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2018年2月21日水曜日

紅麹米サプリメントと免疫性壊死性ミオパチー


免疫性壊死性ミオパチーと食事性スタチン成分



"Immune-mediated necrotizing myopathy and dietary sources of statins"
Barbacki A, et al
Ann Intern Med 2018; doi:10.7326/L17-0620.
annals.org/aim/article-abstract/2673071/immune-mediated-necrotizing-myopathy-dietary-sources-statins



ネット記事
https://www.medpagetoday.com/cardiology/atherosclerosis/71263


自明の如く、スタチンのターゲットである酵素は、HMG-CoA reductaseだが、スタチン使用歴がなく、スタチン成分を含有するred yeast riceサプリメントも服用歴のない女性で、この酵素への抗体を有する免疫性壊死性ミオパチーの症例報告


2週以上進行性重篤筋力低下57歳女性、筋電図、筋生検検査。EUROIMMUN assayで筋関連抗体陽性、最終的に、抗HMG-CoA reductase抗体ELISA陽性


“Camargue red rice”を2カップ以上摂食する習慣があり、これには植物ステロール(phytosterol) 約2g含有、HMG-CoA Reductase阻害によるスタチン類似メカニズムが寄与するもの

仮説だが、スタチン作用のある植物ステロールも、免疫性壊死性ミオパチーの原因になるのではないかと・・・


症例は、プレドニゾロンと月毎の免疫グロブリン治療で、筋力低下・筋痛は改善
嚥下困難は1年後も残存し、ピューレ食必要な状況とのこと





示唆に富む症例報告


red riceと書かれているが、“red yeast rice”では無いかと思う。
「赤米」とは異なる、紅麹米のことではないかと・・・



以前から、「紅麹米サプリ」については、スタチン代用として注意の喚起がなされている

e.g. medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/etc/201011/517378.html

。日本国内でもモナコリンKを含む紅麹米由来または紅麹由来のサプリメントが多数市販されており、製品の状況は米国と同様と考えられる。


2016年1月10日日曜日

TEDDY研究:新生児プロビオティック投与はDR3/4ジェノタイプでラ氏島自己免疫リスク減少

継続中の前向きコホート研究


新生児へのプロビオティックサプリメントで、新生児向け形状で摂取



Association of Early Exposure of Probiotics and Islet Autoimmunity in the TEDDY Study
Ulla Uusitalo, et. al. ; for the TEDDY Study Group
JAMA Pediatr. 2016;170(1):20-28.


生まれたてでプロビオティック投与することは、ラ氏島自己免疫リスク減少と関連
27日後のプロビオティックサプリメントと非投与比較:(ハザード比 [HR], 0.66; 95% CI, 0.46-0.94)

相関性は、DR3/4 genotypeを有する小児に関わる (HR, 0.40; 95% CI, 0.21-0.74)
他のsubtypeでは関連性なし  (HR, 0.97; 95% CI, 0.62-1.54)

2014年7月30日水曜日

アスベストと自己免疫疾患の関連性

硅酸、結晶性シリカは、自己免疫発症と関連するとされて他が、アスベストとの関連性は認識されてなかった。

アスベストは、「serpentine」や「amphibole」として分類される鉱質繊維で、職業性暴露は、主にserpentine fiberであるchrysotileについてフォーカスされている。amphiboleのたぐい,、winchite、richterite、tremoliteを含むLibby asbestも存在する。






Fiber family Fiber names Chemistry Location/use
Serpentine Chrysotile Mg3(Si2O5)(OH)4 (idealized), rolled sheets of Si oxide tetrahedra Many commercial uses  Sumas Mtn 
Amphibole Actinolite Various Mg, Fe, Ca, and Na ions on double chains of silicon oxide tetrahedra Igneous and metamorphic rock, many commercial uses  
Amosite
Anthophyllite
Crocidolite
Tremolite
Asbestiform Winchite Similar to amphibole, not specifically classified as asbestos Similar to amphiboles, contaminant  
Richterite
Nanowires Nanotubes Many metal formulations, formed into very long, thin chains or tubes Synthetic, many commercial uses 
Nanowires
Zeolite Erionite (Na2,K2,Ca)2Al4Si14O36·15H2O
(idealized), chains of silicate “cages” or rings
Igneous rock: Turkey  ; S. Dakota  



病態可能性として、TH-17応答によるもので、角閃石(かくせんせき、amphibole暴露マウスでは認めるが、chrysotileでは認めない。TH-17により、IL-6、IL-23、TGF-βのようなサイトカイン反応トリガー・反応維持に向かう可能性、これが自己免疫疾患との関連を惹起する可能性がある。


Autoimmunity and Asbestos Exposure
Jean C. Pfau, et. al.
Autoimmune Diseases Volume 2014 (2014), Article ID 782045, 11 pages
http://dx.doi.org/10.1155/2014/782045

アスベスト暴露と、全身自己免疫を示唆する自己抗体、例えば抗核抗体との関連性の実態があるが、特異的自己免疫疾患を形成する、強い疫学的関連は検討されてない。
他のsilicate dust、crystalline silicaと対照的に、全身性エリテマトーデス、強皮症、関節リウマチのような疾患との暴露関連エビデンスの可能性はあるが、 アスベスト症の文献は、中皮腫や肺癌などの癌ばかりフォーカスが当てられてしまっている。

アスベストと自己免疫疾患の疫学的な強い関連性がない理由としては、
(a) 暴露量がsmallあるいはdiffuseなため統計学パワー不足
(b) 暴露の分類不適切
(c) 疾患発症のlatency
(d) 検出不能な mild or subclinical entitityあるいは、他の病因によるマスク
(e) 特定アスベスト繊維種特異的影響のため、種々暴露により統計学的有意差を見いだせない


疫学的、動物モデル、in vitro dataをレビュー要約したも文献

自己免疫リスク増加する免疫異常、そしてアスベスト関連肺疾患の原因となる可能性のある、アスベスト繊維関連要素の理解を役立たせるための報告。





2014年4月14日月曜日

喫煙から禁煙は免疫変動性を生体に与える;全身性エリテマトーデスでは喫煙経験が自己抗体に強く影響

喫煙は、関節リウマチの遺伝的感受性例で、自己抗体を誘導する。全身性エリテマトーデス(SLE)の抗リン脂質抗体(aPL)の関連性を調査、以前着眼されてなかった側面と筆者等。

さらに、喫煙、aPL、血管イベント(動脈・静脈性血管イベント)との関連性を調査。



"Cigarette smoking, antiphospholipid antibodies and vascular events in systemic lupus erythematosus"
Gustafsson J, et al
Ann Rheum Dis 2014; DOI: 10.1136/annrheumdis-2013-205159.

横断的研究、臨床評価、アンケート
多変量補正モデルにおいて、喫煙既往者において特に、喫煙状態が、最も病因的意義のある、aPL,
aCL(抗カルジオリピン抗体) IgG、β2gp1(aβ2GP1) IgG抗体と関連する。
他のSLE関連自己抗体は、喫煙と相関せず


喫煙とaPLとの組み合わせで最も関連するのはVE(静脈血栓)である。


故に、喫煙−LAと喫煙-"triple aPL"関連性が特に、VE既往者で注目される。

2014年1月15日水曜日

慢性自己免疫疾患:EBVによるautoreactive Bリンパ球仮説

EBウィルス(HHV4)と自己免疫疾患の関連性は長年のパズル・・・


 1971年にさかのぼるそうだが、ウィルス感染が自己免疫疾患のトリガーとなる可能性、EBウィルスと自己免疫疾患の関連性が提案されている。 EBウィルスは、ヒトヘルペスウィルス4として、成人の90%から95%に経口・鼻粘膜上皮感染し、B細胞内でlatent状態で存在する。
 多発硬化症やループスでは、EBV血清陽性99%超が陽性ということでその関連性示唆されるが、血清抗体陽性という事実は、単に先行感染が必要条件ということを示唆するだけ。他の要素が必須なわけで、病因的・分子的パズルの解明が必要。

 EBウィルスによるautoreactive Bリンパ球感染により生じるという仮説。

”CD8+ T-Cell Deficiency, Epstein-Barr Virus Infection, Vitamin D Deficiency, and Steps to Autoimmunity: A Unifying Hypothesis”

Infection of autoreactive B lymphocytes with EBV, causing chronic autoimmune diseases.
Trends Immunol. 2003 Nov;24(11):584-8.

 ヒト慢性自己免疫疾患は、EBウィルスによるautoreactive B リンパ球感染をベースに生じるとしその後のシナリオを仮定する。 
 プライマリ感染中、EBVによりautoreactive B細胞は感染し、増殖し、メモリーB細胞にlatent感染を生じる。これは、正常B細胞ホメオスタシス中のアポトーシス抵抗性となる。ウィルスエンコード抗アポトーシス分子により生じる現象。EBウィルスによるB細胞感染の影響の遺伝的感受性により、latent感染autoreactive memory B細胞の大多数に影響を与え、ターゲット抗原発現し抗原存在細胞として働く臓器に、この細胞が居座る。 
 ターゲット臓器内で抗原認識したCD4+T細胞は感染物質の交叉反応によるリンパ組織内で活性化されると、ターゲット臓器内へmigrateするが、感染B細胞からのco-stimulatory survival signalを受け活性誘導アポトーシスを受けない。autoreactive T細胞は増殖し、サイトカインを産生し、他の炎症細胞を誘引し、結果的にターゲット臓器障害をもたらし、慢性自己免疫疾患を生じる。


おおむね目新しい話ではないようだが・・・
http://www.sys.eng.shizuoka.ac.jp/~takeuchi/MOSEHP/RIwami.pdf


Medpageに周辺解説


Autoimmunity and a Wily Virus: Is There a Link?
http://www.medpagetoday.com/Rheumatology/GeneralRheumatology/43797


エビデンス評価としては、システマティック文献レビュー&メタアナリシスで、25の症例報告研究
Systematic review and meta-analysis of the sero-epidemiological association between Epstein-Barr virus and systemic lupus erythematosus
Peter Hanlon,  et. al.
Arthritis Research & Therapy 2014, 16:R3  
doi:10.1186/ar4429
Published: 6 January 2014 

抗-VCA(viral capsid antigen)抗体・血清抗体研究(15研究)で、ループス患者で95%が陽性、対照は88.7%、オッズ比 2.08 (95% CI, 1.15 to 3.76)
抗-EA(early antigen)抗体研究(7研究)で、オッズ比 5.76(95% CI 3 to 11.6)
ただ、研究の質heterogeneityとvariationが存在し、解釈上注意が必要とする。下越としては、結局、anti-VCA IgG抗体抗出現で示唆されたもの



Published: Jan 14, 2014Autoimmune Diseases
Volume 2012 (2012), Article ID 189096, 16 pages
http://dx.doi.org/10.1155/2012/189096


2013年11月2日土曜日

シェーグレン症候群:自己抗体の重要性あらためて明らかに

Primary source: American College of Rheumatology annual meeting
Source reference: Baer A, et al "Prevalence of seronegative Sjogren's syndrome: a comparative study from the Sjogren's International Collaborative Clinical Alliance (SICCA) cohort" ACR 2013; Abstract 516.

解説:http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/ACR/42667

臨床的ドライアイ症状と口唇生検確認の、原発性シェーグレン症候群 137名

抗SSA/SSB抗体 74%
抗セントロメア抗体 6%
抗CCP抗体 5%

最近20年、シェーグレン症候群が自己抗体やfocal lymphocytic sialadenitisの存在とともに、自己免疫疾患という認識増加してきている。

近年のACR分類では、以下の3つのクライテリアのうち2つを要求している。

Positive serum anti-SSA and/or anti-SSB, or rheumatoid factor and an antinuclear antibody titer of 1:320 or higher 
Labial salivary gland biopsy exhibiting focal lymphocytic sialadenitis with a focus score of 1 focus/4 mm2 
Keratoconjunctivitis sicca (dry eyes) with ocular staining score of 3 or higher

抗SSA、抗SSB抗体の重要性が確認され、classicな関連性が診断上も重要という認識である。
一方、phenotypeのheterogeneityが明らかでなく、 口唇生検病理定義の正確性と、基礎にある自己免疫病態マーカーの明確化が重要。

2013年4月1日月曜日

サルコイドーシス第2選択薬は、メソトレキセート? or アザチオプリン?

サルコイドーシス薬物治療第一選択は、ステロイドだが、長期使用は毒性と関連。セカンド治療としての最良選択のエビデンスはない。
 
メソトレキセート or アザチオプリン
 
国際的後顧的コホート、MTXもしくはアザチオプリンで治療開始2年までの検討
 
結論から言えば、両方ともステロイド減量効果同等
若干、アザチオプリンで感染症発症率高い
 
Methotrexate versus azathioprine in second line therapy of sarcoidosis
Adriane D. M. Vorselaars, et. al.
200名登録、MTX 145、アザチオプリン 55
治療継続中、プレドニゾロン投与量 6.32 mg/年(p < 0.0001) 減量
MTXとアザチオプリンは、ステロイドsparing 能力は同様
1年完遂患者全てで、10mgまで減量可能
 両治療群で、FEV1増加は、 52 ml/年 (p = 0.006) 、 VC増加は、 95 ml/年 (p = 0.001)
DLCO(%予測値)は 年平均 1.23%増加
 
アザチオプリンの方が感染症率多い (34.6 vs 18.1% p=0.01),が、他の副作用では差を認めず

2013年3月7日木曜日

食塩は、自己免疫疾患発症的に働く;塩感受kinase SGK1は病原性TH17細胞を誘導

食塩は、多発性硬化症・1型糖尿病と言った自己免疫疾患と関連する。
高血圧、腎疾患、心疾患など以外にも、身体へ悪さの原因となるらしい・・・

Nanowires show sodium chloride may cause harmful T-cell growth.
Katherine Harmon
Nature News 06 March 2013
http://www.nature.com/news/salt-linked-to-autoimmune-diseases-1.12555


Induction of pathogenic TH17 cells by inducible salt-sensing kinase SGK1
Chuan Wu,    et. al.
Nature (2013) doi:10.1038/nature11984
http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature11984.html


TH17 細胞 (interleukin-17 (IL-17)-産生 helper T 細胞)は、高度炎症惹起細胞で、細胞外病原体をクリアにし、多くの自己免疫疾患誘導的に働く。
IL-23 は、IL-23受容体発現増加により、そして、TH17細胞へ病因的effector functionとしての働きにより、TH17 細胞 phenotypeの安定・reinforcingにクリティカルな役割を果たす。しかし、IL-23がTH17反応を維持し、病原性effector機能を含む、正確な分子メカニズムは明確化されてなかった。

TH17細胞の発達分化のtranscriptional profilingを用い、これらのシグナルかネットワークのモデル構成を明らかにし、TH17発達調整する主要nodeをノミネートする。

血中 glucocorticoid kinase 1 (SGK1)、serine/threonine kinase4を、IL-23 signallingの、必須のnode downstreamとして同定。
SGK1は、マウスの Foxo1、IL-23R発現の直接のrepressorの非活性化により、IL-23R発現、TH17細胞phenotype安定化にクリティカル

SGK1は、他の細胞内のNa+輸送、塩(NaCl)ホメオスターシスを支配

塩濃度軽度増加にてSGK1発現誘導、IL-23R発現促進、TH17細胞分化促進、in vitro、in vivoとも示し、自己免疫性発症促進的に働く。

SGK1欠損は、IL-23-依存的なNa+介入TH17分化を無効化する

SGK1は病原性TH17細胞の誘導にクリティカルな役割を果たし、塩摂取高度のような環境的要素がTH17発達トリガーとなり、組織炎症を促進するメカニズムに関して分子的な考え方となった。

2012年4月3日火曜日

DMARD・生物学的製剤使用:アメリカリウマチ学会(ACR)勧告(2008)アップデート

アメリカリウマチ学会(ACR)勧告(2008)アップデート

2012 Update of the 2008 American College of Rheumatology Recommendations for the Use of Disease-Modifying Antirheumatic Drugs and Biologic Agents in the Treatment of Rheumatoid Arthritis
 Arthritis Care & Research Vol. 64, No. 5, May 2012, pp 625–639
DOI 10.1002/acr.21641 © 2012, American College of Rheumatology
http://www.rheumatology.org/practice/clinical/guidelines/Singh%20et%20al-ACR%20RA%20GL-May%202012%20AC&R.PDF



早期治療、結核スクリーニング、高リスク患者考慮など

早期介入でより良好なアウトカム改善期待、関節病変は一度起きると恒久的で、予防が大事。強化治療は身体機能維持・QOL改善に役立つ。

ただし、エビデンスレベルCが多いのがちょっといただけないという評価


6ヶ月以下有症状では通常DMARD単剤で、MTXが主。疾患活動性が軽度・中等度で推奨、関節外所見や骨びらんのような予後因子悪化要素が無いなら高度でも単剤推奨。
しかし、中等度以上、関節外病変・骨びらんなど不良予後因子の存在なら、DMARD併用を推奨、たとえば hydroxychloroquineなど。
もし早期に活動性高度なら、抗TNF生物学的製剤をMTX組み合わせ、あるいは単剤で使用推奨。

治療不応性、進行性、不耐容なら、6ヶ月間以上経過した段階で次の治療戦略を
抗TNF3ヶ月間で、ベネフィット無い場合は他の抗TNF製剤か、抗TNF以外の製剤へ変更

非TNT製剤6ヶ月間使用した場合、そして、反応が不適切な場合、効果が無い場合にのみTNF、あるいは非TNT製剤に変更
(非TNF製剤6ヶ月間waitingの理由は、有効性が長い場合があるから)

抗活動性患者で重篤な副作用故TNF治療で失敗した患者は非TNF製剤に変更すべきだが、もし、重篤で無ければ、他の抗TNF、非TNF製剤使用可能。


高リスク患者:C型肝炎では etanercept (Enbrel)は可能、慢性B型肝炎では治療成功できず
5年を越える場合固形がん・非メラノーマでも生物学的製剤使用可能。5年内であったも、Rituximab (Rituxan)は使用可能、メラノーマでもリンパ増殖疾患でも可能とのこと。
抗TNF製剤は、うっ血性心不全 class III or IV 、駆出率50%未満では使用すべきで無い

結核に関し、生物学的製剤投与予定なら、潜在性結核スクリーニングを全患者に行うべき。
 ツベルクリン皮膚反応、IGRAを、BCG最近接種以外では評価。必要なら、胸部レントゲン喀痰検査を続けて行うべき。もし潜在性結核・活動性結核なら、生物学的製剤開始前に治療を行うべき。

インフルエンザ、肺炎球菌、B型肝炎、HPV、帯状疱疹などできれば治療前にワクチンを推奨。


臨床実践での活動性に関する勧告
"Rheumatoid arthritis disease activity measures: American College of Rheumatology recommendations for use in clinical practice"
Anderson J, et al
Arthritis Care Res 2012; 64: 640-647; DOI: 10.1002/acr.21649.
http://www.rheumatology.org/practice/clinical/forms/RADAM-May%202012-AC&R.pdf

2012年3月9日金曜日

関節リウマチ:心房細動リスク増加し、卒中リスク増加する

関節リウマチは、心房細動・卒中発生リスク増加する

関節リウマチに於ける心房細動リスク増加という新しい知見、これが、関節リウマチ患者の卒中増加リスクと関連しているかもしれないという報告


Risk of atrial fibrillation and stroke in rheumatoid arthritis: Danish nationwide cohort study
BMJ 2012; 344 doi: 10.1136/bmj.e1257 (Published 8 March 2012) 


長軸的国内登録ベースコホート研究
1997-2009のデンマークの入院・外来患者
15歳超のデンマーク住民で、1997年以前にリウマチ無し、心房細動無し、卒中無し

4182335名コホート、フォローアップ中、関節リウマチ 18247(平均発症年齢59.2歳)、フォローアップ中央値 4.8年間

関節リウマチ774名を含む156484名で、心房細動(年齢・性別マッチ化イベント発症率 1千名あたり 関節リウマチ 8.2 、 一般住民 6.0)は、補正発生頻度rate ratio    (95% 信頼区間 1.31 to 1.51)

加え、165343名(関節リウマチ 718名)で卒中(関節リウマチ 1千名あたり 7.6、 一般住民 5.7)は、補正発生rate ratio   1.32 (1.22 to 1.42)

心房細動・卒中では、性別・年齢・若年高相対リスクの3層別すべてで、相対リスク増加するが、高齢者では絶対リスクの差は認めない








2012年3月2日金曜日

活動性関節リウマチ:PLD 30mg/日、60mg/日では糖代謝に影響を与えない。個体差はある。

活動性関節リウマチの患者では、プレドニゾロン60mg/日、30mg/日短期投与では疾患活動性改善し、とブドウ糖耐性を阻害しない。ただ、個体差があり、モニタリングは必要。


"Metabolic effects of high-dose prednisolone treatment in early rheumatoid arthritis: balance between diabetogenic effects and inflammation reduction"
den Uyl D, et al
Arthritis Rheum 2012; 64: 639-646.

早期活動性リウマチに対する、41名の小規模ランダム化単盲検トライアル
プレドニゾロン60mg/日、30mg/日にランダム化割り付け

1週間治療後のOGTT検査にて、AUCGを計算、加え、β細胞機能、インスリン感受性パラメーター検討

患者背景は、60mg/日群 平均±SD 55.5±14.8歳、 30mg/日群 54.2±12.6歳、BMIは24.5±41、 25.4±4.2 kg/m2、 活動性指標 44関節 4.1±0.7、 4.0±0.8、 CRP中央値 14mg/L、 19mg/L、 ベースライン IGT比率56%、7%と非認識糖尿病7%。

 AUCG とESRの相関(β = 2.430 [95% 信頼区間 0.179–4.681], P = 0.04) 、CRP値との相関 (β = 2.358 [95% 信頼関係 0.210–4.506], P = 0.03)あり

プレドニゾロン投与量両群で、CRP値は有意に減少

2型糖尿病の発症は24%に増加   (P < 0.001)

平均 AUCG は両治療群で、変化認めず

β細胞機能は改善(60 mg/day P= 0.02 、 30 mg/day P = 0.04)

疾患期間は   AUCG 変化(β = 3.626 [95% confidence interval 1.077–6.174], P = 0.007)、糖状況の進行状況(odds ratio 1.068 [95% confidence interval 1.017–1.122], P = 0.009)と相関。


2012年2月13日月曜日

生薬:あじさいの一種から抽出物 halofuginone 自己免疫疾患薬剤の候補

"Halofuginone and other febrifugine derivatives inhibit prolyl-tRNA synthetase" by Keller et al


あじさいの一種であるChang Shan(堂山)
http://www.geocities.jp/plants_name/jouzan/jouzan.html

これの根の抽出物を用いてマラリアの治療に中国の漢方医たちは使っていた。
(チベットやネパール・・・と、書きながら、中国とは・・・)

この成分である、halofuginoneが、多くの自己免疫疾患治療に役立つ可能性があるというHarvard School of Dental Medicineの研究者の報告。

(こういうのって、過剰に報道されること多い分を差し引かなければ・・・)


halofuginoneが、Th17をブロックし、ストレス反応経路のtriggerとなるプロセス判明。

Halofuginone and other febrifugine derivatives inhibit prolyl-tRNA synthetase
Tracy L Keller, Davide Zocco, Mark S Sundrud, Margaret Hendrick, Maja Edenius, et al
Nature Chemical Biology doi:10.1038/nchembio.790


2009年、 Kellerらは halofuginone (HF)が、他の免疫細胞に影響を与えることなく、TH17免疫細胞に対して防御的に働くことを報告。2006年以降、Th17がいわゆる"bad actor”として、炎症性腸疾患、関節リウマチ、多発性硬化症、乾癬などの多くの自己免疫疾患プロセスに関与していることが認識されつつある。
わずかなHF量でマウスモデルの多発性硬化症軽減。
免疫系を抑えることなく、自己目根来疾患病態を選択的に抑制する新しい治療法の可能性・・・.

解説:
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2012-02/hms-rdm020812.php

2012年1月30日月曜日

HPVワクチンと自己免疫性疾患の関連性否定報告

HPVワクチン(日本の俗称、ヒト頚がんワクチン)であるGardasilは、自己免疫疾患のトリガーとなるエビデンスが2年・19万名ものサーベイランスで明らかにならなかった。
Surveillance of autoimmune conditions following routine use of quadrivalent human papillomavirus vaccine

C. Chao, N. P. Klein, C. M. Velicer, L. S. Sy, J. M. Slezak, H. Takhar, B. Ackerson, T. C. Cheetham, J. Hansen, K. Deosaransingh, M. Emery, K.-L. Liaw and S. J. Jacobsen
J InternMed2012;271:193–203.
pdf (http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1365-2796.2011.02467.x/pdf)


Gardasilは、STD予防のワクチンとして、そして子宮頚癌ワクチンとして認可されていたが、自己免疫反応のトリガーへの懸念が生じていた。

メルク社の研究者たちの検討で、ループス、関節リウマチ、グレーブス、多発性硬化症、眼神経炎などとの関連性が高くないことを示した・・・とこと

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...