2017年7月13日木曜日
高身長・肥満:高grade前立腺癌、前立腺癌死リスク高い
身長が高く、より肥満性のある男性の方が前立腺癌高gradeとなりやすく、前立腺癌死リスク高い、しかし前立腺癌全体からみるとその関連性は認めない
10cm身長高いほど、高リスク前立腺癌リスクは21%(HR 1.21; 95% CI 1.06-1.38; P=0.006)増加し、前立腺癌死亡リスクは17%(HR 1.17; 95% CI 1.04-1.31; P=0.001)高くなる
European Prospective Investigation into Cancer and Nutrition (EPIC) cohor 141,896名男性の身長、肥満性と前立腺がん発生頻度・死亡との関連性
Tall height and obesity are associated with an increased risk of aggressive prostate cancer: results from the EPIC cohort study
Aurora Perez-Cornago , et al.
BMC Medicine201715:115 DOI: 10.1186/s12916-017-0876-7
https://bmcmedicine.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12916-017-0876-7
身長は全前立腺がんリスクと相関せず
サブグループ解析では、腫瘍gradeによる身長の相関性にはheterogeneityあり (P heterogeneity = 0.002) (身長5分位最高vs最小身長によるHR, 1.54; 95% CI, 1.18–2.03).
身長高いほど、前立腺癌死亡リスク高い (HR = 1.43, 1.14–1.80)
BMIは前立腺癌全体と逆相関あるも、腫瘍gradeのheterogeneityあり(P heterogeneity = 0.01; 低−中間grade HR = 0.89, 0.79–0.99 、高度grade HR = 1.32, 1.01–1.72 )
さらにstageとの関連も同様 (P heterogeneity = 0.01; 局所stage HR = 0.86, 0.75–0.99、 進行stage HR = 1.11, 0.92–1.33)
BMIは前立腺癌死と逆相関 (HR = 1.35, 1.09–1.68)
ウェスト周囲径はBMIとほぼ同様だが、高grade(HR = 1.43, 1.07–1.92) 、致死性前立腺癌r (HR = 1.55, 1.23–1.96)では若干相関性高い
グリチルリチン・甘草:少量でも高血圧、低カリウム血症
以下の報告の冒頭にも書かれているが、「漢方に副作用なし」という誤解が広まっているが、現実には、低カリウム血症など多くの副作用がある。
グリチルリチン 100mg以上含有治療に関する検討
The association between consistent licorice ingestion, hypertension and hypokalaemia: a systematic review and meta-analysis
R Penninkilampi, et al.
Journal of Human Hypertension , (29 June 2017) | doi:10.1038/jhh.2017.45
慢性利用後で統計学的有意増加なのは
以下は有意に減少
グリチルリチンと収縮期血圧 (r2=0.55)、拡張期血圧(r2=0.65)は量依存的にも有意相関
他のアウトカム測定項目では有意相関性認めず
慢性的グリチルリチン服用は血圧増加、血中カリウム低下に、少量でも影響与える
肝炎治療に於けるインターフェロン・柴胡剤併用による間質性肺炎の騒ぎは忘れ去られつつあるが生命に関わる副作用が多いのは事実。漢方擁護論客は「誤治 瞑眩など」と反論するが、これらの副事象を予見できない、対応できない医師たちに安易に処方できないようにする制度が必要。
パッケージ化漢方なんて歴史はせいぜい50年程度
漢方数千年の歴史なんて「消防署の方から来た詐欺」と一緒
「医療用漢方製剤148品目のなかで,カンゾウを含有しているものは109処方あります。これらの製剤の基となるカンゾウの1日量は1.0~8.0gで,グリチルリチン酸40~320mgに相当します。特に,カンゾウの量が2.5g(グリチルリチン酸100mg)を超える製剤については,低カリウム血症を発現しやすくなるので注意が必要です。1日量としてカンゾウを2.5g以上含有する製剤は,低カリウム血症のある患者には禁忌となっています」https://www.jshp.or.jp/banner/oldpdf/p43-9.pdf
グリチルリチン 100mg以上含有治療に関する検討
The association between consistent licorice ingestion, hypertension and hypokalaemia: a systematic review and meta-analysis
R Penninkilampi, et al.
Journal of Human Hypertension , (29 June 2017) | doi:10.1038/jhh.2017.45
慢性利用後で統計学的有意増加なのは
- 収縮期血圧 (5.45 mm Hg, 95% CI 3.51–7.39)
- 拡張期血圧 (3.19 mm Hg, 95% CI 0.10–6.29)
以下は有意に減少
- 血中カリウム (−0.33 mmol l−1, 95% CI −0.42 to 0.23)
- 血中レニン活性 (−0.82 ngml−1 per hour, 95% CI −1.27 to −0.37)
- 血中アルドステロン (−173.24 pmol l−1, 95% CI −231.65 to −114.83)
グリチルリチンと収縮期血圧 (r2=0.55)、拡張期血圧(r2=0.65)は量依存的にも有意相関
他のアウトカム測定項目では有意相関性認めず
慢性的グリチルリチン服用は血圧増加、血中カリウム低下に、少量でも影響与える
肝炎治療に於けるインターフェロン・柴胡剤併用による間質性肺炎の騒ぎは忘れ去られつつあるが生命に関わる副作用が多いのは事実。漢方擁護論客は「誤治 瞑眩など」と反論するが、これらの副事象を予見できない、対応できない医師たちに安易に処方できないようにする制度が必要。
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