2013年11月11日月曜日

RA系コンボ阻害治療の終焉:ONTARGET、ALTITUDE → VA NEPHRON-D

ONTARGET、ALTITUDEに引き続き、RA系二重阻害のリスク明らか


Combo Angiotensin治療

VA NEPHRON-D研究は、ACE阻害剤とARB併用群が単剤より、高カリウム血症・急性腎障害増加のため、2012年10月早期中断

KIdney Weekと、NEJMに同時発表

Source reference: Fried LF, et al "Combined angiotensin inhibition for the treatment of diabetic nephropathy" N Engl J Med 2013; DOI: 10.1056/NEJMoa1303154.

Additional source: New England Journal of Medicine
Source reference:de Zeeuw D "The end of dual therapy with renin-angiotensin-aldosterone system blockade?" N Engl J Med 2013; DOI: 10.1056/NEJMoa1312286.

併用療法により蛋白尿減少し、糖尿病性腎症進展予防効果をみとめるという以前の報告があったが、その症例なのかは明らかでない。 


Fried らは、2型糖尿病 (尿中アルブミン・Cr比 300以上、eGFR 30-89.9)1448名を対象に、ロサルタン 100mg/日、リシノプリル 10から40mg/日
プライマリ・エンドポイントは、eGFR、ESRD、死亡組み合わせ

トライアルはフォローアップ2.2年間で早期中断し、プライマリエンドポイント率は両群同等(単剤 152, 21% vs 併用群 132 ,18.2%)


筆者らは、早期中断トライアルが故、併用群例に内在性ベネフィット明らかにすることできず、しかし、安全な治療でなく、研究を継続してたとしても、リスク増加が小規模に終わるとは思えず、ベネフィットがリスクを上回る可能性は無かった。
eGFRと死亡無しESRDというセカンダリアウトカムでは、ベネフィット傾向、単剤 14% vs 併用 10.6%、しかし、蛋白尿は減少したが、死亡率・心血管疾患イベントでベネフィット認めず。
重篤なイベントは、高カリウム血症 (100人年あたり 6.3 vs 2.6、 ハザード比 2.8 95% CI 1.8-4.3, p < 0.001)、 AKI (100人年あたり  2.2 versus 6.7  , HR 1.7, 95% CI 1.3-2.2, P<0 .001="" p="">
ONTARGET(2型糖尿病高リスク群:テルミサルタン、ラミプリル、その両薬剤併用群)、ALTITUDE(2型糖尿病高リスク群:ACE阻害剤・ARB標準治療に、直接レニン阻害薬:アリスキレン追加)トライアルと一致した結果で、有害性増加、心血管系・腎へのベネフィット認めずとうことで、併用治療に関する結論が出たようだ


He concluded that the literature now makes it "clear that dual RAAS blockade for the treatment of patients with diabetes cannot currently be recommended."

【週刊誌のインチキ記事】薬が売れないのが、なぜか医師会の仕業・・・だと・・・

医師会配慮で自虐的販売規制;医療用大衆メタボ薬の悲惨 
http://diamond.jp/articles/-/44213


医師の受診は必須であり、なおかつ「症状は異常だけれど、わざわざ通院するほどではない」と医師に告知された、極めて限定された人しか購入できないのである。
 加えて値段は、医療用より、大衆薬のエパデールTのほうがはるかに高い。

異例の「適正使用調査」を実現させたのは、薬事・食品衛生審議会一般用医薬品部会であり、医師会ではない!
http://www.yakuji.co.jp/entry28718.html



この週刊誌、事実誤認のうえ、悪玉=医師会ときめつけている

(確かに、医師会幹部などには、社会的ポジション欲しさの間抜けでアホが多いけど・・・、エビデンスの無い薬剤を嘘ごまかし売りつける製薬会社よりは遥かにましだと思うけどなぁ・・・、そして、妄想で記事を書くマスゴミ関係者ほど悪質ではないと思うけどなぁ)


大正製薬が怒るのなら、薬事・食品衛生審議会一般用医薬品部会に対してだろ!
医師会に怒りの矛先を向けるのは明らかに間違い!


脂質系薬剤は優秀な薬剤でも臨床的アウトカムとして

ω3PUFAは、二次予防効果ですら、まともなエビデンス無し
ω3不飽和脂肪酸(DHA、EPA) 二次予防効果に疑問 2012/04/10

 ちなみに、JELISは決してエビデンスレベルの高い、臨床トライアルではない

 マスメディアは、医師会=悪ときめつけ、その薬剤の真価有る無しは二の次で、
想像で記事をつくる。水戸黄門の脚本作ってんじゃないんだぞ アホ週刊誌


 一番の被害者は、効果の証拠が無いのにサプリメントや薬剤売りつけられる消費者! 

ACAAI 2013: 田舎では喘息若年者多いという米国内決めつけ報告

Primary source: American College of Allergy, Asthma, and Immunology
Source reference: Davoodi P, et al "Prevalence of asthma in adolescents in rural counties in Georgia" ACAAI 2013.
http://www.acaai.org/annual_meeting/Documents/ACAAIProgramGuide13.pdf


Georgia研究、いわゆるPuff City 研究で喘息13−19歳の若年者ウェブマネージメントプログラムから、直近30日間喘息症状、直近30日間喘息薬使用、1年間の緊急受診・入院歴・2回以上診察歴

喘息診断は18%超、喘息診断されてないがそれを示唆するのは7%程度存在すると予測され、おそるべき結果であったと、調査者たち。


・・・で、タイトルは、Rural Teens Have High Asthma Rate (Nov 10, 2013)


牛小屋からの・・・という疑いをもってるようだ
http://www.nytimes.com/2013/11/10/opinion/sunday/a-cure-for-the-allergy-epidemic.html



日本でもそうなのか?
アレルギー疾患に関する調査研究報告書
アレルギー疾患に関する調査研究委員会(平成19年3月)
http://www.hokenkai.or.jp/8/PDF/report872.pdf
都道府県別にみると、小学生では山梨県 4.0%と鳥取県 9.3%との間で約 2.3 倍の開きがあり、中学生では山梨県 2.9%と東京都 7.1%との間で約 2.5 倍高校生では山梨県・富山県 1.6%と大分県 5.3%との間で約 3.3 倍の開きがあった。 

日本では、中学生では東京というところの田舎に喘息発症が多いらしい。この地域にはきっと、牛小屋がいっぱいあるのだろう。対して、全般的に、大都会・山梨の少なさが目立つ。

抗肥満薬 Qsymia:ベースライン良好な糖尿病患者でも糖化へヘモグロビンかなり減らす

phase III CONQUER trialの解析

extended-release phentermine/topiramate (Qsymia)は、食欲抑制薬のphentermineと抗てんかん薬のトピラマートとの合剤で、肥満/体重過多、2型糖尿病有無不問に対し、低投与量で6.8%から8.9%、高投与量で8.8%から11%の減量効果を示す。ただ、プラシーボ群も56週間後1.9%から2.7%の体重減少平均


2型糖尿病において、糖化ヘモグロビンは平均で、治療群 1.6%、プラシーボで1.2%減少


MedPage解説では、減量薬剤でHbA1cも改善というタイトル

ベースラインのHbA1c 6.8%で良好なコントロールであり、0.4%の減少はかなりすごいこと。一方、ベースラインHbA1c 8.7%からスタートした報告では1.6%の減少。

体重10%も減少というのはすごいと思う

the annual World Congress on Insulin Resistanceでのポスター報告
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/WCIR/42831



Google Chart APIと数式

Google Chart APIを使ってTeX数式の画像を取得
http://tsujimotter.info/2012/05/10/google-chart-api/


より簡単な方法


 グーグルチャートで数式画像作成(グーグルチャートAPIを用いて、数式画像作成・数式エディターをウェブ上で行う事ができます。)

http://gakusyu.ne.jp/linksyu/formulae.htm


 Google Chart API: LaTexを用いて数式画像動的作成ツール
http://tmlife.net/programming/javascript/google-chart-api-latex-create-img.html 

Web Equation … マウスなどで数式を手書きしますと、TeX形式などでコード化して出力します。
http://webdemo.visionobjects.com/
e.g. img src="http://chart.apis.google.com/chart?cht=tx&chl= ○○○○"> 
FEV1.0% →     ; FEV_{1.0}\%
DLCO →  ;  D_{L_{CO}}
A-a DO2 →  ;  A-a D _{O_{2}}
a ≦ b →  ; a\leq b
a ≧ b →  ; a\geq b



【グラフをブログに挿入してみよう!Googleドキュメントを利用したグラフの掲載方法】
http://omoidasecom.blogspot.jp/2011/09/google.html 



【Google Blogger で簡単に表(テーブル)を埋め込むには?】

普通にタグが標準だが、めんどくさい

・Google Docs
表:自由度が少ないようだが・・・コピー&ペースト
https://docs.google.com/document/

T社
N社
S社
コスト
A
C
B
サービス実績
C
B
A




HTMLタグ埋め込み





いろんなグラフがかける Google Chart Tools の使い方
http://yohshiy.blog.fc2.com/blog-entry-195.html


Google Chart Tools - スプレッドシート(表計算)で作成したグラフの公開
http://yohshiy.blog.fc2.com/blog-entry-207.html

抗PCSK9モノクローナル抗体:AMG-145  かなり満足いくLDL減少効果 4週間毎皮下注射でLDL半減

以前もこの薬剤とりあげてるのだが・・・

LAPLACE-TIMI 57: PCSK9阻害ヒトモノクローナル抗体 第二相治験:不応性高コレステロール血症治療  2012/12/10

今回は、治験データ・プール化解析報告


抗PCSK9モノクローナル抗体製剤AMG145 皮下注射2週間ごと、4週間ごと繰り返すことで、LDLコレステロール減少効果

the World Congress on Insulin Resistanced で4つのpIIトライアル pooledデータ報告

http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/WCIR/42830

1252名の有効性解析、1314名はAMG-145単独±ゼチア

12週間、それぞれの投与量に対応する減少効果

2週間毎
105-mg dose: 56% 減少
140-mg dose: 64% 減少
4週間毎
280-mg dose : 45% 減少
350-mg dose : 50% 減少
420-mg dose : 57% 減少


LDLコレステロール 100mg/dL未満というマイルストーン達成比率は、2週間ごとスケジュール372名のうち94% 、対してプラシーボで123名では11%
さらに、4週間ごとレジメンでも86% vs プラシーボ 14%

筋関連副事象 AMG-145群 6% vs プラシーボ 4%
CK増加は1%程度

メタアナリシス解析と神経生物学的メカニズム:運動のうつ・不安への効果量

メタアナリシスのレビューや数千患者のデータでは、運動は不安に対して効果量小さく、うつへの効果量は中等度(Cohen's d=0.34、0.56)


運動トレーニングにても同様のプロセスがみられ、薬物治療患者でも同様と、Society for Neuroscience会合でのプレゼンテーション

不安・うつへの運動介入による影響はさほど大きいものでない。しかし、うつはもともとベッドから離すこと困難な病態であり運動への介入困難という面もあることに注意が必要。不安とうつへの効果量を算出し、うつでの効果の方が、両者比較では、大であることがしめされた。


Source reference: Budde H, et al "Effects of exercise on anxiety and depression disorders: review of meta-analyses and neurobiological mechanisms" SFN 2013; Abstract 13.01.

medpage:http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/SFN/42832


抗鬱薬・運動とも、樹状細胞分化、BDNF発現増加させ、特にストレス状態でその影響がある。故に、運動が悪いはずは無い・・・という解説


Cohen's dとは、平均値の差の効果量



m(E): 実験群の平均
m(C): 対照群の平均
SD(E): 実験群の標準偏差
SD(C): 対照群の標準偏差

絶対値が大きいほど効果が大きく、小さければその効果は小さい。d=1なら 1 SDはなれていることとなる。


【CKD】黒人:APOL1遺伝子リスク状況で慢性腎臓病予後影響される

CKD発症に関わるAOOL1遺伝子変異検討

高血圧関与治験研究:African American Study of Kidney Disease and Hypertension (AASK)の693名の黒人CKD患者で検討し、Chronic Renal Insufficiency Cohort (CRIC) studyで、2955名の白人黒人で、高リスクAPOL1の2コピー保有もしくは0、1の状態とCKD評価


APOL1 risk variants, race, and progression of chronic kidney disease
Afshin Parsa , et al
N Engl J Med 2013: DOI: 10.1056/NEJMoa1310345.


AASK研究では、プライマリアウトカムであるESRDもしくは血中Cr倍化時間発症は
・APOL1高リスク 58.1%
・APOL1低リスク 36.6%
(hazard ratio in the high-risk group, 1.88; P < 0.001)

APOL1状態、トライアル介入、蛋白尿ベースライン有無とに相互関連性認めず

CRIC研究において、APOL1高リスク黒人では、白人より、eGFR減少、腎複合的予後リスク増加あり、これは糖尿病有無と無関連であった (P < 0.001 for all comparisons)


APOL1は、nonmuscle myosin heavy chain 9 (MYH9) をエンコードする第22染色体領域で、apolipoprotein L1 (APOL1) は、HIV腎症、focal segmental 糸球体腎炎、高血圧関連腎症、糖尿病非関連終末期腎疾患とリスク状態が示唆されていた。

APOL1の最終exonは2つのコモンな変異があり、それが、終末期腎障害発症率と関連することが明確となった報告

noteへ実験的移行

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