2013年5月20日月曜日

【百日咳】新しい無菌体ワクチンは、従来の菌体ワクチンより効果少ない

ワクチン副作用を恐れるがため、肝心の効果減弱したワクチンが広まってるのかもしれない。

Klein NP, et al "Comparative effectiveness of acellular versus whole-cell pertussis vaccines in teenagers" Pediatrics 2013; 131: e1716-e1722.

2歳まで4回百日咳を含むワクチン接種者データ( Kaiser Permanente Northern California)


流行期、PCR確認百日咳検査陽性症例。2群の対照(PCRによる検査陰性 899名、 検査してない 54,339名)、性・人種民族・医療クリニックマッチ化。PCR検査1037名のうち、全菌体ワクチン投与のみ 234名、 全菌体・無菌体ワクチン混合 197名、 無菌体ワクチンのみ 606名

4回のDTaPでは、百日咳陽性オッズ 5.63 (95% 信頼区間, 2.55-12.46 vs 4回のDTwP)
無菌体・菌体ワクチンの混合接種群では、 3.77 (95% CI, 1.57-9.07 vs 4回のDTwP)

DTwPワクチン 被験者234名のうち、わずか8名(3.4%)で百日咳、無菌体のみでは 111/606 (18.3%)

無菌体・菌体ワクチン混合 197では、19症例 , 9.6%

大規模対照の症例比較でも同様結果。


古い全菌体ワクチンを受けた方が、新しい無細胞ワクチンより直近の流行期間中防御効果高かったという報告。

カリフォルニア2010−2011の流行時期に、10−17歳のジフテリア・破傷風・無菌体百日咳ワクチン(DTaP)を4回受けた場合、全菌体百日咳(DTwP)ワクチン4回より疾患6倍増加していた。
症例対照研究で、さらに、無菌体ワクチン不足問題も加わった。


百日咳:無菌体ワクチン置き換えで百日咳流行へ 豪州研究 2012/08/01/
http://kaigyoi.blogspot.jp/2012/08/blog-post_63.html



Breo Ellipta (フルチカゾン+ビランテロール) COPD使用に対しFDA承認

COPD患者維持療法へ、1日1回、Breo Ellipta (fluticasone furoate and vilanterol inhalation powder)  治療承認

急性増悪病歴患者へのCOPD急性増悪減少効果も承認


FDA approves Breo Ellipta to treat chronic obstructive pulmonary disease

http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm351664.htm



喘息関連死亡リスク増加のboxed warning を有する。
喘息患者へのBreo Elliptaの安全性、有効性は確立していない。喘息治療に承認されず。

FDAは薬剤服用内在リスクについての使用上注意や情報を含む患者薬物ガイドを含み承認。
Breo Ellipta は、急性気道閉塞に対するレスキュー使用してはならないし、18歳未満の若年者使用を推奨しない。

肺炎、骨折のリスク増加を含む重篤副作用の可能性。
頻度の多い副作用、鼻咽頭炎、情気道感染、頭痛、口腔カンジダ。




FDA助言委員会承認記事
http://www.gsk.com/media/press-releases/2013/fda-advisory-committee-recommends-approval-of-breotm-elliptatm-f.html


BREO™ ELLIPTA™:フルチカゾン FF 100/ vilanterol (LABA) VI 25 mcgの合剤


気道閉塞慢性維持療法適応:賛成 9、反対 4
急性増悪減少効果適応:賛成 9、反対 4





In-Check Deviceで、吸入適正使用改善

Vitari C, et al "Pilot study to evaluate inhaler technique using the in-check" ATS 2013.
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/ATS/39250



In-Check deviceで、吸入器抵抗と、吸気流量を測定する必要があるが、多くの患者では、この薬剤吸入が適切に行われてない。
シミュレータで、5分間検査することで、吸入の適正使用法を促し、次回受信時に治療範囲となる可能性2倍近くになる

シミュレータ使用21名患者での小規模パイロット研究で、対照19名と比較して、適正使用率 66.6% vs 36.8% (p = 0.0429)となった。





嚢胞性線維症治療薬 Kalydeco( ivacaftor) :稀少疾患薬剤に関わる諸問題 ・・・補助金開発するも高額薬剤費請求

α1アンチトリプシン欠損症:患者向けパンフレット
http://t.co/SHDawOaGA

ATS2013で配布されているらしい

稀少疾患・薬剤には、公的補助が必要となるのは当たり前だろうが、結果的に、費用回収のため薬剤価格高額になることは、様々な弊害をもたらす。臨床的に成功したといえるらしいが、嚢胞性線維症薬剤は、その高額さゆえ、議論を巻き起こしているらしい。



Cystic Fibrosis: Charity and Industry Partner for Profit
By John Fauber, Reporter, Milwaukee Journal Sentinel/MedPage TodayPublished: May 19, 2013
http://www.medpagetoday.com/Pulmonology/CysticFibrosis/39217


Kalydeco( ivacaftor)は、Vertex Pharmaceuticalsによる上梓されている。
この薬剤は、Cystic Fibrosis Foundationから7500万米ドルの補助を得て開発し、さらに、税金からNIH補助金経由での多額の研究初期のコストが賄われ、薬剤ターゲットの遺伝子同定された経緯をもつ。
Kalydecoは、昨年、市場に出現し、高額な値段となった。

米国内に1200名程度で、その4%のみ薬剤が役立つという代物
Vertex Pharmaceuticalsは、患者一人当たり1年に30万7千米ドル課金している。


Cystic Fibrosis Foundationに、売り上げの縮小を要求。基金は権利を一部売却し、Vertex、ファイザー、Gnezymeによる商品開発の基金にまわされている。

投資側からみれば、それなりのリスクを覚悟して、投資している訳だから、利益への期待は当たり前ということになる。だが、価格は適正か?

医療業界にはさらに、ガイドラインなるものが存在し、一定の権威者たちが、その作成に深く関与し、利益相反に関わる事態を引き起こす可能性がある。


新薬開発は、ベンチャー・キャピタリストの役割、慈善事業との関連、公共からの投資に多くの問題を具有することになった。

Kalydecoは臨床的成功しているといえるが、今後、新薬開発に関わる、この関連性、議論が必要なところである。

慢性骨髄性白血病治療薬に関わり、専門家グループが、薬剤価格低下を要求する署名エディトリアルを公表している。

Price of drugs for chronic myeloid leukemia (CML), reflection of the unsustainable cancer drug prices: perspective of CML Experts
Experts in chronic myeloid leukemia

http://bloodjournal.hematologylibrary.org/content/early/2013/04/23/blood-2013-03-490003

今後ますます高価な薬剤が開発されるとともに、医療制度の破綻を促進する危険性もあり、適正価格とするべき方法が求められる。

正常認知機能:SDBは認知症早期兆候?


中年成人SDB(睡眠呼吸障害)頻度は10−20%、65歳超過すると60%に及ぶ。加齢関連増加の説明要素は不明だが、アルツハイマー病マーカーのマーカー、早期症状である可能性がある。筆者らは、SDBをアルツハイマー病の寄与要素として考えてるのではなく、むしろ、反対で、高齢者のSDB増加の原因としての、脳機能の低下としてのSDB症状出現と考えているとのことだが、CPAP治療でアルツハイマー病バイオマーカーが変化するかがこの『どちらが卵で、鶏』問題解決のヒントになるのかもしれないとのこと。


64−87歳、58名の前向き臨床研究
包括的臨床検査、神経心理試験、SDB2夜検査、アルツハイマー病診断検査施行
脳脊髄液中 P-Tau、T-tau、A-β42
PET、あるいはMRI検査

睡眠中正常呼吸を、無呼吸低呼吸指数 < 5と定義、軽症を 5-15、中等・重症 15超と定義
軽症 SDB 37 、中等・重症SDB 17名、SDB頻度はBMI増加毎増加するが、肥満群(BMI  > 30)はいない。平均 BMI 23.8と非肥満対象、 正常睡眠呼吸状態 18名(平均AHI 2.6)、軽症 33(平均AHI 8.3)、中等・重症 17名(平均AHI 36.9)

3グループ横断的検討として、やせ(BMI <25 area="" au="" brain="" p="" vulnerable="">SDBやせ患者は、脳脊髄液中A-β-42減少を示さず、PET画像上"binding of Pittsburgh compound B"の増加認めず。

アルツハイマー病に関連するバイオマーカー 脳脊髄液中P-tau値は、睡眠呼吸障害(SDB)の重症度と線形に相関する (p < 0.05) 。
SDB患者脳画像所見は脳内の代謝活性減少を示す。そして、SDBやせ患者の海馬体積減少が示されている。





Osorio, RS, et al "Sleep-disordered breathing, aging and risk for Alzheimer's disease in cognitively normal subjects" ATS 2013; Abstract 38456.

二次資料:http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/ATS/39251

ATS: 前糖尿病状態・閉塞型睡眠時無呼吸症候群 → CPAP治療で血糖・耐糖能改善

Pamidi S, et al "Effective treatment of obstructive sleep apnea improves glucose tolerance in prediabetes: A randomized, placebo-controlled trial" ATS 2013; Abstract 39588.
参照:http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/ATS/39249

前糖尿病状態にある閉塞型睡眠時無呼吸症候群患者では有効的無呼吸治療後血糖レベルの改善が示されるという報告。


45歳以上、39名のBMI 25以上の前糖尿病状態、平均空腹時血糖 100 mg/dLの被験者

CPAP治療後経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)2時間後値が8mg/dL低下
対して、対照は、10 mg/dL増加する。


ランダム割り付け 2:1、ベースライン特性(空腹時血糖、HbA1c 、空腹時インスリン)有意差なし

・平均空腹時血糖
CPAP群 4.8 mg/dL減少
対照群 0.3 mg/dL増加
(p=0.08)


・OGTT2時間後血糖
CPAP群 8.3 mg/dL減少
対照群 9.8 mg/dL増加
 (p = 0.02)


・インスリンレベル
CPAP群 741.2 μU/mL/min減少
対照群 485.5 μU/mL/min増加
(p = 0.04)
結果、インスリンレベルは両群差を認めず



Shumita Pamidi, MD ( McGill University in Montreal)らの報告

CPAPによる血糖AUC曲線下面積減少および、プラシーボでの増加は群差で有意(p = 0.04)


CPAP至適睡眠時無呼吸治療2週後インスリン分泌影響される経口血糖負荷後の血糖改善がもたらされたことは、インスリン感受性改善をもたらしたと言えるだろう。

2型糖尿病の2/3ほどが睡眠時無呼吸を融資、多くが認識されてない。肥満、2型糖尿病、前糖尿病状態に関連する状況が無呼吸促進的共通要素であり、CPAP治療遵守性高い患者では症状の改善がもたらされる。しかし、suboptimalな場合も存在する。
CPAPが、ブドウ糖代謝に影響を与え、前糖尿病状態や糖尿病発症に影響を与えるかは不明。


メタアナリシスにより、糖尿病なし無呼吸患者でのCPAPによるHOMA-R改善効果、ただし、観察研究が主で解釈注意必要
Meta-analysis: Continuous Positive Airway Pressure Improves Insulin Resistance in Patients with Sleep Apnea without Diabetes.


高血圧との関連性は、大規模対照研究として、Oxfordからの報告などなされてるが、減少傾向はあるものの、2mmHg未満の効果の報告
Obstructive Sleep Apnea and Hypertension Sean Caples, D.O. (Disclosure) April 23, 2013





ATS 2013
http://conference.thoracic.org/2013/

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