2019年1月5日土曜日

甲状腺機能正常内:TSH増加毎高血圧リスク増加

甲状腺疾患のない正常甲状腺機能内での話だが
TSH値 1mIU増加毎 1.09のオッズで高血圧リスク増加


Dose–response relationship between thyroid stimulating hormone and hypertension risk in euthyroid individuals
He, Weiweia,et al.
Journal of Hypertension: January 2019 - Volume 37 - Issue 1 - p 144–153
doi: 10.1097/HJH.0000000000001826

背景: 甲状腺機能異常の心血管系への有害的影響は確立しているわけだが、甲状腺機能正常者におけるTSH値と高血圧リスクの関連性に関しては結論なし

方法: 甲状腺機能正常者においてTSHと高血圧の相関性を住民ベース、横断研究で評価し、ロジスティクス回帰解析施行。加え、明瞭なコホート・横断研究の量反応メタ解析し、正常甲状腺機能者のTSHの高血圧リスクについて評価

結果: 総数 2289名の甲状腺疾患を有さない正常甲状腺機能者を横断研究として登録。
正常上限内の血清TSH値は高血圧の高リスクと関連  [オッズ比 (OR) = 1.29, 95% 信頼区間 (CI) 1.04–1.61, P = 0.023]、高血圧オッズ比は寄与要素補正後も統計学的有意性  (OR = 1.32, 95% CI 1.01–1.72, P = 0.041)

さらに、メタ解析では、甲状腺機能正常者においてTSHと高血圧リスクにおいて明確な量反応性、TSH 1mIU/増加毎、高血圧関連オッズ比 1.09  (95% CI 1.04–1.14, P < 0.001)

メタ解析にて、収縮期血圧、拡張期血圧のβ-係数はTSH 1 mIU/増加毎 各々  0.78 (95% CI 0.37–1.18, P < 0.001) 、 0.45 (95% CI 0.15–0.76, P = 0.004)

結論:この研究で、甲状腺機能正常者における血中TSH値と高血圧リスクの量反応を伴う関連性の強いエビデンス示された。TSH値正常内高値の甲状腺機能正常者においては、正常TSH値内低値者より高血圧発症リスク高い



興味ある現象だが、臨床的意義がよく分からん・・・ 誰か教えて



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