2014年1月17日金曜日

心筋損傷への生分解性微小粒子注入治療

オーストラリアの科学者たちからの心臓発作後の心臓ダメージ軽減のためのimmune-modifying microparticles (IMPs)を用いた新手法を報告

単核球誘導炎症性エフェクター細胞が無数の炎症性疾患の病態に重要な働きをするが、これへの特異的調整治療オプションはなかった。心筋ダメージは、炎症細胞が、阻血・低酸素部位集中する。生(物)分解性微小粒子注入後、心臓病変のサイズは50%に半減する。poly (lactic-co-glycolic) acid(PLGA) microparticleを用い、炎症性単核球にて細胞死をクリーンアップし生存細胞を傷つける酵素や化学物質を除去する。ダメージ細胞に結合する微小粒子は、炎症性単核球と結合し、脾臓へ運ばれ、処理される。
polyはFDAに承認済み。

NANOBIOLOGY
Therapeutic Inflammatory Monocyte Modulation Using Immune-Modifying Microparticles
Sci Transl Med 15 January 2014: 
Vol. 6, Issue 219, p. 219ra7 
Sci. Transl. Med. DOI: 10.1126/scitranslmed.3007563


【小児肥満・体重増加】ファストフードは真犯人じゃない! 

ファストフード:定義
easily prepared processed food served in snack bars and restaurants as a quick meal or to be taken away:
(どう聞いたって、ファーストフードではない! ・・・ 和製英語が日本をだめにする! ・・・ マスゴミが主犯)

”スナックバーやレストランで提供される食品” という定義なら、ファストフードだけ食べてたら、それが主因だろうが、一般にはそうではないわけで・・・

4466名の2−18歳の米国子供の横断研究

The association of fast food consumption with poor dietary outcomes and obesity among children: is it the fast food or the remainder of diet?
First published October 23, 2013, doi: 10.3945/​ajcn.113.071928 
Am J Clin Nutr January 2014 ajcn.071928 


米国内の子供の半数がファストフード購入比率
・ファストフード低比率(エネルギー比率 30%以下) 39.5%
・ファストフード高比率(エネルギー比率 30%超) 10.5%


残りの摂食内での西洋的食事パターン摂取オッズ比は、ファストフード低比率群 (OR: 1.51; 95% CI: 1.24, 1.85)、高比率群(OR: 2.21; 95% CI: 1.60, 3.05) ではファストフード未摂取比較で高くなる。


ファストフード外食事こそが、過体重/肥満と独立して関連 (β: 5.9; 95% CI: 1.3, 10.5)、一方、ファストフード摂取では相関性認めず。
ファストフード以外の部分の方が、ファストフード摂食分より食事の質プアな部分の摂取量と強く関連する。

コロイデレミア(先天性脈絡膜欠如)遺伝子治療

 コロイデレミア; 先天性脈絡膜欠如

X染色体上CHM遺伝子変異を原因とする遺伝性進行性失明疾患

35−63歳の6名、網膜・視覚異常への治療
有害事象無く、視力回復を認めた
このことは、この疾患だけでなく、慢性網膜変性症への治療可能性も示唆する研究とLancet


Retinal gene therapy in patients with choroideremia: initial findings from a phase 1/2 clinical trial
The Lancet, Early Online Publication, 16 January 2014




遺伝子治療、失明治療に有望性示すhttp://jp.wsj.com/article/SB10001424052702303919304579323832157165164.html?dsk=y

内分泌系スマートフォン・アプリ:糖尿病管理向け主体だが、医師向けも・・・

スマートフォン・アプリは、一般には患者利用が普通だが、医師が仕事上利用できる存在のもの(10番目、11番目)


11 Endocrinology Apps for Docs' Toolboxes
Published: Jan 16, 2014 | Updated: Jan 16, 2014
http://www.medpagetoday.com/Endocrinology/GeneralEndocrinology/43837


以上がFDA承認アプリとの紹介

6. Lenny: 1型糖尿病:ライオンが友達となる
7. GoMeals: Sanofi 謹呈
8. MyFitnessPal: 糖尿病非限定、食事・ライフスタイル変容プログラム
9. MediSafe Virtual Pillbox: 糖尿病非限定だが、大多数糖尿病対象


For Clinician Use:
10. Endo Tools: 内分泌専門医ニーズにテーラー化したスマートフォン向けレファレンス。臨床計算機や甲状腺がんステージングツールを含む。(無料:それなり ;Sigil→iBooks書籍化で個別作成可能な程度)

11. Endocrinology & Endocrine Emergencies: 内分泌フェロー向け。POC、診断・治療・病態生理・ガイドライン・フォロー中心。(有料:現行600円でレファレンスとしては良いと思うのだけど、金出すほどの価値あるかは?)


のぞいてみたが、いろいろ工夫の必要あると思う
アプリ開発するならもうちょっと工夫があっても・・・


レファレンスだけなら、SigilなどでiBooksで読めるようできる訳だし・・・



例えばこんな感じ・・・



これで、iPad/iPhoneで読める


ダイエット飲料は肥満者・総摂取カロリー増加に寄与!

過体重・肥満成人では、正常体重成人よりダイエット飲料を多く摂取し、固形食品カロリー多く、総カロリー摂取が結果的に糖加飲料摂取過体重・肥満成人より多くなるという矛盾


現象記載に過ぎず、メカニズム考察が必要だが、肥満・体重増加者では、ダイエット・ペプシやダイエット・コーラなどは、減量につながらない。


Diet-Beverage Consumption and Caloric Intake Among US Adults, Overall and by Body Weight. 
Sara N. Bleich, Julia A. Wolfson, Seanna Vine, and Y. Claire Wang.  (2014). 
(Am J Public Health. Published online ahead of print January 16, 2014: e1–e7. doi:10.2105/AJPH.2013.301556)

成人に於ける、体重と、食事・飲料とカロリー摂取の関連性検討(24時間食事内容回想調査):National Health and Nutrition Examination Survey 1999–2010 data (adults aged ≥ 20 years; n = 23 965)

健康体重:11%、 過体重:19%、肥満22%で、ダイエット飲料使用

総カロリー摂取としては、ダイエット飲料使用者より糖加飲料(SSB: sugar-sweetened beverage)使用者で多い(2351 vs 2203 kcal/day; p=0.005))

しかし、健康体重成人だけで、その差は有意(2302 kcal/day vs 2095 kcal/day; P <  .001)

ダイエット飲料摂取の過体重・肥満成人では、固形食品からの摂取カロリーが多い(過体重: 1965 kcal/day vs 1874 kcal/day; P = .03; 肥満: 2058 kcal/day vs 1897 kcal/day; P < .001).

ダイエット飲料摂取毎日の固形食品ネット摂取量増加は、過体重成人で88kcal、肥満成人で 194kcal


noteへ実験的移行

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