2022年2月3日木曜日

「胸水穿刺時悪性胸水の場合の診断的感度は?」

まあ、あれだな 「悪性胸水の場合の胸水穿刺時診断的感度は?」・・・という研修医への質問と答えにはなるな 


私は明日には忘れているけど


Diagnostic sensitivity of pleural fluid cytology in malignant pleural effusions: systematic review and meta-analysis

Shayan Kassirian, et al.

https://thorax.bmj.com/content/early/2022/02/01/thoraxjnl-2021-217959

Abstract

【背景 】胸水細胞診は、胸水の診断に重要な検査である。文献上では、悪性胸水(MPE)の診断に関する報告された感度にはかなりのばらつきがある。

【目的 】このレビューの目的は、胸水を調べる際の意思決定プロセスによりよい情報を提供するために、全体的および腫瘍の種類別にMPEに対する胸水細胞診の診断感度を決定することである。

【データソース 】EMBASEとMEDLINEの文献検索を4人の査読者によって行った。包括基準を満たした論文は、QUADAS-2ツールを用いて偏りを評価した。

【データ抽出 】量的分析のために、二元ランダム効果モデルを用いてメタ解析を行い、プールされた感度を決定した。サブグループ解析は、原発性がん部位によるものと、発表年によるメタ回帰を行った。

【まとめ 】6057人のMPE患者を対象とした36件の研究がメタ解析に含まれた。MPEに対する胸水細胞診の全診断感度は58.2%(95%CI 52.5%~63.9%; 20.5%~86.0%の範囲)であった。研究間でかなりの異質性が存在した(I2 95.5%)。原発性胸部悪性腫瘍では、感度は肺腺癌(83.6%;95%CI 77.7%~89.6%)で最も高く、肺扁平上皮癌(24.2%;95%CI 17.0%~31.5%)および中皮腫(28.9%;95%CI 16.2%~41.5%)は最も低かった。胸郭外由来の悪性腫瘍については、感度は卵巣癌で高く(85.2%;95%CI 74.2~96.1%) 、乳癌では控えめであった(65.3%;95%CI 49.8~80.8%)。

【結論 】胸水細胞診は、MPEの診断に対して全体として58.2%の感度を有する。臨床医は、原発巣の種類によって診断感度が大きく異なることと、細胞診の結果が偽陰性になる潜在的な理由に注意する必要がある。

PROSPERO registration number


CRD42021231473.


Data availability statement

All data relevant to the study are included in the article or uploaded as supplementary information.


http://dx.doi.org/10.1136/thoraxjnl-2021-217959

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