2015年10月6日火曜日

カルバペネム耐性腸内細菌 (CRE)

 Carbapenem-resistant Enterobacteriaceae (CRE) は、臨床的・公衆衛生上の問題で世界レベルのお話。死亡率高く、治療オプションが限定されている。

故に、疫学的情報が重要


尿路が主感染源
介護施設や長期入院施設が供給源となっている可能性が高い
heterogeneityの存在、サーベイランスエリアによりCREの種類も発生頻度も多様ということは、コントロール上ローカルな疫学が重要であることを示唆



Epidemiology of Carbapenem-Resistant Enterobacteriaceae in 7 US Communities, 2012-2013
Alice Y. Guh, et. al.
JAMA. Published online October 05, 2015. 


481名、599のCRE症例のうち、尿中分離 520 (86.8%; 95% CI, 84.1%-89.5%) 、血液中分離68 (11.4%; 95% CI, 8.8%-13.9%)
年齢中央値は、66歳(95%CI, 62.1〜65.4歳)、 女性 284 (59.0%; 95% CI, 54.6%-63.5%)
年次総CRE頻度は、人口10万人対 2.93 (95% CI, 2.65-3.23)
CRE標準化頻度は、ジョージア(1.65 [95% CI, 1.20-2.25]; P<0.001)、メリーランド(1.44 [95% CI, 1.06-1.96]; P = .001)、ニューヨーク(1.42 [95% CI, 1.05-1.92]; P = .048)で有意に多い 
コロラド (0.53 [95% CI, 0.39-0.71]; P < .001)、ニューメキシコ (0.41 [95% CI, 0.30-0.55]; P = .01)、オレゴン(0.28 [95% CI, 0.21-0.38]; P<0.001)ですくない

多くは、入院前  (399/531 [75.1%; 95% CI, 71.4%-78.8%]) 、留置デバイス (382/525 [72.8%; 95% CI, 68.9%-76.6%])

退院から長期ケア施設への他院後例 180 / 322 (55.9%; 95% CI, 50.0%-60.8%)

死亡症例  51 (9.0%; 95% CI, 6.6%-11.4%) 、
正常滅菌部位からCRE分離は  25 / 91  (27.5%; 95% CI, 18.1%-36.8%)


188分離検査中、carbapenemase産生 90 (47.9%; 95% CI, 40.6%-55.1%)




CDC:
http://www.cdc.gov/HAI/organisms/cre/

2歳未満での吸入ステロイド投与は身長の伸びを遅らせる

乳児での吸入ステロイド投与は慎重に


Stunted Growth after Inhaled Corticosteroid Use during the First 24 Months of Life
Antti Saaria,d, et. al.
ESPE Abstracts (2015) 84 FC4.5 


目的と仮説:ICSの乳児線形成長速度へのインパクト

方法:住民ベースコホート 6391名男児、6091名女児、身長と体重測定プライマリケア・データ
両親の身長、誕生から24ヶ月までの薬物追跡集積


目標身長(TH)からの年齢に対する身長の偏位と身長の伸び速度(HV)を計算し、年齢中央値24ヶ月齢時点(IQR 24-26ヶ月)でのz-スコア(zTH、zHV)で表現
乳児のICS(フルチカゾンとブデソニド)暴露、非暴露で、母親、周産期、身体計測、医薬品要素を共役要素として比較。


ICS暴露乳児は、非暴露乳児より慎重短い (補正zTH 、 zHV 差 、それぞれ −0.16 (95% CI −0.22 to −0.11,  P<0.001)、 −0.28 (−0.37 to −0.19, P < 0.001))



この影響は、12ヶ月齢までのブデソニド暴露後特に深刻 (zTH −0.31 (−0.46 to −0.16) 、 zHV −0.34 (−0.58 to −0.09))
6ヶ月超継続する (zTH −0.63 (−0.89 to −0.37) 、 zHV −0.70 (−1.13 to −0.27))

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