薬剤の海外個人輸入などが問題になってるが、シタロプラム(セロクサ)は米国FDAが、致死的不整脈と関連するため、再三警告している薬剤。
それ以外でも、抗うつ薬として、エスシタロプラム(レクサプロ)やアミトリプチリン(トリプタノール)でもQTc延長に注意が必要。他、タケプロンなどのランソプラゾール、オメプラゾールなどのPPI、ブイフェンドなどのボリコナゾールが注意すべき薬剤として挙がる。
”日本人の5人に一人がCYP2C19の活性異常あり、臨床上日本人にとって臨床的影響が懸念されるCYP分子機構である” (参考
PDF)
このため、これら薬剤は投与を避けることが望ましいのでは・・・
Torsades de pointesなどの致死的不整脈は心室性再分極の遷延化が関係する。無数の市販薬が、"心電図上のQT時間延長と関連する”再分極時間延長と関連する。市販後調査で確認され市場から撤退した薬剤も存在する。
2011年、米国FDAは、SSRI高用量の場合のQT時間延長に関するアナウンスとして、シタロプラム(セロクサ)は用量依存的にQT時間延長をもたらし、40mg/日超過の使用をすべきでないしている。さらに、2012年3月60歳未満/Cyp450 2C19の阻害作用薬剤服用者という再分類で20mg/日投与制限も提示している。
(注意; 参照例
CYP2C19*2 / *3 関連
http://www.medibic.com/product/okusuri/professional/02-3.html)
心電図、処方、臨床データから、抗うつ薬とQT時間延長との関連性を調査
QT interval and antidepressant use: a cross sectional study of electronic health records
BMJ 2013; 346 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f288 (Published 29 January 2013)
QTc時間延長と用量依存的関連性があるものは
citalopram (adjusted beta 0.10 (SE 0.04), P<0.01)
escitalopram (adjusted beta 0.58 (0.15), P<0.001)
amitriptyline (adjusted beta 0.11 (0.03), P<0.001)
他の調査薬剤では見られなかった。
QTc時間短縮は
bupropion (adjusted beta 0.02 (0.01) P<0.05)
被験者内ペア観察により、QTc時間延長効果は、 citalopram 10 mg → 20 mgで、平均 QTc 増加 7.8 (SE 3.6) ms, 補正 P<0 .05="" 10.3="" 40="" br="" mg="" ms="" p="" qtc="">0>
結論から言えば、シタロプラムのQT時間延長は確認された。それ以外の抗うつ薬でも、一部延長が見られた。エスシタロプラム(レクサプロ)やアミトリプチリン(トリプタノール)に関してQT時間延長が存在した。