2018年2月3日土曜日

非好酸球性喘息:喘息治療中止成功予測要素 血中好酸球数

喘息治療は抗炎症治療奏功し炎症が完全に抑えられて入れば中止可能な場合あるはずなのだが、一方的に 「喘息中断で悪化する危険が!」と解説されている事が多い
確かに、どの状況で中止・終了可能なのかがわからないから、こういう場合もあるのだろうが、医療資源から見れば無駄遣いとなっている場合もあるはず



非好酸球性喘息における、吸入ステロイドステップダウン・中止症例の前向き検討


Step-down of inhaled corticosteroids in non-eosinophilic asthma: a prospective trial in real life
Sophie Demarche, et al.
Clinical & Experimental Allergy DOI: 10.1111/cea.13106


【背景】非好酸球性喘息は通常吸入ステロイド(ICS)の反応乏しいとされるが、ICSステップダウンの評価研究はこの分野乏しい

【目的】ICSを臨床的不具合ない症例で中止可能性ある対象者で非好酸球性喘息の比率、ICS治療終了不能よそ高マーカーの同定検証

【方法】前向き研究、36名の非好酸球性喘息、喀痰 < 3%及び血中好酸球 < 400/μL
ベースラインコントロールレベルに到達有無にかかわらず、ICS投与量を3ヶ月毎漸減、6ヶ月間ICS中止成功するか失敗クライテリアに合致するまで
失敗クライテリア:ACQスコア ベースライン 0.5超から1.5以上増加、もしくは、研究中重症急性増悪がベースライン受診先行1年間の回数より多い場合

【結果】 14名の患者 39%で、ICSを完全離脱と、0名、28%ではまだだが、喘息コントロール及び急性増悪悪化せずICSはICS投与量減少にstepped-dow した
ICS中止失敗のベースライン予測要素は、高齢  (area under ROC curve [ROC AUC] and [95% CI]: 0.77 [0.62-0.93])、血中好酸球増加(ROC AUC [95% CI]: 0.77 [0.61-0.93])

ICS初回step-down後、ベスト予測要素は、血中好酸球増加 (ROC AUC [95% CI]: 0.85 [0.72-0.99])

【結論】ICS投与中止・漸減にて非好酸球性喘息の2/3はベースラインの喘息コントロール状況と無縁に可能。血中好酸球数増加がICS中止失敗の予測要素となり得るかも



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