2016年7月29日金曜日

2型糖尿病:インフルエンザワクチンによる入院・死亡抑制効果

類似報告
Working-age adults with diabetes experience greater susceptibility to seasonal influenza: a population-based cohort study
Diabetologia April 2014, Volume 57, Issue 4, pp 690–698

今回

Effectiveness of the influenza vaccine in preventing admission to hospital and death in people with type 2 diabetes
Eszter P. Vamos,et. al.
doi: 10.1503/cmaj.151059
CMAJ July 25, 2016 cmaj.151059
後顧的研究 イギリス 7年間、623 591 人年 
共役要素・残存寄与要素補正後
ワクチンは、卒中入院率低下  (IRR 0.70, 95% 信頼区間 [CI] 0.53-0.91)、心不全発生低下(IRR 0.78, 95% CI 0.65-0.92) 、肺炎・インフルエンザ発症低下 (IRR 0.85, 95% CI 0.74-0.99),、全原因死亡低下 (IRR 0.76, 95% CI 0.65-0.83)

非有意ながら、インフルエンザ期間中、急性心筋梗塞減少 (IRR 0.81, 95% CI 0.62-1.04)


MESA:CT上の高密度域(HAA)は住民の肺障害定量指標:死亡率、間質性肺病変予測要素




High attenuation areas on chest computed tomography in community-dwelling adults: the MESA study
Anna J. Podolanczuk,
European Respiratory Journal 2016; DOI: 10.1183/13993003.00129-2016
http://erj.ersjournals.com/content/early/2016/07/28/13993003.00129-2016


気道上皮細胞浸潤、肺の炎症、調整外の細胞外マトリックス・リモデリングは、間質性肺疾患の肺線維化となるkey precursor event。初期障害後の数年で症状発症する間質性肺疾患では先行原因同定困難である。
CTスキャンでの間質性肺疾患の近年の知見で早期病変の理解に進歩があった。
CTのlung attenuationにて定量的試みを行い、HAA(high attenuation area)が間質性肺病変に先行したものと仮説






b)Peripheral basilar ground glass abnormality HAA 8.8%
c)Ground-glass opacity HAA 10.0%
d)Early peripheral reticular and cystic changes HAA 10.2%
e)Diffuse ground glass abnormality and an area of peripheral reticular changes HAA 27.7%

結論:定量CT densitometryによるlung attenuation部分増加は、IL-6、MMP-7値増加と相関し、さらに、FVC減少、ILAオッズ増加、全原因死亡率と相関する(寄与要素補正後)。HAAは新しいsubclinicalな肺障害定量指標であり、細胞外マトリックス・リモデリング指標であり、間質性肺病変発症リスク要素と考えられる。



%LAAしめせるなら、%HAAも計算してくれそう・・・業者から多額請求されそうだが・・・



各種間質性肺炎副作用ある薬剤使用に関してこの所見意義があるのか無いのか・・・討議必要だと思う
http://www.jrs.or.jp/uploads/uploads/files/information/mhlw_IP_2016July.pdf

軽症COPDの新しいスパイロメトリ指標 拡張剤投与前FEV3/FEV6

確かにFEV1というのは気道の中でも中枢側、すなわち太い気道部位での変化指標であり、air-trappingなどの病態は末梢気道が主体なのだからFEV1%でCOPD診断というのは変な話だ

FEV3/FEV6を含めた指標、CT所見をCOPDGeneコホートにて検討

air-trappingと相関する、FEV3/FEV6は有意義な指標

A novel spirometric measure identifies mild chronic obstructive pulmonary disease unidentified by standard criteria
Asli Gorek Dilektasli,et. al.
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.06.047
http://journal.publications.chestnet.org/article.aspx?articleid=2540462
現行喫煙・既往喫煙者7853名
Hanseらの線形interatively-derived equation
気管支拡張剤投与前FEV1/FVC、FEV1/FEV6、FEV3/FEV6、FEV3/FVCの正常下限値決定

この値と、レントゲンと臨床データの相関性を一般線形・ordinal regression model解析


COPDGene p1研究 10,311名の内
不完全な定量CT・スパイロメトリデータは除外
7853名の研究対象

FEV1/FVC 正常下限4386名のうち、異常 FEV3/FEV6 15.4%
正常FEV3/FEV6とFEV1/FVC比較して、異常FEV3/FEV6例は、有意にガストラッピングを有する


St. George Respiratory Questionnaire score、mMRC dyspnea score、BODE index 、six-minute walking distance低下 (all P < 0.0001)と相関するも、CTでの気腫存在とは相関せず







SubP末梢性感覚神経作用:障害受容体Redox-依存的調整作用

Neuropeptide substance P (SP) は、組織ダメージによ反応する末梢性感覚ニューロンのサブセット(nociceptor:障害受容体・受容器)から産生・遊離。


SPは、中枢神経では興奮性だが、末梢SPの役割は不明であった。


以下、作用メカニズムについての説明


Redox-Dependent Modulation of T-Type Ca2+ Channels in Sensory Neurons Contributes to Acute Anti-Nociceptive Effect of Substance P
Huang Dongyang, et. al.
Antioxid. Redox Signal. August 2016, 25(5): 233-251. doi:10.1089/ars.2015.6560.
http://online.liebertpub.com/doi/10.1089/ars.2015.6560

SPの抗nociceptor作用の潜在メカニズム
SPは、pro-algesic (催疼痛)T-type Ca2+電流のROS依存的阻害作用を生じさせる
同時に、anti-algesic (抗疼痛)M-type K+電流の同時性促進作用を生じる

故に、内因性 analgesia(鎮痛)作用メカニズム理解に役立つ仕組みである


亜鉛感受性チャンネルのredox-依存tuningによりnociceptorのT-type channel活動性をmodulateするSP
この新知見のmodulatory pathwayが治療に役立つのかもしれない





2016年7月28日木曜日

サプリメント:危険な15種類


サプリメントは医薬品と異なり、多くの法的制限を受けてない、あくまでも食品扱い。故に、その効果を過剰に期待してはならない。

Supplements Can Make You Sick


15の成分は特に避けること
http://www.consumerreports.org/vitamins-supplements/15-supplement-ingredients-to-always-avoid/


基本的には「https://hfnet.nih.go.jp」で確認した方がよいとおもう


Aconite:トリカブト
Also called: Aconiti tuber, aconitum, angustifolium, monkshood, radix aconti, wolfsbane

Caffeine Powder
Also called: 1,3,7-trimethylxanthine

Chaparral → クレオソート・・・
Also called: Creosote bush, greasewood, larrea divaricata, larrea tridentata, larreastat

Coltsfoot → フキタンポポ (カントウヨウ)
Also called: Coughwort, farfarae folium leaf, foalswort, tussilago farfara

Comfrey → コンフリー
Also called: Blackwort, bruisewort, slippery root, symphytum officinale

Germander → ジャーマンダー
Also called: Teucrium chamaedrys, viscidum

Greater Celandine
Also called: Celandine, chelidonium majus, chelidonii herba

Green Tea Extract Powder → 緑茶抽出粉 ※
Also called: Camellia sinensis

Kava → カバ
Also called: Ava pepper, kava kava, piper methysticum

Lobelia → ロベリアソウ
Also called: Asthma weed, lobelia inflata, vomit wort, wild tobacco

Methylsynephrine:オキシロフリン → http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail1128.html
Also called: Oxilofrine, p-hydroxyephedrine, oxyephedrine, 4-HMP

Pennyroyal Oil:ペ二(−)ロイヤル油
Also called: Hedeoma pulegioides, mentha pulegium

Red Yeast Rice:紅麹(べにこうじ)
Also called: Monascus purpureus

Usnic Acid:ウスニン酸
Also called: Beard moss, tree moss, usnea →https://www.jstage.jst.go.jp/article/toxp/38/0/38_0_20044/_article/-char/ja/

Yohimbe
Also called: Johimbi, pausinystalia yohimbe, yohimbine, corynanthe johimbi

アルツハイマー病:LMTM (TauRx Therapeutics)臨床トライアル 概ね失敗だが・・・

メチルチオニニウム



LMTM (TauRx Therapeutics)臨床トライアルにおいて研究対象における治療的ベネフィット認めず。しかし、一部では認知・機能的アウトカムに統計学的ベネフィット示され、若干の希望の光が・・・
https://www.alz.org/aaic/releases_2016/wed_300_ET.asp
Alzheimer’s Association International Conference (トロント開催)


LMTM単独投与された15ヶ月を超える研究で50以上の患者で、認知・機能検査において改善効果とともに脳のScanにて減少効果が示された(コリンエステラーゼ阻害剤を含む治療群ではなく・・・)とのことが議論を呼びそう・・・


メーカーサイド:http://taurx.com/clinical-trials/

8月に論文報告



現時点で、重要な予防治療は?
http://www.usatoday.com/story/news/2016/07/27/best-way-combat-alzheimers-healthy-lifestyle-studies-show/87635332/



LEADER研究:GLP-1アナログ ビクトーザ ;心血管高リスク群への重大イベント減少効果

2型糖尿病・心血管疾患高リスク群へのビクトーザ(liraglutide)ランダム割り付け

プライマリアウトカムは、ITT解析:心血管死亡・非致死性心筋梗塞・非致死性卒中の初回発症までのイベント



Liraglutide and Cardiovascular Outcomes in Type 2 Diabetes
Steven P. Marso,et. al., for the LEADER Steering Committee on behalf of the LEADER Trial Investigators
N Engl J Med 2016; 375:311-322July 28, 2016
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1603827



9340名のランダム化、フォローアップ中央期間3.8年間


プライマリアウトカムは、
リラグルチド 群:608/4668 (13.0%) vs プラシーボ対照  (694/4672 [14.9%])
 (ハザード比, 0.87; 95% 信頼区間 [CI], 0.78 to 0.97; P<0 .001="" blockquote="" for="" nbsp="" noninferiority="" p="0.01" superiority="">

 心血管原因死亡
 リラグルチド 群:219(4.7%) vs プラシーボ対照 278 (6.0%) (hazard ratio, 0.78; 95% CI, 0.66 to 0.93; P=0.007)


全原因死亡
リラグルチド群:381  [8.2%])  vs プラシーボ対照群  (447 [9.6%]) (hazard ratio, 0.85; 95% CI, 0.74 to 0.97; P=0.02)


非致死性心筋梗塞・非致死性卒中・心不全死亡組み合わせではプラシーボ群比較でリラグルチド群で低下有意差無し

リラグルチドによる最頻副事象は胃腸イベント
膵炎発生率はリラグルチド群でプラシーボ群より低下有意差なし



too-lateだが・・・



2016年7月22日金曜日

ELITE研究:ホルモン補充療法の認知機能;閉経後直後でも10年超えても効果認めず

閉経後すぐでも、経過した後でも、エストラジオール補充療法は、効果・副作用とも影響認めず

認知機能効果を期待して、エストロゲン補充療法を行ってはならないと専門家(Medscape Medical News)



Cognitive effects of estradiol after menopause
A randomized trial of the timing hypothesis
Victor W. Henderson,  et. al.
Published online before print July 15, 2016, doi: http:/​/​dx.​doi.​org/​10.​1212/​WNL.​0000000000002980

目的:エストロゲンを含むホルモン療法による認知能力への効果は、閉経後直後と、しばらく経過した状況では異なるのではないかとの仮説検証


方法:ランダム化二重盲検プラシーボ対照トライアル:閉経後6年内もしくは閉経後10年超の健康女性 : 17βエストラジオールもしくはプラシーボ
周期的micronized progesterone vaginal gel もしくは プラシーボ

プライマリアウトカム:2.5年、5年め評価、標準化組み合わせ神経心理試験:言語エピソード記憶評価
セカンダリアウトカム:遂行機能・全般認知

結果:平均57ヶ月治療期間後修正ITT解析
言語記憶に関して、複合スコア平均標準差<(エストラジオール)ー(プラシーボ)>は有意にあらず (−0.06, 95% 信頼区間 −0.22 to 0.09)  (2-tailed p = 0.33)

閉経後早期、後期群とも同様の差  (2-tailed interaction p = 0.88)


閉経後群群、治療群差相互作用は遂行機能、全般認知とも有意でない


結論: エストラジオール閉経後6年内治療開始は、閉経後10年超での治療開始群に比べ、言語記憶、遂行機能、全般認知機能に関して差を認めなかった。
エストラジオールは、閉経後からの期間関係なく、認知機能へのベネフィット・有害性なし





こういうエビデンスを無視して効果あると、アンチエイジングのアホどもが・・・

2016年7月21日木曜日

日本人のスパイログラム基準値に関するステートメント

日本人のスパイログラム基準値に関するステートメント

2016年7月
日本呼吸器学会肺生理専門委員会

2014年に日本呼吸器学会肺生理専門委員会が中心となり、日本人の新しい肺活量および努力肺活量、1秒量、1秒率の基準値を報告しました。 
新しい基準値は、直近の日本人の体格の変化に適応することと、コンピュータの計算能力の向上によるLMS法による基準値計算が生物における基準値として使われることが一般化したために、LMS法による基準値の提示を目的としたものであります。
 LMS法は、人間の各種臓器の大きさのように平均値を中心とした正規分布を取らない計測値を集計して、正常値を非線形曲線で得る方法です。このため、得られる理論正常値はより実態に沿うことになりますが、一方で非線形曲線を記述するために数値表を参照する必要があります。ホームページ上のExcelファイルもそのようになっています。
 加えて平成22年じん肺法改定に伴う肺機能障害認定基準に、呼吸器機能基準値として2001年の基準値予測式の使用が提示され、本年平成28年改訂の身体障害者手帳における呼吸器機能障害の認定でも2001年の予測式の使用が提示されました。
 以上の事柄を勘案し、日本呼吸器学会肺生理専門委員会は、日本人のスパイログラムの基準値に関し、以下の見解を示します。
1)障害認定等の混乱を防ぐため、当面2001年の予測式の使用を推奨します。
日本人のスパイログラムと動脈血液ガス分圧基準値、日本呼吸器学会肺生理専門委員会、日本呼吸器学会雑誌 VOL.39 No.5 MAY/2001 巻末14ページ
http://www.jrs.or.jp/quicklink/guidelines/guideline/nopass_pdf/spirogram.pdf 
2)2014年のLMS法による基準値に関しては、今後普及を図るとともに医療機器の対応へ向けて取り組んでいきます。
LMS法による日本人のスパイロメトリー新基準値
http://www.jrs.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=72

3)学術雑誌に論文を投稿する際には、じん肺の肺機能障害や呼吸機能障害の障害認定に関する論文を除き、2014年のLMS法による基準値を使用する事を推奨します。



これじゃ、新しい基準の現時点存在意義、一般医家ひはないのでは?




2016年7月20日水曜日

2型糖尿病:血糖降下薬剤クラス比較 メトホルミンが第1選択である妥当性確認


成人2型糖尿病において、現在使用可能な9種類の血糖降下薬剤を単独あるいはその組み合わせで心血管疾患・全原因死亡率リスクを検討したところその差を認めなかった
メトホルミンは薬剤クラス毎のHbA1cレベルにおいてひけをとらず、同等もしくは低下有意であった。
あらゆる薬剤がメトホルミン追加時にその有効性を増す。
これら知見から、ADA推奨のメトホルミン単独使用を初期治療として推奨し、その上で患者特異的に追加薬剤を選択することは妥当と考えられた



Comparison of Clinical Outcomes and Adverse Events Associated With Glucose-Lowering Drugs in Patients With Type 2 Diabetes
A Meta-analysis
Suetonia C.
Palmer, et. al.
JAMA. 2016;316(3):313-324. doi:10.1001/jama.2016.9400.
https://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=2533506
301の臨床トライアル(1,417,367患者・月);単剤投与 177トライアル(56,598名);メトホルミンに追加薬剤(dual therapy)109トライアル(53,030名);メトホルミン+SU剤への追加 29トライアル(10,598名)

心血管および全死亡率に関して、monotherapyとして、dual therapyとして、triple therapyとしてのdrug class間の有意差認めず
メトホルミンに比べ、SU剤 (standardized mean difference [SMD], 0.18 [95% CI, 0.01 to 0.34])、チアゾリジン系(SMD, 0.16 [95% CI, 0.00 to 0.31])、DPP-4阻害 (SMD, 0.33 [95% CI, 0.13 to 0.52])、α-glucosidase inhibitor (SMD, 0.35 [95% CI, 0.12 to 0.58]) monotherapyはHbA1cより高値
SU剤  (odds ratio [OR], 3.13 [95% CI, 2.39 to 4.12]; risk difference [RD], 10% [95% CI, 7% to 13%]) と basal insulin (OR, 17.9 [95% CI, 1.97 to 162]; RD, 10% [95% CI, 0.08% to 20%]) は低血糖オッズ比大きく増加 
メトホルミン追加時、薬剤はHbA1c値同様の時、SGLT-2阻害剤は低血糖オッズ比最小  (OR, 0.12 [95% CI, 0.08 to 0.18]; RD, −22% [−27% to −18%]) 
メトホルミンやSU剤追加時においては、GLP-1受容体アゴニストは、低血糖オッズ最小  (OR, 0.60 [95% CI, 0.39 to 0.94]; RD, −10% [95% CI, −18% to −2%])



某国の糖尿病学会はいつまでもメトホルミンを第1選択として認めない。
あの学会は最初のスタンスとは異なり、ことある度、糖質制限を節操もなく推奨し始めてきている。反省という言葉をしらないのは、この国の官僚や政治家と共通したなにかがあるのだろう・・・

2016年7月19日火曜日

慢性疲労症候群(CFS):下肢進展挙上による症状誘発現象

慢性疲労症候群(CFS)では、四肢筋の長軸方向strain、具体的には、SLR(Straight Leg Raising 、下肢伸展拳上)で、CFS症状を悪化させ、24時間影響継続する

CFSメカニズム解明にもヒントを与える検討かもしれない

・脊髄内のメカニカルなストレインは、区域性・姿勢制御障害をもたらし、tetheringあるいはdefromative stressを与える
・坐骨神経のepineuriumから硬膜マスト細胞、そしてヒスタミン、PGなど生物学的影響をもたらす・・・など


Neuromuscular Strain Increases Symptom Intensity in Chronic Fatigue Syndrome
Peter C. Rowe ,  et. al.
PLOS ONE | DOI:10.1371/journal.pone.0159386 July 18, 2016
Published: July 18, 2016
http://dx.doi.org/10.1371/journal.pone.0159386

Chronic fatigue syndrome (CFS)は複雑な、多系統疾患で、障害を生じる。
CFS症状は身体、認知活動、起立ストレスにより症状誘発
予備実験で、CFS症状は、四肢や脊柱の長軸神経・軟部組織strainにより誘発可能
この研究では、 straight leg raise neuromuscular strain maneuverによる反応ををCFSと健康対照者で検討。CFS 60名と健康対照 20名
15分間のpassive supine straight leg raise (true neuromuscular strain) と、sham straight leg raise施行
プライマリアウトカムは、研究maneuver間と24時間での症状強度差ベースライン比較
疲労、体の痛み、ふらふら感(lightheadedness)、集中困難(concentration difficulties)、頭痛スコアを0-10スケールで測定、これらを組み合わせスコアとしても評価

CFS患者へのsham負荷群に比べ、true負荷群のCFS患者は有意に、maneuver中
体の痛み増加 (P = 0.04)
集中困難 増強(P = 0.02)
症状組み合わせスコア増加  (all P = 0.03)


24時間後、CFSでのtrue負荷群で症状強度増加
個別症状:ふらふら感 (P = 0.001)
症状組み合わせスコア増加 (P = 0.005)


true負荷maneuver暴露期間、24時間で、CFSでのtrue負荷群では健康対照に比べ
個別症状および組み合わせ症状強度変化は有意増加




結論として、下肢の神経・軟部組織への長軸方向のstrainを与えることで、CFS患者での症状強度は24時間増加する。これら知見は、メカニカルな感受性増加が、慢性疲労症候群での症状のprovocationに寄与するのだろうと示唆




Perspective review :運動は健康的加齢に繋がる

physical activityを「身体活動性」と翻訳することが多いが、これって誤解の元になりやすいと思う。本来は身体活動にともなうベクトルは様々で、そのスカラー量と考えた方が良さそう。
daily physical acitivityこそが、身体活動量と主張されてる方もいるがそれはそれで誤解を広げそう・・・


「アンチエイジング」関連団体から言えば、「healthy ag(e)ing」なんて表現も嫌うだろうなぁ

中途半端な紹介で申し訳ないが・・・ちょっとだけ翻訳


Perspective Switch to Standard View
Exercise Promotes Healthy Aging of Skeletal Muscle
Gregory D. Cartee, Russell T. Hepple, Marcas M. Bamman, Juleen R. Zierathcorrespondenceemail
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.cmet.2016.05.007



「身体活動」と「運動」の違い
・運動は、現状より改善を意図し、計画・構造化された反復身体運動
・身体活動は、座位以上任意の骨格筋活性化・運動増加・エネルギー消費
(Caspersen et. al. 1985)


身体不活発性は喫煙に相当する有害性で、老化プロセス加速、早期死亡に関与(Booth , et. al. 2012)

骨格筋減少は、ヒト老化において、広範、破壊性、進行性変化で、個別ばらつきが大きいが、程度は別にして全てが影響を受ける。「サルコペニア」(1988, アルバカーキ、I.H.Rosenberg記載)し、その後分類が提案され全身もしくは四肢筋力量にもとづくものであった。
最近、筋パフォーマンス(e.go. 筋力)や移動機能(e.g. 歩行速度)、臨床所見や診断クリアテリア確立のための試みがなされているが、機能要素を取り込んだため、診断に混乱が生じている (Beaudart et al., 2014a, Beaudart et al., 2015)。


ここでは筋肉量減少のみ定義の「サルコペニア」だが、ミトコンドリアのenergeticsへの加齢影響ヺ示し、ミトコンドリア自体の合成・破壊、筋繊維の構造的変化、ブドウ糖・脂質代謝の酵素machineryの変化、ミトコンドリアの減少は、permeability transition感受性増加し、アポトーシスをもたらす (Hepple, 2016)




間接的に肥満と関連し、「sarcopenic obesity」を生じる、骨格筋インスリン抵抗性、加齢による脂肪代謝障害、脂肪蓄積、筋萎縮を生じる。



ライフスタイル修正は、これら影響減弱目的で、そして、2型糖尿病回避・発症遷延化のため推奨。endurance trainingは週3-5回、反復・低レジスタンス負荷、数週間でインスリン感受性改善、体脂肪減少をもたらす。レジスタンス運動は、短時間・最大/高運動強度・レジスタンス高度で週3-5回で骨格筋量・筋力減少を改善する。




・・・・
ミトコンドリア機能障害・加齢変化
ミトコンドリア内部・形態: fissioned mitochondriaは脱神経影響
ミトコンドリア機能:不活発の場合機能低下:ATP産生・ROSシグナリング、アポトーシス
ミトコンドリア可塑性:加齢にともなうミトコンドリアの可塑性低下はミトコンドリアbiogenesis調整のためのsignal transducing machinery減弱による

運動のインパクト
オリジナルな筋繊維の30%〜50%を加齢限界は
 (1) translationを生むはずのmechanosensitive  signaling pathway経由の、様々な細胞蛋白成分の蓄積(e.g. myofibrillar pool)
 (2) fusion-competent myoblast分化するresident muscle stem (satellite)細胞の活性化・回復fusion processによるmyofiber増殖への核をdonatingする


2016年7月16日土曜日

INTERSTROKE:10の修正可能リスク要素対応で卒中9割減らせる?

卒中は死亡原因・心身障害原因として高位、だが、大部分は予防可能だと・・・


  • 身体活動低下 36 %
  • 食事の問題: 23 %
  • 肥満: 19 %
  • 喫煙: 12 %
  • 心疾患: 9 %
  • 糖尿病: 4 %
  • アルコール: 6 %
  • ストレス: 6 %
  • 脂質 (血中脂肪): 27 %


以上10の修正可能要素除去で、90%の卒中減らすこと可能だと


Global and regional effects of potentially modifiable risk factors associated with acute stroke in 32 countries (INTERSTROKE): a case-control study
Martin J O'Donnell, et.al.
The Lancet Published Online: 15 July 2016
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(16)30506-2/abstract



2007年1月11日〜2015年8月8日まで、26919名、32ヶ国から登録
Between Jan 11, 2007, and Aug 8, 2015, 26 919 participants were recruited from 32 countries (症例 13 447  [虚血性卒中 10 388 、頭蓋内出血 3059、対照13 472)


  • 高血圧既往/血圧 140/90 mmHg以上 (OR 2.98, 99% CI 2.72–3.28; PAR 47.9%, 99% CI 45.1–50.6)
  • 規則的身体活動 (0.60, 0.52–0.70; 35.8%, 27.7–44.7)
  • apolipoprotein (Apo)B/ApoA1 ratio (1.84, 1.65–2.06 for highest vs lowest tertile; 26.8%, 22.2–31.9 for top two tertiles vs lowest tertile)
  • 食事 (0.60, 0.53–0.67 for highest vs lowest tertile of modified Alternative Healthy Eating Index [mAHEI]; 23.2%, 18.2–28.9 for lowest two tertiles vs highest tertile of mAHEI)
  • waist-to-hip ratio (1.44, 1.27–1.64 for highest vs lowest tertile; 18.6%, 13.3–25.3 for top two tertiles vs lowest)
  • 心理社会的要素 (2.20, 1.78–2.72; 17.4%, 13.1–22.6)
  • 現行喫煙 (1.67, 1.49–1.87; 12.4%, 10.2–14.9)
  • 心疾患  (3.17, 2.68–3.75; 9.1%, 8.0–10.2)
  • アルコール摂取 (2.09, 1.64–2.67 for high or heavy episodic intake vs never or former drinker; 5.8%, 3.4–9.7 for current alcohol drinker vs never or former drinker),
  • 糖尿病(1.16, 1.05–1.30; 3.9%, 1.9–7.6) 


これらリスク要素は、世界中の全卒中PARの90.7%(虚血性卒中 91.5%、頭蓋内出血 87.1%)に相当
地域横断的に一致( rangeは、アフリカ 87.1%から東南アジア 97.4%)
性別 (90.6%)、年齢(55歳以下 92.2%、55歳超 90.0%)にも一致


アジア、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、中東、アフリカを含む32ヶ国の調査

2016年7月14日木曜日

自転車:通勤・娯楽とも2型糖尿病発症リスク抑制

サイクリングはリクリエーション活動のひとつで、通勤でも使われ、公衆衛生向上の役割をはたすと期待される。

2型糖尿病発症リスク抑制効果があるか、デンマークの研究




Associations between recreational and commuter cycling, changes in cycling, and type 2 diabetes risk: a cohort study of Danish men and women. PLoS Med. 2016; 13:e1002076.


1993-1997のベースライン時、男24623、女27890名、デンマーク、50-65歳
2型糖尿病(T2D)や他慢性疾患なし
ライフスタイルアンケート、中にサイクリング週間について着眼アンケート
5年後、二次検査にて、新規アップデートライフスタイルアンケート

743,245.4人年フォローアップ(平均フォローアップ14.2年間)中、T2DM発症 6,779

多変量補正HRs(95% 信頼区間 [CI])は、トータルサイクリング分/週  0, 1–60, 61–150, 151–300, >300 に対しそれぞれ 1, 0.87 (0.82, 0.93), 0.83 (0.77, 0.89), 0.80 (0.74, 0.86) , 0.80 (0.74, 0.87) (p for trend = <0 .001="" br="">
季節的サイクリング分析において多変量補正HRsは、非サイクリニストに比べ、 季節サイクリニスト(夏あるいは冬のみ)1, 0.88 (0.83, 0.94),夏冬両方 0.80 (0.76, 0.85)

ベースラインから二次検査へのトータルサイクリング数変化検討にて、多変量補正HRs(95%CI)は、非サイクリニスト 1 に比べ、中止 0.88 (0.78, 1.01),、開始 0.80 (0.69, 0.91)、継続  0.71 (0.65, 0.77)

通勤使用:commuter cycling解析にて、多変量HRs(95% CI)は、サイクリングで仕事場への時間:分/週 0, 1–60, 61–150,  >150 で、それぞれ 1, 0.72 (0.60, 0.87), 0.83 (0.69, 1.00), 0.70 (0.57, 0.85) (p for trend = <0 .001="" blockquote="" nbsp="">

limitation: self-report

デンマークにおいて、娯楽・通勤での再帰リング使用は、2型糖尿病リスク低下と相関



Cycling and Diabetes Prevention: Practice-Based Evidence for Public Health Action
Jenna Panter , David Ogilvie
PLOSone, Published: July 12, 2016
http://dx.doi.org/10.1371/journal.pmed.1002077
http://journals.plos.org/plosmedicine/article?id=10.1371/journal.pmed.1002077

APOE ε4キャリア:子供時分から影響

ε4ε4、ε2ε4 遺伝子型は、脳の発達・加齢にとって、若い頃からよろしくない影響を与える




Gray matter maturation and cognition in children with different APOE ε genotypes
Linda Chang, et. al.; For the Pediatric Imaging, Neurocognition, and Genetics (PING) Study Consortium
Published online before print July 13, 2016, doi: 10.1212/WNL.0000000000002939
Neurology 10.1212/WNL.0000000000002939


横断研究 Pediatric Imaging Neurocognition and Genetics Study :1,187名の健康子供若年者(3-20歳、男性 52.1%)
APOE ε genotypeの影響:マクロ及びミクロスコピックな皮質、皮質下灰白質構造(3-tesla MRI、 FreeSurfer測定 automated morphometry評価)、認知機能(NIH Toolbox)


 APOE ε4キャリアのうち、genotype依存的な能構造・認知の年齢関連変化は、genotypeに依存した変化有り
・ε2ε4 :海馬最小
・ε4ε4 :海馬fractional anisotropy最小
・ε3ε4:medial orbitofrontal cortical area最大
・ε4ε4 entorhinal cortex加齢依存菲薄化


より若年  ε4ε4 小児は、 executive functionとworking memoryスコア最小
一方、より若年 ε2ε4小児は、attention task最も悪い

より若年 ε2ε4小児では、parietal gyrus  は大きく、側頭葉や 帯状回峡皮質菲薄、海馬より小さい、これはattentionやworking memoryのパフォーマンス不良さの予測要素である

 
遺伝子診断の与える影響・・・切に考えなければいけない時代

2016年7月13日水曜日

APOε4キャリア:経皮エストラジオール治療にてアミロイドβ沈着減少効果

Press Release:http://newsnetwork.mayoclinic.org/discussion/estrogen-patch-in-newly-postmenopausal-women-may-reduce-alzheimers-risk/



Kronos Early Estrogen Prevention Study、パイロット研究、閉経直後経皮的エストラジオール治療は、アミロイドβ沈着減少と関連、特に、APOEε4キャリアで著明


ごく少数の研究という限界


Early Postmenopausal Transdermal 17β-Estradiol Therapy and Amyloid-β Deposition
Kantarci, Kejala; et. al.
DOI: 10.3233/JAD-160258
Journal: Journal of Alzheimer's Disease, vol. Preprint, no. Preprint, pp. 1-10, 2016
http://content.iospress.com/articles/journal-of-alzheimers-disease/jad160258


ランダム化
1) 0.45 mg/day oral conjugated equine estrogens (CEE)
2) 50μg/day transdermal 17β-estradiol
3) placebo pills and patch for four years

active治療群には、経口プロゲステロン (200mg/日)12日/月投与


11C Pittsburgh compound B (PiB) PET画像検査:68 名 /118 名 
Mayo Clinicでの治験参加者、ランダム化後約7年、ランダム治療終了後3年
PiB Standard unit value ratio (SUVR) を計測


52-65歳女性は年齢補正後、17β-estradiolランダム化群 (n = 21) ではプラシーボ群 (n = 30)に比較して有意にPiB SUVR減少 [オッズ比 (95% CI) = 0.31(0.11–0.83)]

APOE ɛ4 キャリア群では、経皮17β-estradiol 治療女性(n = 10) ではプラシーボ群(n=5)比較で PiB SUVR低下 [オッズ比 (95% CI) = 0.04(0.004–0.44)]、また、経口CEE治療群(n=3)比較でも低下[オッズ比 (95% CI) = 0.01(0.0006–0.23)]

非APOE-ε4非キャリアにおいて、ホルモン治療は、PiB SUVRと相関せず






ハイパースペクトラル画像:アルツハイマー関連凝集検出


可視長を超えたハイパースペクトラル画像技術で、安価に、アルツハイマー病を認識できるのかもしれない


Early Detection of Amyloidopathy in Alzheimer's Mice by Hyperspectral Endoscopy
Investigative Ophthalmology & Visual Science June 2016, Vol.57, 3231-3238. 
doi:10.1167/iovs.15-17406
短波長反射率は、wild-type mouseに比べ、アルツハイマー病マウスで有意減少
工学的変化としては、可溶性Aβ142凝集による神経網膜でのレイリー散乱増加と一致
光散乱の変化は、単調的に可溶性アミロイド凝集とともに6ヶ月間で増加し、7ヶ月目でbuild-up



まぁ 動物実験ですけどね

2016年7月12日火曜日

赤血球輸血:若い人、女性からの輸血 予後やや悪い

赤血球輸血ドナーの年齢と性別により、輸血後死亡リスクに関連性あり

ショッキングな結果

輸血も臓器移植の一つ、臓器移植ではドナー特性による予後影響があることは既知
免疫寛容、炎症、oncogegenicity、premature cellular turnoverが関連する


Association of Blood Donor Age and Sex With Recipient Survival After Red Blood Cell Transfusion
Michaël Chassé, et. al.
JAMA Intern Med. Published online July 11, 2016. doi:10.1001/jamainternmed.2016.3324


4つの学術系病院

2006年10月25日〜2013年12月31日までの3万503輸血レシピエント、8万755名のユニーク輸血ドナーからの18万7960輸血供与

若年RBC単位からのレシピエントあたり、死亡リスクはドナー40-49.9歳からのRBCユニットの輸血受益者に比べ、以下の如く増加
補正ハザード比
ドナー年齢 17-19.9歳 1.08; 95% CI, 1.06-1.10; P < 0.001
ドナー年齢 20-29.9歳 1.06; 95% CI, 1.04-1.09; P < 0.001

女性ドナーからのRBC輸血受けた場合、男性ドナーからのRBC輸血に比べ、8%ほど死亡リスク有意増加 (補正ハザード比, 1.08; 95% CI, 1.06-1.09; P <001)



若い人、女性からの輸血ドナー減るのは大問題

そもそも輸血状況では輸血施行優先のはずだし・・・


にしても、若い人からの輸血の方が良さそうだけど・・・

2016年7月11日月曜日

パスタでは太らない

トラディショナルな地中海ダイエットである、パスタはカロリー高そうで、BMI増加やウェスト径増加と関連しそうなものだが、過体重・肥満を含め、ウェスト/ヒップ比など改善を示す


Molise region (Moli-sani cohort) :35歳以上の14402名の被検者
all over Italy (Italian Nutrition & HEalth Survey, INHES) :18歳超8964名


residualといよう表現が用いられている。
「energy residuals methodology:BMIと食事摂取の関連研究で過少・過大評価バイアス補正のために用いる指標で、線形回帰を用い総カロリー摂取に対する個々摂取量を推定し、予測値と観察値の差分を計算したもの」
同様に、 'pasta-body weight residuals'も、パスタ摂取量(グラム/日)と体重の線形回帰を導き、推定標準誤差で割って標準化


Association of pasta consumption with body mass index and waist-to-hip ratio: results from Moli-sani and INHES studies
G Pounis , et. al.
Nutrition & Diabetes (2016) 6, e218; doi:10.1038/nutd.2016.20
Published online 4 July 2016

男女とも、パスタ摂食量増加ほど、MeD(Mediterranean diet)アドヒアランス良好 (P for both<0 .001="" br="">
Moli-sani 研究、多変量解析後、パスタ・エネルギーresidualは、女性ではBMIと逆相関、男では相関認めず (女性:β-coef=−0.007, P=0.003 、男性: β-coef=−0.001, P=0.58 for men)

 'pasta-body weight residuals'を使用すると、パスタ摂食はBMIと粗・多変量モデルとも、男女とも 有意逆相関 (including adhesion to MeD) 、Moli-sani およびINHES 研究でも (for all β-coef<0 br="" p="">Moli-sani研究では、 'pasta-body weight residuals'は有意及び負相関をウェスト・ヒップ径及びウェスト・ヒップ比と示す (for all β-coef<0 blockquote="" p="">



2016年7月9日土曜日

睡眠時無呼吸症候群:重症度と心血管合併症頻度は逆相関する

元気で、屈強な人間ほど強い吸気流量で気道虚脱を強く生じ、閉塞型無呼吸の重症度指数増加する

この当たり前のことは、一見矛盾するようにも思える


ある高血圧の講演会で
「難治高血圧は睡眠時無呼吸症候群合併が多い」・・・ここまでは同意
「診断しnCPAP治療すれば降圧コントロール良好となる」 ・・・ここは不同意


time-factorが重要だと思う・・・様々な動脈硬化性要因蓄積・積分の上に心血管合併症があるわけで、リスク一側面だけで、有病率を議論することに無理がある



Protective Cardiovascular Effect of Sleep Apnea Severity in Obesity Hypoventilation Syndrome
Juan F. Masa,  et. al.
Chest. 2016;150(1):68-79. doi:10.1016/j.chest.2016.02.647


横断研究
OSA重症度とCVM(心血管合併症) burdenの関連性

CVM頻度は、連続変数並びに3分位としてのODIに基づくOSA重症度有意減少と関連
OSA重症度とCVM発症頻度の逆相関関係は、高ODI三分位で見られ、多寄与要素補正後も関連性持続
慢性心不全は特にODI最高三分位で負相関著明
CVMリスク有意差なしは、第1・第2三分位ODI
最大三分位ODI患者は最小三分位ODIより若年、主に男性、肥満多く、過睡眠で、夜間・昼間ガス交換悪く、高血圧頻度少なく、運動耐容能良好、入院日数少ない

2016年7月8日金曜日

メタアナリシス:2型糖尿病とヨガ

ヨガの論文を見かけると、つい、あげてしまう

 Yoga asanas (姿勢)と Yoga pranayama(呼吸コントロール)が隆盛
ヨガは、2型糖尿病患者の空腹時血糖低下、HbA1c低下、脂質プロファイル是正、QOL改善に関与するという報告があり、メタアナリシス


一応、Funnnel Plot(Begg、Egger)にて、出版バイアスないことになっている


Effects of yoga in adult patients with type 2 diabetes mellitus: A meta-analysis
Jie Cui,  et. al.
Journal of Diabetes Investigation, 07/07/2016
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jdi.12548/epdf

12のRCT、854名被検


プール化荷重平均差
  • 空腹時血糖  –23.72 mg/dl (95% CI: –37.78 to –9.65; P = 0.001; I2 = 82%)
  • HbA1c  –0.47% (95% CI:  –0.87 to –0.07; P = 0.02; I2 = 82%)
  • 食後ピーク血糖–17.38 mg/dl (95% CI: –27.88 to  –6.89; P = 0.001; I2= 0%)
  • 総コレステロール –18.50 mg/dl (95% CI: –29.88 to –7.11; P = 0.001; I2= 75%)
  • HDL  4.30 mg/dl (95% CI: 3.25 to 5.36; P < 0.00001; I2 = 10%)
  • LDL –12.95 mg/dl (95% CI: –18.84 to –7.06; P < 0.0001; I2= 37%)
  • TG  –12.57 mg/dl (95% CI: –29.91 to 4.76; P = 0.16; I2 = 48%) 




Forest plots of evaluating the effect of yoga on fasting blood glucose (FBG), glycosylated hemoglobin A1c (HbA1c) and postprandial blood glucose (PPBG)
 
 
 

 

アルツハイマー型認知症:バイオマーカー分類スキーム

A/T/N: An unbiased descriptive classification scheme for Alzheimer disease
biomarkers
Neurology® 2016;87:1–9

バイオマーカーはアルツハイマー病(AD)研究の必須コンポーネントとなりつつあり、高齢者AD病理研究とともにバイオマーカーも認知加齢研究に用いられている。
バイアスのないdesriptive classificationスキームが有用とも示唆される現状。
 “A/T/N” system という7つの主要ADバイオマーカーを、主要測定病態生理正常により3つのバイナリカテゴリーへ分割

  • “A” refers to the value of a b-amyloid biomarker (amyloid PET or CSF Ab42)
  • “T,” the value of a tau biomarker (CSF phospho tau, or tau PET)
  • “N,” biomarkers of neurodegeneration or neuronal injury ([18F]-fluorodeoxyglucose–PET, structural MRI, or CSF total tau)

 バイオマーカーカテゴリをそれぞれ白か黒かでrating

個別スコアは、例えば  A1/T1/N2, or A1/T2/N2等と表現
A/T/Nシステムに新しいモダリティとしてtau PET

AD病因に関してのメカニズムの一時的法則として、agnostic態度をとる

知見としては一定してない部分もあるが、一般へ適応し、認知加齢一般住民への研究へも適用
疾患をラベリングせず、診断的分類系に特異化しない
理解・使用が簡単な、個別レベル、マルチ・ドメインバイオマーカー・カテゴリー化descriptive system

臨床的正常から認知症スペクトラムまでの、ターミノロジー上の、ADのスペシャリスト間コンセンサスが現在ないのなら、診断スキームと独立したものとして、バイオマーカー分類スキームが受容されることとなるだろう






数年前医師会主催市民向け講演会のとき、「数年うちにアルツハイマー病克服する画期的治療薬は確実にでてくる」と断言した教授・・・ 再び、講演してもらおうか!

2016年7月7日木曜日

食由来脂質毎死亡率寄与効果:リノール酸、ω3多価不飽和脂肪酸 vs トランス型脂肪酸・飽和脂肪酸

飽和脂肪酸は体に悪い、30年間の調査で裏付け 米研究
http://www.afpbb.com/articles/-/3093033


リノール酸や“ω3/ω6比”関連興味深い。


Association of Specific Dietary Fats With Total and Cause-Specific Mortality
Dong D. Wang,  et. al.
JAMA Intern Med. Published online July 05, 2016. doi:10.1001/jamainternmed.2016.2417
食由来脂肪の種類により健康への影響異なるか、十数年来の課題
2つの大規模前向きコホート、NHS、HPFS
3,439,954人年、 33,304死亡数での検討

総炭水化物と比べ食由来総脂肪量は、総死亡率と逆相関 (hazard ratio [HR] comparing extreme quintiles, 0.84; 95% CI, 0.81-0.88; P < 0.001 for trend)
総死亡率HR(各々の食由来5分位両端比較)
  • 飽和脂肪酸 1.08 (95% CI, 1.03-1.14) 
  • 多価不飽和脂肪酸 (PUFA) 0.81 (95% CI, 0.78-0.84)
  • 単価不飽和脂肪酸 (MUFA)0.89 (95% CI, 0.84-0.94)
  • トランス型脂肪酸 1.13 (95% CI, 1.07-1.18) 
(P < 0.001 for trend for all)



PUFA、MUFAへと等価エネルギーを飽和脂肪酸から5%置き換えると
推定死亡率減少、それぞれ、27% (HR, 0.73; 95% CI, 0.70-0.77) 、13% (HR, 0.87; 95% CI, 0.82-0.93)

ω-6 PUFA両端5分位比較総死亡率HRは、0.85 (95% CI, 0.81-0.89; P < 0.001 for trend)
ω-6 PUFA、特に、リノール酸(Linoleic acid)は、主な死因による死亡率と逆相関
海産物由来ω-3 PUFAでは、総死亡率軽度低下と相関  (HR comparing extreme quintiles, 0.96; 95% CI, 0.93-1.00; P = .002 for trend)




リノール酸の立ち位置が気になる

それと、ω3/ω6比の伝説への疑念

 However, the association between total fat intake and mortality largely depends on specific types of fat. Intake of linoleic acid, the most abundant ω-6 PUFA, showed strong inverse associations with total and most cause- specific mortality, without any evidence of detrimental effects. A higher ω-6:ω-3 PUFA ratio was not associated with increased mortality, but with a slightly lower CVD and cancer mortality. 


そういえば、“ω-3ドグマ”は正しいのか? 2005年 01月 21日記載してましたなぁ

肝肺症候群:CTによる鑑別困難



CT Scan Does Not Differentiate Patients with Hepatopulmonary Syndrome from Other Patients with Liver Disease
Yingming Amy Chen, et. al.
PLOSone Published: July 6, 2016


HPS患者23名、HPS無し肝障害 29名、52名の性別年齢マッチ化対照

上肺ゾーンと下肺ゾーンで、artery-bronchus ratios (ABRs)比を計算:delta ABR
これと、PaO2 A-aDO2、 macroaggregated albumin shunt fraction、拡散能の相関評価


下肺ABR増加、deltaABR増加有意

しかし、肝疾患患者ではHPS有無で差を認めず
CT測定値と臨床的評価パラメータと相関有意性なし




肝疾患合併症としてはまれ、肝障害、肺内血管拡張(IPVD, intrapulmonary vascular dilation)、酸素化障害を有し、肝疾患患者の8-33%HPS関連
http://www.atsjournals.org/doi/abs/10.1164/rccm.201209-1583CI

慢性腎臓病(CKD):グローバルな頻度

グローバルな頻度

『日本人の GFR 推算式』が存在しているのだが・・・その辺斟酌されているか、文中から読めなかった。そもそも、日本の保険診療では「非糖尿病患者」でのアルブミン尿定量測定できないし・・・

日本人の頻度については例えば「 CKD stage 1, 2, 3,  4 + 5 は、それぞれ、 0.6, 1.7, 10.4  0.2% ;Clinical and Experimental Nephrology December 2009, 13:621」で、


Global Prevalence of Chronic Kidney Disease – A Systematic Review and Meta-Analysis
Nathan R. Hill ,et. al.
PlosOne Published: July 6, 2016
http://dx.doi.org/10.1371/journal.pone.0158765



random effects modelを用い、5842の記事のうち100研究を登録、 6,908,440名の患者対象
CKD頻度 平均 (95% CI) : 5 stage全部  13.4%(11.7–15.1%)、 stage 3-5 10.6%(9.2–12.2%)
研究質による比重影響は発生頻度ではない
Stage毎CKD頻度
  • Stage-1 (eGFR>90+ACR>30): 3.5% (2.8–4.2%)
  • Stage-2 (eGFR 60–89+ACR>30): 3.9% (2.7–5.3%)
  • Stage-3 (eGFR 30–59): 7.6% (6.4–8.9%)
  • Stage-4 = (eGFR 29–15): 0.4% (0.3–0.5%)
  • Stage-5 (eGFR
<15 0.1="" p="">  CKD では、stage 3 11〜13%で主なstageである。

今後、CKD進展抑制およびCVDアウトカム改善のため、 スケールでの介入評価すべき




要約と異なり、ばらつき多いような気がするのだが・・・



2016年7月6日水曜日

ASA:P-値に関するステートメント

”ベイズ的〈ポストp値時代〉の統計学”とやら・・・

遅ればせながら・・・

American Statistical Association (ASA)ステートメント:


Principles
  1. P-values can indicate how incompatible the data are with a specified statistical model.
  2. P-values do not measure the probability that the studied hypothesis is true, or the probability that the data were produced by random chance alone.
  3. Scientific conclusions and business or policy decisions should not be based only on whether a p-value passes a specific threshold.
  4. Proper inference requires full reporting and transparency
  5. A p-value, or statistical significance, does not measure the size of an effect or the importance of a result.
  6. By itself, a p-value does not provide a good measure of evidence regarding a model or hypothesis.

他アプローチ
These include methods that emphasize estimation over testing, such as confidence, credibility, or prediction intervals; Bayesian methods; alternative measures of evidence, such as likelihood ratios or Bayes Factors; and other approaches such as decision-theoretic modeling and false discovery rates. 
All these measures and approaches rely on further assumptions, but they may more directly address the size of an effect (and its associated uncertainty) or whether the hypothesis is correct.


AMERICAN STATISTICAL ASSOCIATION RELEASES STATEMENT ON STATISTICAL SIGNIFICANCE AND P-VALUES
Provides Principles to Improve the Conduct and Interpretation of Quantitative Science March 7, 2016
https://www.amstat.org/newsroom/pressreleases/P-ValueStatement.pdf



Statisticians issue warning over misuse of P values Policy statement aims to halt missteps in the quest for certainty.
http://www.nature.com/news/statisticians-issue-warning-over-misuse-of-p-values-1.19503




信頼区間・尤度比あたりに落ち着くのかな
decision theoretic modeling、FDR(False Discovery Rate)(*)あたりは今後学習対象として重要?

2016年7月5日火曜日

糖尿病前症・2型糖尿病(T2DM)患者の非アルコール性脂肪肝炎:ピオグリタゾン効果


武田「ザファテック」の併用薬とHbA1cの推移グラフなのだが・・・



 治験開始時の処方薬で分類されているに過ぎないので、解釈困難
 TZD薬剤がもっともHbA1c低下させる・・・というミスリードにも繋がる危険な表示

 へたすれば「CASE-J」アゲインとなるぞ!



・・・といいつつ、糖尿病前症・2型糖尿病(T2DM)患者の非アルコール性脂肪肝炎について改善効果を示す報告



Long-Term Pioglitazone Treatment for Patients With Nonalcoholic Steatohepatitis and Prediabetes or Type 2 Diabetes Mellitus: A Randomized, Controlled Trial
Kenneth Cusi, at. al.
Ann Intern Med.Published online 21 June 2016 doi:10.7326/M15-1774


ランダム化2重盲検:NASHおよび(prediabetes / T2DM)
セッティング: University hospital.
被検者:患者(n=101) 糖尿病前症・T2DMで、生検確認NASH:一般住民・外来クリニックから登録
介入:
全例hypocaloric diet (500–kcal/d deficit from weight-maintaining caloric intake) → ランダム化
・pioglitazone, 45 mg/d, or placebo for 18 months→18-month open-label phase with pioglitazone treatment.


測定:プライマリアウトカムは、NASH活動性スコアnonalcoholic fatty liver disease activity score (NAS)の2つの組織影後李:2ポイント以上減少で、線維化悪化を示さない状態
セカンダリアウトカムは、他の組織学的アウトカム、肝TG含有値(MR及びプロトンスペクトロスコピー)と代謝パラメータ


結果:
・ピオグリタゾン割り付けのうち、プライマリアウトカム到達 58%(治療差、41%ポイント[95% 信頼区間; CI, 23 - 59% ポイント]、NASH減少 (治療差、 32%ポイント(CI, 13 - 51 %ポイント)) ( p < 0.001)




・個別組織スコア改善にも関連
・ fibrosis score (treatment difference, −0.5 [CI, −0.9 to 0.0]; P = 0.039);
・肝臓内TG含有量 19% → 7% (治療差、 , −7 %ポイント [CI, −10 to −4 %ポイント]; P < 0.001)
・脂肪組織、肝臓・筋肉インスリン感受性改善 (P < 0.001 vs. placebo for all)

18ヶ月の代謝・組織学的改善は治療後36ヶ月持続
副事象包括発生率は群間差認めないが、体重増加はピオグリタゾンで増加 (2.5 kg vs. placebo).

研究の問題点:単一施設研究 



結論:長期ピオグリタゾン治療は安全で、糖尿病前症・T2DMのNASH患者での治療として有効。

2016年7月4日月曜日

電子タバコも喫煙と同様、免疫抑制・炎症反応遺伝子抑制的に働く

E-cigarette use results in suppression of immune and inflammatory-response genes in nasal epithelial cells similar to cigarette smoke
Elizabeth Martin,et. al.
American Journal of Physiology - Lung Cellular and Molecular Physiology Published 10 June 2016 DOI: 10.1152/ajplung.00170.2016



喫煙歴、3-4週間の喫煙日誌、 serum cotinine and urine 4-(methylnitrosamino)-1-(3-pyridyl)-1-butanol (NNAL) level

鼻腔擦過標本RNAを解析(nCounter® Human Immunology v2 Expression panel)

喫煙とvaping e-cigaretteともに免疫関連遺伝子の発現減少を示す
タバコ喫煙(n=53)での発現減少全ての遺伝子は、e-cigaretteでも減少
vaping e-cigaretteは、ユニークな遺伝子を多く抑制 (n=305)
さらに、e-cigaretteユーザーは、タバコ喫煙で変化する多くの遺伝子を抑制する
EGR1のようなtranscription factorの発現抑制特異的で有り、これはタバコ喫煙における5つのターゲット遺伝子発現抑制と関連し、e-cigarette使用者の18のターゲット遺伝子発現と機能的に関連。
これらデータから、vaping e-cigaretteは免疫関連遺伝子多数の発現抑制と関連し、鼻腔粘膜での免疫抑制とも一致する


呼気NO濃度も、ホントの喫煙と同様、e-cigaretteで低値を示すのだろうか?
JTの似非タバコはどうなのだろう

2016年7月1日金曜日

ビスフェノールA:缶詰による環境暴露

缶詰の内側を被覆するエポキシ樹脂の中に存在するから、缶詰に注目?


https://ja.wikipedia.org/wiki/ビスフェノールA に「原料からの溶出」が良くまとめられている



ビスフェロールA(BPA)は、1960年代に使用承認された、内分泌攪乱特性を有する合成化学物質
ポリカーボネート・プラスティック(PC)やエポキシレジンのリンケージとして用いられ、食や環境中にユビキタスに存在。アメリカ国民では尿中に92.6%存在。居宅ゴミ・空気中、土壌にも存在するが、主な暴露源はおそらく食事。エポキシレジンの製造中不完全なポリマー化で食品中にmigrateしている。

生体内への影響を調査


The consumption of canned food and beverages and urinary Bisphenol A concentrations in NHANES 2003–2008
Jennifer C. Hartle ,et. al.
Environmental Research 150 (2016) 375–382
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0013935116302407
24時間内に缶入り製品1本使用は9%、2本以上は2% 
1本以上 vs 無 比較では、尿中BPA濃度 24% (95% CI 1.11, 1.38) 高と関連
2本以上 vs 無 比較では、54% (95% CI 1.27, 1.88) 
缶のタイプ毎 vs 無との比較
  • 野菜・フルーツ 41% (95% CI 1.23, 1.63) 
  • パスタ 70% (95% CI 1.18, 2.44) 
  • スープ 229% (95% CI 1.22, 4.30) 
  • 缶入り野菜はBPA濃度と相関せず








生体への影響がはっきりしないというが、子供への影響が大きいのは気にかかる

メタボリックシンドロームとの関連:加糖飲料・人工甘味料・フルーツジュースなど 

加糖飲料類(SSBs)、人工甘味飲料、自然およびボトル化フルーツジュースとメタボリックシンドロームの関連性


肥満、糖尿病などと切り分けて議論しないといけないのかもしれない

そして、「日本のメタボリックシンドローム≠IFD基準メタボリックシンドローム」ということも・・・

Frequent Consumption of Sugar- and Artificially Sweetened Beverages and Natural and Bottled Fruit Juices Is Associated with an Increased Risk of Metabolic Syndrome in a Mediterranean Population at High Cardiovascular Disease Risk
Cíntia Ferreira-Pêgo , et. al.
J. Nutr. jn230367

背景: 加糖飲料とメタボリックシンドローム (MetS)の相関議論のあるところ 
目的: この解析は加糖飲料類(SSBs)、人工甘味飲料、自然およびボトル化フルーツジュースの摂取量と、MetS発生頻度を、心血管疾患(CVD)高リスク・ベースラインでのMetS存在しない高齢対象者で検討 
方法: PREDIMED (PREvención con DIeta MEDiterránea) study 前向き1868被検:ベースラインMetSなし
MetS 定義:updated harmonized criteria of the International Diabetes Federation, the American Heart Association, and National Heart, Lung, and Blood Institute
エネルギー・栄養素摂取:ベースラインと年ごとのvalidated 137-item food-frequency questionnaire
MetSとその要素の多変量解析ハザード比:HRをフォローアップ中平均摂取量から推定
摂取量カテゴリー大きい方 (1–5 and >5 servings/wk) を最小カテゴリ (<1 serving/wk)
<1 p="" serving="" wk=""> 結果: フォローアップ中央値3.24年間、MetS発生数930 
<1 p="" serving="" wk=""><1 p="" serving="" wk=""> 「5サービング超/週」カテゴリーは、「1未満/週」カテゴリーに比べ、MetS発生多変量HRs (95% CIs)は、SSBs 1.43 (1.00, 2.15)、人工甘味飲料 1.74 (1.26, 2.41)、ナチュラルフルーツジュース 1.30 (1.00, 1.69)、ボトル化フルーツジュース 1.14 (1.04, 1.65)

<1 p="" serving="" wk=""> 結論: SSB(加糖飲料)類と人工加糖飲料(1-5 サービング/週)の「時々程度の」飲料量は、心血管疾患(CVD)リスク高い中年・高齢者でのメタボリックシンドローム(MetS)の発生率とは相関せず。 
<1 p="" serving="" wk="">全種対象の飲料総数週5サービングを超える摂取量では、MetSとその要素いくつかのリスク増加と相関する。しかし、SSB類とボトル化フルーツジュースの、この対象群での消費回数そのものが少ないため解釈に注意が必要
<1 p="" serving="" wk="">
clinicaltrials.gov as ISRCTN35739639.







Consumption of sugar sweetened beverages, artificially sweetened beverages, and fruit juice and incidence of type 2 diabetes: systematic review, meta-analysis, and estimation of population attributable fraction
BMJ 2015; 351 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.h3576 (Published 21 July 2015)
Cite this as: BMJ 2015;351:h3576

肥満と無関係にSSB摂取は、2型糖尿病発症と関連する
人工糖化飲料・フルーツジュースともに発症と関連、但しバイアスの可能性有り



noteへ実験的移行

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