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2021年2月6日土曜日

Covid-19へのアジスロマイシン投与

Covid-19へのアジスロマイシン投与

結果的には利益性みとめられなかったトライアルですけどね


なぜこういうトライアルがされたか?序文に

Macrolide antibiotics, such as azithromycin, clarithromycin, and erythromycin, are widely available and their safety is well established. In addition to antibacterial properties, they are known to have immunomodulatory activity, decreasing production of pro-inflammatory cytokines and inhibiting neutrophil activation.

参照とされた文献

Mechanisms of action and clinical application of macrolides as immunomodulatory medications. Clin Microbiol Rev. 2010; 23: 590-615    Kanoh S, et al.

Macrolide antibiotics as immunomodulatory medications: proposed mechanisms of action. Pharmacol Ther. 2008; 117: 393-405    Shinkai M , et al.

The immunomodulatory effects of macrolides-a systematic review of the underlying mechanisms. Front Immunol. 2018; 9: 302     Zimmermann P , et al.



解説文

研究者らは、COVID-19で入院した患者の治療においてアジスロマイシンが安全で効果的かどうかを評価するために、この無作為化、対照、オープンラベル、適応プラットフォーム試験(Randomised Evaluation of COVID-19 Therapy [RECOVERY])を実施した。資格のある同意を得た患者を、通常の標準治療単独または通常の標準治療+アジスロマイシン500mgを1日1回経口または静脈内投与で10日間または退院まで投与する群(または他のRECOVERY治療群のいずれかに割り付け)のいずれかに無作為に割り付けた。28日以内に、アジスロマイシンに割り付けられた患者561人(22%)と通常ケアに割り付けられた患者1,162人(22%)が死亡した。入院期間または28日以内に生存して退院した患者の割合については、有意差は認められなかった。以上の結果から、COVID-19で入院した患者では、アジスロマイシンによる治療によって生存期間やその他の臨床的転帰の改善は見られなかったことが明らかになった。COVID-19で入院した患者の中で、アジスロマイシンの使用を明確な抗菌薬適応を有する患者に制限することが推奨された


Azithromycin in patients admitted to hospital with COVID-19 (RECOVERY): a randomised, controlled, open-label, platform trial

RECOVERY Collaborative Group


The Lancet  Open AccessPublished:February 02, 2021

DOI:https://doi.org/10.1016/S0140-6736(21)00149-5

https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(21)00149-5/fulltext





2020年6月16日火曜日

気管支拡張:日常症状高度の患者ほどマンニットール吸入による急性増悪抑制効果有り

 序文から
気管支拡張症に対する急性増悪対応としては、マクロライド系治療と吸入抗生剤が第1選択だが、日常症状へは効果として確立してない。咳痰への気道クリアランスが日常症状で重要で、mucoactive drugsの有無にかかわらず気道クリアランスの重要性が臨床推奨で示されている。


 筆者等の気管支拡張症におけるmucoactive drugsを評価した最大の研究(Bilton D, et al.  Inhaled mannitol for non-cystic fibrosis bronchiectasis: A randomised, controlled trial. Thorax 2014;69:1073–1079. )では、乾燥粉末マンニトールの吸入により、SGRQを用いて測定した日常症状の統計学的に有意な改善が得られたにもかかわらず、増悪の頻度が減少しなかった。それで、観察的コホート研究でベースラインの症状と増悪の関係を検証し、吸入乾燥粉末マンニトールの以前のランダム化比較試験を再解析。症状の強い患者は増悪のリスクが高く、ベースラインの症状負担が大きい患者のサブグループではマンニトールが増悪の減少を達成したことが示されたため、より詳しく検討

より日常症状のある症例ではマンニトールの吸入は急性増悪軽減効果を示した・・・という報告
https://www.rxlist.com/aridol-drug.htm#description


Relationship between Symptoms, Exacerbations, and Treatment Response in Bronchiectasis
Yong-hua Gao et al.
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Volume 201, Issue 12
https://doi.org/10.1164/rccm.201910-1972OC       PubMed: 32097051
Received: October 13, 2019 Accepted: February 20, 2020
https://www.atsjournals.org/doi/abs/10.1164/rccm.201910-1972OC

根拠
気管支拡張症のガイドラインでは、増悪を防ぐための治療と日常症状の治療を別の目的としている。

目的
症状の強い患者ほど増悪のリスクが高く、日常症状の軽減を目的とした治療を行うことで、症状の強い患者でも増悪を軽減できるのではないかとの仮説を立てた。

方法
本研究では、スコットランド東部の患者333名を対象とした観察的コホート(2012年~2016年)を対象とした。症状を連続変数としてモデル化するか、患者を高、中、低の症状負荷(St.George's Respiratory Questionnaireの症状スコアを用いて70以上、40以上70未満、40未満)に分類し、症状負荷が高い患者を増悪抑制の対象とした。症状の高い患者でのみ増悪の減少が明らかになるという仮説は、吸入乾燥粉末マンニトールの無作為化試験のポストホック解析で検証された(N = 461人の患者)。

測定および主な結果
観察コホートでは、毎日の症状は将来の増悪の有意な予測因子であった(率比[RR]、1.10;95%信頼区間[CI]、1.03-1.17;P = 0.005)。 
症状スコアの高い患者は、症状の低い患者に比べて12ヵ月間の追跡期間中の増悪率が高かった(RR、1.74;95%信頼区間[CI]、1.12-2.72;P = 0.01)。

吸入されたマンニトール治療は、最初の増悪までの時間を改善し(ハザード比、0.56;95%CI、0.40-0.77;P < 0.001)、治療の12ヵ月間無増悪で残った患者の割合はマンニトール群で高かった(32.7% vs. 14.6%;RR、2.84;95%CI、1.40-5.76;P = 0.003)が、症状の強い患者でのみ改善した。対照的に、症状負担の低い患者では効果は明らかではなかった。



結論
症状の強い患者は増悪のリスクが高く、吸入マンニトールの増悪効果は症状負担の大きい患者でのみ明らかになった。




気管支拡張症の増悪は、通常は抗生物質による治療を必要とする日常的な症状の悪化を特徴とする急性のイベントである。増悪は疾患進行の主な要因であり、予後不良や高額な医療費と関連している。増悪を防ぐことは、気管支拡張症の国際的なガイドラインの重要な目標の一つである。マクロライドと吸入抗生物質は、年間3回以上の増悪(根本的な原因が治療され、気道クリアランスが最適化された後)の患者に対する第一選択の治療法として推奨されている。 公表されているガイドラインでは、増悪の予防と日常症状の軽減は別個の目的として考えられているこれは、特に予防的な抗生物質治療が日常症状に大きな影響を与えずに増悪を軽減することを示す最近のエビデンスと一致している。

最近のメタアナリシスでは、吸入抗生物質は増悪頻度を減少させるが、日常症状には有意な影響を与えないことが明らかになった。マクロライド薬ではさらに大きな増悪頻度の減少が観察されたが、これもまた臨床的に意味のある症状の改善は見られなかった。特筆すべきことは、マクロライドはベースラインの症状の重症度にかかわらず、増悪を減少させるのに有効であるということである。

現在の気管支拡張症における増悪の定義は、咳、痰、息切れなどの呼吸器症状の増加に基づいており、抗生物質による治療を必要とする(2)。より重度の日常症状を持つ患者は、治療を促す閾値を通過するために、より小さな増分変化を必要とし、したがって増悪を報告する可能性が高いという仮説は妥当である 。したがって、日常症状の改善は増悪を減少させるべきである。慢性閉塞性肺疾患(COPD)では、いくつかの研究で、症状の高い患者ほど増悪を起こす可能性が高いことが示唆されている。症状の高いCOPD患者は、日常的な症状が少ない患者よりも気管支拡張薬による増悪が明らかに減少している(。対照的に、吸入コルチコステロイドは日常症状とは無関係にCOPDの増悪を減少させる。このようなパラダイムは気管支拡張症では確立されていない。

気管支拡張症の支配的な症状は咳と痰の分泌である。このため、気管支拡張症のガイドラインでは、症状を軽減するための重要な戦略として、ムコ活性薬の有無にかかわらず気道クリアランスを推奨しています。 気管支拡張症における粘液性薬物を評価した最大の研究では、乾燥粉末マンニトールの吸入により、SGRQを用いて測定した日常症状の統計学的に有意な改善が得られたにもかかわらず、増悪の頻度が減少しなかったことが明らかになった(17)。我々は、観察的コホート研究でベースラインの症状と増悪の関係を検証し、吸入乾燥粉末マンニトールの以前のランダム化比較試験を再解析した。
症状の強い患者は増悪のリスクが高く、ベースラインの症状負担が大きい患者のサブグループではマンニトールが増悪の減少を達成したことが示されました。


2020年2月20日木曜日

妊娠初期マクロライド処方は重大奇形と関連特に心血管系異常

妊娠第1三半期でのマクロライド処方は重大奇形と関連特に心血管系異常と関連する可能性


Associations between macrolide antibiotics prescribing during pregnancy and adverse child outcomes in the UK: population based cohort study
BMJ 2020; 368 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.m331 (Published 19 February 2020)
Cite this as: BMJ 2020;368:m331
https://www.bmj.com/content/368/bmj.m331


UK臨床研究データリンクの住民ベースコホート研究

1990-2016年誕生の子供 104,605名とその母親のマクロライド単独(エリスロマイシン、クラリスロマイシン、アジスロマイシン)、あるいはペニシリン単剤治療を第4妊娠週から出産まで処方受けた対象者
妊娠全マクロライド・ペニシリン処方済み母の子供 82,314名、双胎 53,735名

主要アウトカムはなんらかの重大奇形と系統特異的奇形(神経系、心血管系、胃腸系、性腺、泌尿器系) 、第1トリメスター(4-13週妊娠期)、第2〜第3トリメスター(〜出産)のマクロライド・ペニシリン処方
脳性麻痺、てんかん、ADHD、自閉症スペクトラムも解析

結果:


母親にマクロライドが処方された8632人の子供のうち186人(1000人あたり21.55人)と、妊娠中に母親がペニシリンを処方された95 973人の子供のうち1666人(1000人あたり17.36人)に重大な奇形が記録された。
マクロライドの最初の妊娠中の処方は、ペニシリンと比較して重大な奇形のリスクの増加と関連しており(1000あたり27.65対17.65、調整されたリスク比1.55、95%信頼区間1.19から2.03)、特に心血管奇形(1000あたり10.60対6.61、 1.62、1.05から2.51)が関連。
妊娠中期におけるマクロライドの処方は、生殖器奇形のリスクの増加と関連していた(1000あたり4.75 v 3.07、1.58、1.14〜2.19、主に尿道下裂)。
妊娠初期のエリスロマイシンは、重大な奇形のリスク増加と関連していました(1000あたり27.39対17.65、1.50、1.13〜1.99)。
他のシステム固有の奇形または神経発達障害について、統計的に有意な関連性は見つかず。調査結果は感度分析に対して維持。











Macrolide antibiotics in pregnancy are linked with birth defects, study suggests
BMJ 2020; 368
doi: https://doi.org/10.1136/bmj.m659 (Published 19 February 2020)



妊娠中マイコプラズマ感染などざらにあると思うが、議論が必要となりそう

クラリスロマイシンの医薬品情報から・・・



テトラサイクリンの国試レベル常識
第1三半期(妊娠初期)をすぎてから使用すると、歯のエナメル質の形成不全を生じたり、骨に沈着することがある
・・・・・・・・・・


2019年8月2日金曜日

重症喘息:アジスロマイシン長期使用にてインフルエンザ菌減少するも抗生剤耐性増加

GINA2019にも記載されている、コントロール不良持続性喘息患者へのアジスロマイシン治療だが日本では現状として保険適用として難しいため使用されているところは少ないと思うが・・・

DPB合併・気管支拡張合併などだと、マクロライド全般だと使用可能性はあるだろう
気道細菌叢への影響についての知見が興味深い




Long-Term Azithromycin Reduces Haemophilus influenzae and Increases Antibiotic Resistance in Severe Asthma
 Steven L. Taylor , et al.
AJRCCM Vol. 200, No. 3 | Aug 01, 2019
https://doi.org/10.1164/rccm.201809-1739OC     
PubMed: 30875247
Received: September 22, 2018 Accepted: March 13, 2019
https://www.atsjournals.org/doi/abs/10.1164/rccm.201809-1739OC


序文:マクロライド抗生剤、アジスロマイシンは持続性有症状喘息成人の急性増悪を減少する。しかし、マクロライドのpleotropic propertyにより、sugmented pathogen colonizationや抗生剤耐性の播種など生じる可能性有り、アジスロマイシン維持療法の長期安全性への疑問が呈せられる

目的:アジスロマイシンの気道microbiota、pahthogen abundance、抗生剤耐性遺伝子carriageへの影響評価

方法: AMAZES trial(48-week, double-blind, placebo-controlled trial of thrice-weekly 500mg oral azithromycin in adults with persistent uncontrolled asthma)の被験者からの喀痰微生物学上のアジスロマイシンの影響を評価するため、16SrRNA sequencingと定量的PCR(qPCR)施行

Pooled-template shotgun metagenomic sequencing、qPCR、isolate whole genome sequencing を抗生剤耐性評価のため施行

測定及び主要結果
ペア喀痰採取61名(n=34 プラシーボ、 n=27 アジスロマイシン)
アジスロマイシンはbacterial loadには影響与えない(p=0.37)が、Faith’s bacterial diversity減少有意(p<0.0001)
アジスロマイシンは肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、モラクセラ・カタラーリスのレベル有意に影響与えず
89の抗生剤耐性遺伝子を検出、 macrolide resistance genes (erm(B), erm(F)、msr(E)、 mef(A)、 mel) と tetracycline resistance genes (tet(M) 、 tet(W))は有意に増加

結論
コントロール不良持続性喘息患者において、アジスロマイシンは気道のH. influenzae loadをプラシーボ比較で増加させるも総bacterial loadには影響を与えず。以前の研究を反映する如くマクロライド抵抗性増加する
これらの結果から、コントロール不良持続性喘息患者への長期治療としての非抗生剤的マクロライド有効性評価研究が必要の重要性





アジスロマイシンの非抗生剤的効果として、宿主免疫に関わる多くの経路をmodulateし、最近蛋白合成を抑制し、病原体のビルレンスを減少する役割。 気管支拡張においてはエリスロマイシンが肺内緑膿菌多い環境下で治療報告がなされている。
コントロール不良持続性喘息では、下気道microbiotaが下気道肺機能、好中球性炎症、ステロイド抵抗性を含む喘息重症度と関連する可能性あるも、気道microbiotaへの効果は検討されてなかった。
長期のアジスロマイシン治療は、持続性の制御不能な喘息の成人における増悪率を効果的に減少させるが、下気道の微生物学および抗菌剤耐性に対する潜在的な悪影響についての懸念が臨床現場へのその広範な採用を妨げている。ここでの報告は、アジスロマイシンが下気道微生物叢に選択的な効果を有するが、それが総細菌レベルを変化させず、それが病原性細菌の存在量を増加させないことを示す。実際、インフルエンザ菌の量はプラセボと比較してアジスロマイシンで有意に減少したが、抗菌剤耐性保有に関して、アジスロマイシンはマクロライドおよび非マクロライド耐性遺伝子の保有を増加させた。これらの結果は undirected metagenomic approachを用いて決定され 重症喘息における気道ミクロバイオームおよびレジストームに対するアジスロマイシンの効果の包括的な評価が提供された。
アジスロマイシンはCOPD、のう胞性線維症、気管支拡張、びまん性汎細気管支炎で効果認められるが呼吸器病原性筋の保有へのマクロライドの効果は各々ばらつきがある。成人気管支拡張では、48週間エリスロマイシン使用にてH. influenzae減少、緑膿菌増加報告。DPBでのエリスロマイシン使用はH. influenzae、緑膿菌感染患者の症状改善するも細菌floraへの影響は無いとされる
系統学的多様性:phylogenetic diversity の低下は、アジスロマイシンが特定の細菌に対して潜在的に選択的な効果を有することを示している

Unweighted UniFrac distance is calculated by the presence or absence of detected taxa whereas weighted UniFrac accounts for relative abundance and is useful for examining differences in community structure (44).  The discrepancy between weighted and unweighted UniFrac indicates that azithromycin has specific selective effects that result in the loss of detection of certain taxa, rather than a change in their relative abundance.
アジスロマイシンが特定の分類群(taxa)への効果により特定taxaが消失したことを表す。
アジスロマイシン投与後のインフルエンザ菌負荷量の急激な減少、しかし肺炎連鎖球菌レベルの相対的安定性がこれを実証。

The selective impact of azithromycin specific to
H. influenzae (and potentially other Gammaproteobacteria) への選択的インパクトが喘息への効果の可能性がある。




2019年7月19日金曜日

気管支拡張症:マクロライド持続 vs ステロイド吸入

日本ではびまん性汎細気管支炎治療から拡大し気道感染繰り替える気管支拡張症でもマクロライド少量長期治療なされることがあり、慢性好中球性気管支炎としてクラリスロマイシン、びまん性汎細気管支炎としてエリスロマイシンが健保適応となっている。
ヨーロッパのガイドラインではクラリスロマイシンはほとんど顧みられず、アジスロマイシンのようで、日本外の治療とのすりあわせ十分できてないと思う。
さらには、抗生剤吸入はのう胞性線維症外では現時点で保険適応外で治療できない状態である。

NTM治療同様、行政や専門家の不作為問題がある分野

気管支拡張症への抗炎症治療オプションとしてのマクロライド vs ICS比較

序文一部
気管支拡張症患者における経口ステロイド薬またはICSのリスクまたは潜在的な利益を具体的に評価している長期研究はない。 ICSはまた、COPD患者における非結核性抗酸菌(NTM)感染のリスク増加と関連している。コルチコステロイドは、気管支拡張症の悪化を治療するために短期間処方されることが多いが、炎症および気管支拡張症の進行を遅らせるために慢性的に処方されることも多い。この患者集団でのICSの一般的な使用にもかかわらず、公表されている気管支拡張症治療ガイドラインでは、付随する喘息またはCOPDを治療するために示されている場合を除き、証拠の欠如により気管支拡張症患者におけるICSの使用を推奨していない。対照的に、抗生物質の長期使用が気管支拡張症患者に有益であるといういくつかの限られた証拠がある。結果を改善するための1つのメカニズムは、細菌量の減少とそれに伴う炎症である。さらに、マクロライド(エリスロマイシンおよびアジスロマイシン)は、気管支拡張症患者に関連する気道炎症を軽減する可能性がある免疫調節作用も示す経口抗生物質である。

プライマリエンドポイントを急性増悪とした3つの小規模ランダムトライアルで6−12ヶ月研究機関でマクロライド治療群が呼吸器系急性増悪を減少したという報告
 16. Altenburg J, de Graaff CS, Stienstra Y, et al. Effect of azithromycin maintenance treatment on infectious exacerbations among patients with non-cystic fibrosis bronchiectasis: the BAT randomized controlled trial. JAMA : the journal of the American Medical Association 2013;309:1251-9.
17. Serisier DJ, Martin ML, McGuckin MA, et al. Effect of long-term, low-dose erythromycin on pulmonary exacerbations among patients with non-cystic fibrosis bronchiectasis: the BLESS randomized controlled trial. JAMA : the journal of the American Medical Association 2013;309:1260-7.
18. Wong C, Jayaram L, Karalus N, et al. Azithromycin for prevention of exacerbations in non-cystic fibrosis bronchiectasis (EMBRACE): a randomised, double-blind, placebo-controlled trial. Lancet 2012;380:660-7.

最近の気管支拡張治療ガイドラインは急性増悪多経験患者ではマクロライド推奨しており、ヨーロッパのガイドラインでは緑膿菌感染症例で抗生剤吸入禁忌、非耐用、急性増悪失敗ではマクロライド治療推奨となっている
10. Martinez-Garcia MA, Maiz L, Olveira C, et al. Spanish Guidelines on Treatment of Bronchiectasis in Adults. Arch Bronconeumol 2018;54:88-98.
11. Polverino E, Goeminne PC, McDonnell MJ, et al. European Respiratory Society guidelines for the management of adult bronchiectasis. The European respiratory journal 2017;50.
気管支拡張症患者における2つの抗炎症療法としてICSとマクロライド単独療法の転帰比較




Comparative risks of chronic inhaled corticosteroids and macrolides for bronchiectasis
Emily Henkle,  et al.
European Respiratory Journal 2019; DOI: 10.1183/13993003.01896-2018
https://erj.ersjournals.com/content/early/2019/03/15/13993003.01896-2018.abstract


序文 のう胞性線維症でない気管支拡張症(“気管支拡張症")は慢性気道疾患で治療意志決定上のデータ不足している。ICS慢性使用者 vs マクロライド単独治療を呼吸器感染リスクを比較 
研究方法 2006-2014年気管支拡張診断(494.0/494.1) (のう胞性線維症除外)米国メディケア登録者 
 Standardised mean difference (SMD)(標準化平均差): 2つの推定平均値の差を標準偏差の推定値で割ったものと治療差を斟酌した computed a propensity score (PS) 比較
急性増悪リスク、入院気道感染、全原因入院、死亡率をPS decile-補正Cox回帰モデルで比較 
結果 ICS使用者  83 589 、マクロライド  6500 ( メディケア登録気管支拡張 285 043 )
粗発生率:入院呼吸器感染 12.6 (ICS) と 10.3 (macrolide) / 100 人年
PS-補正ハザード ICS vs macrolide新規使用比較では、入院呼吸器感染 1.39 (95% CI 1.23–1.57)  、急性増悪 1.56 (1.49–1.64)、 死亡率  1.09 (0.95–1.25) 
結論 気管支拡張患者においてICS使用はマクロライド単独治療に比べ入院呼吸器感染を増加させる





Treatment to prevent exacerbations in bronchiectasis: macrolides as first line?
Irena F. Laska, James D. Chalmers
https://erj.ersjournals.com/content/54/1/1901213
European Respiratory Journal 2019 54: 1901213;
DOI: 10.1183/13993003.01213-2019

気管支拡張症の悪化は、咳、痰の産生、倦怠感、疲労感、息切れなど、毎日の呼吸器症状の増加によって定義されます[1-3]。症状は数日にわたって蓄積し、解決するまでに数週間かかることがあります。多くの患者は治療後に完全にベースラインに戻ることはありません[4]。頻繁に増悪する患者さんは、生活の質が悪くなり、死亡率が著しく増加します[5–7]。予防するための治療を開始しない限り、患者は長期にわたって頻繁に増悪を続ける傾向があります[5]。ヨーロッパ呼吸器学会(ERS)やイギリス胸部学会から最近発行されたものなどの気管支拡張症ガイドラインは、患者の症状や生活の質の改善と共に、おそらくは治療の重要な目的として増悪予防を正しく優先させます[8-10]。



2017年に発表されたERSガイドラインは、気道クリアランスと肺リハビリテーション、粘液クリアランスが困難な患者における粘液活性療法と長期の抗生物質療法の推奨を含む、増悪予防のためのいくつかの推奨を行った[8-11、12]。長期の抗生物質療法では、緑膿菌感染症のない患者にはマクロライド剤が推奨され、緑膿菌感染症の患者には吸入抗生物質が推奨されました[8]。息切れのある患者には吸入気管支拡張薬が推奨されたが、喘息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)が併存する患者を除いて、吸入コルチコステロイド(ICS)は推奨されなかった[8]。

これらの治療法のほとんどについて無作為化比較試験が行われていないため、これらの推奨薬はすべて条件付き(「推奨」ではなく「推奨」)でした。 これらの勧告および証拠の欠如にもかかわらず、ICSは依然として気管支拡張症患者に対して最も広く使用されている薬物療法である。 米国のレジストリでは、患者の39%、ヨーロッパのコホートでは、55%の患者がICSユーザーであると報告されています[13–15]。 これは、他の気道疾患との重なり合いの認識、長期的な抗生物質による悪影響の可能性および耐性の発生の可能性に関する懸念、ならびにそれらの入手可能性によるものと考えられます。



それでは、どのようにして気管支拡張症の増悪予防のために導入すべき最良の維持療法であるかをどのように知るのでしょうか。

無作為化臨床試験がない場合、観察データは、比較有効性および安全性に関する重要な情報を提供するだけでなく、将来の試験で探索および調査することができる仮説を生み出すことができます。その点で、Henkle等による貢献。今回のEuropean Respiratory Journalの[21]では、気管支拡張症患者に対する第一選択療法の理解に一歩近づいた。彼らは、メディケアデータベースで気管支拡張症と診断された618人の303人の患者を調査しました。そして、それは65歳以上の成人に保険を提供します。彼らはICSとマクロライドの相対的な利益と安全性を比較しようとしました。したがって、長期予防療法の最初の処方の後に患者のサブセットが同定され追跡された。 2006年から2014年の間に、83 589人の患者がICSを受け、6500人の患者がマクロライドを受けた。 [21]これらのデータを使用して、将来の悪化および入院のリスクを評価した。医師の決定はランダムではないので、ICSまたはマクロライドを支持するという医師の決定の根底にある重要な交絡因子がしばしばあります。著者らは、観察可能な患者の特徴と危険因子にマッチした2つのコホートを作成するために、医師がどちらか一方を処方する可能性を調整した傾向スコアを使用することによって可能な限りこれを説明した。結果は、増悪の減少および重度の増悪の予防に関して、ICSを超えるマクロライド治療の著しい利点を示している。 ICSを服用している患者は、呼吸器感染症のため入院している可能性が39%高く、調整モデルで56%が急性増悪していた可能性が高かった。興味深いことに、増悪と死亡率との間に確立された関連性が与えられていることから[21]、予測に反して死亡率に差はなかった(調整ハザード比1.09)。この種の研究の限界は認められなければならない。測定されていない交絡因子が観察された影響の一部を説明する可能性が常にあり、ベースラインでの群間で差があり、マクロライド群では呼吸器診察の頻度が高いなど。メディケアデータベースは65歳以上の個人に限定され、この研究の結果はあらゆる年齢の患者に影響を及ぼしうる疾患であるため、全気管支拡張症集団に一般化することはできません[22]。


著者らは、ICSが気管支拡張症における転帰不良のリスクを増大させることを示していると彼らの結果を解釈したが、この研究は直接2つの治療法を比較し、マクロライド系が優れていることを見出した。これは、ICSの有害な効果、マクロライドの非常に有益な効果、またはその両方の組み合わせによるものであった可能性がありますが、この研究デザインでは確固たる結論は得られませんでした。それにもかかわらず、結果はもっともらしく、気管支拡張症および他の呼吸器疾患におけるマクロライドの有効性とICSの安全性の両方について我々が知っていることと一致しています[23–25]。 6〜12ヵ月の期間の3件のランダム化試験では、マクロライドによる増悪の頻度が明らかに減少し、これらの集団内の増悪率は約半分になりました[23–25]。最近の個々の患者データのメタアナリシスにより、増悪減少に対するこの優れた有効性が確認され、これがほぼすべての患者サブグループ間で一貫していることが実証された[26]。ベースライン増悪頻度、肺機能、症状または生活の質は有効性に影響を及ぼさなかった[26]。

マクロライドについて実証されている一貫した有効性は、吸入抗生物質についてのデータとは対照的です。 2018年にERJに発表されたRESPIRE研究では、RESPIRE 1の14日間オン/オフ群で39%の増悪頻度の減少という点で有益性が見られましたが、他の3つの試験群で明確な有益性は示されませんでした。 。吸入されたリポソームシプロフロキサシンは、ORBIT 4ではその主要評価項目を満たしたが、ORBIT 3では達成されなかった[30]。増悪頻度の有意な減少を示すプールされたデータは、この薬物療法が気管支拡張症における慢性緑膿菌感染症の治療への非常に有用な追加であることを示唆しているが、2つの試験の間の不一致抗生物質を吸入する。



今回のERJ号で発表されたデータは、気管支拡張症におけるICSの慎重な使用をさらに裏付けるものです。 ICSは、非結核性マイコバクテリア(NTM)のリスクを高め、微生物の過剰増殖を促進し、好中球性炎症に悪影響を及ぼす可能性があり、そして今日まで、気管支拡張症の増悪頻度を減らすことは示されていません[30-33]。気管支拡張薬と組み合わせたICSの使用が確立されているCOPDでは、この分野は標的療法に向かって動いている[34]。 ICSは好酸球性炎症に対して効果的ですが、主に好中球性炎症のある患者には効果がなく、細菌負荷を増加させたり、肺炎のリスクを高める可能性があります[30-37]。これは、主に好中球性炎症を呈する気管支拡張症の患者に潜在的に懸念があります[38]。それにもかかわらず、気管支拡張症の好酸球性サブタイプが同定され始めており、選択された患者における抗好酸球療法の潜在的な役割が提案されている[39、40]。それはまだテストされていない、しかし痰または血好酸球は気管支拡張症におけるICSの使用を導くための潜在的な治療可能な特徴を表すかもしれない[41]。可能性のあるレスポンダー集団は、Henkle et al。による研究では調査できなかった。 [21]そして将来の研究の焦点となるべきである。細菌負荷は吸入抗生物質治療のガイダンスのための潜在的な治療可能な形質として浮上しています[42]。対照的に、気道クリアランス[43、44]およびマクロライドは、頻繁に増悪する集団におけるそれらの有効性においてほぼ普遍的であるように思われ、そして当面は第一選択薬理学的介入として考慮され得る。

証拠は明らかに気管支拡張症の増悪予防のための好ましい治療法としてのマクロライドの使用を支持しているが、重大な挑戦がある。気管支拡張症に使用するための最適な用量と投与計画は特定されていない[23-26]。胃腸やその他の有害作用は比較的一般的です[23–26]。以前のCOPD試験で聴力低下が見られましたが、この影響は、はるかに小さい気管支拡張症の研究では明らかにされていません[45]。それにもかかわらず、それは臨床診療における潜在的な悪影響として考慮される必要があります。マクロライド治療後の抗生物質耐性は呼吸叢に急速に出現し、ミクロビオームの変化も観察されますが、これらの変化の臨床的意義は不明です[23-26、46-48]。マクロライド耐性を誘発する危険性があるため、マクロライドによる治療の前に非結核性抗酸菌感染症を除外することが推奨されており、これは米国などの高いNTM罹患率を有する集団において特に重要な問題である。私たちは最初の12か月を超えてマクロライドで治療された気管支拡張症の患者に何が起こるかについて驚くほど少ない情報を持っています。 Henkleらによって提示されたデータ。マクロライドを吸入コルチコステロイドなどの他の広く使用されている薬物と比較すると[21]は比較的安心できるが、12カ月を超える転帰を評価する前向き研究も必要である。





図1は、ERSガイドラインに基づく“integrated exacerbation prevention algorithm” 「統合的増悪防止アルゴリズム」の概要を示しています。すべての患者が気道クリアランスと免疫不全またはアレルギー性気管支肺アスペルギルス症などの根本的原因の適切な治療、ならびに重要な併存疾患を受けるべきであることが示唆されています。一部の患者では、抗生物質による予防的治療を開始する前に、追加の気道クリアランス介入が適切な場合があります。マクロライドは、上記の注意に従う増悪予防のための好ましい選択肢と考えられるかもしれません。マクロライド療法にもかかわらず悪化し続ける患者では、我々は治療可能な形質の概念を支持します。これは管理のあらゆる段階で考慮されるべきです。


気管支拡張症において短期間で大きな進歩が見られ、最近のデータは増悪予防に対する気道クリアランス、マクロライドおよび吸入抗生物質の影響を確立している。 UK CLEAR試験のような粘液活性療法の重要な試験は、近い将来に高張食塩水またはカルボシステインと通常の治療の有効性について情報を提供するでしょう[49]。臨床試験登録の検索は、主な結果が咳である吸入コルチコステロイドの1件の進行中のランダム化試験を示している[50]。この研究は参考になりますが、増悪への影響を検出したり、血中好酸球などのマーカーに基づいてサブグループを調べたりすることに力があるとは考えられません。増悪を招き、応答者のサブ​​グループを特定するのに十分な、気管支拡張症における大規模な無作為化比較試験が明らかに必要とされている。





Haworth CS, Bilton D, Chalmers JD, et al. Inhaled liposomal ciprofloxacin in patients with non-cystic fibrosis bronchiectasis and chronic lung infection with Pseudomonas aeruginosa (ORBIT-3 and ORBIT-4): two phase 3, randomised controlled trials.
 Lancet Respir Med 2019; 7: 213–226
https://www.thelancet.com/journals/lanres/article/PIIS2213-2600(18)30427-2/fulltext

2018年11月28日水曜日

COPD急性増悪へのマクロライド効果あるも、クラリス効果無し? 

システマティック&メタアナリシス

結論は
予防的アジスロマイシン・エリスロマイシン治療はCOPD急性増悪頻度を期間依存的にその頻度を抑制する。しかし、長期マクロライド治療は副作用頻度増加し、マクロライド耐性増加をもたらす。将来的に、フォローアップを広げた大規模・良デザインのRCTが必要でベネフィットリスク比を同定すべき
なのだが・・・


クラリス結論から除外されてる

臨床的アウトカムとして急性増悪以外は微妙

Long-term macrolide treatment for the prevention of acute exacerbations in COPD: a systematic review and meta-analysis
International Journal of Chronic Obstructive Pulmonary Disease  Volume 13 Published 22 November 2018 Volume 2018:13 Pages 3813—3829
DOI https://doi.org/10.2147/COPD.S181246


11のRCTと一つの後顧的研究 2151例総数

長期マクロライド治療は1回以上の急性増悪症例総数を減少 (OR=0.40; 95% CI=0.24–0.65; P<0 .01="" 95="" ci="0.45–0.78;" p="" ratio="" risk="">
サブグループ研究で、アジスロマイシンとエリスロマイシン治療とも最小有効期間は6ヶ月間
加え、マクロライド治療はSGRTスコア改善する (P<0 .01="" nbsp="" p="">
入院頻度は治療群対照群で有意差認めず (P=0.50).

さらに、慢性的アジスロマイシン治療は副作用頻度増加  (P<0 .01="" p="">




クラリスは意味ないかも!


2018年4月13日金曜日

重症COPD 長期アジスロマイシン使用による急性増悪低減効果

重症・最重症COPD患者、6ヶ月以上、週3回以上アジスロマイシン 250mg処方の後顧的観察研究

介入群:アジスロマイシン処方、対照:アジスロマイシン非処方


Long-term azithromycin therapy to reduce acute exacerbations in patients with severe chronic obstructive pulmonary disease
Nafiseh Naderi,  et al.
DOI: https://doi.org/10.1016/j.rmed.2018.03.035 |




 アジスロマイシン群 n=126非アジスロマイシン群 n=69群間比較
 0-12ヶ月12-24ヶ月
 治療前治療簿P0-12ヶ月12-24ヶ月
急性増悪数3.2±2.12.3±1.6<0 .001="" font="">1.7±1.32.5±1.7<0 .001="" font=""><0 .001="" font="">
急性増悪患者, n (%)       
急性増悪1回 16 (12.7)37 (29.4)0.00119 (27.5)13 (18.8)0.2260.003
急性増悪2回以上104(82.5)78 (61.9)<0 .001="" font="">36 (52.2)50 (72.5)0.014<0 .001="" font="">
医療ソース利用       
年間患者1人あたりのER受診1.5±1.71.0±1.20.0071.1±1.11.3±1.50.9260.031
年間患者あたり入院数 1.4±1.70.9±1.10.0030.8±1.01.0±1.50.7630.014
入院必要となった患者の入院日数9.1±10.06.5±4.70.0398.7±8.910.4±9.80.2740.005




近年、抗生剤適正使用についていろいろ言われるが、COPD重症・最重症患者へのマクロライド系抗生剤長期管理治療について、エビデンス構築差し迫って必要と実感 

COPD急性増悪の観点、特に急性増悪を繰り返す症例を日常的に診療している視点からは、抗生剤適正使用はわかるけど勘弁して欲しいという面がある
急性増悪の臨床的重要性は、入院・点滴抗生剤など社会資源コストやその後の予後悪化、QOLなど影響甚だしい

今回、後顧的検討のため、潜在性バイアスの存在念頭にいれての解釈必要だが、使用群 vs 対照群の明確な差が認められている

今後当然ながら前向き検討で確固たるエビデンス構築必要で、より長期使用での安全性、ベネフィット考慮必要、特に耐性菌リスクについてのインパクト評価必要だろうが・・・

2018年3月9日金曜日

COPD:長期2年以上アジスロマイシン周期的投与 急性増悪発生、入院、入院期間減少するも・・・

Clinical and Safety Outcomes of Long-Term Azithromycin Therapy in Severe COPD Beyond the First Year of Treatment

Severe COPD and Long-Term Azithromycin Therapy
Xavier Pomares,  et al.
Chest Journal. Article in Press Vol. 149. 4
DOI: https://doi.org/10.1016/j.chest.2018.01.044

背景:COPD急性増悪は死亡率、合併症の重大原因。持続性の周期性アジスロマイシン(CC-A)投与で急性増悪率減少するが、初年を超えても有効、安全性維持できるか?

方法:後顧的解析、重症COPD 4以上(GOLD)、4回以上のCOPD急性増悪症例
週3回 アジスロマイシン 500mg add-on
24ヶ月に及ぶ患者を、長期間周期性アジスロマイシン投与(LT-CC-A)として、COPD急性増悪、入院、入院期間を1年、2年、3年で以前の12ヶ月間と比較
微生物学的モニタリング、マクロライド耐性、副作用解析を研究期間中継続

結果:重症COPD109名 CC-A治療(24ヶ月以上 39名)がLT-CC-A群 (35.8%)

この群ではCOPD急性増悪平均減少率は 12ヶ月で 56.2%、24ヶ月で70%、36ヶ月で 41%

Long-term continuous cyclic azithromycin therapy and exacerbations of COPD (n = 39). Number of exacerbations of COPD per patient before (time 0) and after long-term continuous cyclic azithromycin therapy at 12, 24, and 36 months, respectively. Each patient is represented with a continuous line. The dashed line represents the estimated average decrease in the whole group based on the applied mixed model for repeated measures with fixed effects of follow-up time.

入院は同様、 62.6%、 75.8%、 39.8%

頻度の多い微生物によるCOPD急性増悪は、LT-CC-A群で 12ヶ月で12.5%、24ヶ月で 17.3%。
マクロライド耐性は50%増加

緑膿菌COPD急性増悪は2つの時点で、7.2%、13.1%増加

CC-A治療は副作用少ない、短期消化器症状 7.1%、長期難聴 5.1%


結論:長期周期的アジスロマイシン24-36ヶ月間治療は、COPD grade DにおいてCOPD急性増悪、入院を50%超減少維持させるも副作用少ない
だが、マクロライド耐性増加が問題



エリスロマイシン・CAMを含めた6ヶ月間投与が今までは主体

Macrolide therapy decreases chronic obstructive pulmonary disease exacerbation: a meta-analysis.
Respiration. 2013;86(3):254-60. doi: 10.1159/000350828. Epub 2013 Jun 28.
https://www.karger.com/Article/FullText/350828

Prophylactic Antibiotic Use in COPD and the Potential Anti-Inflammatory Activities of Antibiotics
Anthony W Huckle, Lucy C Fairclough and Ian Todd
Respiratory Care February 2018, respcare.05943; DOI: https://doi.org/10.4187/respcare.05943

2016年6月1日水曜日

嚢胞性線維症:長期アジスロマイシン療法への疑念


Cochrane Review
Macrolide antibiotics for cystic fibrosis.
Cochrane Database Syst Rev. 2012 Nov 14;11:CD002203.

6ヶ月以内の検討では、肺機能改善、急性増悪回数改善など示唆されていたが
小数例の検討で、長期治療効果に疑問





Long-term effects of azithromycin in patients with cystic fibrosis

Clémentine Samson, et. al.
Respiratory Medicine, August 2016Volume 117, Pages 1–6
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.rmed.2016.05.025 
嚢胞性線維症68名へのアジスロマイシン12ヶ月超治療
肺機能、急性増悪、抗生剤使用率に効果認めず
気道コロナイゼーションにも効果認めず
マクロライド耐性黄色ブドウ球菌分離

アジスロマイシン長期使用に関して再考が必要


嚢胞性線維症に対しての話だが、びまん性汎細気管支炎・気管支拡張ではどうなのだろう?びまん性汎細気管支炎へのエリスロマイシンの劇的効果を経験してきたものとしては、アジスロマイシンという15員環系のこだわらずとも・・・14員環系を是非腱としてもらいたいというのは・・・日本の医者の思いでは?

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...