2013年7月6日土曜日

家ネズミ:tハロタイプ状況での空想科学 :「生き急ぐと早死に」 ・・・ 行動の大胆さなどは早死ににつながる

こういう実験ってのは、話としてはおもしろいけど、人間まで一般化するとなると・・・妄想が入りすぎて論理的科学じゃなくなってしまう。

A selfish genetic element influencing longevity correlates with reactive behavioural traits in female house mice.
Yannick Auclair, Barbara König, Anna K. Lindholm.
PLoS ONE. June 24, 2013. doi:10.1371/journal.pone.0067130.


<解説:http://www.eurekalert.org/pub_releases/2013-07/uoz-lma070413.php
リスキーな行動は、ヒトの場合、早死ににつながる。Ann Lindholmらは、82匹の家ネズミの行動研究を行った。boldness(行動の大胆さ)、活動レベル、探索性癖、エネルギー摂取、第17染色体に関わる2つのallele変異とともに、成長・生殖へのいかに個別にそれにエネルギーをつぎ込むか、"life-history theory"の予測検証

この理論は、子孫生存数を最大化するために自然選択されるという理論だが、これに従えば、生存予後が最も期待できるのは、過剰反応人格であり、シャイな性格であり、活動性が少なく、冒険心の少ない個性であろう。

生命予後を反映する個性って?

雌マウスは、tハロタイプをもち、これは第17染色体の遺伝子変異で、長生き関連として知られている。tハロタイプを有する家ネズミは、利己的遺伝子エレメントを有し、t保有雄マウスに90%程度transmitする。
両親コピー胎児は、生下前死亡する。この実験で、 Yannick Auclairは、利己的遺伝子エレメントとマウスのパーソナリティーの相関性を検討しようとした

生き急ぐと、早く死ぬ - マウスでも真実

長生きtハロタイプ雌マウスは、早死・tハロタイプキャリア無しマウスに比べ活動性少ない。 結果、食事量少なく、冒険的でなく、過剰な高反応性パーソナリティー特性を持たない。・・・これは、 "life-history theory"により予測されたこととなる。

利己的遺伝子エレメントと関連する個人特性は、生命予後と相関するという初めての治験と、Auclairら。
研究チームによれば、長生き予測雌マウスは、「スローライフは長生き」戦略に従い、一方、短命予測マウスは、「生き急ぎは早死に」原則に従う。


一方、この理論予測に反して、tハロタイプ雌マウスにおいて、極端個体は存在しない。
あまりに注意深いマウスにおいては淘汰が起きなかったのだろうと筆者等は想像。
食物探査・生殖可能なため、行動の大胆さを最小化する必要があり、変異として極端化は生じなかったのではないかと筆者等弁明。


FDA安全性情報:オルメサルタン関連スプルー様腸疾患




FDA Drug Safety Communication
ARBであるオルメサルタンの、小腸への問題(スプルー様腸疾患)に関する問題
重症の慢性下痢、体重減少を伴い、数ヶ月から数年で発症し、時に入院必要な場合がある

機序不明だが、発症前長期間存在することで、リンパ球性・コラーゲン蓄積性腸炎の所見、HLA-DQ2/8との関連性、局所的遅延型過敏性反応、細胞性免疫反応が関連していると思われる。 
pro-drug である、olmesartan medoxomilへの反応が想定される。

Rubio-Tapia らはARBによるTGF-βの抑制があり、これが腸管ホメオスターシスの重要なメディエータのため、オルメサルタン関連スプルー様腸疾患のメカニズムとしての可能性あり。


薬剤投与から長く経過して発症のため、薬剤による副作用と結びつかない可能性がある。高血圧診療に関わる医師だけでなく、消化器系医師にも啓発必要な副作用。

noteへ実験的移行

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