2015年1月3日土曜日

体重増加による臓器インスリン感受性・VLDLアポリポ蛋白代謝動態の防御的作用:肥満&代謝異常なし(MNO)

肥満は、インスリン抵抗性と関連し、肝臓内トリグリセリド(IHTG)含量増加と関連、糖尿病、心血管疾患疾患の鍵となる高リスク要素とされる。しかし、肥満の一部には、代謝異常生じない場合がある。
仮説としてIHTG含量とインスリン感受性により定義される、代謝的正常肥満(MNO : metabolically normal obese)は、代謝的異常肥満MAO : metabolically abnormal obese)定義の一群と異なり、体重増加の影響から防御的に働くという仮説を検証した研究


Metabolically normal obese people are protected from adverse effects following weight gain
Elisa Fabbrini, et. al.
J Clin Invest. doi:10.1172/JCI78425. Published January 2, 2015


体重増加・脂肪容積増加は、MNOとMAOともに、同様だが、肝臓・骨格筋筋肉・脂肪組織のインスリン感受性は異常あり、MAOのみでVLDL apoB100濃度・分泌速度は増加し、MNOでは変化なし。

さらに、脂肪組織脂質合成の生物学的経路や遺伝子はMNOで増加し、MAOで増加せず。





むちゃくちゃ肥満でも、代謝的に正常である一群の存在

がん発生リスク:幹細胞分裂総数により影響される :肺がんはかなり環境要素予防なはず

REPORT
Variation in cancer risk among tissues can be explained by the number of stem cell divisions
Cristian Tomasetti1, et. al.
Science 2 January 2015: Vol. 347 no. 6217 pp. 78-81

遺伝とライフスタイル要素はともにがん発症と関連し、random確率も重要な要素である。

成人組織におけるがん確率はばらつきがあり、例えば、肺がんは脳腫瘍の11倍超あり、胃がんの添えより8倍である。肺がんの個人的リスクにおいて、喫煙、紫外線環境などの外的リスク要素は、遺伝的変異と同等。環境リスク要素によりものも、遺伝的変異によるものも、がんのリスクを全て説明できない。Johns Hopkins大学の研究者らは、3番め要素として、生涯の幹細胞分裂(lifetime stem cel division)の数に注目した。

幹細胞の分裂累積数増加するほど、その組織のがん発生率が高まる。

障害がんリスク vs 幹細胞分裂総数は、強い相関があるかは疑念があるが、障害リスクにおいて10万倍の違いがある。

直腸結腸、基底細胞は組織分裂数多く、がんの種類が多い、一方、骨盤、頭部・腕などは分裂数が少なく、がん発生率少ない。肺のような環境的要素に大きく影響される部分は、予防可能な要素が大きい。そして、特定のがんでは、randomnessの影響が大きい。

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