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2019年12月1日日曜日

NASH:甲状腺ホルモン受容体βアゴニスト:Resmetirom第2相治験

Resmetirom (MGL-3196) は liver-directed, orally active, selective thyroid hormone receptor-β agonist

resmetirom(MGL-3196)はThyroid hormone receptor β (THR-β) の肝臓向けの経口活性アゴニストであり、THR-β対THR-αに対してトリヨードサイロニンよりも約28倍選択的。肝臓外への浸透、および肝臓への特定の取り込みを示す。 
 NASHでは、THR-βの選択性によりTHR-αを介し主に媒介される心臓および骨の過剰な甲状腺ホルモンの望ましくない全身作用を回避しながら、肝臓によって媒介される甲状腺ホルモンの代謝的利点を提供する可能性がある。  resmetiromを含む甲状腺analogue類は、肝臓トリグリセリド、steatosis、lipid peroxidation、炎症および線維症マーカー、およびアラニンアミノトランスフェラーゼを減少させることが示されている。 早期研究にて resmetirom 50-200 mg/日をLDL軽度増加健康被験者で太陽性欲、LDL、apoリポ蛋白B、TGを含む動脈原性脂質を減少していた。

有病率が世界的に高まるNASH、それへの承認治療薬は現行で存在しない。ライフスタイル修正が重要だが到達維持困難が主。pioglitazone、ビタミンEなどが組織所見改善示した。
また、 farnesoid X receptorを活性化する胆汁酸類似体であるObeticholic acid、およびPPARαおよびδアゴニストである elafibranor,は、第2相試験で肝臓組織を改善を示した。on-goingに長期有効性安全性治験中

さらに、新たな新薬候補


Resmetirom (MGL-3196) for the treatment of non-alcoholic steatohepatitis: a multicentre, randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 2 trial
Stephen A Harrison,  et al.
The Lancet Volume 394, ISSUE 10213, P2012-2024, November 30, 2019
Published:November 11, 2019DOI:https://doi.org/10.1016/S0140-6736(19)32517-6
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(19)32517-6/fulltext

米国18ヶ所で、348名をスクリーニング検査し、84名を resmetirom 、 41名を プラシーボに割り付け

Resmetirom-治療患者 (n=78)は week 12プラシーボに比較し肝臓脂肪相対的減少  (–32.9% resmetirom vs –10.4% placebo; 最小自乗差 –22.5%, 95% CI –32.9 to –12.2; p<0 .0001="" 36="" n="34];" p="" placebo="" resmetirom="" to="" vs="" week="">




副事象は軽度・中等度が主、群間でバランス、例外は一過性軽度下痢と吐き気



2019年7月2日火曜日

NAFLD:体重減少介入によるバイオマーカー改善確認

体重減少介入が、NAFLDに対してそのバイオマーカーに改善効果をもたらすか?

バイオマーカー改善には4kg程度の減量が必要なようだ

random-effects meta-analysisによる検討

Association of Weight Loss Interventions With Changes in Biomarkers of Nonalcoholic Fatty Liver Disease
A Systematic Review and Meta-analysis
Dimitrios A. Koutoukidis,  et al.
JAMA Intern Med. Published online July 1, 2019. doi:10.1001/jamainternmed.2019.2248


22研究、被験者 2588(平均年齢[SD] 45[14]歳、男性約66%)

介入:減量目的 (行動療法的減量プログラム:behavioral weight loss programs [BWLPs]、薬物療法、手術 )
with no or lower-intensity weight loss intervention
15研究:BWLPs、6研究 薬物療法、1研究 手術

介入期間(IQR) 6(3-8)ヶ月
非減量・低強度減量介入と比較し、より強化減量介入は統計学的に有意な減量と相関 (–3.61 kg; 95% CI, –5.11 to –2.12; I2 = 95%)
減量介入はバイオマーカー改善と統計学的有意改善と相関


  • ALT値:alanine aminotransferase (–9.81 U/L; 95% CI, –13.12 to –6.50; I2 = 97%) 
  • 組織学的あるいはレントゲン計測liver steatosis (標準化平均差: –1.48; 95% CI, –2.27 to –0.70; I2 = 94%)
  • 組織学的 NAFLD activity score (–0.92; 95% CI, –1.75 to –0.09; I2 = 95%)
  • nonalcoholic steatohepatitisの存在 (OR, 0.14; 95% CI, 0.04-0.49; I2 = 0%)

組織学的liver fibrosisの変化差は認めず  (–0.13; 95% CI, –0.54 to 0.27; I2 = 68%)

12研究で1つ以上のドメインでのバイアス高リスク存在するも
感度分析にて多くのアウトカムでの推定値と正確性には実質的差は無かった




NAFLDは感関連死亡率・合併症だけでなく、心血管系への影響もある
世界的には成人の25%がこの疾患で、さらにNASHは約2%〜6%でかなり大きな影響をもたらす。一方、世界中の臨床ガイドラインでは、主に低エネルギー食による減量や運動量の増加など、ライフスタイルの改善に関するアドバイスを医師に提供することが推奨されている。減量をサポートするための治療プログラムが推奨されている。一方、行動的減量プログラム(BWLP)、減量薬物療法、肥満外科手術は減量と良好な心血管代謝プロファイルをもたらしますが、NAFLDの改善との関連は不明であった。

ということで、地味だが、有益な報告だろうと・・・

アメリカ肝臓病研究学会の2018年診療ガイダンスは、減量は一般に脂肪症を軽減すると助言しています。しかしながら、ヨーロッパのガイドラインと共通して、実践ガイダンスは、NAFLDを治療するための正式な減量プログラムを参照または提供するための具体的な推奨を提供していない。
 肝臓専門医の間での現在の診療は、NAFLDまたはNASH患者の体重減少を助言することであり、しばしば5%または10%の体重減少を目標としているが、治療プログラムへの紹介は珍しい。 ルーチンケアで典型的な減量プログラムへのアクセスを提供された患者は、1年間で4キログラム以上の減量を期待できますが、臨床医から減量するためのアドバイスには通常約1 kgの減量しかない。  したがって、このレビューで観察された平均体重減少の差は、患者が日常的な臨床治療で通常利用可能な体重減少プログラムの1つで治療を提供された場合に予想されるかもしれないことに近い。
 したがって、肝臓バイオマーカーおよび組織学的結果において同様の改善が見られると予想される。その利点は、太りすぎでNAFLDを患っている人々の方が大きいように思われますが、私たちの探索結果は、減量介入がまだ健康な体重とNAFLDを持つ人々の少数派に有益であるかもしれないことを示唆します。
 臨床医は、これらの所見を使用して、減量後の肝臓バイオマーカーの臨床的に有意な改善が期待されることについてNAFLDの人々に助言し、患者に有益な介入を指示することができます。
ほとんどの試験はNAFLDのさまざまな段階の人々を対象としており、特にNASHと診断された人々を対象とした試験は6つだけでした。FDAは、臨床試験が線維化を悪化させることなくNASHの消散を示す場合、NASHに対する認可薬物療法を検討しており、これらの減量介入はこの基準を満たしているように思われる。プログラムは心血管疾患のリスクが高いこの集団にとって特に価値があると思われます。 
未回答の質問と今後の研究
ほとんどのRCTが参加者を1年以内に追跡調査し、長期追跡調査を報告した試験は1件のみであり、5年後の群間の平均体重差は–2.30 kg(95%CI、–3.71〜–0.89)であった。介入は終了したが、肝臓バイオマーカーの群間差についての証拠は見当たらず、それは不正確に推定された。
 我々は非RCTを含めなかったが、1年時点での対生検を用いたNASHでのBWLPの無制御研究は、体重減少と肝臓組織学的検査の改善との間に強く独立した関連性を見出した。患者は実質的な体重減少を維持する。体重回復はプログラム終了後に一般的であり、将来の試験では体重回復と肝疾患のバイオマーカーまたは長期的な心血管転帰との関連性を調べるための長期追跡調査を含むべきである。成人を対象とした試験のみを含めたが、若年期における肥満の罹患率の増加に伴い、NAFLDは小児期に出現しつつある状態であり、将来の検討が必要であることを認識している。
 将来の試験では、NAFDと健康な体重を持つ人々の利点を調べるために、BMIステータスによるサブグループ分析も組み入れられるかもしれません。 
結論
減量介入は、短期的にNAFLD患者の肝疾患のバイオマーカーにおける統計的および臨床的に有意な改善と関連しているように思われた。蓄積された証拠は、NAFLDの人々を治療するための正式な減量プログラムを推奨するための臨床ガイドラインおよび日常業務の変更を支持しています。

2018年3月23日金曜日

非アルコール性脂肪肝炎治療:FGN19人工的変異薬剤 第2相

かなり有望らしい非アルコール性脂肪肝炎治療薬



NGM282:ヒト・ホルモンFGF19の non-tumorigenic, engineered variant
www.ngmbio.com/pipeline/ngm282/





NGM282 for treatment of non-alcoholic steatohepatitis: a multicentre, randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 2 trial
Prof Stephen A Harrison, et al.
The Lancet, Volume 391, No. 10126, p1174–1185, 24 March 2018
DOI: https://doi.org/10.1016/S0140-6736(18)30474-4


18-75歳、生検にてNASH診断確定例
糖尿病状態層別、皮下 NGM282 3mg or 6mg , placebo割り付け 1:1:1
プライマリエンドポイントは12週後の脂肪肝量の絶対値変化

オーストラリアとUSAで、82名ランダム割り付け NGM282 3mg (n=27) , NGM282 (n=28) , プラシーボ (n=27)
12週時点でのベースラインからの肝臓脂肪量 5%以上減少:3mg量 20 (74%)、 6mg量 22(79%)  (相対リスク 10.0 [95% CI 2.6–38.7] vs 11.4 [3.0–43.8],; 各々p< 0.001
<0 .0001="" 2="" both="" comparisons="" for="" nbsp="" p="" placebo="" versus="">
<0 .0001="" 2="" both="" comparisons="" for="" nbsp="" p="" placebo="" versus="">

<0 .0001="" 2="" both="" comparisons="" for="" nbsp="" p="" placebo="" versus="">
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全体として、副作用1つ以上発生率は76(93%)で、多くは grade 1 1 (55 [67%])で、grade 3以上 (6%) で少ない。最頻副作用(10%以上)は注射部位反応(28 [34%])、下痢 27 [33%]、腹痛 (15 [18%])、吐気 (14 [17%])
NGM282群で副作用有意に増加



2017年5月2日火曜日

ピオグリタゾン:非アルコール性脂肪肝炎の高度線維化改善効果

非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は2020年までには肝移植第一原因疾患と予測され、F3-F4という線維化では、全原因死亡率・肝臓関連死亡率増加と関連するも有効な治療は確立せず。
チアゾリジンジオン系での効果評価についてのエビデンス形成


Thiazolidinediones and Advanced Liver Fibrosis in Nonalcoholic Steatohepatitis
A Meta-analysis
Giovanni Musso, et al.
JAMA Intern Med. 2017;177(5):633-640.


プライマリアウトカム: 肝生検上の高度線維化における、F3-F4からF0-F2への線維化ステージ2分割改善評価

セカンダリアウトカム: いずれかの線維化ステージにおける1ポイント以上の改善・NASH消失

チアゾリジン系治療の副作用も評価、体重増加・下肢浮腫、うっ血性心不全、骨折、癌、貧血。


結果:8つのRCT(ピオグリタゾン評価 5つ、ロシグリタゾン 3つ)、生検によるNASH診断患者516名(6−24ヶ月)
チアゾリジン系治療全てにおいて以下相関
線維化改善  (OR, 3.15; 95% CI, 1.25-7.93; P = .01; I2 = 0%)
いずれかのステージの線維化(改善) (OR, 1.66; 95% CI, 1.12-2.47; P = .01; I2 = 0%)
NASH 改善 (OR, 3.22; 95% CI, 2.17-4.79; P < .001; I2 = 0%)


糖尿病無しの患者でのRCT限定解析においても同様の結果
線維化改善  (OR, 2.95; 95% CI, 1.04-10.90; P = .02; I2 = 0%)
いずれかのステージの線維化(改善) (OR, 1.76; 95% CI, 1.02-3.03; P = .02; I2 = 0%)
NASH 改善 (OR, 3.40; 95% CI, 1.95-5.93; P < .001; I2 = 0%)




全効果はピオグリタゾン使用を含めても評価

体重増加・下肢浮腫はチアゾリジン系治療で寄り頻度が多い  (初期体重 +2.70%; 95% CI, 1.96%-4.34%; P = .001)


重篤副事象影響については小サンプルサイズで困難



ピオグリタゾンの効果明らかなようだが・・・






HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...