交絡因子補正後も認知機能障害・認知症発生率増加とのことで、併存病態としての認知機能障害の意義があるか検討する必要がある
Risk of Incident Dementia and Cognitive Impairment in Patients with Chronic Obstructive Pulmonary Disease (COPD): A Large UK Population-based Study
R.A. Siraj, et al.
Respiratory Medicine, Published:December 22, 2020
https://www.resmedjournal.com/article/S0954-6111(20)30428-5/fulltext
DOI:https://doi.org/10.1016/j.rmed.2020.106288
背景
慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者では、認知機能障害と認知症は一般的な併存疾患であるが、COPDの診断後の発生率の推定値は決定的ではない。
目的
COPD の診断を受けた人と受けていない人の認知機能障害と認知症の発生率を調べる。
方法
健康改善ネットワークのデータベースから英国の一般診療所(GP)の診療記録を用いた集団ベースの研究が実施された。40歳以上のCOPDと診断された患者を、年齢、性別、GPの診療所別にCOPDと診断されていない最大4人の対象者とマッチングさせた。認知障害と認知症の発生率を評価するためにCox比例ハザードモデルを用いた。
結果
COPD 患者(n=62,148)のうち 9%が認知機能障害を発症したが、COPD なしの被験者(n=230,076)の 7%と比較して、p<0.001であった。COPD診断後の認知機能障害の発生率は、指標日後にCOPDがない被験者よりも高かった(調整ハザード比(aHR)、1.21;95%CI:1.16 ─ 1.26、p<0.001)。認知障害または認知症のいずれかのコード化された発生率も、交絡因子を調整した後のCOPD患者で高かった(aHR:1.13、95%CI:1.09 ─ 1.18、p<0.001)。コード化された偶発的認知症のみでは、COPD患者とCOPDなしの被験者の間に差はなかった(aHR、0.91、95%CI:0.83 ─ 1.01、p=0.053)。
結論
COPD患者では認知機能障害の発生率が増加しているにもかかわらず、COPD患者では認知症の発生率はそれほど高くなかった。このことは、未診断の認知症の懸念を提起し、この集団における体系的な評価の必要性を強調している。
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