患者にスタチンを処方するかどうかを決めるとき、医師はコレステロール値、BMI、喫煙などの多くのリスク要因を使用して、今後10年間に心臓発作や脳卒中に罹患する可能性を判断します。この数字が10%以上になると、多くの医療ガイドラインがスタチンの使用を推奨しています。しかし、いくつかのガイドラインではこの数字が7.5%になっていますが、スイスの一般開業医協会は20%からそうするよう提案しています。解説参照 URL
大部分が心臓病組織によって作成されたこれらのガイドラインが信じられれば、40歳から75歳の間の全人口の3分の1以上がスタチンを予防措置として服用しなければならないでしょう。言い換えれば数億世界中の人々のPuhanによると、これらのガイドラインは、筋肉痛、白内障、肝障害、糖尿病などの望ましくない副作用を適切に考慮せずに策定されました。 「専門家によって設定された閾値は、体系的な研究に基づくものではない」
以下の研究で、筆者等の見積もりによると、スタチン推奨勧告対象者を半減することができるという
アトルバスタチンとロスバスタチンの方が、シンバスタチン・プラバスタチンよりベネフィット・有害性バランスが優れていた。
Finding the Balance Between Benefits and Harms When Using Statins for Primary Prevention of Cardiovascular Disease: A Modeling Study
Henock G. Yebyo, et al.
Published: Ann Intern Med. 2018.
DOI: 10.7326/M18-1279
http://annals.org/aim/article-abstract/2717730/finding-balance-between-benefits-harms-when-using-statins-primary-prevention
背景:多くのガイドラインは、心血管疾患(CVD)リスク一次予防のためのスタチン使用に対し、その後10年間のCVDリスク予測を用いている。しかし、ベネフィットに対し有害性がどのように考慮され、加重化されているか不明。
目的:スタチンが提供するネットのベネフィット上回るリスクの確率予測
デザイン:定量化ベネフィット・有害性バランスモデリング研究
データソース: Network meta-analysis of primary prevention trials, a preference survey, and selected observational studies
対象者:CVD既往無き40−75歳
Time Horizon:10年間
Perspective:Clinicians and guideline developers.
介入:低- or 中等-量スタチン vs スタチン未使用
アウトカム測定:ベースラインリスク、スタチンの有益性および有害性の頻度および嗜好、非CVD死亡の競合リスクを考慮して、スタチンが少なくとも60%の純便益をもたらす10年間のCVDリスク。
Base-Case Analysis:
より若年男性はより高齢男性よりその後の10年間CVDリスク低い場合でもnet benefitあり (閾値:40-44歳 14% vs. 70-75歳 21%)
女性では、net benefit要求のためリスクが高い状態が要求される (閾値:40-44歳17% vs. 70-75歳 22% )
アトルバスタチン(商品名:リピトール)とロスバスタチン(商品名:クレストール)は、シムバスタチンとプラバスタチンより10年リスク低くてもネットベネフィット高い
感度分析:多くの代替仮説でも同所見