2013年9月26日木曜日

低血糖予防グルコースセンサーインスリンポンプ:中等度・重度低血糖イベント発生抑制効果

センサーを用いたインスリンポンプ使用により、セットされた閾値以下ではインスリン供給停止することで、重度・中等度低血糖減少させることができる。

Effect of Sensor-Augmented Insulin Pump Therapy and Automated Insulin Suspension vs Standard Insulin Pump Therapy on Hypoglycemia in Patients With Type 1 Diabetes: A Randomized Clinical Trial
Trang T. Ly,  et. al.
JAMA. 2013;310(12):1240-1247. doi:10.1001/jama.2013.277818.


sensor-augmented pump therapy with an automated insulin suspension or low glucose suspension functionは、重大な低血糖期間・頻度を減らすテクノロジーである。
1型糖尿病9名を対象とした、標準インスリン治療と比較した、ランダム化臨床トライアル 
プライマリアウトカムは、重度(低血糖性けいれん・昏睡)と中等度低血糖(治療必要なイベント)組み合わせ頻度。
標準ポンプ法に49名、 low-glucose suspensionに46名に割り付け

平均年齢(SD) 18.6(11.8)歳、糖尿病罹患期間は11.0(9.9)年間。
ポンプ治療期間 4.1(3.4)年間。
重度・中等度低血糖イベントのベースライン頻度は、 pump-only群: 20.7 vs  low-glucose suspension群: 129.6 イベント/100 人・月

6ヶ月後、イベント率は
pump-only群:28 → 16
low-glucose suspension群: 175 → 35

100人・月あたりの補正発生頻度は、前者で 34.2 (95% CI, 22.0-53.3) 、 後者で  9.5 (95% CI, 5.2-17.4) で、頻度発生比率は 3.6 (95% CI, 1.7-7.5; P <.001)

どの群でも糖化ヘモグロビンに差を認めず、前者平均 7.4 (95% CI, 7.2-7.6) to 7.4 (95% CI, 7.2-7.7)、 後者平均 7.6 (95%, CI, 7.4-7.9) to 7.5 (95% CI, 7.3-7.7)

counterregulatory hormone反応は変化認めず

糖尿病ケトアシドーシス、ケトーシスを伴う高血糖のエピソード無し

Serelaxin:腎血流改善効果 ・・・ サブグループ解析でのベネフィット援護射撃?

Heart Failure Society of America年次総会での報告で、腎血流改善効果が報告された。

オリジナルのRELAX-AHF pIIIでは、全原因死亡率減少示されたが、心不全・腎機能障害関連ベネフィットを示せなかった。

pIIとPIIIの組み合わせサブグループ解析では、血中CrとシスタチンC値が登録5日間で改善、腎機能悪化頻度改善効果がday2で見られた報告がなされている。
さらに、最近のpIIIトライアルサブグループ解析では、eGFR 50未満での死亡率減少効果報告。

やぶにらみ的に見れば、あきらめられないため、サブグループ解析必死ともとれるが・・・


"Renal hemodynamic effects of serelaxin in patients with chronic heart failure: main results of a randomized, placebo-controlled, multicenter study"
Voors AA, et al
HFSA 2013; Abstract A2202.

参照:http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/HFSA/41868



Medpageには、「serelaxinとは、血管弛緩物質で、臓器血流改善効果」 。妊娠中など自然に産生されるが、男性でも産生されるとも・・・

投与群では、8−24時間渡り、腎血流量ベースラインから29%増加し、プラシーボでは14%と比較(p= 0.038) 

0-24時間でも、増加(31% vs 13% p = 0.0004)、 24−28時間においても (35% vs 16% p = 0.011)


新しいサイトメガロウィルス感染予防薬剤:CMX001

CMX001 to Prevent Cytomegalovirus Disease in Hematopoietic-Cell Transplantation
Francisco M. Marty,  et. al.
for the CMX001-201 Clinical Study Group
N Engl J Med 2013; 369:1227-1236September 26, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1303688

新しい抗ウィルス薬が、同種造血系臓器移植に関わるサイトメガロウィルス感染予防効果有りと、pIIトライアル結果

4ヶ月間・CMX001投与で、プラシーボと比較し、CMV感染発症 10%、ウィルスDNAレベル 37%減少する。
しかも、骨髄抑制・腎臓毒性がない。高用量では、用量依存的な下痢を生じるという報告。


CMX001は経口でバイオアビリティー可能な、acyclic nucleoside phosphonateで、小腸にて吸収、リン脂質として全身へ輸送される。細胞内半減期は長い。

変形性膝関節症:単純に運動指導するより食事で膝圧迫力低下・炎症低下効果、食事・運動併用でさらに効果あり ・・・ インチキ・ロコモ撲滅を

体重過多/肥満成人の変形性膝関節症患者への強化食事・運動介入の効果:関節負荷、炎症、臨床的アウトカム

こういう報告を見ると、臨床整形外科学会って、本来こういう研究を積み重ねて、無・寡動症に真正面から向き合うべきではないか。

「膝が痛いから動かないのか、動かないから膝が痛いのか」というのを問題にするより、食事・運動を共に介入する方がそのベネフィットは大きい。
「ロコモ」なんてインチキ概念普及に懸命になるより、整形外科関連の医者たちがたくさん見ている変形性関節症患者さんたちに真正面から取り組め・・・と、えらそうに言ってみる。

Effects of Intensive Diet and Exercise on Knee Joint Loads, Inflammation, and Clinical Outcomes Among Overweight and Obese Adults With Knee Osteoarthritis
The IDEA Randomized Clinical Trial
Stephen P. Messier,  et. al.
JAMA. 2013;310(12):1263-1273. doi:10.1001/jama.2013.277669
【デザイン・セッティング・被験者】単盲験・ランダム化・18ヶ月間臨床トライアル(2006年7月から2011年4月)
食事・運動介入は、運動群においては施設ベースでなされ、その後自宅ベースプログラムへ移行。454名の体重過多/肥満高齢者居宅成人(55歳以上、BMI 27−41)
疼痛有り・レントゲン上の変形性膝関節症あり

【介入】
強化食事誘導的減量+運動 vs 強化食事誘導減量 vs 運動

【主要アウトカム・測定項目】
mechanistic primary outcome: 膝関節圧迫力・血中IL-6濃度
セカンダリ・臨床的アウトカム:自己報告疼痛(range 0-20)、運動性、健康関連QOL( 0-100)

【結果】
399名(88%)研究完遂。

平均体重減少
・食事/運動 10.6kg(11.4%)
・食事 8.9kg(9.5%)
・運動 1.8kg (2.0%)

18ヶ月後、膝圧迫力は、食事介入で、運動介入より、低下効果あり  (平均比較, 症例数 2487 ; 95% CI, 2393 to 2581 v.s. 症例数 2687 95% CI, 2590 to 2784, pairwise difference [Δ]exercise vs diet = 症例数 200 ; 95% CI, 55 to 345; P = .007)

IL-6濃度は、運動介入(3.1 pg/mL; 95% CI, 2.9 to 3.40 に比べ、食事/運動併用介入でより低下(2.7 pg/mL; 95% CI, 2.5 to 3.0) 、食事介入 でも低下(2.7 pg/mL; 95% CI, 2.4 to 3.0)(Δexercise vs diet + exercise = 0.39 pg/mL; 95% CI, −0.03 to 0.81; P = .007; Δexercise vs diet = 0.43 pg/mL; 95% CI, 0.01 to 0.85, P = .006)

食事単独介入群(4.8; 95% CI, 4.3 to 5.2) 、運動単独介入群(4.7; 95% CI, 4.2 to 5.1)より、食事/運動同時介入群で、疼痛軽減  (3.6; 95% CI, 3.2 to 4.1) 、より機能改善 (14.1; 95% CI, 12.6 to 15.6)( Δexercise vs diet + exercise = 1.02; 95% CI, 0.33 to 1.71; Ppain = .004; 18.4; 95% CI, 16.9 to 19.9; Δexercise vs diet + exercise, 4.29; 95% CI, 2.07 to 6.50; Pfunction < .001)

食事/運動併用群は、又、身体健康関連QOLスコアを、運動群より改善する (44.7; 95% CI, 43.4 to 46.0 v.s. 41.9; 95% CI, 40.5 to 43.2; Δexercise vs diet + exercise = −2.81; 95% CI, −4.76 to −0.86; P = .005)

足下を見ず、巨大バルーンを掲げて、国民・住民に、雑音を大音量で強制するような、集団的利己的行為・・・ ロコモ運動。かつてのパワーリハビリテーションより、立ち回りがずるがしこくなった。

患者の「疼痛」に対して恐怖感を与え、不要な画像検査を大量施行し、鎮痛剤を多種多様、最近ではオピオイド系まで、報酬系に関わる中枢神経系薬剤投与し、簡単には離脱できないような状況にして、非システミックな「リハビリテーション」とはいいいがたい短時間の除痛だけを繰り返す日常臨床を行い続けている、不心得ものとしかおもえないような一部医師たちの存在がいる。自己反省無く、内部批判もないため、外部から批判せざる得ない。

noteへ実験的移行

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