日本の糖尿病治療の特異性の一つは、メトホルミン軽視
メトホルミン第一選択であり、その後のadd-on治療にどれを選択すべきか・・・というのが臨床的課題となるのだが・・・
メトホルミン+ピオグリタゾン vs メトホルミン+SU剤の比較
最近は、SU剤処方したら悪者のような扱いされそうで怖い
Effects on the incidence of cardiovascular events of the addition of pioglitazone versus sulfonylureas in patients with type 2 diabetes inadequately controlled with metformin (TOSCA.IT): a randomised, multicentre trial
Olga Vaccaro, et al.
Vaccaro O, et al
" Lancet Diabetes Endocrinol 2017;
DOI: 10.1016/S2213-8587(17)30317-0.
イタリアの糖尿病学会下のトライアル
Gabriele Riccardi, for the Thiazolidinediones Or Sulfonylureas Cardiovascular Accidents Intervention Trial (TOSCA.IT) study group
pragmatic randomized TOSCA.IT trial
2型糖尿病“メトホルミン”へのadd-on治療の心血管イベント減少面ベネフィットとして、ピオグリタゾン (Actos)はSU剤に対する優越性を認めなかった。
SU剤:グリメピリド(アマリール)、グリクラジド(グリミクロン:米国発売無し)は、ピオグリタゾン使用と同等のプライマリ構成エンドポイント(全死亡、非致死性心筋梗塞、緊急冠動脈再建術) (HR 0.96, 95% CI 0.74-1.26)。
また、虚血性イベントの二次エンドポイント(突然死、致死性/非致死性心筋梗塞(無症候性心筋梗塞を含む)、致死性/非致死性卒中、膝上下肢切断、冠動脈・下肢・頸動脈再建)
でも有意差無し
アマリール 0.5mg錠のそのまた半分で効果ある症例が存在する。そういいながら北関東から来られた患者さん、アマリール6mg処方されていた
2017年9月14日木曜日
METREX/METREOトライアル:COPD 好酸球増加型phenotype:急性増悪頻度に関するメポリズマブ有効性
喘息に関しては、ヌーカラ(Mepolizumab)も臨床経験少ないながら累積しつつあるが、それなりに効果実感する。速効性事例もあり、役立つ薬だなぁと実感している。
喘息合併症例(ACO)を含めCOPDでの使用が検討されるphaseになってきたのだろうか?
(保険適用はまもりましょう)
以下のメポリズマブ(ヌーカラ)のCOPD治験報告に関して、mixed result (METREX positive、 METREO negative)という論評(https://www.medpagetoday.com/mastery-of-medicine/pulmonology-mastery-in-copd/67854)有り、議論を待たねばならないようだ
Original Article Mepolizumab for Eosinophilic Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Ian D. Pavord, et. al.
September 12, 2017
DOI: 10.1056/NEJMoa1708208
2つの第3相ランダム化プラシーボ対照化二重盲検平行群トライアル
2つのトライアルを含有するためややこしい
METREXトライアルは、非選択的mITT研究 好酸球phenotypeを 事前年好酸球数150/μL以上、300以上で層別化
METREOトライアルは、 スクリーニングレベルで 150/μL以上、事前年間好酸球 300/μL以上
プライマリエンドポイントは、中等・重症急性増悪
安全性評価も
METREXでは
好酸球phenotype mITTにおいて、年間中等症・重症急性増悪発生率比較
メポリズマブ群 (462 名) 1.40 / 年 versus プラシーボ群 1.71 / 年(rate ratio, 0.82; 95% 信頼区間 [CI], 0.68 to 0.98; 補正 P = 0.04)
; 全てのmITT群 (836 名)では群間差認めず (rate ratio, 0.98; 95% CI, 0.85 to 1.12; 補正 P>0.99).
METREOでは年間中等症・重症急性増悪発生率比較
メポリズマブ 100mg群 1.27 / 年 versus メポリズマブ 300mg群 1.27 / 年 versus プラシーボ群 1.49 / 年 ; 急性増悪rate ratio比較としては、メトリズマブ 100mgと300mg vs プラシーボ群比較で、 0.80 (95% CI, 0.65 to 0.98; 補正 P = 0.07) 、 0.86 (95% CI, 0.70 to 1.05; 補正 P = 0.14)
プラシーボ比較で、メトリズマブはスクリーニング時点での血中好酸球数高いほど、中等度・重度急性増悪に対する効果は高い。
安全性プロファイルは同等
500/μL以上で信頼区間広がるのは何故だろうか?
喘息合併症例(ACO)を含めCOPDでの使用が検討されるphaseになってきたのだろうか?
(保険適用はまもりましょう)
以下のメポリズマブ(ヌーカラ)のCOPD治験報告に関して、mixed result (METREX positive、 METREO negative)という論評(https://www.medpagetoday.com/mastery-of-medicine/pulmonology-mastery-in-copd/67854)有り、議論を待たねばならないようだ
Original Article Mepolizumab for Eosinophilic Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Ian D. Pavord, et. al.
September 12, 2017
DOI: 10.1056/NEJMoa1708208
2つの第3相ランダム化プラシーボ対照化二重盲検平行群トライアル
- メポリズマブ 100mg in METREX (as Add-on Treatment for Frequently Exacerbating COPD Patients)
- メポリズマブ 100mg or 300mg in METREO ( as Add-on Treatment for Frequently Exacerbating COPD Patients Characterized by Eosinophil Level)
- プラシーボ
2つのトライアルを含有するためややこしい
METREXトライアルは、非選択的mITT研究 好酸球phenotypeを 事前年好酸球数150/μL以上、300以上で層別化
METREOトライアルは、 スクリーニングレベルで 150/μL以上、事前年間好酸球 300/μL以上
プライマリエンドポイントは、中等・重症急性増悪
安全性評価も
METREXでは
好酸球phenotype mITTにおいて、年間中等症・重症急性増悪発生率比較
メポリズマブ群 (462 名) 1.40 / 年 versus プラシーボ群 1.71 / 年(rate ratio, 0.82; 95% 信頼区間 [CI], 0.68 to 0.98; 補正 P = 0.04)
; 全てのmITT群 (836 名)では群間差認めず (rate ratio, 0.98; 95% CI, 0.85 to 1.12; 補正 P>0.99).
METREOでは年間中等症・重症急性増悪発生率比較
メポリズマブ 100mg群 1.27 / 年 versus メポリズマブ 300mg群 1.27 / 年 versus プラシーボ群 1.49 / 年 ; 急性増悪rate ratio比較としては、メトリズマブ 100mgと300mg vs プラシーボ群比較で、 0.80 (95% CI, 0.65 to 0.98; 補正 P = 0.07) 、 0.86 (95% CI, 0.70 to 1.05; 補正 P = 0.14)
プラシーボ比較で、メトリズマブはスクリーニング時点での血中好酸球数高いほど、中等度・重度急性増悪に対する効果は高い。
安全性プロファイルは同等
500/μL以上で信頼区間広がるのは何故だろうか?
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