2012年2月20日月曜日

米国EPAはダイオキシン経口暴露規則を作るつもりなし


EPAは、ダイオキシンが極少量で皮膚・免疫などに影響与えることを確認しつつも、ダイオキシンの食事由来の健康への影響に関して新しい規則を作るつもりがないことを示した。これは、農業行政を司る Department of Agriculture も同じ。



News Releases By Date
EPA Updates Science Assessment for Dioxins / Air emissions of dioxins have decreased by 90 percent since the 1980s Release Date: 02/17/2012
http://yosemite.epa.gov/opa/admpress.nsf/d0cf6618525a9efb85257359003fb69d/33bcba60ed25a9b1852579a700604ed7!OpenDocument


EPAは、1980年代のダイオキシンの癌以外の科学的評価について最終報告。
ダイオキシンは毒性のある化学物質であるが、自然環境に存在し、森の火災などからの環境中に放出され、ゴミの裏庭での焼却、特定の工業活動、過去の商用的燃焼廃棄物質に認められる。

現在の検討からは、ヒトの生涯において、一般的には、ダイオキシン暴露は重大な健康リスクにつながらないと報告


EPAは今まで20年、ダイオキシンの工業的産生源に関し、減少するよう努力してきた。結果、US内のダイオキシン大気内排泄を、1987年レベルの90%減少。残りの最大のダイオキシン排出源は、家庭内ゴミの裏庭焼却。


多くのアメリカ人はダイオキシン暴露は低レベルで、大量のダイオキシン は、塩素ざ瘡、発達・生殖器、免疫、ホルモンとの干渉、皮疹、皮膚脱色、体毛過多、軽度肝障害を生じる。
 
EPAはダイオキシン産生源を同定し、他の連邦パートナー、たとえば、厚生局や農業局などとともに、ダイオキシンに取り組んだ。ダイオキシン暴露と影響について、ヒトでの健康リスク評価、環境中・食事・体内のダイオキシン評価を行い、ダイオキシン暴露を減少してきた。

 
癌以外の評価は、様々な活動を行い・・・(略)

EPA
Environmental Assessment ; Dioxin 
http://cfpub.epa.gov/ncea/CFM/nceaQFind.cfm?keyword=Dioxin





久米宏が騒いでた「Nステ所沢ダイオキシン報道」、現在も続く「ダイオキシン」空騒動って、結局特定の業者をもうけさせ、税金を大量消費に終わっただけのような気がする。

口が悪い人たちが言うところの”ダイオキシン詐欺”、その方が真実だったのでは?


言っちゃ-何だが・・・大豆のイソフラボンだって、内分泌攪乱性物質
大豆中の内分泌攪乱物質が肺癌を抑制 2005年 09月 29日
 
 

WHOと日本の厚労省
ダイオキシンの耐容一日摂取量(TDI)について
(平成11年6月 中央環境審議会環境保健部会 生活環境審議会 食品衛生調査会)
http://www1.mhlw.go.jp/houdou/1106/h0621-3_13.html 
○当面のTDIを4pg/kg/日とする。

日本は、アップデートされた状況を加味したEPAの方針を見習うか、”WHO” の基準をそのまんま採用し続けるか・・・

日本うつ病学会診療ガイドライン I.双極性障害2011

日本うつ病学会診療ガイドライン I.双極性障害2011
気分障害の治療ガイドライン作成委員会/編
http://minds.jcqhc.or.jp/n/medical_user_main.php

http://www.secretariat.ne.jp/jsmd/mood_disorder/img/110720.pdf




Guideline Watch: Practice Guideline for the Treatment of Patients With Bipolar Disorder, 2nd Edition
Robert M. A. Hirschfeld
DOI: 10.1176/appi.books.9780890423363.148430
http://psychiatryonline.org/content.aspx?bookid=28&sectionid=1682557


日本神経学会:パーキンソン病治療ガイドライン 2011

パーキンソン病治療ガイドライン 2011
監修 日本神経学会
編集 「パーキンソン病治療ガイドライン」作成委員会
http://www.neurology-jp.org/guidelinem/parkinson.html

多発性硬化症治療ガイドライン2010

多発性硬化症治療ガイドライン2010
「多発性硬化症治療ガイドライン」作成委員会/編
日本神経学会 日本神経免疫学会 日本神経治療学会/監修
http://www.neurology-jp.org/guidelinem/koukasyo.html

EACTS 気管切開 臨床的レビュー&ガイドライン


EACTS:European Association for Cardio-Thoracic Surgeryの気管切開:臨床的レビュー&ガイドライン

Tracheotomy: clinical review and guidelines
Eur J CardiothoracSurg (2007) 32 (3): 412-421. doi: 10.1016/j.ejcts.2007.05.018


フルテキスト+pdf: http://ejcts.oxfordjournals.org/content/32/3/412.full.pdf+html


欧州肝臓研究 EASL: ウィルソン病臨床ガイドライン


EASL Clinical Practice Guidelines: Wilson’s disease
European Association for the Study of the Liver
Journal of Hepatology Volume 56, Issue 3 , Pages 671-685, March 2012Received 28 November 2011; accepted 28 November 2011. 

救急:肺炎診断に超音波検査



Lung ultrasound is an accurate diagnostic tool for the diagnosis of pneumonia in the emergency department
Emerg Med J 2012;29:19-23 doi:10.1136/emj.2010.101584 

120名の被検、退院時肺炎診断確定81(67.5%)

初回CXR陽性 54/81(感度 67%;95%CI 56.4%-76.9%)、陰性 33/39(特異度 85%;95% CI 73.3%-95.9%)
肺・超音波検査 陽性所見 80/81 (感度 98%; 95% CI 93.3%- 99.9%)、陰性 37/39 (特異度 95%; 95% CI 82.7%-99.4%).

CTスキャンは30名で行われ、26名が肺炎陽性、サブグループ群では、初回CXR肺炎診断は18/26(感度 69%)、超音波陽性 25/26(感度96%)

超音波のfeasibility 100%で、5分以内に施行できる。




急性胸痛:ニトログリセリン“治療的診断”は意味が無い




あくまでも、急性状況での胸痛に対する“ニトログリセリン”治療的診断の臨床的価値の検討。


Review
Diagnostic accuracy of nitroglycerine as a ‘test of treatment’ for cardiac chest pain: a systematic review
Emerg Med J 2012;29:173-176 doi:10.1136/emj.2010.103994 


心原性胸痛の診断に、ニトログリセリンを用い、治療的診断( ‘test of treatment’)を行うことがある。この診断の正確性に関する検討。
PubMed、 Cochrane Database、 Google Scholar、 Science Citation Index、 EMBASEとマニュアル検索を含めて文献検索。舌下ニトログリセリンが指標として用いられ、患者の胸痛スコアへの効果、最低80%で参照となる検査がなされている場合検討。2x2分割表。
5つの研究で、急性状況 (一つはフォローアップデータではあるが、急性状況下なので対象).

感度は35%-92%、特異度は12%-63%とばらつき

しかし、一つを除いてすべて、、 Youden indexは、ゼロに近く、ニトログリセリン反応性は、診断検査としては有用でない。 

研究複合感度は  0.52 (95% CI 0.48 to 0.56) 、研究複合特異度は 0.49 (95% CI 0.46 to 0.52)

研究複合からの診断ORは  1.2 (95% CI 0.97 to 1.5)で、1と有意な差は無い。

急性状況下で、ニトログリセリンは、冠動脈疾患に対して信頼できる"test of treatment"とは言えない。

しかし、繰り返す運動誘発性胸痛のニトログリセリンへの診断正確性には別に検討が必要


米国内の高齢者てんかんの発病率・有病率

黒人>白人>アジア系の順らしい
Incidence and prevalence of epilepsy among older US Medicare beneficiaries
Neurology February 14, 2012 78:448-453; published ahead of print January 18, 2012

確かに、疫学的研究では、60-70歳あたりで始まるてんかんリスクは増加しているが、この痙攣と住民統計学的関係はまださほと調べられてないという、上記論文のエディトリアル(http://www.neurology.org/content/78/7/444.extract)

Faught らはメディケア利用者65歳以上の米国内発病率・有病率を推定


人口老齢化の中、高齢者のてんかんに関する知識不足のため、重要な研究で、 Institute of Medicine panel on the Public Health Dimensions of the Epilepsies (Los Angeles, CA, March 21, 2011) や Interagency Collaboration for Research on Epilepsy meeting held at NIH (June 27, 2011)でも検討。

著者らは、高齢者中の有病率 1000名対10.8、 新規発症発病率 1000名対 2.4 
男女とも有病率・発症率とも極めて類似

白人に比べ、アフリカ系アメリカ人は、有病率 2倍 (10.2 vs 18.7/1,000) 、発病率 2倍 (2.3 vs 4.1/1,000)
アジア (有病率 5.5 , 発病率 1.6 ) 、Native Americans (7.7 , 1.1 )は白人に比べ少ない。


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