テレビ視聴は、我々の命さえ削る、不健康な行為であることを周知する必要がある
テレビ視聴は、「運動不足」習慣をもたらし、心血管疾患・がん死亡リスクを高めるわけだが、他の死亡原因などの詳細は不明。22万人超の前向きコホート、男性比率 57%、50−71歳の高齢者、ベースライン慢性疾患無し、白人93%、BMI 26.7% (SD 4.4)対象者
死亡率とテレビ視聴の長さに相関あり、そしていくつかの死亡原因があらたに明らかになった。
Causes of Death Associated With Prolonged TV Viewing
NIH-AARP Diet and Health Study
Sarah K. Keadle, et. al.
Am J. Preventive Medicine Publishued Online July 24, 2015
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.amepre.2015.05.023
フォローアップ14.1年間、補正死亡リスクは、1日2時間視聴時間増加するほど以下の死亡率増加する(ハザード比 HR, [95% CI:信頼区間])
がん (1.07 [1.03, 1.11])
心疾患 (1.23 [1.17, 1.29])
慢性閉塞性肺疾患 (1.28 [1.14, 1.43])
糖尿病 (1.56 [1.33, 1.83])
インフルエンザ/肺炎 (1.24 [1.02, 1.50])
パーキンソン病 (1.35 [1.11, 1.65])
肝疾患 (1.33 [1.05, 1.67])
自殺 (1.43 [1.10, 1.85]
死亡率は、重要関連寄与要素補正後も、原因相関維持
中等度運動とテレビ視聴の長さに関して有意な関連性はなく、身体運動活発でも不活発でもテレビ視聴そのものが悪さをする。
以下は、テレビ視聴と中等度身体活動の関連性を、テレビ視聴と関連する9つの死因でまとめたもの
身体活動活発/テレビ高視聴と身体活動不活発/テレビ低視聴はおそらく同価
例えば、冠動脈疾患死亡に関して、身体活動活発/テレビ高視聴 1.21 (1.11, 1.34)、身体活動不活発/テレビ低視聴 1.08 (0.99, 1.17)
Joint effects of MVPA and TV viewing on selected mortality outcomes: NIH-AARP Diet and Health Study.
さらに
子供へのファストフード食誘導効果がある
Commercial Television Exposure, Fast Food Toy Collecting, and Family Visits to Fast Food Restaurants among Families Living in Rural Communities
Jennifer A. Emond, et. al.
J Pediatrics 20, Oct. 2015
http://www.jpeds.com/pb/assets/raw/Health%20Advance/journals/ympd/Emond.pdf
テレビというのは
・身体活動性を低下させ
・まわりにスナック菓子など過食の原因となり
・テレビの明かりにより体内時計の撹乱を生じさせ
・科学的根拠無きサプリメント・健康情報氾濫し
・暴力的プログラムにより、心身の悪影響を与え
・創作的思考・作業時間を削り
・中身空っぽな出演者たちを価値ある人間のように映し出し
・価値観の均質性を強要し
・寿命を削ぐものである
始末が悪いことに、テレビしか見ない人間には、テレビの有害性に気づかない
なぜなら、テレビに都合の悪いことは放送しないから・・・
NHKが本来そういう役割をすべきなのだが・・・