2020年3月13日金曜日

ARDSの酸素投与方針:LOCO2トライアル:保守的“ぎりぎり酸素投”目標は必ずしも真ならず むしろリスキーかも

LOCO2 trial


Liberal or Conservative Oxygen Therapy for Acute Respiratory Distress Syndrome
Loic Barrot, et al., for the LOCO2 Investigators and REVA Research Network
DOI: 10.1056/NEJMoa1916431


  • 保守的酸素療法:conservative oxygen therapy (ターゲットPaO2 55-70 mm Hg;パルスオキシメトリによる酸素飽和度 88-92%)
or 
  • リベラルな酸素療法:liberal oxygen therapy (ターゲットPaO2 90 to 105 mm Hg; Spo2,  96%以上) 
7日間


プライマリアウトカム: 28日目の総死亡

登録205名後、トライアルはデータ及び安全性モニタリング委員会により安全性懸念及びプライマリアウトカムにおいて2群間の有意な差の尤度低いため早期中断

参入クライテリア合致しない4名除外


day 28にて 死亡数 保守的酸素群 34/99 (34.3%) vs リベラル酸素群 27/102(26.5%) (差, 7.8 パーセントポイント; 95% 信頼区間 [CI], −4.8 to 20.6)

day 90にて 各々  44.4% vs 30.4%  (差, 14.0 %; 95% CI, 0.7 to 27.2)


保守的酸素群では5名の腸間膜虚血




副次項目としての90日死亡率は、“保守的な目標で大幅に改善された(44.4%対30.4%)

酸素による組織障害やdiffuse alveolar damageなど念頭に浮かぶとどうしても酸素投与目標ギリギリを狙いたくなる・・・ 「サーチ・サーチと騒ぐアホどもは別次元の存在」



noteへ実験的移行

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