2013年11月13日水曜日

特発性肺線維症 診断管理ガイドライン:ATSポケット出版

Idiopathic Pulmonary Fibrosis
Guidelines for Diagnosis and Management
An ATS Pocket Publication
www.nxtbook.com/nxtbooks/md_conference_express/ATSIPF/#/24



e.g.)
治療

2013年ACC/AHA関連ガイドライン:動脈硬化疾患・コレステロール治療、心血管疾患リスク・ライフスタイル、肥満・体重過多

その後議論となった以下も参照のこと  

"CAlculator-gate": 心血管疾患予測式 リスクかさ上げ問題 http://kaigyoi.blogspot.jp/2013/11/calculator-gate.html





2013 ACC/AHA Guideline on the Treatment of Blood Cholesterol to Reduce Atherosclerotic Cardiovascular Risk in Adults: A Report of the American College of Cardiology/American Heart Association Task Force on Practice Guidelines

・動脈硬化性心血管疾患イベント10年の新しい予測式
・30年後のリスクを見越した計算式、20−59歳という若年者のリスクを重視
・スタチンのエビデンスがダントツ
・スタチン治療特にベネフィットあり→
○ 動脈硬化性心血管疾患既往
○ LDL 190 mg/dL以上(家族性を含む)
○ 40−75歳の糖尿病(動脈硬化性心血管疾患既往なくても、LDL 70-189mg/dLでも)
○ 10年心血管疾患リスク新予測式で、7.5%以上で、LDL 70-189 mg/dL
・スタチン強化療法(LDL 半減)は動脈硬化性心血管疾患既往群及びLDL 190mg/dL群で適応
・糖尿病患者では、高・中程度強化スタチン治療用いるかはリスク公式で判断


2013 AHA/ACC Guideline on Lifestyle Management to Reduce Cardiovascular Risk: A Report of the American College of Cardiology/American Heart Association Task Force on Practice Guidelines2013 ACC/AHA guideline on the treatment of blood cholesterol to reduce atherosclerotic cardiovascular risk in adults

・フルーツ、野菜、全粒穀物、低脂肪乳製品、legume(豆類)、魚、家禽(poultry)、ナッツ(nuts)、糖・糖加飲料・レッドミートを少なくする、いわゆる、DASHやMediterranean dietに沿った食事指導
・飽和脂肪酸・トランス型脂肪酸制限のエビデンスあり
・身体活動・運動のエビデンス(2008年・Department of Health and Human Servicesガイダンス)により、40分以上・週3−4日の中等度・高度運動を推奨



2013 AHA/ACC/TOS Guideline for the Management of Overweight and Obesity in Adults: A Report of the American College of Cardiology/American Heart Association Task Force on Practice Guidelines and The Obesity Society

・指標として、BMIを、まず優先。ウェスト系測定はその後。心血管疾患リスク・糖尿病・死亡リスクでもその順に重視。
・減量−3%から−5%でも、臨床的ベネフィットあり
・ガイドラインには特異的減量食事指導のどれが望ましいか、優先度は記載無く、カロリー摂取のみを基本とし、患者の好み・健康状態に従ったものとする
・減量達成のためのライフスタイル介入に関して、6ヶ月以上のダイエット・運動のカウンセリングを含み、強く推奨
・最も強い推奨は、on-site、トレーニングを受けた医療専門家によるon-siteの包括的プログラム
・減肥手術は、肥満関連合併症がある場合BMI 35以上、無い場合でも40以上の場合に適切なオプションとなる



急性腎障害リスク:カルシウム拮抗剤にクラリスロマイシン併用でリスク増加


Cytochrome P450 3A4 (CYP3A4; EC 1.14.13.97) により代謝されるカルシウム拮抗剤(CCB)。相互作用が問題となり、特に、CYP3A4が関連し、クラリスロマイシンはこれを阻害する。アジスロマイシンには阻害作用を認めない。2つのマクロライドは対照的。


Calcium-Channel Blocker–Clarithromycin Drug Interactions and Acute Kidney Injury
Sonja Gandhi,  et. al.
JAMA. Published online November 09, 2013. doi:10.1001/jama.2013.282426

CCB処方(アムロジピンが半数)

CCB処方に追加、クラリスロマイシン vs アジスロマイシンの急性腎障害(AKI: acute kidney injury)発症リスク :  (420 / 96 226 [0.44%] vs 208 / 94 083  [0.22%]; 絶対的リスク増加 0.22% [95% CI, 0.16%-0.27%]; オッズ比 [OR], 1.98 [95% CI, 1.68-2.34])

サブグループ解析にて、リスクはジヒロドピリジン(DHP)系、特に、ニフェジピンでそのリスクが高い (OR, 5.33 [95% CI, 3.39-8.38]; 絶対的リスク増加, 0.63% [95% CI, 0.49%-0.78%]

クラリスロマイシンと同時処方にて、低血圧による入院リスク増加  (クラリスロマイシン処方 111 / 96 226  [0.12%] vs アジスロマイシン処方 68 / 94 083 [0.07%]; 絶対的リスク増加, 0.04% [95% CI, 0.02%-0.07%]; OR, 1.60 [95% CI, 1.18-2.16])
全原因死亡率増加  (984 / 96 226  [1.02%] vs 555 / 94 083[0.59%]; 絶対的リスク増か, 0.43% [95% CI, 0.35%-0.51%]; OR, 1.74 [95% CI, 1.57-1.93])

クラリスロマイシンとCCB各種とAKIリスク




CKD、スタチン使用はリスク増加に関連せず

CKD、スタチン使用、AKIリスク


【ついでに】

FDA安全性情報:フルオロキノロンの恒久的神経障害 2013/08/16 に関連して、より具体的FDAの安全性情報が出されている


【糖尿病患者における、キノロン系薬剤と末梢神経障害】
 http://www.fda.gov/Safety/MedWatch/SafetyInformation/SafetyAlertsforHumanMedicalProducts/ucm365302.htm

 ・levofloxacin (Levaquin), ciprofloxacin (Cipro), moxifloxacin (Avelox), norfloxacin (Noroxin), ofloxacin (Floxin), and gemifloxacin (Factive)処方受けてるものに注意を呼びかけ
・末梢神経障害兆候あれば、中止すべき 


ベネフィット・リスクを考え、同薬剤第一選択と判断される場合は使用すべきで、特に、COPD急性増悪などでは死亡率アウトカムに関わるわけで、安直に、同種薬剤差し控えはかえって危険と私は思います。
ただ、 逆に、上気道炎への処方適応は、慎重に・・・という趨勢だと思います。


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