2014年6月6日金曜日

eGFRの急激な減少は、その後の予後(終末腎、死亡率)へ大きな影響を与える

eGFRの急激な減少は、その後の予後(終末腎、死亡率)へ大きな影響を与える。eGFRの経時的把握が必要で、悪化評価とその対応の適正化が今後の課題。



Decline in Estimated Glomerular Filtration Rate and Subsequent Risk of End-Stage Renal Disease and Mortality Josef Coresh, et. al.
toshi Iseki, et. al.
JAMA. Published online June 03, 2014. doi:10.1001/jama.2014.6634

メタアナリシス:12344ESRD、CKD Prognosis Cosortium35コホート(3年間)

主要アウトカムは、2年間に及ぶEGFR%変化率とそれに呼応する、ESRD・全原因死亡リスク(寄与共役補正、初期eGFR補正)


ESRDと死亡率の補正ハザード比(HRs)は、eGFR減少とともに高くなる。

ベースラインeGFR < 60 mL/min/1.73 m2の対象者で、ESRD補正HRは、 eGFR変化率 -57%で、 32.1 (95% CI, 22.3 - 46.3)、-30%で、5.4 (95% CI, 4.5 - 6.4)

しかし、-30%以上の変化の方が、-57%の変化より多い (6.9% [95% CI, 6.4%-7.4%] vs 0.79% [95% CI, 0.52%-1.06%])

この相関は、ベースライン(1-3年の間)、ベースラインeGFR、年齢、糖尿病状況、アルブミン尿横断的に強力で、一致したものである。


(ベースラインeGFR 35 mL/min/1.73 m2における)ESRD10年間補正リスクは、eGFR -57%減少で 99% (95% CI, 95%-100%)、 eGFR -40%減少で 83% (95% CI, 71%-93%)、 eGFR -30%減少で、 64% (95% CI, 52%-77%)、eGFR 0%変化で、18% (95% CI, 15%-22%)


対応する死亡リスクは、 77% (95% CI, 71%-82%)、 60% (95% CI, 56%-63%)、 50% (95% CI, 47%-52%) vs 32% (95% CI, 31%-33%)、同様だが、こちらの相関性は弱い。




End-Stage Renal Disease (ESRD) Associated With Percentage Change in Estimated GFR During a 2-Year Baseline Period
-70%未満のeGFR値低下(eGFR<60 p="">
 trimmed at less than −70% change (0.22% and 0.055% of the study population for estimated GFR <60 m="" min="" ml="" sup="">2
and ≥60 mL/min/1.73 m2, respectively) and greater than 40% change (5.9% and 0.51% of the population for estimated GFR <60 m="" min="" ml="" sup="">2 and ≥60 mL/min/1.73 m2, respectively). 

In the top 2 panels, the diamonds indicate the reference point of 0% change in estimated GFR.











SSRIの卒中前使用は、出血性卒中オッズ増加と関連

怒ったことを根深く覚えてる場合とすぐ忘れることがある。旧藤沢製薬(現アステラス)のMRの「当社SSRIに脳出血イベント増加の報告はありません」とその場で断言したことへの怒りは10年以上立った今でも忘れてない。・・・ われながら執念深い。アステラスMR.の「シムビコートいい加減な販促」、すなわち、「好きなときに吸えば良い」という(基礎吸入を確保した上でのレスキュー投与を無視する)無責任販促を見聞きし、海馬に、再プリントされ、今に至っている。


SSRIは、出血リスク増加に関与するが、卒中時神経防御的効果可能性もある。卒中前のSSRI使用による出血性・虚血性卒中への影響を、レジストリベースのpropensity scoreマッチ化フォローアップ研究にて調査(デンマーク)

30日以内の重症卒中・死亡のオッズ比を補正するため多条件化ロジスティック回帰



Impact of Prestroke Selective Serotonin Reuptake Inhibitor Treatment on Stroke Severity and Mortality
Janne Kaergaard Mortensen, et. al.
STROKEAHA.114.005302 Published online before print June 3, 2014
doi: 10.1161/​STROKEAHA.114.005302

1252名の出血性卒中(卒中前 SSRI 使用 626、 未使用 propensityマッチ化 626名)にて、
SSRI使用は、卒中重症化リスク増加と関連(補正propensity scoreマッチ化オッズ比    1.41; 信頼区間, 1.08–1.84) 、30日内死亡リスク増加(補正propensity scoreマッチ化オッズ比 1.60; 信頼区間, 1.17–2.18).


8956名の虚血性卒中(SSRI 使用 4478、 未使用 4478、propensityマッチ化)のうち、 卒中前SSRI使用は重症卒中リスク、30日内死亡リスクと関連せず





noteへ実験的移行

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