を、最長3ヶ月間提供されている製品の組み合わせを含む、自分が選んだニコチン代替製品、または電子タバコスターターパック(2つ目の詰め替え用電子タバコ)にランダムに割り当てました。ニコチンE-液体のボトル[1ミリリットルあたり18 mg])、それらの選択の風味と強さのさらなるE-液体を購入することをお勧めします。治療は少なくとも4週間の毎週の行動支援を含んだ。主な結果は1年間持続した禁煙であり、これは最終来診時に生化学的に検証された。追跡調査に失敗した参加者、または生化学的検証を提供しなかった参加者は禁煙していないと見なされました。副次的な結果には、参加者が報告した治療の使用法と呼吸器症状が含まれていました。

結果 <これだけまともに訳した>
ランダム化施行総数886名
1年時点での禁煙率は e-cigarette(e-cig.)群 18.0%、ニコチン置換群(NRT) 9.9% (相対リスク, 1.83 ; 95% 信頼区間 [CI], 1.30-2.58; p<0.001)
1年間禁煙できた被検者のうち、e-cig.群はNRTより割り付け製品使用率高い(80%[53/79] vs 9%[4/44])
全体的に、52週時点で咽頭・喉頭刺激感がe-cig.群がNRT群より多い (65.3%, vs. 51.2%)、吐き気はNRT群が多い(37.3% vs e-cig.群 31.3%)
e-cig.群はNRT群に比較して咳嗽・喀痰がベースラインより52週目に減少(咳嗽相対リスク 0.8 ; 95% CI, 0.6 - 0.9 ; 喀痰相対リスク 0.7; 95% CI, 0.6-0.9)
喘鳴、SOB発生率群間差なし

結論 電子タバコは、ニコチン補充療法よりも禁煙の方が効果的。両方の製品に行動支援が伴う場合のみ。  (Funded by the National Institute for Health Research and Cancer Research UK; Current Controlled Trials number, ISRCTN60477608.)


Borrelli B and O'Connor GT. E-cigarettes to assist with smoking cessation. N Engl J Med 2019 Jan 30; [e-pub]. (https://doi.org/10.1056/NEJMe1816406)

→ e-cigarettes be used for smoking cessation “only when FDA-approved treatments fail.”

Drazen JM et al. The dangerous flavors of e-cigarettes. N Engl J Med 2019 Jan 30; [e-pub]. (https://doi.org/10.1056/NEJMe1900484)

→ focus particularly on nicotine addiction in young people and argue that the FDA should ban flavored nicotine products for e-cigarettes.


2018年11月24日土曜日

禁煙政策による二次喫煙減少→降圧効果→心血管疾患アウトカム改善効果

マクロ的にも国民住民の健康をまもるのが、政治・行政の責任のはず



Associations of Smoke‐Free Policies in Restaurants, Bars, and Workplaces With Blood Pressure Changes in the CARDIA Study
Stephanie L. et al.
Originally published21 Nov 2018Journal of the American Heart Association. 2018;7:e009829
https://www.ahajournals.org/doi/full/10.1161/JAHA.118.009829

序文:禁煙法は二次喫煙暴露減少、心血管疾患減少と相関。しかし、禁煙施策が血圧減少と関連するかは不明の状態

方法と結果:CARDIA (Coronary Artery Risk Development in Young Adults) Study (1995–2011) 2506名の非喫煙成人被検者を、バーやレストラン、and/or非病院職場での100%禁煙施策を州、国、地域レベルで国勢調査住居地分けで検討
Mixed‐effects modelにて血圧、高血圧trajectoryをフォローアップ15年間相関調査
Fixed‐effects regression にて個体内拡張期血圧・収縮期血圧の変化と禁煙施策関連性推定
モデルは社会住民統計、健康関連指標、政策/地理共役要素補正
禁煙政策は対個人毎、個体内変化ともに収縮期血圧と相関
禁煙政策地域居住被検者は、禁煙政策のない地域の被検者に比べフォローアップ終了時収縮期血圧は平均レベルで低下(差平均予測 [in mm Hg]: レストラン: −1.14 [95% 信頼区間: −2.15, −0.12]; バー : −1.52 [−2.48, −0.57];  職場 : −1.41 [−2.32, −0.50]).

レストラン・バーの禁煙政策は、個体内収縮期血圧減少と相関 ;各々  −0.85 (−1.61, −0.09) 、−1.08 (−1.82, −0.34)

レストランの禁煙政策のみが、個人内拡張期血圧減少と有意関連 −0.58 (−1.15, −0.01)






結論:個体レベルではこの禁煙政策による血圧降下レベルは小さいかもしれないが、二次喫煙減少を伴うメカニズムにより禁煙政策は公衆衛生的に住民レベルで心血管健康改善の可能性を示唆する


2018年8月21日火曜日

心血管疾患リスク:禁煙後体重増加は、喫煙継続よりはまし、でも体重増加は糖尿病発症に直結

禁煙指導関係者にとって欲しかったデータだと思う

「禁煙で体重増えて、心筋梗塞や脳梗塞になれば意味ない」と言われたときに科学的根拠を持って示せないことにもどかしさを感じたことがあるはず


自信をもって禁煙しなさいと言える!
でも、減量も大事ですよ・・・って付け加える必要はあるが・・・




Smoking Cessation, Weight Change, Type 2 Diabetes, and Mortality
August 16, 2018
N Engl J Med 2018; 379:623-632
DOI: 10.1056/NEJMoa1803626

→日本語訳:https://www.nejm.jp/abstract/vol379.p623

2 型糖尿病リスクは,禁煙後5-7年がピーク(ハザード比 1.22,95%信頼区間 [CI] 1.12~1.32)、その後緩徐低下
糖尿病リスクは増加体重に比例


心血管死亡リスク:現行喫煙比較 

  • 体重非増加 ハザード比 0.69(95% CI 0.54~0.88)
  • 体重増加 0.1-5.0kg  ハザード比 0.47(95% CI 0.35~0.63)
  • 体重増加 5.1~10.0 kg ハザード比 0.25(95% CI 0.15~0.42)
  • 体重増加 10.0 kg 超ハザード比 0.33(95% CI 0.18~0.60)


長期禁煙者(禁煙後 6 年超 0.50(95% CI 0.46~0.55)





2018年6月14日木曜日

ニコチンパッチ事前使用によるバレニクリニン禁煙効果上乗せ明確にならず

"ニコチンpreloading"とは、長期禁煙率向上のため禁煙前に4週間ニコチンパッチを使用 狙いとしてはタバコ希求強度を低めて、バレニクリニンの効果を増加しようというもの


craving instensity(タバコ希求強度)を減少させ、禁煙の潤滑化するように思えるが、バレニクリニンの効果によりマスクされたとの筆者等の分析


The Preloading Investigators. Effects on abstinence of nicotine patch treatment before quitting smoking: parallel, two arm, pragmatic randomised trial.
BMJ, 2018 DOI: 10.1136/bmj.k2164





研究デザインがまずかったのか?

バレニクリン使用率がニコチンパッチ事前使用群より通常治療群で高率という状況




2018年5月30日水曜日

バレニクリン:心血管リスク増加に注意、精神神経疾患リスクは高齢者で注意

禁煙治療において、need-individualized strategyが重要で、心血管イベントリスク増加予測例、特に、食生活の急変を来たし急激な肥満・高血糖など生じるような場合には十分な配慮が必要




Smoking Cessation Drug Linked to Cardiac Events
CME / ABIM MOC / CE Released: 3/2/2018
https://www.medscape.org/viewarticle/893111

2種以上のデリバリーシステムを用いたニコチン置換療法併用は、1剤置換療法より禁煙率は高く、バレニクリニンはこの併用ニコチン置換療法に比べて非優越的
Cochrane Database Syst Rev. 2013 May 31;(5):CD009329.


バレニクリンはプラシーボに比べ有意とは言えない程度だが神経精神的副作用リスクを高める可能性ありと指摘


自傷行為や双極性エピソードなど神経精神疾患による救急受診・入院はバレニクリン処方2年間内で6%ほど増加するも、これも有意差無し
Cardiovascular and neuropsychiatric events following varenicline use for smoking cessation. Am J Respir Crit Care Med. Published online December 20, 2017.

バレニクリンは禁煙成功オッズ3倍の効果を有し、心血管疾患リスクを有意に低下


ランダム化トライアルの世界ではバレニクリンはブプロピオン、ニコチン置換、非薬物的介入、プラシーボより禁煙成功率高いが、リアルワールでは?


65歳以上の56,851名のオンタリオ住民で、バレニクリン新規処方(2011年9月から2014年2月)
心血管疾患と神経精神疾患を、バレニクリンのフィル後12週間1年後まで観察

バレニクリン治療周辺2年間(導入期間発生除外)

  • 心血管疾患 4185名、イベント数 6317(AMI、不安定狭心症、他虚血性心疾患、虚血性卒中、心臓不整脈、末梢血管疾患
  • 精神神経疾患 4720名、イベント数数 10,041

バレニクリン治療心血管イベントは対照期間に比べ有意に高率  (相対発生頻度 [RI], 1.34; 95% 信頼区間 [CI], 1.25-1.44)
男女別、65歳上下別、心血管イベント既往別のサブグループでも相対リスク増加

一方、バレニクリニン治療は対対照期間に比べ神経精神イベント頻度は高かった (RI, 1.06; 95% CI, 1.00-1.13)ものの、有意差はない
65歳以上高齢では神経精神イベントリスク有意増加で、内訳は主に救急受診や入院必要な不安、気分障害であった




1


2018年4月10日火曜日

禁煙治療:治療期間中・フォローアップ中重大心血管イベントリスク増加せず?

質問  禁煙治療の相対的安全性比較:バレニクリニン、ブプロピオン、ニコチン置換療法、プラシーボ比較


所見  ランダム化トライアル喫煙者8058名、治療中重大心血管イベント発生頻度治療期間中とフォローアップ中低く、治療毎に差を認めず


意義:これらの所見から、喫煙者一般住民において禁煙治療は重大な心血管イベントリスク増加させないことが分かった



Cardiovascular Safety of Varenicline, Bupropion, and Nicotine Patch in Smokers
A Randomized Clinical Trial
Neal L. Benowitz, et al.
JAMA Intern Med. Published online April 9, 2018.
 doi:10.1001/jamainternmed.2018.0397

8058名中、 3553(44.1%)は男性(平均{SD]年齢 46.5[12.3]歳)

心血管イベントは、治療中及びフォローアップ中ともに低く、 <0 .5="" p="">
心血管イベント、血圧、心拍発生までの期間で、治療毎有意差認めず

バレニクリニン、ブプロピオン、プラシーボでMACE発生までの期間に有意差認めず(バレニクリン ハザード比 0.29; 95%CI 0.05-1.65 ブプロピオン 0.50; 95_% CI 0.10-2.50)


禁煙治療によるMACEリスク

2017年、以下報告がなされ、バレニクリニンの心血管イベントに対する安全性懸念が持ち上がっている。
http://www.thoracic.org/about/newsroom/press-releases/resources/varenicline-and-cv-risk.pdf

2016年8月18日木曜日

オバマ政権:禁煙施策効果

日本での喫煙率低下速度は、男性では “-1.1%” と、分母が大きいため、速度急に見える。

米国ではオバマ政権下の7年間に、年間平均“-0.78%”と、前政権比較で、禁煙率低下速度増加。米国政府の意図的計画で組織化された政策の成果とのこと。

2012年のCDCの教育キャンペーン
 “Tips from Former Smokers”

40万人以上の禁煙、1万7千名の早死を予防したと・・・
http://www.hhs.gov/ash/initiatives/tobacco/tobaccostrategicplan2010.pdf



Perspective
Tobacco Control in the Obama Era — Substantial Progress, Remaining Challenges
Michael C. Fiore, et. al.
August 17, 2016DOI: 10.1056/NEJMp1607850




2016年6月17日金曜日

禁煙用薬物治療薬:安全性と有効性比較

 今頃なんだ・・・と言われるかもしれない 。禁煙希望者がなぜか増えているので・・・備忘的に記載


他薬物治療に比べた時のバレニクリン(チャンピックス)治療の有効性は揺るぎないようだ


問題は副事象だが、プラシーボを含めたブプロフェン、ニコチンパッチ比較でさほど差は認めない


Neuropsychiatric safety and efficacy of varenicline, bupropion, and nicotine patch in smokers with and without psychiatric disorders (EAGLES): a double-blind, randomised, placebo-controlled clinical trial
Robert M Anthenelli, et. al.
The Lancet PublishedOnline
April 22, 2016 http://dx.doi.org/10.1016/ S0140-6736(16)30272-0
http://dx.doi.org/10.1016/ S0140-6736(16)30294-X

精神疾患有無喫煙者への安全性有効性:バレニクリン、ブプロピオン、ニコチンパッチ

プライマリエンドポイントは、中等度・重度神経精神副事象イベント

8144名の被検者をランダム化割り付け


精神疾患コホート 4116 (安全性解析:4074)、非精神疾患コホート 4028  (安全性解析: 3984 )
中等度・重度神経精神疾患副事象イベント
バレニクリン群 13 (1.3%) /990
ブプロピオン群 22 (2.2%) / 989
ニコチンパッチ群 25(2.5%) /1006
プラシーボ群  24 (2.4%) / 999


中等度・重度神経精神疾患副事象イベントのリスク差(RDs: Risk Difference)
バレニクリン-プラシーボ −1.28 (95% CI −2.40 to −0.15)
ブプロピオンープラシーボ −0.08 (−1.37 to 1.21)

バレニクリン-ニコチンパッチ −1.07 (−2.21 to 0.08)
ブプロピオンーニコチンパッチ 0.13 (−1.19 to 1.45)


精神疾患コホートにおいて、
バレニクリン群 67 (6.5%) / 1026
ブプロピオン群  68 (6.7%) / 1017
ニコチンパッチ群 53 (5.2%) / 1016
プラシーボ群 50 (4.9%) / 1015


RD
バレニクリン群ープラシーボ 1.59 (95% CI −0.42 to 3.59)
ブプロピオン群ープラシーボ 1.78 (−0.24 to 3.81)

対ニコチンパッチ RD
バレニクリン群ーニコチンパッチ群 1.22 (−0.81 to 3.25)
ブプロピオン群ーニコチンパッチ群 1.42 (−0.63 to 3.46)











バレニクリン比較治療被検者禁煙率は
 プラシーボ比較 (odds ratio [OR] 3.61, 95% CI 3.07 to 4.24)
ニコチンパッチ比較 (1.68, 1.46 to 1.93)
ブプロピオン比較 (1.75, 1.52 to 2.01)

ブプロピオン・ニコチンパッチ禁煙到達率はプラシーボより高い (OR 2.07 [1.75 to 2.45] 、 2.15 [1.82 to 2.54])




コホート横断的に、治療群最頻副事象イベントは吐気 (バレニクリン, 25% [511 of 2016 ])、不眠 (ブプロピオン, 12% [245 / 2006 ])、悪夢(ニコチンパッチ, 12% [251 / 2022 ])、頭痛 (プラシーボ, 10% [199 / 2014 ])






有効性比較はコホート差なし

2016年3月24日木曜日

禁煙指導:医療側は5Asを守ってるか?

喫煙しているかどうかを尋ねる(Ask)、すべての喫煙者に禁煙をアドバイスする(Advice)、禁煙する意志がどれほどあるか見極める(Assess)、患者が禁煙するのを助ける(Assist)、追跡するための診療予約をとる(Arrange)という5つの方法である(Fiore et al., 2000)
http://www.mhlw.go.jp/topics/tobacco/kin-en-sien/izonshou/03.html







喫煙はCOPDの主因。禁煙にてCOPD発症・併発予防可能。禁煙治療の臨床実践上黄金律は5As 。

 医療側はCOPDの状態有無にかかわらずCOPD喫煙者には優先的に禁煙カウンセリングと治療を提示しなければならない。

COPD有無を問わず喫煙者へ5A戦略遵守されているか?

Health-care Provider Screening and Advice for Smoking Cessation Among Smokers With and Without COPD: 2009-2010 National Adult Tobacco Survey
Gillian L. Schauer,  et. al.
Chest. 2016;149(3):676-684. doi:10.1378/chest.14-2965


 米国内18歳以上の電話調査2009-2010 National Adult Tobacco Surveyの既往喫煙者20021名からのデータ

現行喫煙のうち、COPDでは非COPDより、タバコ使用について聞かれる報告が多い( 95.4% vs 85.8%)、同様、禁煙助言 (87.5% vs 59.4%)、禁煙意思評価(63.8% vs 37.9%)、 禁煙手助け  (58.6% vs 34.0%)、フォローアップ (14.9% vs 5.2%)
補正ロジスティック回帰モデルにて、COPD患者は非COPD患者に比べ、5Asのいずれも受けている率は高い





日本では悲惨だろうと想像・・・ 医師自らが禁煙できないから禁煙指導施設基準出せないという施設多いし・・・

2016年2月23日火曜日

禁煙指導:ショートメッセージ利用効果





禁煙指導に限らず、医薬品介入・生活指導介入に関し、携帯端末・電話へのショートメッセージは有効かもしれないし、そのような報告が多くなってきた


禁煙指導に関する試み






Effectiveness of Short Message Service Text-Based Smoking Cessation Intervention Among University StudentsA Randomized Clinical Trial
Ulrika Müssener, et. al.
JAMA Intern Med. Published online February 22, 2016.

単盲検2アームRCT:NEXit Nicotine Exit


NEXit core program 1-4習慣の動機付け期間で、中止日を選択できる
介入群:12週間禁煙介入有効化要素をベースとした157テキストメッセージを受ける
対照群:2週毎1テキスト、研究登録謝辞内容で、介入より遅延送付


主要アウトカム:自己報告禁煙継続(8週以上 5本超喫煙でない)、介入完遂直後4週ポイントでの完全禁煙率  (禁煙後4週間)


登録 1590名、21-30歳が主体、ランダム化
827名(女性 69.3%、573名)を介入群割り付け、763(女性 68.4%、522名)を対照群割り付け
プライマリアウトカムデータ利用可能、介入群 783(74.7%)、 対照群 719(94.2%)
ベースラインでの週毎喫煙中央値(レンジ) 介入群 63(1-238) 対照群 70(2-280)
 

8週間長期禁煙継続は、介入群 203名(25.9%)、対照群 105名(14.6%)
4週時点禁煙頻度は、介入群 161 (20.6%) 、対照群  102 (14.2%)
禁煙日から平均  (SD)  3.9 (0.37) ヶ月


これら所見の補正オッズ比 (95% CIs)は、それぞれ 2.05 (1.57-2.67) 、1.56 (1.19-2.05)


介入の短期効果評価困難だが、従来の禁煙介入に比べ十分効果あり
簡単なNEXit介入は禁煙介入有効性改善の可能性有り

2016年2月5日金曜日

システマティック・レビュー:喫煙規制法制化による健康ベネフィット

受動喫煙を含め喫煙規制に関する規則制定の動き:健康アウトカムへの影響エビデンスの検討





Cochrane Database of Systematic Reviews 2016
Source Reference: "Legislative smoking bans for reducing harms from secondhand smoke exposure, smoking prevalence and tobacco consumption"
Frazer K, et al
Cochrane Database of Systematic Reviews online, Feb.
4, 2016.
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/14651858.CD005992.pub3/abstract


公共の場での喫煙規制法が健康アウトカム改善効果をもたらす

77の研究のアップデートレビュー、12のオリジナル、65の新規研究
21ヶ国からのエビ炎スをアップデートし、8各国従来より増加
介入はランダム対照トライアル、36研究はinterrupted time series study design、23は対照化前後比較デザイン、18は対照をとらない前後比較、6つはコホート
72が健康アウトカム、心血管、呼吸器系、周産期。11研究は喫煙関連疾患による国内死亡率
多数の研究で健康アウトカム多数報告


一致した結果で、国内喫煙制限のインパクトはポジティブで、心血管健康アウトカム改善、喫煙関連疾患死亡率減少
呼吸器系・周産期での効果は一致せず
国内喫煙規制法制の喫煙への行動影響24研究
喫煙規制法制化の喫煙頻度・たばこ消費量へのエビデンスは一致していない
研究の中には喫煙頻度のトレンドとして長期変化が見られたというものもある







Cochrane Review: Smoking Bans Appear To Improve Health Outcomes
Cardiovascular disease admission rates fall after prohibitions begin
http://www.medpagetoday.com/Pulmonology/Smoking/56000

急性心筋梗塞/急性冠症候群の有意減少が喫煙制限法で改善し、12研究で入院退院率現象報告

2014年発表のドイツのレジストリ研究(Smoking ban in public areas is associated with a reduced incidence of hospital admissions due to ST-elevation myocardial infarctions in non-smokers. Results from the BREMEN STEMI REGISTRY
European Journal of Preventive Cardiology September 2014 21: 1180-1186)では、ST上昇型心筋梗塞を禁煙

低レベル品質研究で、喫煙関連疾患死亡率減少が示された。
意外なのは呼吸器系・周産期健康アウトカムへのエビデンス不足

2016年1月27日水曜日

禁煙治療:バレニクリン単独とニコチン単独及びニコチン組み合わせで治療効果差無し

強化的薬物療法全般に疑念が生じると結論づけされている



ニコチンパッチ単独 vs バレニクリン単独 vs ニコチンパッチ・ニコチン口腔内錠併用
以上の3つの治療法毎の効果に差が見られなかった


Effects of Nicotine Patch vs Varenicline vs Combination Nicotine Replacement Therapy on Smoking Cessation at 26 WeeksA Randomized Clinical Trial
Timothy B. Baker,  et. al.
JAMA. 2016;315(4):371-379.
介入:12週間のオープンラベル禁煙
・ ニコチンパッチ単独 (n=241)
・ バレニクリン単独 (n=424)
・ C-NRT(ニコチンパッチ+ニコチン lozenge(トローチ)) (n=421)

一次アウトカム:一酸化炭素確認禁煙7日毎ポイント自己報告26週目
二次アウトカム:一酸化炭素確認初期禁煙及び26週目禁煙継続、4、12、52週目ポイント禁煙率



1086名の喫煙者ランダム化:女性 52%、白人 57%、平均年齢 48歳、平均17本/日)、12ヶ月フォローアップ

治療での26週目、52週目禁煙アウトカムに差を認めず
26週目:ニコチンパッチ , 22.8% [55/241]; バレニクリン, 23.6% [100/424];C-NRT, 26.8% [113/421] 
52週目:  20.8% [50/241]; バレニクリン, 19.1% [81/424]; and C-NRT, 20.2% [85/421])

26週目、禁煙リスク差
for patch vs varenicline, −0.76% (95% CI, −7.4% to 5.9%)

for patch vs C-NRT, −4.0% (95% CI, −10.8% to 2.8%)

for varenicline vs C-NRT, −3.3% (95% CI, −9.1% to 2.6%)

全ての薬物療法耐用性あり、だが、バレニクリンは副事象イベントニコチンパッチより多い: 鮮明な夢、不眠、吐気、便秘、眠気、消化不良






バレニクリン(商品名:チャンピックス)とNRTでは、禁煙治療希望者の反応違うけどなぁ・・・私の実感と異なる報告だが、JAMA誌掲載の盲検試験だしなぁ・・・

2016年1月26日火曜日

【禁煙】ニコチンパッチ郵送だけでも効果?

 禁煙治療は行動支援(behavioral support)が必要とされる。このプロセスを無視した形のニコチンパッチ郵送。

 これでも禁煙成功するのか?

結論から言えば、何もしないよりは禁煙率は高くなる

だが、電話問合で適当に返事しているとは思えないが、 客観的確認はできなかった


Effect of Mailing Nicotine Patches on Tobacco Cessation Among Adult Smokers A Randomized Clinical Trial
John A. Cunningham, et. al.
JAMA Intern Med. Published online January 25, 2016. doi:10.1001/jamainternmed.2015.7792

【研究意義】 行動支援を伴う場合ニコチン置換療法(NRT)の有効性は臨床トライアルを通して認められている。疫学的データではNRTは禁煙治療に関してNRT使用しない場合より成功は支持されてない。


【目的】禁煙成功において行動支援なく禁煙者へニコチンパッチ郵送した場合の効果確認


【デザイン・セッティング・被検者】カナダ内登録、成人喫煙者 単盲検、2群ランダム化臨床トライアル:ランダム番号ダイアルによる家庭電話・携帯電話調査:2012年6月4日〜2014年6月26日。2015年1月5日までフォローアップし、2015年5月24日〜6月6日まで解析。ベースラインインタビュー時タバコ1日10本超喫煙の2093名、ニコチンパッチを郵送し仮説的禁煙に興味あるか問いかけ。NRTへ興味あり、禁忌のない被検者をランダム化し、ニコチンパッチ5週分郵送供給。
電話フォローアップ8週間から6ヶ月後


【介入】実験群はニコチンパッチ5週間分速達郵送(ステップ1: 3週間(ニコチン 21mg )、Step 2: 1週分 (ニコチン 14 mg)、 Step 3 (ニコチン 7mg )、行動支援行わず)
対照群はニコチンパッチ提供せず、介入も行わず


【主要アウトカム・測定】 プライマリアウトカムは、6ヶ月時点での30日間禁煙状況


【結果】  ベースライン調査2093名(回答率 76.5%)のうち、1000名でトライアル登録、グループへのランダム化
実験群500名 (平均 [SD] 年齢, 480.0 [12.8] 歳; 女性 255  [510.0%]) 、対照群499名 (平均 [SD] 年齢, 49.7 [12.7]歳; 女性 256  [51.3%])解析

 自己報告での禁煙成功は、対照群よりニコチンパッチ郵送群で高い
(30-日禁煙: 38 [7.6%] of 500 vs 15 [30.0%] of 499; オッズ比, 2.65; 95% CI, 1.44-4.89; P = 0.002)

 唾液試料回収はわずか50.9%
6ヶ月時点での生化学的確認禁煙率は、郵送群 14/500被検者 (2.8%) vs 対照群 5/499 (10.0%)(オッズ比, 2.85; 95% CI, 10.02-7.96; P = 0.046)


【結論・新知見】  このトライアルでは行動支援なくニコチンパッチを郵送する方法の有効性エビデンスを提示したが、知見強化するための生化学的確認ができてない

Trial Registration  clinicaltrials.gov Identifier: NCT01429129

2015年10月1日木曜日

低ニコチン含量たばこへの切り替え・・・禁煙代替として合理的

禁煙指導に関して、低ニコチン含量シガレットへの変更には否定的なコメントを発していたが、見直さなければならないのかもしれない。

あくまでも禁煙が基本だろうが、せめて低ニコチン含量シガレットへの変更もどうしても禁煙できないあるいはその意思がない対象者への代替指導はその効果において是認されるという報告。

(でも、低ニコチン含量シガレットの方が、ニコチン外の有害物質多いというクレームもあるのだが・・・通常のシガレットに比べ、ニコチン含量すくないシガレットは有害性がすくないというのは間違いというのは事実らしい。このことを知った上での代替方法とすべきである)



Randomized Trial of Reduced-Nicotine Standards for Cigarettes
Eric C. Donny, et. al.
N Engl J Med 2015; 373:1340-1349October 1, 2015
DOI: 10.1056/NEJMsa1502403

二重盲検平行群ランダム化臨床トライアル:2013年6月から2014年7月まで10ヶ所治験


18歳以上、1日5本以上の喫煙者、現行禁煙意図なし


通常のブランドのシガレットと6種類の調査対象シガレットのうち1つをランダム化割り付け
 調査対象シガレット二は、ニコチン含量 15.8mg/gから0.4mg/gの段階的量を含む
 プライマリアウトカムは、6週間の喫煙本数


総数840名をランダム化、780名が6週間研究完遂
6週間、1日喫煙本数平均は、通常ブランド・シガレットもしくは15.8mg/g含むシガレット割り付け群(22.2、21.3シガレット)より、よりすくないニコチン含量である2.4、1.3、0.4mg/gシガレットで、すくない (16.5, 16.3、14.9シガレット数)


5.2mg/gシガレット割り付け群では、1日あたりの平均数は20.8シガレット数/日で、対象シガレット喫煙対象者の平均数と有意に差を認めない



低ニコチン含量シガレットは、対照シガレットと比べ、ニコチンの暴露および依存性減少。さらに、喫煙からの離脱に際しての喫煙希求すくない。これは呼気CO濃度増加も無く、総数としてのPuff量増加も認めない。このことは、代償的影響最小限であることを示唆する。
副事象イベントは群間において全般的軽度で同等

2015年9月16日水曜日

バレニクリン:心血管イベント・うつ・自傷行為など精神疾患副作用リスク増加せず、どころか改善

英国753の医療施設、18-100歳を対象に、ニコチン置換療法処方、ブプロピオン、バレニクリン処方12ヶ月を超した住民調査




Cardiovascular and neuropsychiatric risks of varenicline: a retrospective cohort study
Daniel Kotz, PhDcorrespondence, et. al.
The Lancet Respiratory Medicine, Published Online: 06 September 2015


2007年1月1日から2012年6月30日までの処方16万4766名(NRT 10万6759、ブプロフェン 6557、バレニクリン 5万1450)




ブプロフェンもバレニクリンも心血管疾患、神経精神イベントをNRTに比べ増加示せず (all hazard ratios [HRs] less than 1)


バレニクリンは、以下リスク減少と関連
虚血性心疾患: HR 0.80 [95%CI 0.72–0.87]
脳梗塞: 0.62 [0.52–0.73] 
心不全: 0.61 [0.45–0.83] 
不整脈: 0.73 [0.60–0.88] 
うつ: 0.66 [0.63–0.69]
自傷行為: 0.56 [0.46–0.68] 
 
そろそろ、バレニクリン処方制限緩和してくれないか? 薬害プロパガンダに屈した厚労省のおっさんたち・・・

2015年8月10日月曜日

細菌由来ニコチン分解酵素NicA2はニコチン依存治療の可能性?


いろいろ曰く付きの細菌 Pseudomonas putida由来ニコチン分解酵素であるNicA2、flavin-containing proteinが、ニコチン治療に使えるか?



新聞記事:
http://nycity.today/content/283988-nicotine-eating-bacteria-could-help-smoking-cessation-scripps-research-institute





A New Strategy for Smoking Cessation: Characterization of a Bacterial Enzyme for the Degradation of Nicotine
Song Xue et. al.;Worm Institute for Research and Medicine (WIRM)
J. Am. Chem. Soc., http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/jacs.5b06605


Km、kcat、 buffer/serum half-life、 thermostabilityといった動態指標を研究し、禁煙治療にとって良好な生化学特性を有する酵素であることが判明した



スモーカーの報酬系への影響を減弱する可能性は果たして禁煙に繋がるのだろうか?

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...