2013年9月20日金曜日

抗肥満薬でウェスト径減少効果

オルリスタット(FDA、EMA承認)、ロルカセリン(FDAのみ承認)より、メトホルミンの方がよりウェスト径減少の可能性があるかもしれないが、現時点で、統計学的有意にウェスト径減少を示したのは、オルリスタットで、肥満治療においてライフスタイル介入と共に使用考慮薬剤といえるとの筆者結論。

The effect of antiobesity drugs on waist circumference: a mixed treatment comparison
M. Chilton et. al.
Diabetes, Obesity and Metabolism
Article first published online: 15 SEP 2013DOI: 10.1111/dom.12198

オルリスタットは、プラシーボ・表陣医療より、6ヶ月、12ヶ月時点でのウェスト径減少
ウェスト径は6ヶ月時点で標準治療比較で -6.96 cm (95% 信頼区間  : -9.93 〜  -4.96 cm)

結果によれば、ロルカセリンは、12ヶ月時点で、他の介入より、ウェスト径を減少
 例えば、プラシーボ比較で -2.45 cm (95% 信頼区間 : - 49.99 〜 0.08)で、この差は統計学的に有意ではなかった。


FDAのみ承認のphentermine と extended-release topiramate 合剤(Qsymia)も含まれず

データは限られているが、メトホルミンも−2.11cm( 95% 信頼区間: -1.00 〜 -3.22 cm)と5ヶ月時点ではオルリスタットよりウェスト径減少。

平均的には、オルリスタット 6.5%、 ロルカセリン 5.4%で、12ヶ月時点での有害事象中断となっている。

大気汚染(ガス状、粒子状物質)と心不全の関連性

急性心筋梗塞と大気汚染の関連性は報告されているが、心不全との関連性は不明であったが、この報告で確認された。

Global association of air pollution and heart failure: a systematic review and meta-analysis
Anoop SV Shah et. al.
The Lancet, Volume 382, Issue 9897, Pages 1039 - 1048, 21 September 2013 

ガス(一酸化炭素、二酸化硫黄、NO2、オゾン)、粒子状物質(PM 2.5、PM 10)と、心不全入院・心不全死亡率の関連性を5つのデータベースで検討

1146文献中、195の文献で、35の参入クライテリアを深くレビュー。
心不全入院・死亡は、一酸化炭素 (10ppmあたり 3.52% ; 95% CI 2.52—4.54)、二酸化硫黄 (10ppmあたり 2.36%; 1.35—3.38)、NO2 (10ppmあたり 1.70% ; 1.25—2.16)と関連するも、オゾンとは相関せず  (10ppmあたり 0.46% ; −0.10 to 1.02) 

粒子状物質濃度は心不全入院・死亡と相関  (PM2.5 10 μg/m3あたり2.12% , 95% CI 1.42—2.82; PM10 10 μg/m3あたり1.63%  , 95% CI 1.20—2.07)

最も強い相関は、暴露日にみられ、PM2.5に関してより持続的影響がある。

米国では、PM2.5 平均 3.9 μg/m3で、7978名の心不全入院予防可能となり、米国ドルとして33万米ドルの医療費節約となる。

スタチン使用と白内障発症リスク

白内障は高齢者の視力低下に多大な影響をあたえる。そのリスク増加は大きな意味を持つのかもしれない。スタチンの抗酸化作用が眼の水晶体へ与える悪影響懸念。

後顧的解析という研究限界はあるが、スタチンに関するリスク・ベネフィット判断する要素が又一つ加わった。

Association of Statin Use With Cataracts
A Propensity Score–Matched Analysis
Jessica Leuschen,  et. al.
JAMA Ophthalmol. Published online September 19, 2013. doi:10.1001/jamaophthalmol.2013.4575


財政年度である2005年の間における医薬品補充ベースの研究
2群にわける
1)スタチン使用者(少なくとも90日スタチン供給をうけてる対象者)
2)スタチン非使用者

46249名を検討対象とし、スタチン使用者13626名、非使用者32623名

プライマリ解析では、propensity score-matched cohort、 セカンダリ解析はCharlson Comorbidity Index (patients with no Charlson comorbidity)に従った合併症なしの患者で白内障リスクを検討。

2年間、4年間、6年間のスタチン使用患者でのセカンダリ解析を繰り返し行い、感度分析施行

プライマリ解析にて、スタチン使用者vs非使用者6972対比較でマッチ化

白内障リスクは、非使用者より使用者で、propensity scoreマッチ化コホートにおいて、高リスク(odds ratio, 1.09; 95% CI, 1.02-1.17)

セカンダリ解析にて、寄与要素補正後、スタチン使用者の非使用者比較リスクは高い (odds ratio, 1.27; 95% CI, 1.15-1.40)

感度分析にてこの関連性確認

noteへ実験的移行

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