2016年5月17日火曜日

FLAME研究:中等度以上COPDに対し LABA/LAMA vs ICS/LABA



COPD急性増悪というのは確かにその後の予後にも影響を与え、社会的インパクトも多大なのでそれなりに重要だとは思うが、アウトカムがCOPD急性増悪年次発生率というのは、死亡などのよりハードなアウトカムと比較してどうなのだろう。COPDのプライマリエンドポイントは、心血管疾患のそれと比べ、一定でないことが多い。


最近そう考えるが、COPDとして、中等度以上なら、LABA/LAMA使用するか?ICS/LABA使用するか?といえば、ICS/LABAと答える医者は少ないと思う・・・ので実質的にはインパクト乏しくなってしまった報告に思える。COPD grade C,Dに対する、COPD LABA/LAMA vs ICS/LABA/LAMAなら興味があるのだろうが・・・そんなことがエディトリアルにも・・・





Indacaterol–Glycopyrronium versus Salmeterol–Fluticasone for COPD
Jadwiga A.
edzicha, et. al., for the FLAME Investigators*
NEJM, May 15, 2016DOI: 10.1056/NEJMoa1516385

ウルティブロ(インダカテロール・グリコピロニウム)群 1680名
アドエア(サルメテロール・フルチカゾン)群 1682名

ウルティブロは、非劣性だけでなく、優越性を示した
・年次COPD急性増悪率:ウルティブロ群はアドエア群より11%低下 (3.59 vs. 4.03; rate ratio, 0.89; 95% confidence interval [CI], 0.83 to 0.96; P=0.003)
ウルティブロは、アドエア群より、初回急性増悪までの期間延長 (71 days [95% CI, 60 to 82] vs. 51 days [95% CI, 46 to 57]; hazard ratio, 0.84 [95% CI, 0.78 to 0.91], representing a 16% lower risk; P<0 .001="" p="">
同様、中等症・重症急性増悪年次発生率減少 (0.98 vs. 1.19; rate ratio, 0.83; 95% CI, 0.75 to 0.91; P<0 .001="" 0.66="" 0.70="" 0.78="" 0.81="" 0.86="" 1.00="" 95="" ci="" hazard="" p="0.046)</p" ratio="" to="">
ウルティブロ群 vs アドエア群のCOPD急性増悪率への影響は、ベースライン好酸球数に独立。
副事象イベント率・死亡発生率は、両群同様

肺炎はウルティブル 3.2%、アドエア群 4.8%  (P=0.02)

レジャータイム身体活動と発癌の関連性:概ね癌抑制的だが・・

レジャータイム身体活動量は、心疾患及び全死因死亡率と相関するとされるが、がんとの関連性は不明であった

レジャータイム身体活動性は多くの癌のリスク低下と相関




Association of Leisure-Time Physical Activity With Risk of 26 Types of Cancer in 1.44 Million Adults
Steven C.Moore, et. ral.
JAMA Intern Med.Published online May 16, 2016.



米国・欧州コホート:身体活動自己報告を有するコホートのプール化解析
(1987-2004年ベース)
144万名被検(中央値[range] 59 [19-98]歳、女性57%)、18万6932癌

レジャータイム身体活動 低レベル vs 高レベル 比較 13種類の癌との関連性

  • 食道腺癌 (HR 0.58, 95% CI 0.37-0.89)
  •  肝 (HR 0.73, 95% CI 0.55-0.98)
  •  肺 (HR 0.74, 95% CI 0.71-0.77)
  •  腎 (HR 0.77, 95% CI 0.70-0.85)
  •  胃噴門部 (HR 0.78, 95% CI 0.64-0.95)
  • 子宮内膜 (HR 0.79, 95% CI 0.68-0.92)
  • 骨髄性白血病 (HR 0.80, 95% CI 0.70-0.92)
  • 黒色腫 (HR 0.83, 95% CI 0.72-0.95)
  • 直腸 (HR 0.84, 95% CI 0.77-0.91)
  • 頭頸部 (HR 0.85, 95% CI 0.78-0.93)
  • 直腸(HR 0.87, 95% CI 0.80-0.95)
  • 膀胱 (HR 0.87, 95% CI 0.82-0.92)
  • 乳 (HR 0.90, 95% CI 0.87-0.93)



BMI補正にて軽度相関性減少、しかし13種類中10は統計学的有意相関性残存


レジャータイム身体活動と相関高いのは、

  • 悪性黒色腫 (HR 1.27, 95% CI 1.16-1.40) 
  • 前立腺癌  (HR 1.05, 95% CI 1.03-1.08)


過体重/肥満と正常体重者とその相関は一般的に類似

喫煙状態により肺癌は相関性修正されるが、他の喫煙関連がんは修正されない


悪性黒色腫はわかるが、前立腺癌リスクは?

noteへ実験的移行

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