2014年6月26日木曜日

EMBRACE研究:原因不明卒中:短時間心房細動の割合 15%強 、CRYSTA AF研究(ICM)では 9%程度

被験者:55歳以上の572名、既知心房細動なしの、6ヶ月内のcryptogenic 虚血性卒中、TIA(24時間ECGを含む標準検査後原因特定試み後)

非侵襲的自由行動下ECGモニタリング
・30日間イベント・トリガー記録(介入群)
・通常の24時間モニター(対照群)

主要アウトカムは、90日間内の新規心房細動(30秒以上)検知

Atrial Fibrillation in Patients with Cryptogenic Stroke
David J. Gladstone, et. al.
for the EMBRACE Investigators and Coordinators
N Engl J Med 2014; 370:2467-2477June 26, 2014DOI: 10.1056/NEJMoa1311376

30秒以上心房細動検知比率:
対照群である通常介入群では、9/277 (3.2%)
介入群である30日間イベントトリガー記録群では、 45/280(16.1%)
絶対差: 12.9%ポイント (95% 信頼区間 [CI]、  8.0 to 17.6 ; p < 0.001) Numbers Needed to screen 8


2.5分以上継続の心房細動では、対照群 7/277(2.5%) vs 介入群 28/284(9.9%)、絶対差は、 7.4% ; 95% CI, 3.4 to 11.3 p < 0.001

90日間内の経口抗凝固治療施行率は、対照群 31/279(11.1%) vs 介入群 52/28(18.6%)、絶対さは、 7.5%、95% CI、 1.6 to 13.3 p=0.01)





原因不明の卒中のうち、短時間の心房細動に起因する例も16%程度あるようだ。
通常のホルター心電図では検知できない場合の5倍も存在し、通常の検査で原因不明でおわり、抗凝固療法なされない場合も多く存在することが示唆される。

検査システムの再構築が必要かもしれない。




こちらは、やはり原因不明の卒中における、insertable 心臓長期モニタリング(ICM)にて30秒超持続心房細動検出率を通常フォローアップ群で比較。8.9%の検出率(vs 通常検査:対照群 1.4%)

Cryptogenic Stroke and Underlying Atrial Fibrillation
Tommaso Sanna, et. al.
for the CRYSTAL AF Investigators
N Engl J Med 2014; 370:2478-2486June 26, 2014DOI: 10.1056/NEJMoa1313600


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