2013年8月26日月曜日

腎炎となるループスのTNIP1 gene変異

ABIN1 (ABIN1[D485N]) の不活性状態にあるknockin mouseでループス様事故眼値期疾患発症報告あり、NF-κBやmitogen活性化蛋白キナーゼの活性化が、toll-like receptor 刺激後見られることが知られているなど、全身性エリテマトーデスに関わるループス腎炎の病因遺伝子要因が関連するが、動物実験でNF-κBの関与が示唆されていた。

ヒトのABIN 1遺伝子をencodeするTNIP1遺伝子の5つのDNA配列はループスと関連性示されていた。

TNIP 1遺伝子変異は、ループス腎炎のリスクと関連し、メカニズム的にNF-κBとmitogen活性化蛋白キナーゼ活性調整不能状態と関連することが示唆された。


ABIN1 Dysfunction as a Genetic Basis for Lupus Nephritis
Published online before print August 22, 2013, doi: 10.1681/ASN.2013020148
JASN August 22, 2013 ASN.2013020148
http://jasn.asnjournals.org/content/early/2013/08/20/ASN.2013020148.abstract

ABIN1、TNIP1エンコードする、5つのSNPsをヨーロッパ系アメリカ人、アフリカ系アメリカ人、アジア人、ガラ人、ヒスパニック系の Large Lupus Association Study 2 の被験者を検討

腎炎を伴うSLEと、伴わないSLEを比較し、結果、ループス腎症と強い相関は、 ヨーロッパ系で rs7708392(オッズ比 1.22;p < 0.01)、 アフリカ系で rs4958881の変異 ( OR 1.22)であった。




SGLT-2阻害剤Rmpagliflozin アドオン治療(メトホルミン+SU剤) HbA1c、体重共に減少


ナトリウム依存性グルコース共輸送担体-2(SGLT-2)阻害薬 Rmpagliflozin

血糖と、体重ともに減少下という報告

6ヶ月後、 プラシーボ では 糖化HbA1c 0.17%減少に対し、 empagliflozin 10mg 、25mg/日を、メトホルミン・スルフォニル尿素に追加した場合 0.82%、0.77%減少 (p < 0.001)。

加え、体重 2.16 kg、2.29kgそれぞれ減少 (プラシーボ 0.39g) (p < 0.001)

Empagliflozin As Add-on to Metformin Plus Sulfonylurea in Patients With Type 2 Diabetes
A 24-week, randomized, double-blind, placebo-controlled trial
Published online before print August 20, 2013, doi: 10.2337/dc12-2673
Diabetes Care August 20, 2013
http://care.diabetesjournals.org/content/early/2013/08/19/dc12-2673.abstract




国内申請SGLT-2

ダパグリフロジン(ブリストルマイヤーズ/アストラゼネカ)
トホグリフロジン(中外製薬/興和/サノフィ)
empagliflozin(NBI/イーライリリー)


新規糖尿病薬SGLT-2 カナグリフロジン FDA承認 2013/03/30
田辺三菱創薬のSGLT阻害剤カナグリフロジン 同系統薬として初めて承認 2013/01/11

米国:珪石(結晶シリカ; 結晶性シリカ)制限法・提案

オバマ政府は、新しい珪肺などに関連する珪石(結晶シリカ; 結晶性シリカ)制限提案


一般の工場・船員に対して、提案された許容被爆レベルは、空気50μg/mm3までにカットすること

建設業界暴露レベルでは、250μg/mm3から50μg/mm3で、80%減少することが要求される。


to protect workers exposed to crystalline silica
https://www.osha.gov/pls/oshaweb/owadisp.show_document?p_table=NEWS_RELEASES&p_id=24621


公聴会案内
https://www.osha.gov/silica/index.html





日本の環境基準
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000w7bi-att/2r9852000000w7nq.pdf

管理濃度 E(mg/m3-3.0/)1.19Q+1) 
日本産業衛生学会・許容基準
I. 吸入性結晶質シリカ 0.03mg/m3

産業医学レベルの基準としてはむしろ厳しいくらいだが、法律上どのように制限されているかは不明。
TPPにより、建設業界への米国企業参入となれば、日本にも影響が大・・・

BMIは生命予後・障害リスク推定のための個人指標としては曖昧 ・・・ より良い指標の開発が緊急課題

BMI定義による肥満というのは、住民ベース・集団ベースでは信頼できる指標なのかもしれないが、個人という単位では、その予後を正確に反映するか不明。

にもかかわらず、日本では、より不正確にメタボという机上概念とともに、BMIに基づく健康指導が行われ続けている。


個人指標としてのBMIに対して疑問視されつつ、その上で、なぜか、”肥満は疾患か?”という問題を"AMAは支持と反対の意見を押し切り、「肥満を病気」として宣言"してしまった。

洋の東西問わず、肥満・糖尿病関連にはペテンが多い。マーケットが巨大だからか・・・

肥満は依存症という病気? 2013/07/17
http://kaigyoi.blogspot.jp/2013/07/blog-post_17.html

ペンシルバニア大学の2名の肥満研究者たちは、個人の健康指標としてのBMIに対し信頼性疑問を呈する前向き研究結果にもとづくperspective記事要約。

肥満は、糖尿病、心血管疾患、がん、睡眠時無呼吸症候群、非アルコール性脂肪肝疾患、変形性関節症、他の異常と関連し、障害、死亡率、経済的コスト増大をもたらす事実。相反して、肥満の定義であるBMIに関して疑念を呈する報告

脂肪・骨格筋量を正確に測定し、実践的で、お高くないツール、疾患・死亡リスク予測バイオマーカーが、危急的に必要

逆に言えば、現状では、個人のリスクに関して、確定的なツールは存在してないということ


The Health Risk of Obesity—Better Metrics Imperative
Rexford S. Ahima, Mitchell A. Lazar
Science 23 August 2013:  Vol. 341 no. 6148 pp. 856-858 
DOI: 10.1126/science.1241244






肥満差別:非肥満・肥満者にもその後の肥満リスク増加をもたらす 2013/07/25
http://kaigyoi.blogspot.jp/2013/07/blog-post_6766.html


コカイン:前頭皮質の持続性樹状突起新生という構造異常をもたらし、持続性の欲求行動学習の原因となる ・・・ ドラッグの難可逆性メカニズム

動物モデルで、コカイン服用により脳内の学習・記憶に関わる領域の構造変化報告。


Cocaine-induced structural plasticity in frontal cortex correlates with conditioned place preference
Nature Neuroscience (2013) doi:10.1038/nn.3498
Received 16 May 2013 Accepted 15 July 2013 Published online 25 August 2013


ドラッグ歴に関連する一連の流れは、ドラッグ欲求・要求を生じ、ドラッグ治療克服に大きな障害となる。マウスin vivo実験で、コカイン投与により、樹状突起新規形成とその累積が見られ、新しい持続性の樹状突起新生(spine gain)がコカインで条件付けされた場所を好む行動と関連することが示された。

このコカイン使用と関連する前頭皮質の樹状突起新生は、欲求行動を駆動する刺激学習関連構造変化をもたらす


喫煙習慣を含め、生涯において禍根を残すような習慣を是認するロジックを駆使する集団・個人は多いが、少なくとも、個人の価値観が固まらない若年においての暴露を容易にする環境だけは絶対悪だろう。

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note