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2022年11月8日火曜日

体重増加気味の成人:運動は脳とくに辺縁系のインスリン感受性保護的に働く

Exercise restores brain insulin sensitivity in sedentary adults who are overweight and obese. 

Kullmann, S., et al. (2022) 

JCI Insight. doi.org/10.1172/jci.insight.161498.

https://insight.jci.org/articles/view/161498


被験者:BMI 27.5〜45.5の21〜59歳の女性14名と男性7名。

8週間のモニター付き持久力トレーニングの前後で、機能的磁気共鳴画像法(MRI)を用いて、脳内のインスリン感受性測定



運動プログラムにより、脳内のインスリン作用が健康体重の人と同レベルまで改善。

運動介入により、特に空腹感や満腹感の感知、意欲や報酬、感情と運動行動の相互作用に関与する脳領域のインスリン刺激活性が向上


脳のインスリン感受性が改善されると、代謝に良い影響を与え、空腹感が減少し、不健康な内臓脂肪が減少


(A)運動介入前から介入後にかけて脳血流が増加した被殻のクラスターを示す画像。カラーマップはT値に対応する(P < 0.001表示補正なし)。(B-D)箱ひげ図は、インスリン点鼻前と後の右被殻の絶対脳血流の変化を示す(ΔCBF=fMRI-2-fMRI-1)。(B)過体重および肥満者(n = 18、PFWE < 0.05)における8週間の運動介入前後。CとDは、比較群となる既発表のデータセットに基づく。運動介入を行わない8週間の前後、プラセボ経口摂取後(n = 19)(50)(C)、および健康体重(n = 17)および過体重/肥満(n = 17)の個人における1時点の断面図(13)(D)。プロット中,枠は第1,第3四分位値(25,75パーセンタイル),枠内の線は中央値,上下のひげは1.5×四分位範囲を示す。CBF、脳血流。*pfwe < 0.05 svc.




(A)画像は、運動介入前から介入後にかけて、デフォルトモードネットワークの前内側前頭前野(黄色の領域)への機能的結合が増加した右海馬のクラスター(青色)(PFWE < 0.05 SVC)。赤から黄色のカラーマップは、fMRI-1における群平均のデフォルトモードネットワークに対応する(t検定、PFWE < 0.05)。(B)箱ひげ図は、8週間の運動介入前後の右海馬と内側前頭前野の機能的結合性の変化(fMRI-2 - fMRI-1)を示す(n = 21; PFWE < 0.05)。(C)8週間の運動介入後の脳内インスリン作用の変化と認知機能との関連。y軸は運動介入前から介入後までのインスリン作用の変化(ΔFCpost-8week-ΔFCpre)、x軸はTMT B scoreを秒単位で表示したもの。


(A)y軸は、運動介入前から運動介入後までのインスリン経鼻剤に対する右被蓋血流量の変化(ΔCBFpost-8-week - ΔCBFpre)を表示する。x軸は、インスリン経鼻投与に対する空腹感評価の変化(ΔVASpost-8-week - ΔVASpre)を示す。(B)8週間の運動介入前と運動介入後における内臓脂肪組織のfold変化。(C)骨格筋線維の最大結合骨格筋ミトコンドリア呼吸の8週間の運動介入前から介入後までのfold変化。CBF, 脳血流; VAS, 視覚的アナログスケール。



2021年9月21日火曜日

小児喘息への吸入ステロイドと肥満の関連はありそうだが、因果関係の可能性は?

  「体格の指標であるBMI(body mass index)は乳児期早期に増加傾向を示し、乳児期後期から減少に転じて、さらに幼児期に減少から増加に転じます。このBMIが幼児期に減少から増加に転じる現象はadiposity rebound(AR)」と呼ぶ。

http://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/clinical-research/untersuchung/post_259.html


Associations between Inhaled Corticosteroid Use in the First 6 Years of Life and Obesity-related Traits
Asja Kunøe et al.
 American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine  Volume 204, Issue 6
https://doi.org/10.1164/rccm.202009-3537OC       PubMed: 33975528

https://www.atsjournals.org/doi/10.1164/rccm.202009-3537OC

理論的根拠:乳幼児は、特に、吸入コルチコステロイド(ICS)による肥満度(BMI)、adiposity rebound (AR)、体組成への潜在的な臨床的副作用を経験しやすいかもしれませんが、この年齢層における長期研究ではほとんど検討されていません。

目的:生後6年間のICS曝露と、BMI、AR、体組成、および血中脂質濃度との関連を明らかにすること。

方法:COPSAC(Copenhagen Prospective Studies on Asthma in Childhood)の2つの母子コホートに属する小児を対象とした。ICSの使用は6歳までプロスペクティブに登録し,累積投与量を算出した。解析には重回帰モデルを用いた。

測定と主な結果:COPSACコホートの1,111人の子どものうち、合計932人(84%)がBMIデータを持ち、786人(71%)が6歳時の二重エネルギーX線吸収測定スキャンデータを持ち、815人(73%)がAR年齢を算出した。

291名(31%)の小児が、6歳までに10週間の標準的な治療よりも多いICS累積投与を受けていた。

0~6歳のICS治療は、BMI z-scoreの増加(0. AR年齢が-0.18歳(95%信頼区間,-0.28~-0.08歳,P=0.0006),幾何平均体型脂肪率が2%増加した(P=0.05).

ICSの暴露と二重エネルギーX線吸収測定のデータは関連していなかった。

結論:幼児期のICS使用は,6歳時のBMI zスコアの増加,ARの早期化,android body fat percentageの増加と関連する傾向が見られた。

2021年1月22日金曜日

喘息患者に於ける肺外対応可能特性phenotype:身体活発性、肥満、不安/うつ

喘息患者に於ける肺外対応可能特性phenotype


これまでの喘息クラスタ解析では、肺外治療可能な形質とリスク因子に基づいて患者の表現型を決定することは試みられてないが、身体活動の不活発さや高い座位時間などの形質は喘息患者、特に重症の患者では一般的であり、これらは臨床転帰や健康状態の悪さと有意に関連している。一般集団や他の慢性疾患のエビデンスから、これらの形質は重要な修正可能性要素あることが確認されている。 

したがって、これらの特徴の影響とそれらがどのように集積しているかを理解することは、現在の喘息管理のパラダイムを超えた治療介入を開発する上で重要である



Identification of asthma phenotypes based on extrapulmonary treatable traits

Patricia Duarte Freitas, et al.

European Respiratory Journal 2021 57: 2000240; 

DOI: 10.1183/13993003.00240-2020



喘息は不均質で複雑な疾患であり、肺外治療可能な形質に基づいた喘息表現型の記述はこれまでに報告されていない。

本研究の目的は、中等度から重度の喘息患者の臨床的特徴、機能的特徴、人体統計学的特徴、心理学的特徴に基づいて喘息のクラスターを同定し、特徴づけること

この研究は、ブラジルとオーストラリアのセンターが参加した多施設横断的研究であった。中等度から重度の喘息の参加者(n=296)が連続して募集された。身体活動と鎮静時間、喘息の臨床的コントロール、人間計測データ、肺機能、心理学的および健康状態が評価された。参加者を階層的クラスタ分析で分類し、ANOVA、Kruskal-Wallisおよびカイ二乗検定を用いてクラスタを比較した。変数間の関連を評価するために、多重ロジスティック回帰モデルおよび線形回帰モデルが実行された。

4つのクラスターを同定
1)喘息をコントロールしていて身体活動が活発な参加者
2)喘息をコントロールしていない参加者で身体活動が少なく、より座りっぱなしの参加者
3)喘息をコントロールしておらず身体活動が少ない参加者で、肥満で不安および/または抑うつ症状を経験している参加者
4)喘息をコントロールしていない参加者で、身体活動が少なく、より座りっぱなしで、肥満で、不安および/または抑うつ症状を経験している参加者





鎮静時間、女性の性および不安症状のレベルが高いほど、増悪リスクの増加と関連していたが、活動的であることは入院の保護因子を示していた。喘息のコントロールは、性、増悪の発生、身体活動、健康状態と関連していた。

運動不足、肥満、不安や抑うつの症状は喘息の転帰の悪化と関連しており、喘息のコントロールと密接かつ表裏一体の関係にあった。このクラスター分析は、中等度および重度の喘息患者の個別化された管理と転帰を改善するために、肺外形質を評価することの重要性を強調している。

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2020年11月5日木曜日

COVID-19:肥満は感染・重症化ともに指数関数的に関連


"肥満患者の有病率が指数関数的に上昇していることを考えると、肥満患者であることがどのようにして重症COVID-19のリスクを増加させるのかを理解することは、この新しいコロナウイルスに対する適切な介入療法および予防療法を確実にするために非常に重要である。"



Individuals with obesity and COVID‐19: A global perspective on the epidemiology and biological relationships

Barry M. Popkin, et al.

Obesity Reviews

First published: 26 August 2020 

https://doi.org/10.1111/obr.13128

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/obr.13128


肥満を持つ個人とCOVID-19の関連性については議論の余地があり、システマティックレビューが不足している。COVID-19に関する中国語および英語の文献を系統的に検索した結果、75の研究を用いて、リスクから死亡率までの全領域にわたる肥満-COVID-19を有する個人の関連性について一連のメタアナリシスを行った。COVID-19と肥満を持つ個人のメカニズムの経路のシステマティックレビューが提示されている。プール解析では、肥満の個人はCOVID-19陽性のリスクが高く、>46.0%高かった(OR = 1.46;95%CI、1.30-1.65;p < 0.0001);入院の場合は、113%高かった(OR = 2. 13;95%CI、1.74-2.60;p<0.0001)、ICU入院では74%増(OR=1.74;95%CI、1.46-2.08)、死亡では48%増(OR=1.48;95%CI、1.22-1.80;p<0.001)。

肥満を有する個人のための機序的経路は、COVID-19のリスク、重症度、およびこれらの個人の間で治療的および予防的治療が減少する可能性と関連する因子について、深く提示されている。肥満を有する個人は、COVID-19による罹患率および死亡率の大きな有意な増加と関連している。

この影響を共同で説明する多くのメカニズムがある。主な懸念は、肥満を有する個人に対してワクチンの効果が低下することである。


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Being an individual with obesity and the risk of COVID‐19

Meta‐analysis of the association between individuals with obesity and the risk of testing positive for COVID‐19


Being an individual with obesity and COVID‐19 illness severity


Meta‐analysis of the association between individuals with obesity and the risk of hospitalization with COVID‐19


<hr>




Meta‐analysis of the association between individuals with obesity and the risk of being placed in an intensive care unit (ICU)




Meta‐analysis of the association between individuals with obesity and the risk of administration of invasive mechanical ventilation (IMV)

<hr>


肥満とCOVID-19関連説明スキーム


SPMのabbreviationないのだが、Specialized pro-resolving lipid mediator(SPM)だろうか?


<hr>


COVID-19 and renin- angiotensin system inhibition: role of angiotensin converting enzyme 2 (ACE2) - Is there any scientific evidence for controversy? 

Aleksova A, Ferro F, Cappelletto C et al. 

J Intern Med 2020; 288: 410–21.








2020年5月21日木曜日

インスリン動力学 : 肥満・インスリン抵抗性・肝内トリグリセライド

肥満だが正常の肝内トリグリセライド含量で耐糖能正常である場合(肥満NL)と肥満でかつ非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)でのブドウ糖摂取後の高インスリン血症は、総肝・肝外インスリン抽出量の減少を伴わず、インスリン分泌量の増加による。にもかかわらず、インスリンの抽出過程が飽和可能なため、インスリンを除去する肝臓の最大能力は原価を迎える。肥満NAFLDでは、肝臓および肝外組織へのインスリン送達の増加は、インスリン抵抗性の増加を補うことができず、結果としてグルコースの恒常性が損なわれる。


肥満において肝内インスリン・クリアランスの限界を超え、NAFLDとなる・・・という話か?

Influence of adiposity, insulin resistance, and intrahepatic triglyceride content on insulin kinetics
Gordon I. Smith, et al.
JCI
https://www.jci.org/articles/view/136756

序文

肥満は、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、多臓器インスリン抵抗性、および高インスリン血症と関連しており、これらは2型糖尿病および冠動脈性心疾患の主要な危険因子である(1-4)。高インスリン血症とインスリン抵抗性はNAFLDの病態に関与している可能性が高いが(5)、過剰な肝内トリグリセリド(IHTG)含量も高インスリン血症とインスリン抵抗性に寄与している可能性がある肝臓は、インスリンクリアランスの主要部位であるため、全身の血漿インスリン濃度を調節する上で重要である;やせ体重で健康な人では、肝臓に送達されたインスリンの大部分(~50%)が最初の通過時にクリアされ、さらに20%がその後の通過時にクリアされる(6, 7)。膵臓から分泌された残りの30%のインスリンは、主に腎臓と骨格筋などの肝外臓器によって除去される(6, 8)。NAFLD患者におけるインスリン分泌の増加および肝インスリンクリアランスの障害は、インスリン感受性組織を大量のインスリンに慢性的に曝露することによってインスリン抵抗性に寄与する可能性があり、それによってインスリン受容体結合親和性およびインスリン受容体数がダウンレギュレートされる可能性がある(9-12)。実験的に血漿中インスリン濃度が24時間上昇しただけでも、肝・骨格筋のインスリン抵抗性を引き起こし(13)、インスリン分泌を低下させる薬理学的薬剤を単回投与すると、健康でやせの体重の成人では24時間血漿中グルコースおよびインスリン濃度が低下し、経口耐糖能が改善される(14)。しかし、NAFLD患者では、正常なIHTG含有量の患者と比較して、インスリン分泌が増加しているか、または同じであり、インスリンクリアランスが減少しているか、または同じであることを示した異なる研究からの相反するデータがあるため、IHTG含有量とインスリン動態との関係は明らかではありません(15-18)。研究間の違いの理由としては、被験者の特徴の違いや、IHTG 含量やインスリン代謝の評価方法の違いが関係していると考えられる。


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excess adiposity、インスリン抵抗性、およびhepatic steatosis:肝性ステアトーシスが、インスリン分泌と肝および肝外組織抽出の複雑な統合に及ぼす影響を評価することを目的


研究者らは、高インスリン血症性高血糖クランプ:hyperinsulinemic-euglycemic clampと3時間経口グルコース耐性試験:3-hour oral glucose tolerance testを実施し、3つのグループでグルコース摂取後のインスリン感受性とインスリン動態を解析

  • 痩せたグループ:正常肝内トリグリセライドと耐糖能正常(lやせ-NL; n = 14)
  • 肥満グループ:正常肝内トリグリセライドと耐糖能正常 (肥満-NL; n = 24)
  • 肥満グループ:非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD) 及び prediabetes (obese-NAFLD; n = 22)



インスリン感受性は、やせ-NL群から肥満-NL群、肥満-NAFLD群の順に減少

インスリン分泌量は、やせ-NL群から肥満-NAFLD群の順で増加

fractional hepatic insulin extractionは、やせ-NL群から肥満-NL群、肥満-NAFLD群の順に減少していくが、
total hepatic insulin extraction (molar amount removed) は、やせ-NL群より、肥満-NL群、肥満-NAFLD群の順に寄り高い


体循環におけるインスリン出現量とextrahepatic insulin extractionはやせ-NL群から肥満-NL群、肥満-NAFLD群の順で増加

体循環インスリン出現とtotal hepatic insulin extractionの関係は直線的であったのに対し、total hepatic insulin extractionはインスリンdeliveryのが高い場合に平準化した。




数値は、75gのブドウ糖飲料を摂取してから3時間後に評価した、全身循環におけるβ細胞インスリン分泌、組織インスリンextraction、およびインスリン蓄積の平均率(pmol/分)を示す。膵臓による門脈循環へのインスリン分泌は、やせ-NL群から肥満-NL群、肥満-NAFLD群に向かって徐々に増加した。また、門脈循環に入ったインスリンの大部分は、肝臓や肝外組織で直ちに除去されることなく、門脈や肝動脈を経由して肝臓にリサイクルされたため、肝臓に送達されたインスリンの総量(新たに分泌されたインスリンとリサイクルされたインスリン)も、やせ-NL群から肥満-NL群、肥満-NAFLD群から順に増加していった。送達されたインスリンの肝分画extraction率は漸減したが、全肝分画extraction率はやせ-NL群から肥満-NL群、肥満-NAFLD群から漸増した。しかし、肝臓へのインスリンの送達が多い場合には、肥満NL群と肥満NAFLD群のように、可飽和型の肝インスリン輸送系が存在するため、肝インスリンextraction率は平準化した。 
肝臓を通過して全身循環に入るインスリンのほとんどは肝臓にリサイクルされ、徐々に増加する量のインスリンは、やせ-NL、肥満-NL、および肥満-NAFLD群の被験者では、肝外組織(主に腎臓と骨格筋)によって除去された。全身循環に入ったインスリンのごく一部(肝外インスリン)は、ブドウ糖摂取後180分までに除去されず、180分時点での血漿インスリン濃度のベースライン以上の上昇に関与していた。



結論 肥満NLおよび肥満NAFLDにおけるブドウ糖摂取後の高インスリン血症は、総肝または肝外インスリン抽出量の減少を伴わないインスリン分泌の増加によるものである。しかし、肝臓でのインスリンの最大extraction能力は、extractionが飽和状態にあるために制限されている。肥満NAFLDにおける肝臓および肝外組織へのインスリン送達の増加は、インスリン抵抗性の増加を補うことができず、結果としてグルコースの恒常性が損なわれる。

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2020年2月27日木曜日

BMI/体重変化と肺機能トラジェクトリー

以前の研究はすべて、比較的短い追跡期間(最大10年)があり、ほとんどがこのリンクを最大50歳までしか調査していません。これにより、成人期および高齢期の肺機能に対する体重変化の役割のより包括的な理解が妨げられ、成人期後期にまで及ぶより長い追跡期間を伴うさらなる研究の必要がある



Body mass index and weight change are associated
with adult lung function trajectories: the prospective
ECRHS study
Peralta GP, et al. Thorax 2020;0:1–8. doi:10.1136/thoraxjnl-2019-213880
https://thorax.bmj.com/content/thoraxjnl/early/2020/01/30/thoraxjnl-2019-213880.full.pdf


 European Community Respiratory Health Survey (ECRHS)ベースの肺機能trajectory (20年間の成人期)

ベースライン BMI 正常、過体重、肥満の場合 フォローアップ中体重増加中等度(0.25-1 kg/年)、高度(>1kg/年)の場合、FVC、FEV1減少加速と関連

ベースライン正常BMI、安定体重(± 0.25kg/年)比較で、フォローアップ中高度体重増加の肥満の場合 65歳時推定FVCより−1011mL (95% CI −1.259 to −763)


ベースライン肥満症例、体重減少(<-0.25 kg/年)症例では、FVC、FEV1減少の程度減衰する

体重変化特性と、FEV1/FVC減少には関連性認めず







個人的感想としては、「FEV1/FVC比と体重特性との関連性がない」というのは、肺機能解釈上助かる知見



ちなみに、よく引用Fletcherの図、これは8年間6ヶ月毎のロンドンの労働者での前向き検討でのモデル化したもので、数十年調べたものではない



https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1607732/pdf/brmedj00468-0039.pdf


LAMA使用開始された後の症例トラジェクトリーは興味深いモノがあるのだが・・・どこかで発表したい

2019年10月17日木曜日

アジア・レジストリ報告:心不全の肥満パラドクス

筋肉太り・脂肪太り、内臓脂肪量の意義が次第に明らかになってきたこの時代。なのに、肥満をBMIだけで判断するから、肥満パラドクスなる現象が生じるわけで、肥満指数を放棄すべき時期


(以下、ヘフレフうるさい関連学会を再現してみた)




Association of obesity with heart failure outcomes in 11 Asian regions: A cohort study
Chanchal Chandramouli, et al, on behalf of ASIAN-HF Investigators
Published: September 24, 2019https://doi.org/10.1371/journal.pmed.1002916
https://journals.plos.org/plosmedicine/article?id=10.1371/journal.pmed.1002916

背景:アジア人は心不全傾向のあるphenotypeである。'obesity paradox'のデータは西洋人で報告されているがアジアではデータ乏しく、BMIという古典的分類に限定されている。
(BMIと腹囲測定による)肥満と心不全アウトカムのアジアにおける関連調査

研究方法と結果
Asian Sudden Cardiac Death in Heart Failure (ASIAN-HF) registry(台湾、香港、中国、インド、マレーシア、タイ、シンガポール、インドシナ、フィリピン、日本、韓国;46センター;2012年10月1日〜2016年10月)
有症状心不全 5,964名(平均年齢 61.3 ± 13.3 歳,女性 26%, 平均 BMI 25.3 ± 5.3 kg/m2, 左室駆出率(LVEF)が低下した心不全(heart failure with reduced EF:HFrEFヘフレフ)16%  [LVEFが保持された心不全(heart failure with preserved EF:HFpEFヘフペフ; ejection fraction ≥ 50%])を用い、前向きにWHtR測定データを有する2051名、女性 24%、平均BMI , HFpEF 7%も検討
患者をBMI4分位、WHtR4分位と BMIとWHtRの組み合わせ (low, <24 .5="" and="" fat="" high="" kg="" lean="" low="" m2="" nbsp="" obese="" or="" p="" thin="" whtr="">

Cox比例ハザードモデルを用いt、1年複合アウトカム(心不全入院・死亡)検証


BMI4分位横断的に、BMI高値は複合アウトカムリスク低下と相関  (ptrend < 0.001).
対照的に、WHtR高値は複合アウトカム高リスクと関連

lean-fat群、すなわち、低BMI&高WHtR(13.9%)群は、女性でより多く (35.4%) 、低所得国 (主に南・東南アジア)で多い (47.7%)、さらに糖尿病率が高い(46%)、QOLスコア悪化が多いs (63.3 ± 24.2)、複合アウトカム率が高い (51/232; 22%)(全て p< 0.05)


多変量補正後、lean-fat群は、obese-thin群(BMI高値、WHtR低値)に比べ複合アウトカム補正リスク高い (ハザード比 1.93, 95% CI 1.17–3.18, p = 0.01),

結果は心不全サブタイプ(ヘフペフ、ヘフレフ)横断的に同様 Pint =0.355
多国籍観察レジストリーのため、選択バイアスと残存寄与要素の可能性



結論
心不全アジア人のコホートにおいて、「obesity paradox」がBMI、WHtR用いた定義で複合アウトカムとの関連性で観察され、
Lean fat患者(WHtR高値・低BMI)がもっともアウトカムとしては悪い
WHtR高値と複合アウトカムとの直接の相関性がヘフペフ、ヘフレフで明らか

2019年6月11日火曜日

睡眠中夜間人工照明暴露は体重増加と関連

以前からある報告だと思う


43,722名のコホート、夜間の睡眠中人工照明artificial light at night (ALAN) が体重増加と肥満とに、特に居宅内照明もしくはテレビを睡眠中使用する女性で特に有意相関。 睡眠時間およびその質により関連性説明できず、同様、睡眠の質の低さと関連する他の要素とも相関せず。


Association of Exposure to Artificial Light at Night While Sleeping With Risk of Obesity in Women
Yong-Moon Mark Park, et al.
JAMA Intern Med. Published online June 10, 2019. doi:10.1001/jamainternmed.2019.0571
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2735446

ベースラインと前向き分析:登録時35−74歳女性
Sister Study in all 50 US states and Puerto Rico
2003年7月から2009年3月まで登録
フォローアップ2015年8月14日
ベースラインで夜勤労働者でない、昼間睡眠でない、妊娠でない、がん・心血管疾患を有さない、43722名女性

暴露:夜睡眠中間人工照明の登録時報告でカテゴリー化(no、居宅内夜間照明、居宅外照明、居宅内照明あるいはテレビ

主要アウトカム・測定項目 BMI 30以上を全身性肥満、ウェスト径 [WC] 88cm以上、ウェスト/ヒップ比 [WHR] 0.85以上、あるいは ウェスト/身長比[WHtR] 0.5以上を中心性肥満
過体重・肥満評価のため登録時BMIをフォローアップ時自己報告BMIと比較  (平均 [SD] フォローアップ, 5.7 [1.0] 年間)

頑健性のある標準誤差(robust standard error;以下,ロバスト標準誤差)を保つ一般対数線形モデルで推定多変量補正出現率比  (PRs) と相対リスク (RRs) を 95% CIs をもって比率と発生率を表現

結果 43722名の女性 平均[SD]年齢 55.4 [8.9]歳
ALAN暴露ありの場合、睡眠はベースラインでの肥満頻度高率と正の相関

  • BMI (PR, 1.03; 95% CI, 1.02-1.03)
  • WC (PR, 1.12; 95% CI, 1.09-1.16)
  • WHR (PR, 1.04; 95% CI, 1.00-1.08)
  • WHtR (PR, 1.07; 95% CI, 1.04-1.09)

各々の測定値に対し寄与要素補正後傾向検定 p < 0.001

睡眠中すべてのALAN暴露も、肥満出現率と相関 (RR, 1.19; 95% CI, 1.06-1.34)

ALAN無しに比べ、居宅内テレビもしくは照明つきの睡眠は 5kg以上の体重増加と相関 (RR, 1.17; 95% CI, 1.08-1.27; P<.001 for trend) 、10%以上のBMI増加と相関 (RR, 1.13; 95% CI, 1.02-1.26; P = .04 for trend)、過体重発生率と相関 (RR, 1.22; 95% CI,1.06-1.40; P = .03 for trend)、肥満発生率増加と相関 (RR, 1.33; 95% CI, 1.13-1.57; P<.001 for trend)

結果は感度分析と睡眠期間、睡眠の質、食事、身体活動などの寄与要素補正追加多変量解析にて確認

結論と知見:睡眠中人工照明暴露は体重増加、過体重・肥満発生の高リスク要素
さらなる前向き・介入研究でこれらの関連性を明確にする、睡眠中人工照明暴露低下にて肥満予防促進する可能性あるかを明確にする必要がある






考察から

この研究の層別分析は、年齢、食事、および身体活動を含む複数の要因が、睡眠中のALANと5 kg以上の体重増加との関連に関連している可能性があることを示唆しています。
興味深いことに、協会はより高いHEI-2015を持っていた女性とより多くの余暇時間の身体活動を報告した女性の間でより顕著でした。米国の成人における睡眠期間および偶発性肥満の研究では、短い睡眠期間は、より短い時間座った女性の体重増加と有意に関連していた。
同じ研究の身体的に活動的な男性でも同様の所見が観察されました。不健康なライフスタイルのパターンを持つ個人の間では、睡眠の特性が体重増加にあまり寄与しない可能性があります。対照的に、部屋の明かりがない人のうち、低いHEI-2015と不十分な余暇時間の身体活動の両方が体重増加と肥満に関連していました。
ALANへの長期暴露は睡眠を混乱させ、睡眠時間を減少させる可能性があると推測されており、それは次に体重増加と肥満のリスクを増加させるでしょう。
ALANは、SISTER studyにおいてより短い睡眠期間と関連していました
この関連に関わる2つの主要な経路は、エネルギー摂取量の増加とエネルギー消費量の減少の2つであり、どちらもプラスのエネルギー収支に貢献します。
 エネルギー摂取量は、高エネルギー密度食品を求めることに対する行動的および認識的変化、ならびにレプチン、グレリン、およびグルカゴン様ペプチド-1などの食欲調節ホルモンのレベルの変化によって増加する可能性があります。
 睡眠時間が短いと、覚醒状態の時間も長くなります。これにより、食べ物を消費したりエネルギー摂取量を増やすための時間を増やすことができます。慢性的な部分的な睡眠不足は、日中の疲労に続く身体活動を低下させることによってエネルギー消費を減らすかもしれません。
睡眠不足がエネルギー収支に及ぼす影響を評価する介入研究の最近のメタアナリシスは、エネルギー収支よりもエネルギー収支が正のエネルギー収支に大きく寄与していることを裏付けている。




よくわからんが・・・テレビを消そう

2018年12月6日木曜日

肥満無呼吸vs肥満無呼吸なし:呼吸中の気道内系動的狭窄

肥満無呼吸症例は肥満無呼吸なし症例と比べ、有意に呼吸中上気道気道内径狭窄を示す


閉塞型無呼吸患者での覚醒時の上気道3次元変化は多く検討されているが、肥満存在での構造変化は明らかでないため上気道の解剖的特性と気道コンプライアンス(拡張性)について肥満OSA患者と肥満対照との比較



Dynamic Upper Airway Imaging during Wakefulness in Obese Subjects with and without Sleep Apnea
Yuan Feng , et al.
AJRCCM Vol. 198, No. 11 | Dec 01, 2018
https://doi.org/10.1164/rccm.201711-2171OC    
https://doi.org/10.1164/rccm.201711-2171OC       PubMed: 30040909
Received: November 03, 2017 Accepted: July 24, 2018



dynamic MRI:肥満OSA 157 vs 肥満対照 46
口蓋後方、舌後方、喉頭蓋の3つの体軸断面で覚醒時測定施行

気道面積と距離で比較
被検者特異的変動係数(CV)を気道サイズの変数として検証


共役要素補正後、呼吸中口蓋後方面積は対照群より無呼吸群で有意に少なく、気道の平均ベース、最大ベース、最小ベース何れでも少ない (p=0.003,0.004,0.001)

気道狭窄は、前後面、側面ともに見られる (adjusted p<0 .05="" p="">
結果は年齢、性別、BMIマッチ化サブ・サンプルで同様

AHIと、無呼吸患者の口蓋後方及び舌後方領域の気道内径の動的測定値は、有意に相関







上気道画像と測定(2次元面積と線寸法で矢状断(sagital)・体軸断(axial)面測定)
A, 中央-矢状断で体軸断面の位置を示すmid-sagittal image showing the location of the axial images (RP, RG and Epi):
B, 中央-矢状断で硬口蓋頂上による上縁設定と C4の底面による下縁設定;"上下縁の間の気道"を"中央矢状断気道面積"として、"垂直距離"を"気道長"と表現する
C-E は、3つの体軸断面の画像例 : 口蓋後方 (C)、舌後方 (D) 、 喉頭蓋 (E)
F は、気道外側及び前後次元測定方法の事例。側面及び前後次元測定は3つの体軸断面

RP = retropalatal, RG = retroglossal, EPI = epiglottal, AA = airway area, AL = airway length, UB = upper boundary, LB = lower boundary, AP = anterposterior, LAT = lateral





説明されてきたとおりだと思うが、詳細に、狭窄部位明示されたところが有意義と思う
非肥満・無呼吸症例ではどうなのか? 今後の検討に期待したい



2018年11月15日木曜日

低炭水化物ダイエット【炭水化物ーインスリンモデル】検証:減量中摂取炭水化物比率減少するほど消費エネルギー増加

減量中摂取炭水化物比率減少するほど消費エネルギー増加

Framingham State Food Study(FS)からも検証された

" 高glycemic-load炭水化物の摂取量増加がホルモン変化を生じ、脂肪細胞のカロリー蓄積を促進し、飢餓症状を増悪し、エネルギー消費量を低下させるという過程をとる"という【炭水化物ーインスリン・モデル】

減量中のエネルギー消費は、炭水化物比率低下ほど増加するという仮説に合致した結果であった


Effects of a low carbohydrate diet on energy expenditure during weight loss maintenance: randomized trial
BMJ 2018; 363 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.k4583 (Published 14 November 2018)
Cite this as: BMJ 2018;363:k4583

【目的】総エネルギー消費量に対する炭水化物と脂肪比率の変化に対するダイエットの効果
【デザイン】ランダム化試験
【セッティング】米国2ヶ所多施設共同、2014年8月から2017年5月まで
【被検者】18〜65歳の成人164名、BMI 25以上

【介入】run-in dietによる12%減量後(2%以内)、被検者を3つの食事にランダム割りつけ、炭水化物(高比率 60%, n=54、 中等比率 40%, n=53; 低比率 20%,n=57)、20週間
テスト食は蛋白でコントロールし、体重減少維持2kg以内に補正するようエネルギー調整。
炭水化物 - インスリンモデルによって予測されるeffect modificcation検証のため、サンプルを減量前インスリン分泌(経口ぶどう糖投与後30分のインスリン濃度)の3分位に分けた

【主要アウトカム指標】プライマリアウトカムは、二重標識水(Doubly. Labeled Water:DLW)法測定による総エネルギー消費で、ITT解析。per protocol解析では、目標化減量維持被検者を含み、より正確なeffect estimateを検討。
セカンダリアウトカムは、安静時エネルギー消費で、身体活動測定、代謝ホルモンレプチン・グレリン測定

【結果】総エネルギー消費はITT分析(n=162, P=0.002)では食事で異なり、総カロリー摂取10%減少毎52 kcal/d(95%信頼区間 23 - 82)の線形傾向を示した。 
 (1 kcal=4.18 kJ=0.00418 MJ).

総エネルギー消費の変化は、高比率炭水化物割り付け群に比べ、中等比率炭水化物割り付けで 91(95% 信頼区間 -23 〜 219 ) kcal/d、低炭水化物比率では 209(95% 信頼区間 91〜 326) kcal/d高い。





per protocol解析 (n=120, P<0 .001="" 131="" 267="" 411="" d="" kcal="" p="">


減量前インスリン分泌最大3分位被検者では、ITT解析   308 kcal/d、 per-protocol解析 478 kcal/d  (P<0 .004="" p="">
グレリンは炭水化物低比率割り付けで高比率割り付けに比べ有意に低い(両解析)
レプチンは炭水化物低比率割り付けで有意に低い(per protocol)



【結論】
炭水化物 - インスリンモデルと合致し、食事中の炭水化物比率低下は、減量中エネルギー消費を増加させた。この代謝効果は、肥満治療、特にインスリン分泌高度のもので成功可能性高い。






【炭水化物ーインスリンモデル】
肥満:低糖負荷食の暫定的勝利? 基本概念としては当面“Carbohydrate-Insulin Model”で行こう!
https://kaigyoi.blogspot.com/2018/07/carbohydrate-insulin-model.html

<0 .001="" 131="" 267="" 411="" d="" kcal="" p=""><0 .004="" p="">


2018年11月2日金曜日

女性では20代以降体重増加特定癌リスク増加影響あり

肥満関連癌の記載
 we defined thirteen cancers (esophageal cancer (C15), gastric cardia cancer (C16.0), colorectal cancer (C18‐20), liver cancer (C22), gallbladder cancer (C23), pancreatic cancer (C25), multiple myeloma (C42.1), postmenopausal breast cancer (C50), endometrial cancer (C54), ovarian cancer (C56), kidney cancer (C64), meningioma (C70) and thyroid cancer (C73) for which the World Cancer Research Fund/American Institute for Cancer Research have judged to have a convincingly increased risk in relation to body fatness
”食道癌、胃噴門部癌、直腸結腸癌、肝癌、胆嚢癌、膵癌、多発骨髄腫、閉経後乳癌、子宮体部癌、卵巣癌、腎癌、髄膜腫、甲状腺癌”

体重減少程度:20歳からの体重 stable :  - 2.0 〜 + 4.0、 moderate gain : +4.1 〜 +9.0、 high gain : > +9.0



宮城県内の2つの前向き住民コホートpooled解析( Miyagi Cohort Study in 1990、Ohsaki Cohort Study in 1994)

成人期体重変化と肥満関連癌リスクの関連性検討:78,743名、40-79歳
Cox比例ハザード多変量解析検討により、女性では20歳からの体重増加と肥満関連癌リスクの関連あるものの、男性では関連認めなかった

1,057,899 人年フォローアップ中、肥満関連がんは 4,467(女性 1,916、男性 2,551例)
女性では、安定体重に比べ、体重増加は、肥満関連癌リスク増加と相関  (中等度体重増加; HRs = 1.10, 95%CIs: 0.97–1.26, 高度体重増加; HRs = 1.29, 95%CIs: 1.14–1.47).
20歳からの体重増加は有意に日本人女性では肥満関連癌増加




Weight change since age 20 and incident risk of obesity‐related cancer in Japan: a pooled analysis of the Miyagi Cohort Study and the Ohsaki Cohort Study
Mano Wakamatsu ,et. al.
Cancer Epidemiology  https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/ijc.31743
First published: 11 July 2018 https://doi.org/10.1002/ijc.31743



20歳以降体重増加少ない場合は、子宮体部癌のリスク低下も認め、増加では、大腸癌、閉経後乳癌、子宮内膜癌増加。
食道癌、胃癌、直腸結腸癌、肝臓癌、胆嚢癌などは有意増加認めず

結局、閉経後乳癌、子宮内膜癌の関与が大きい

2018年9月20日木曜日

過体重・肥満:隔日カロリー制限+運動による効果

隔日カロリー制限 週3日は推奨エネルギーの25%の400-500kcal、週4日はad libitum(野放し)

レジスタンストレーニング+エアロビック運動の組み合わせ 週3回以上

8週間隔日カロリー制限(ADCR)と運動の組み合わせで過体重において効果があるか?

完遂 35名、78%

運動+ADCR群にて、体重、BMI、ウェスト径、脂肪量、脂肪比率減少
 (− 3.3 ± 2.4 kg, p < 0.01; − 1.3 ± 1.0 kg/m2, p < 0.01; − 4.1 ± 3.9 cm, p < 0.01; − 2.7 ± 2.0 kg, p < 0.01; − 2. 5 ± 2.2%, p < 0.01)



インスリン、HOMA-R、中性脂肪も減少
 (− 2.9 ± 4.1 μIU/ml, p < 0.05; − 10.9 ± 16.9 mg/dl, p < 0.05; − 0.9 ± 1.3, p < 0.05; − 43.8 ± 41.9 mg/dl, p < 0.01)

Effects of alternate day calorie restriction and exercise on cardio-metabolic risk factors in overweight and obese adults: an exploratory randomized controlled study
Minsuk Oh, et al.
BMC Public Health201818:1124
https://bmcpublichealth.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12889-018-6009-1



2018年9月7日金曜日

褐色脂肪組織(BAT)発現関連H19遺伝子 imprintingは母から・・・


long noncoding RNAs (lncRNAs) はまだ不明瞭
だが、 褐色脂肪細胞組織(BAT)は母体で発現し、imprinting IncRNA H19は寒冷刺激で活性化し、肥満で減少する

LincRNA H19 protects from dietary obesity by constraining expression of monoallelic genes in brown fat
Nature Communicationsvolume 9, Article number: 3622 (2018)
https://www.nature.com/articles/s41467-018-05933-8


解説:
https://www.sciencedaily.com/releases/2018/09/180906100438.htm


gene H19の機能を新発見、我々の遺伝子の1%
片親からimprintingという現象で独占的に発現し、体重減少、細胞増殖に関わる
問題は妊娠中にgenome imprintingされるわけで、母由来が大きく関与


さらには、父由来に遺伝子が、白色脂肪組織の増生と関連し、胃や大腿、腰背部に見いだされた


確かに、父・息子の背格好は似てくる

一方、母からは、肥満保護作用がimprintingされるわけで・・・

2018年8月27日月曜日

ロルカセリン:主要心イベント・血管イベント心血管安全性証明された初めての肥満減肥薬剤

主要心イベント・血管イベント心血管安全性証明された初めての肥満減肥薬剤ということに・・・


ESC会合とNEJM紙面同時発表


CAMELLIA-TIMI-61 postmarketing trial

Cardiovascular Safety of Lorcaserin in Overweight or Obese Patients
the CAMELLIA–TIMI 61 Steering Committee and Investigators*
NEJM August 26, 2018
DOI: 10.1056/NEJMoa1808721
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1808721

動脈硬化性疾患あるいは多数の心血管リスクを有する肥満・過体重12,000名ランダム割り付け
・ロルカセリン 10mgx2/日
・プラシーボ
主要安全性アウトカム:心血管死亡・心筋梗塞・卒中組み合わせの複合評価で、非劣性 境界1.4除外中間解析評価:フォローアップ期間中央値3.3年間において、ロルセセリン治療とプラシーボに、主要心血管イベント(卒中、心筋梗塞、死亡)の差を認めず

非劣性合致したため、プライマリ心血管有効性アウトカムに切り替え、重大心血管イベント、心不全、不安定狭心症入院、冠動脈再建(重大心血管にベントからは除外)の組み合わせ評価しトライアル最後に優越性を評価
結果、ロカルセリン治療群 8.5% vs プラシーボ 10.3%、HR 0.81, 95% CI 0.66-0.99




体重:






例えば、糖尿病治療薬リラグルチドは糖尿病において同程度の減量効果でありが糖尿病リスクを軽減する。この薬剤をどのように使うかはまだ未確定な要素がある・・・とのエディトリアル


肥満症治療剤lorcaserin hydrochloride(一般名、米国製品名「BELVIQ®」/「BELVIQ XR®」)

日本ではエーザイがらみか・・・というか世界的にも・・・
https://www.eisai.co.jp/news/news201701.html

2018年7月11日水曜日

肥満パラドックス:心血管疾患高リスクほど高BMIほど最適

17万名超(心血管疾患無し 22.8%、安定心血管疾患 29.4%、急性冠症候群 47.8%)、50各国の14前向き研究からの報告


Varying Effects of Body Mass Index and Mortality in Different Risk Groups.
Am J Cardiology
DOI: https://doi.org/10.1016/j.amjcard.2018.06.038
https://www.ajconline.org/article/S0002-9149(18)31330-4/pdf


高BMI値が心血管疾患死亡リスク低下と関連するかどうか不明、それで、BMI高いほど個別リスクにより変動するという仮説を立てた

過体重(BMI 25-29.9)に比べ、正常体重(BMI 20-24.9)と低体重(BMI < 20)では全てのコホートで死亡率高い
過体重に比べ、肥満(BMI 30以上)の死亡リスクは、研究populationに依存し、心血管疾患なし 1.20 (1.01-1.45; p=0.04)、 安定心血管疾患あり 1.08 (1.02-1.15; p=0.01)、 急性冠症候群 1.01(0.93-1.10 ; p=0.72)

死亡率最小と関連するBMIはコホートリスクが増加するほど大きい (no-CVD 27.2kg/m2, stable CVD 28.1kg/m2, and ACS 30.9kg/m2; p<0.001)

どのコホート内でも、最適BMI値は高リスク群で高い

急性冠症候群群では、低リスク患者最適BMIは 29.1、高リスク群においてより高値BMIが死亡リスク低下と関連する (interaction-p<0 .001="" p="">
結論:心血管疾患なし、安定心血管疾患、急性冠症候群の各々のコホート内で、高リスク群内ではBMI高値ほど死亡リスク低下と関連する
体脂肪増加のベネフィットは、(例えばカロリー蓄積増加作用など)高リスク群において有害性のcounteractとして働き、obesity paradoxの別の説明となるかも








Overall (unified) analysis of body mass index (BMI) and all-cause mortality from multivariable restricted cubic spline analysis stratified by 6-month mortality tertiles. Lower risk patients had a 6-month death probability <0 .45="" 0.45="" 1.6="" and="" higher="" medium="" risk="" to="">1.6%. Arrows point the lowest-risk BMI value.


果たして、肥満は全て悪なのか・・・ 


死亡リスクを最小化するには BMI 20-24.9推奨値とされている
しかしながら、観察研究のなかには、過体重、軽度肥満の方が死亡率低下する現象を報告するものもある。さらには、過体重・軽度肥満者を減量に導きそれが生命予後を改善させたとする実証トライアルは存在しない。
Look AHEADトライアル(N Engl J Med 2013;369:145-154.)ではフォローアップ9.6年間で体重8.6%減少した物の死亡率減少示せず

ここでは体脂肪が全て悪かどうか、考え直す必要があると考察

2018年7月3日火曜日

肥満:低糖負荷食の暫定的勝利? 基本概念としては当面“Carbohydrate-Insulin Model”で行こう!

低炭水化物食、low-carb.食とか色々名称があるが、ここでは、"low glycemic load"食


criticismを含めた総説にてDavid Ludwigの論評で 、 carbohydrate-insulin model (CIM)モデルを当面推奨


The Carbohydrate-Insulin Model of Obesity Beyond “Calories In, Calories Out” JAMA Internal Medicine Published online July 2, 2018
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2686146


肥満エピデミックの原因は、研究集中しているが、十分解明されず、通常のカロリー制限ダイエットでは長期的有効性が得られない。

肥満の炭水化物・インスリンモデル: carbohydrate-insulin model (CIM)によると、processed、高glycemic-load炭水化物の摂取量増加がホルモン変化を生じ、脂肪細胞のカロリー蓄積を促進し、飢餓症状を増悪し、エネルギー消費量を低下させるという過程をとる

基礎研究・遺伝子研究により、CIMを支持するmechanistic evidenceを提示している。

動物では、CIM予測と一致した現象で、食物組成物はカロリー摂取量と独立して、代謝及び体組成に影響を及ぼすことが明らか

行動トライアルのメタアナリシスでは、低glyemic load vs 低脂肪食で、より効果のある体重減少報告がなされているが、これらの研究は長期コンプライアンス不良が特性上懸念される。

feeding studyはCIM検証するには厳格さと期間が不足するが、長期研究により低glyemic load vs 低脂肪食で代謝的advantage示される傾向にある。

摂取炭水化物の種類・量を超えて、CIMは、理解のための概念的frameworkを提供し、多くの食事性・非食事性の影響がホルモン、代謝、脂肪細胞biologyに影響を与え肥満へ進むことの説明となっている。

明確な研究が出現するまで、低-glycemic load食の基本理念がよりプラクティカルで、食脂肪やカロリー制限の肩代わりとなる










肥満carbohydrate-insulin model (CIM) は、高炭水化物(精製デンプン食品、砂糖など)を大量摂取を含む高炭水化物食は、通常低脂肪食の時に生じることが多く、食後高インスリン血症を生じ、脂肪細胞のカロリー蓄積を促進し、lean tissue(除脂肪組織)の酸化を抑制し、空腹促進、代謝速度低下をもたらし、両者伴うこともある。

通常モデルと同様、CIMも熱力学第1法則である保存法則に従うが、過食が脂肪組織増加をもたらすと看做し、主な理由とはならない。すなわち、エネルギー貯蔵と脂肪蓄積とを関連づける因果経路は、従来の方向とは反対の方向に流れる(図B)。 この観点から、カロリー制限は、現代の食物環境で大部分の人々にとって失敗するようになっている対症療法と見ることができる

低カロリー、低脂肪食は、大元となっている代謝の問題を実際上悪化指せているのかもしれない。血液中へのエネルギー利用を妨げ、空腹感増加、代謝率低下、ストレスホルモン増加などの飢餓を誘発することで体重減少どころが肥満促進となっている(意訳しました)




日本糖尿病学会や肥満・栄養関連学会はまだカロリー制限principleを続ける?

官僚より頭の硬い集団だから・・・当面変更ないだろうなぁ
いろいろ突っ込みどころありそうだし・・・

2018年6月29日金曜日

肥満2型糖尿病:GLP-1/グルカゴン受容体dual agonist:MEDI0382

GLP-1/グルカゴン受容体dual agonist MEDI0382

AstraZeneca と MedImmuneはMEDI0382のPhase IIa研究結果報告
American Diabetes Association’s (ADA) で報告されたもの


Oxyntomodulin は、食後腸管から遊離し、GLP-1、グルカゴン受容体を活性化する、代謝機能においてクリティカルなところで、このoxytomodulin様ペプチドが、MEDI0382で、dual targeting作用を目標とする
oxyntomodulinは、GLP-1とグルカゴンの受容体アゴニスト活性のequipoise(均衡)をもたらし、正常血糖化ける、体重炎症、エネルギー消費促進メカニズムを生じ、食欲、満腹への影響を与える可能性がある

Phase IIa data により、ぶどう糖依存性血糖コントロール、減量、肝臓の脂肪量減少が示された


最小自乗平均 -3.84 [90% CI, -4.55 〜 -3.12]kg vs -.17 [-2.40 〜 -1.01kg
差平均 2.14 [-3.13 〜 -1.31]


MEDI0382, a GLP-1 and glucagon receptor dual agonist, in obese or overweight patients with type 2 diabetes: a randomised, controlled, double-blind, ascending dose and phase 2a study
DOI: https://doi.org/10.1016/S0140-6736(18)30726-8



ランダム化プラシーボ対照二重盲検・combined multiple-ascending dose (MAD) ・phase 2aトライアル
18−65歳、2型糖尿病患者コントロール下、HbA1c 6.5-8.5%
<0 -10.2="" -32.8="" .0001="" and="" auc0-4h="" baseline="" from="" glucose="" hypoglycaemia.="" in="" increase="" nbsp="" no="" p="" postprandial="" versus="" with="">

<0 -10.2="" -32.8="" .0001="" and="" auc0-4h="" baseline="" from="" glucose="" hypoglycaemia.="" in="" increase="" nbsp="" no="" p="" postprandial="" versus="" with="">
(A) Change from baseline (least squares [LS] mean [90% CI]) to day 41 in percentage glucose AUC0–4 h post MMTT in the pharmacodynamic population for whom we had data
 (B)bodyweight in the intention-to-treat population.
 (C) Plasma glucose concentrations over time (mean [SD]) post MMTT on day 41 (lower dashed line at 7·0 mmol/L standard baseline threshold and upper dashed line at 11·1 mmol/L standard post-MMTT threshold) in the pharmacodynamic population.

 Change from baseline (LS mean [90% CI]) to day 41 in fasting plasma glucose concentration (D) in the pharmacodynamic population for whom we had data and HbA1c levels (E) in the intention-to-treat population.

  AUC0–4 h=area under the curve at 0–4 h.
  MMTT=mixed-meal tolerance test.
<0 -10.2="" -32.8="" .0001="" and="" auc0-4h="" baseline="" from="" glucose="" hypoglycaemia.="" in="" increase="" nbsp="" no="" p="" postprandial="" versus="" with="">
  HbA1c=glycated haemoglobin A1c.





・・・体重減少付加効果としては微妙な

2018年4月25日水曜日

がん招く肥満、原因一部解明 北大の研究グループ 予備軍細胞の排除機能低下


がん招く肥満、原因一部解明 北大の研究グループ 予備軍細胞の排除機能低下
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180425-00010000-doshin-sctch



Obesity Suppresses Cell-Competition-Mediated Apical Elimination of RasV12-Transformed Cells from Epithelial Tissues
Ayana Sasaki, et al.
Cell Reports
https://doi.org/10.1016/j.celrep.2018.03.104


http://www.cell.com/cell-reports/pdf/S2211-1247(18)30480-7.pdf

2018年3月1日木曜日

過体重は寿命は長いかもしれないが、不健康寿命長く、健康コスト高まる可能性

寿命という物差しだと、過体重では、正常BMIに比べさほど悪くないというか、むしろ長いという報告もある
だが、心血管疾患など有病状態での寿命が長く、健康寿命から考えればやはり過体重も大問題という話




フリーテキストなので原著にて、ご自身で解釈を!




Association of Body Mass Index With Lifetime Risk of Cardiovascular Disease and Compression of Morbidity
Sadiya S. Khan,  et al.
JAMA Cardiol. Published online February 28, 2018. doi:10.1001/jamacardio.2018.0022
https://jamanetwork.com/journals/jamacardiology/fullarticle/2673289

【序文】 過体重では正常BMIに比べ、全原因死亡率リスク減少するという今までの報告があるが、心血管疾患による重大な荷重コストにおいても当てはまるか?

【目的】  CVD発症率とそのサブタイプの生涯リスクを計算、体重状況によりCVD有無生存期間推定

【デザイン、セッティング、被検者】住民ベース研究、個別データ:10の大規模米国前向きコホート横断的データ:成人(ベースライン年齢, 20-39、40-59、 60-79歳)、1964−2015年の 320万人年
全被検者はベースラインで臨床的CVDなし、BMI指数、CVDアウトカムデータ利用可能な対象者
Data were analyzed from October 2016 to July 2017.

【暴露】  World Health Organization–standardized BMI categories.

【主要アウトカム・測定】  全CVD、CVDサブタイプ、致死性・非致死性冠動脈疾患、うっ血性心不全、他のCVD死を含む
身長・体重は被検者直接測定、BMIは計算

(1) modified Kaplan-Meier analysis にて生涯リスクを推定
(2) CVDもしくは非心血管系死の結合累積リスクを補正施行Coxモデルで推定
(3) CVD無しもしくは存在下推定生存期間をIrwin restricted mean survival timeにて推定


【結果】   190,672のin-person調査
平均(SD)年齢、男性 46.0 (15.0)、女性 58.7 (12.9)、女性は140,835(73.9%)

正常BMI( 18.5 - 24.9)に比べ、過体重、肥満中年成人で、CVD発生生涯リスク高い

正常体重に比べ、CVD発生ハザード(男性、女性)
過体重 (BMI, 25.0-29.9) 1.21 (95% CI, 1.14-1.28) 、1.32 (95% CI, 1.24-1.40)
肥満  (BMI, 30.0-39.9)   1.67 (95% CI, 1.55-1.79) 、 1.85 (95% CI, 1.72-1.99)
病的肥満 morbid obesity (BMI, ≥40.0) 3.14 (95% CI, 2.48-3.97) 、 2.53 (95% CI, 2.20-2.91)

BMI高値ほど、CVDサブタイプにおいて心不全発生において強い相関

中年期肥満・過体重において、正常BMI群に比較して、CVD罹病下平均年数が長い。

若年、高齢成人でも同様傾向見られる


【結論と知見】  肥満は、生存率短縮と相関し、心血管合併・死亡率リスクを正常BMIに比べ有意に増加させる。正常BMIにくらべ同様な寿命としても、過体重は早期年齢でCVD発症リスク有意に高く、結果CVD合併状態下生存確率高まる。









2018年2月22日木曜日

肥満減量:健康低脂肪食 vs 健康低炭水化物食 ・・・ ガチンコ対決

健康低脂肪食 vs 健康低炭水化物食 ・・・ ガチンコ対決 勝者はいなかった

ひとつの食事療法のみが常に他の食事法より優秀とは言えない

結論
健康的な低脂肪食(HLF) vs 健康的な低炭水化物食(HLC)の比較
- 5.3 kg vs -6.0 kgでほぼ同等で有意差無し


3つの遺伝子(PPARG, ADRB2,  FABP2)からの3SNPs
low-fat-responsive、low-carbohydrate responsive genotypeとして被検者検討
仮説としては、インスリン抵抗性のあるgenotypeで低炭水化物食の有意性ありそうなものだが差を認めなかった 

いろいろ示唆に富むRCTである



"Effect of low-fat vs low-carbohydrate diet on 12-month weight loss in overweight adults and the association with genotype pattern or insulin secretion: The DIETFITS randomized clinical trial"
Gardner C, et al
JAMA 2018; DOI: 10.1001/jama.2018.0245.
https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/2673150


Diet Intervention Examining The Factors Interacting with Treatment Success (DIETFITS)ランダム化トライアル:18-50歳、糖尿病なし、 509名、BMI 28-40


 The dietary interventions were described previously.10
StantonMV,RobinsonJL,KirkpatrickSM,etal. DIETFITS study (Diet Intervention Examining The Factors Interacting With Treatment Success): study design and methods. Contemp Clin Trials. 2017;53: 151-161.
 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28027950


主要ゴールは、脂肪摂取と炭水化物摂取の差を最大となるようするも、治療強度・食事・飲料の質の高さは維持することとした

開始8週間被検者は総脂肪摂取、消化性炭水化物を 20 g/dまで減らす
食事減の最大優先は、脂肪・炭水化物摂取減としてカロリーコンテンツとしての特異的食品と食品群とした、例えば、食事オイル、脂肪性肉、全脂肪乳、ナッツを健康低脂肪職群では減量。シリアル、グレイン、米、デンプン性野菜、豆を健康低炭水化物食では減少指せる。
脂肪もしくは炭水化物を摂取最小レベル到達と考えられるまで、週毎に緩徐に脂肪、炭水化物を加減する。カロリー制限の明確なインストラクションは提示しない
両群とも、1)野菜摂取は最大、2)付加糖、穀粉、トランス型脂肪は最小限、3)加工食品、エネルギー源の高い、調理済み品は極力最小


HLF食、HLC食に無作為割り付け後、管理栄養教育者を中心に22回のセッション

農産物を購入し、加工食品を購入しないようにして、空腹感や飢餓を与えないように工夫、でなければ、維持は難しい
研究終了時も、ダイエットを終了するのではなく、いずれかの食事法を選択するよう指導した。


インスリン分泌とgenotypeパターンを全被検者評価

fat感受性高い(コホート中40%)、炭水化物感受性高い(コホート中30%)、何れも感受性ない、以上の3つのSNPsの組み合わせ

HLF群では、low-fat genotype  42.6%、low-carbohydrate genotype 27.2%
HLC群では、low-fate genotype  37.5%、 low-carbohydrate genotype 31.9%


12ヶ月後、平均主要栄養素は、HFL、HLCでそれぞれ、炭水化物 48% vs 30%、蛋白 21% vs 23%、脂肪 29% vs 45%

両食事法とも、BMI、体脂肪比率、ウェスト径、脂質、血圧、インスリン・血糖値 12ヶ月後改善。しかし、HLC群は、HLF群に比べHDLコレステロール値、TG値改善


12ヶ月間の減量と、食事-genotype相関なし、食事-インスリン分泌(INS-3)相関無し (P = .20 ,  P= .47)


2つの食事群横断的にevenに副事象・重大副事象イベントあり








減量効果は、食事そのものよりコンプライアンスに依存するという既報と一致した。
一方、 genotypeにマッチすることで減容の差を有すると筆者等は考えていたとのこと





表を一部日本語訳してみた





  • BMIは有意差無いが、若干 健康的低炭水化物食の方が低下傾向とみるが・・・論文的には有意差無し
  • 脂質特性はやはり脂質制限の方がやはり低下
  • 呼吸交換比はベースライン群間差は有意でないが、ランダム化後はどのタイミングでも低脂肪食群より低炭水化物食群で低い(炭水化物は呼吸商 1.0、脂質は 0.7なので遵守性の指標でもある)







健康的な配慮ある、低炭水化物ダイエットと低脂肪食 さほど違いは無いそうだが

論文結論と異なり、脂質特性など微妙に差がでるな印象







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