非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は2020年までには肝移植第一原因疾患と予測され、F3-F4という線維化では、全原因死亡率・肝臓関連死亡率増加と関連するも有効な治療は確立せず。
チアゾリジンジオン系での効果評価についてのエビデンス形成
Thiazolidinediones and Advanced Liver Fibrosis in Nonalcoholic Steatohepatitis
A Meta-analysis
Giovanni Musso, et al.
JAMA Intern Med. 2017;177(5):633-640.
プライマリアウトカム: 肝生検上の高度線維化における、F3-F4からF0-F2への線維化ステージ2分割改善評価
セカンダリアウトカム: いずれかの線維化ステージにおける1ポイント以上の改善・NASH消失
チアゾリジン系治療の副作用も評価、体重増加・下肢浮腫、うっ血性心不全、骨折、癌、貧血。
結果:8つのRCT(ピオグリタゾン評価 5つ、ロシグリタゾン 3つ)、生検によるNASH診断患者516名(6−24ヶ月)
チアゾリジン系治療全てにおいて以下相関
線維化改善 (OR, 3.15; 95% CI, 1.25-7.93; P = .01; I2 = 0%)
いずれかのステージの線維化(改善) (OR, 1.66; 95% CI, 1.12-2.47; P = .01; I2 = 0%)
NASH 改善 (OR, 3.22; 95% CI, 2.17-4.79; P < .001; I2 = 0%)
糖尿病無しの患者でのRCT限定解析においても同様の結果
線維化改善 (OR, 2.95; 95% CI, 1.04-10.90; P = .02; I2 = 0%)
いずれかのステージの線維化(改善) (OR, 1.76; 95% CI, 1.02-3.03; P = .02; I2 = 0%)
NASH 改善 (OR, 3.40; 95% CI, 1.95-5.93; P < .001; I2 = 0%)
全効果はピオグリタゾン使用を含めても評価
体重増加・下肢浮腫はチアゾリジン系治療で寄り頻度が多い (初期体重 +2.70%; 95% CI, 1.96%-4.34%; P = .001)
重篤副事象影響については小サンプルサイズで困難
ピオグリタゾンの効果明らかなようだが・・・
2017年5月2日火曜日
スタチン使用と背部痛の関連性
背部痛:back pain
Association of Statin Use With Risk of Back Disorder Diagnoses
Una E. Makris,; et al
JAMA Intern Med. Published online May 1, 2017. doi:10.1001/jamainternmed.2017.1068
総コホート 60 455 名、男性 28 831 (47.7%) 、女性 31 624 (52.3%) 平均(SD)年齢 46.6 (12.2) 歳
スタチン使用 6728名、 非使用 6728名
スタチン使用メディアン 3.7, IQR 1.9 - 4.9
シンバスタチン 72%、 525,935名
スタチンと背部痛の関連性は演繹的仮説だそうだ・・・
Association of Statin Use With Risk of Back Disorder Diagnoses
Una E. Makris,; et al
JAMA Intern Med. Published online May 1, 2017. doi:10.1001/jamainternmed.2017.1068
総コホート 60 455 名、男性 28 831 (47.7%) 、女性 31 624 (52.3%) 平均(SD)年齢 46.6 (12.2) 歳
スタチン使用 6728名、 非使用 6728名
スタチン使用メディアン 3.7, IQR 1.9 - 4.9
シンバスタチン 72%、 525,935名
- PS-マッチ化コホートのスタチン使用者、背部痛尤度高い (OR, 1.27; 95% CI, 1.19-1.36)
- 追加harm1事象あたりの必要数(NNH) 17.6
- 長期使用・高用量使用の二次解析でも同様
スタチンと背部痛の関連性は演繹的仮説だそうだ・・・
Alternate-day fasting (ADF) :隔日飢餓法は通常のダイエットと減量効果差みとめず
Alternate-day fasting (ADF) :隔日飢餓法とでも訳すのだろうか?
連日のカロリー制限より優れているか?
知見はBMI 34という日本人には極少ない肥満者対象で、単施設研究なので結果に関してconclusiveではない
Effect of Alternate-Day Fasting on Weight Loss, Weight Maintenance, and Cardioprotection Among Metabolically Healthy Obese Adults
A Randomized Clinical Trial
John F. Trepanowski,et al.
JAMA Intern Med. Published online May 1, 2017.
1年フォローアップ
6ヶ月介入後体重: -6.8% (95% CI -9.1% to -4.5%) versus -6.8 (95% CI -9.1% to -4.6%)
セカンダリエンドポイント(血圧、心拍、TG、空腹時血糖、空腹時インスリン、インスリン抵抗性、CRP、ホモシステイン濃度)でも有意差認めず
ただ、6ヶ月後の減量期後HDL平均濃度有意差あり(6.2 mg/dL, 95% CI 0.1- 12.4 mg/dL)
しかし、これも12ヶ月後、有意差消失
LDLに関しては12ヶ月後有意差有り (11.5 mg/dL, 95% CI 1.9-21.1 mg/dL)
飢餓療法もいろいろ方法があるようで、それぞれ検証するしかない
連日のカロリー制限より優れているか?
知見はBMI 34という日本人には極少ない肥満者対象で、単施設研究なので結果に関してconclusiveではない
Effect of Alternate-Day Fasting on Weight Loss, Weight Maintenance, and Cardioprotection Among Metabolically Healthy Obese Adults
A Randomized Clinical Trial
John F. Trepanowski,et al.
JAMA Intern Med. Published online May 1, 2017.
1年フォローアップ
6ヶ月介入後体重: -6.8% (95% CI -9.1% to -4.5%) versus -6.8 (95% CI -9.1% to -4.6%)
セカンダリエンドポイント(血圧、心拍、TG、空腹時血糖、空腹時インスリン、インスリン抵抗性、CRP、ホモシステイン濃度)でも有意差認めず
ただ、6ヶ月後の減量期後HDL平均濃度有意差あり(6.2 mg/dL, 95% CI 0.1- 12.4 mg/dL)
しかし、これも12ヶ月後、有意差消失
LDLに関しては12ヶ月後有意差有り (11.5 mg/dL, 95% CI 1.9-21.1 mg/dL)
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