ADHF(急性非代償性心不全)への水分・塩分制限のベネフィットについての研究
積極的水分制限・塩分制限では、体重減少や臨床的安定性に影響を与えず、口渇自覚を増すだけ。故に、ADHF入院患者に塩分制限や水分制限は不要
A Randomized Clinical Trial
Graziella Badin Aliti, et. al.
JAMA Intern Med. 2013;173(12):1058-1064.
水分制限(最大水分摂取 800 mL/日)とナトリウム制限(最大食事摂取 800mg/日)(intervention group [IG]) vs 制限無し対照群
3日間の体重減少、臨床的安定性
盲験アウトカム評価ランダム化平行群臨床トライアル
入院7日めまで行い、それ未満の入院期間なら入院中全て
アウトカムは、体重減少と臨床的安定性、口渇自覚評価、30日以内の再入院
75名登録(介入群 38; 対照群 37)、多くが男性、虚血性心疾患が主な心不全原因 (17名[23%]、平均(SD)左室駆出率 26% (8.7%))
ベースライン特性という面ではグループ均一
3日目、減量は2群同等 (群間ばらつきf 0.25 kg [95% CI, −1.95 〜 2.45]; P = .82)、臨床的うっ血スコアの変化も同等 (群間差ばらつき 0.59 ポイント [95% CI, −2.21 〜 1.03]; P = .47)
研究終了時点評価での、口渇は、介入群で、対照群比較、有意悪化 (5.1 [2.9]) vs (3.44 [2.0]) (群間差, 1.66 ポイント; time × group interaction; P = .01)
30日時点での再入院群間差に有意差無し (IG, 11 名 [29%]; CG, 7 名 [19%]; P = .41)