2014年4月14日月曜日

喫煙から禁煙は免疫変動性を生体に与える;全身性エリテマトーデスでは喫煙経験が自己抗体に強く影響

喫煙は、関節リウマチの遺伝的感受性例で、自己抗体を誘導する。全身性エリテマトーデス(SLE)の抗リン脂質抗体(aPL)の関連性を調査、以前着眼されてなかった側面と筆者等。

さらに、喫煙、aPL、血管イベント(動脈・静脈性血管イベント)との関連性を調査。



"Cigarette smoking, antiphospholipid antibodies and vascular events in systemic lupus erythematosus"
Gustafsson J, et al
Ann Rheum Dis 2014; DOI: 10.1136/annrheumdis-2013-205159.

横断的研究、臨床評価、アンケート
多変量補正モデルにおいて、喫煙既往者において特に、喫煙状態が、最も病因的意義のある、aPL,
aCL(抗カルジオリピン抗体) IgG、β2gp1(aβ2GP1) IgG抗体と関連する。
他のSLE関連自己抗体は、喫煙と相関せず


喫煙とaPLとの組み合わせで最も関連するのはVE(静脈血栓)である。


故に、喫煙−LAと喫煙-"triple aPL"関連性が特に、VE既往者で注目される。

喫煙状況は、関節リウマチの骨病変進行に多大の影響を与える

関節リウマチ(RA)・全身性エリテマトーデスの患者の病態悪化は、喫煙者でしばしば見られる現象である。SLEでは、禁煙後そのリスク増加をみることがあり、膠原病と喫煙の関連性は注目に値する。



治験トライアル症例で検討。病勢としての炎症所見、赤沈・CRPが、関節リウマチの骨病変進行と関連するのは常識だろうが、それにもまして、喫煙状態が、骨病変に大きな影響を与えることがわかった。


"Current smoking status is a strong predictor of radiographic progression in early rheumatoid arthritis: results from the SWEFOT trial"
Source reference: Saevarsdottir S, et al
Ann Rheum Dis 2014; DOI: 10.1136/annrheumdis-2013-204601.

 メソッド:
早期関節リウマチ1年後のレントゲン病変進行予測

DMARD naive RA患者で、MTX3ヶ月レスポンダー (DAS28 <3 .2="" 128="" 130="" 147="" infliximab="" p="">レントゲンスコアは、Sharp-van der Hejde score (SHS)でヨウ化し、1年後5以上を増悪と定義
結果:
ベースライン、フォローアップ字のレントゲン評価可能症例中 79/311でレントゲン的進行所見。  ベースラインパラメータでは1年後レントゲン所見進行独立予測要素認めず。
 ・baseline erosions (adjusted OR=2.29, 95% CI 1.24 to 4.24)

赤沈  (adjusted OR per tertile increase=1.72, 95% CI 1.12 to 2.65) とC-reactive protein (adjusted OR per tertile increase=1.52, 95% CI 1.03 to 2.26)


現行喫煙は、独立レントゲン進行予測指標  (adjusted OR=2.17, 95% CI 1.06 to 4.45)。その結果は、治療戦略補正後維持。



喫煙状態・関節びらん、CRP3分位を含む3次元マトリックス で、全ての予測要素比較で、これらの要素ゼロに比べ、2–63% risk gradientを示した。



リウマチ因子(RF)/抗CCP抗体陽性は、SHS5以上のレントゲン病変進行予測有意で無かった。
二次検査解析としてカットオフ値を1超とすると、RFと抗CCP抗体陽性ともに存在することは、非補正下で有意だが、補正後は有意で無い。 他のパラメータは、いずれも有意性持続しない。
 結論:処方前予測因子として、喫煙

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note