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2020年12月9日水曜日

STRENGTH Randomized Clinical Trial:高リスク心血管疾患:EPA製剤やEPA/DHA製剤追加投与は意味があるのか? 無さそう

EPA製剤やEPA/DHA製剤を心血管疾患リスク状態患者において付加する必要があるのだろうか?


 


November 15, 2020

Effect of High-Dose Omega-3 Fatty Acids vs Corn Oil on Major Adverse Cardiovascular Events in Patients at High Cardiovascular Risk

The STRENGTH Randomized Clinical Trial

Stephen J. Nicholls,  et al.

JAMA. 2020;324(22):2268-2280. doi:10.1001/jama.2020.22258

https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/10.1001/jama.2020.22258


キーポイント

質問 心血管リスクが高く、トリグリセリドが高く、HDL コレステロール値が低いスタチン治療患者において、オメガ 3 脂肪酸のカルボン酸製剤(エイコサペンタエン酸とドコサヘキサエン酸)を背景療法に追加すると、心血管アウトカムが改善されますか?

所見 早期に中止された13 078人の患者を対象としたこの無作為化臨床試験では、コーン油と比較して、オメガ3脂肪酸の毎日の補給は、主要な有害心血管系イベントの複合アウトカムに有意な差をもたらさなかった(ハザード比、0.99)。

意味 これらの知見は,心血管系リスクの高い患者における主要有害心血管イベントの減少を目的とした本オメガ 3 脂肪酸製剤の使用を支持するものではない。


 抄録

【重要】 オメガ 3 脂肪酸エイコサペンタエン酸(EPA)およびドコサヘキサエン酸(DHA)が心血管リスクを低下させるかどうかは不明である。

【目的 】動脈原性脂質異常症および高心血管リスクを有する患者における脂質および炎症マーカーに対する良好な効果が文書化されているEPAおよびDHA(オメガ3脂肪酸CA)のカルボン酸製剤の心血管アウトカムに対する効果を明らかにする。

【デザイン、設定、および参加者】 心血管リスクが高く、高トリグリセリド血症、高密度リポ蛋白コレステロール(HDL-C)が低いスタチン治療患者を対象に、オメガ3 CAとコーン油を比較する二重盲検無作為化多施設共同試験(登録:2014年10月30日~2017年6月14日、試験終了:2020年1月8日、最終患者受診:2020年5月14日)を実施した。北米、ヨーロッパ、南米、アジア、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカの 22 カ国にある 675 の学術病院と地域病院で、合計 13 078 人の患者が無作為に割り付けられました。

【介入群 】参加者は、スタチンを含む通常の背景療法に加えて、1日4g/日のオメガ3系CA(n = 6539)または不活性コンパレータとしての役割を意図したコーンオイル(n = 6539)の投与を受けるように無作為に割り付けられました。

【主要評価項目】 主要評価項目は、心血管死、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中、冠動脈血行再建術、または入院を必要とする不安定狭心症の複合値であった。

【結果】 1384人の患者が主要エンドポイントイベント(予定されていた1600件のイベントのうち)を経験した時点で、オメガ3系CAとコーン油比較試験の臨床的有益性が低い確率であることを示す中間解析に基づいて、この試験は早期中断された。治療を受けた13 078人の患者(平均年齢[SD]、62.5[9.0]歳、女性35%、糖尿病70%、低密度リポタンパク質[LDL]コレステロール値中央値75.0mg/dL、トリグリセリド値中央値240mg/dL、HDL-C値中央値36mg/dL、高感度C反応性タンパク質値中央値2.1mg/L)のうち、12 633人(96.6%)が一次エンドポイントの状態を確認しながら試験を終了した。一次エンドポイントは、オメガ3系CA投与群785例(12.0%)とコーン油投与群795例(12.2%)で発生した(ハザード比、0.99[95%CI、0.90~1.09];P=0.84)。消化管有害事象の発生率は、コーン油投与群(14.7%)と比較してオメガ3 CA群(24.7%)で高率であった。

【結論と関連性】 高心血管リスクでスタチン治療を受けた患者において、通常の背景療法にコーン油と比較してオメガ3 CAを追加しても、主要な有害心血管イベントの複合転帰において有意差は認められなかった。これらの所見は、高リスク患者における主要な有害心血管イベントを減少させるためのこのオメガ3脂肪酸製剤の使用を支持するものではない。




www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。


Trial Registration  ClinicalTrials.gov Identifier: NCT02104817


2019年11月16日土曜日

米国FDA専門委員会:EPA二次予防はまぁ許すが・・・一次予防は・・・

REDUCE-ITトライアルに基づく専門委員会の検討なので・・・そうならざるえないだろう








心血管イベント減少目的の高トリグリセリド血症患者のスタチンのadjuvant治療としてIcosapent ethyl (Vascepa, Amarin) をFDA  Endocrinologic and Metabolic Drugs Advisory Committeeで承認
高用量EPA製剤の正確な対象者は決議されなかった。二次予防としては承認されたが、糖尿病を含む一次予防への適応は意見統一できなかった
この薬剤は既に高トリグリセリド血症 500mg/dL以上治療薬として市販されている

REDUCE-ITトライアル(N Engl J Med 2019; 380:11-22)の知見(135mg / dLを超えるトリグリセリドを有し心血管疾患を有する患者において、イコサペントエチルとプラセボの主要な有害心血管イベントの相対リスクが25%減少)に基づく新しい適応についての諮問委員会での議論

https://www.medscape.com/viewarticle/921374


高用量EPAのリスク







REDUCE-ITの被験者70.7%が二次予防使用、 2 g of icosapent ethyl twice daily (total daily dose, 4 g) or placebo


JELISトライアルも対象は二次予防患者が主体:脂肪酸摂取量の目安は,EPA-DHA 400mg/日(EPA:DHA=3:2),ALA 2g/日:結果は「心筋梗塞既往で血圧・血栓・脂質治療を受けているものにおいて,EPA-DHA,ALAによる有意な主要心血管イベント抑制効果は認められなかった」





  • ロトリガ:EPA・DHA製剤 オメガ-3脂肪酸エチルとして1回2gを1日1回
  • エパデール:イコサペント酸エチルとして、通常、成人1回600mgを1日3回、毎食直後に経口投与

2019年8月23日金曜日

AHA:EPA and/or DHA 高TG血症治療をスタチン併用有無にかかわらず推奨するというが・・・

AHAによれば、ω-3脂肪酸処方は中性脂肪をcut downするための「有効で安全な」オプションとされてきた。 しかし、高中性脂肪長期管理において薬剤処方の場でOTC ω-3サプリメントについてはFDAによりレビューされず、承認もされてない。

Ann Skulas-Ray, ( group chair PhD, of the University of Arizona, Tucson)は警告

「4 g / dの用量での処方オメガ3脂肪酸は、単独療法または他のトリグリセリド低下療法の補助として、根本的な原因に対処し、食事およびライフスタイル戦略を実施した後、トリグリセリドを減らすのに臨床的に有用 」と彼女のグループは結論付けた。


Circulation誌のステートメントによると、
EPA and/or DHA含有魚脂はTG 500mg/dL以上の患者において30%程TGを減少する

Circulation
Source Reference: Skulas-Ray AC, et al "Omega-3 fatty acids for the management of hypertriglyceridemia: a science advisory from the American Heart Association" Circulation 2019; DOI: 10.1161/CIR.0000000000000709.


長鎖ω-3脂肪酸(n= 3FAs: 4g/日)の効果
オメガ-3脂肪酸エチルエステル(O3AEE)+ドコサヘキサエン酸(DHA)+エイコサペンタエン酸(IPE;EPA-only)、omega-3 carboxylic acid(O3CA; EPA+DHA) vs placebo
極度高値TG(VHTG; 500-2000 mg/dL)と高値TG ; 200-499 mg/dL)



この助言委員会の目的は薬理学的用量( EPA+DHA総量 3g超)で生じる脂質、リポ蛋白のn-3 FAの効果を新しい科学的データや入手可能n-3 FA 薬剤ベースで検討すること

VHTGにおいて EPA+DHA 4g/日は、TG 30%以上減少、しかし、LDLコレステロールは増加する。
EPA単独ではLDLコレステロールをVHTGにおいては増加しない

スタチンとの組み合わせあるいは単独治療において、高TG血症治療使用時、EPA+DHAでもEPA-単独でも、 n-3 FA治療は、大まかには、TG減少、LDL増加を生じない

n-3FA 4g/d処方大規模トライアルでは、非HDLリポ蛋白とapoリポ蛋白Bは軽度減少し動脈硬化原性リポ蛋白総量を減少を示唆する。

高TG血症患者の動脈硬化性心血管疾患改善のためのn-3 FA (4g/日)使用は重大心血管疾患イベント(MACE)をスタチン治療高リスク患者においてREDUCE-IT (Reduction of Cardiovascular Events With EPA Intervention Trial)において25%減少

高TG血症のEPA+DHA 4g/日処方トライアルは2020年結果が予想される。


脂質低下薬剤の単独、アジュバントとして 4g/日の用量n-3 FAs  (EPA+DHA or EPA-only) (総EPA+DHA 3g/日超)は有効で安全という結論





EPAだけの成分だとLDLコレステロールを増加しないが、EPA-DHA組み合わせだと増加する
これは無視して TG 500mg/dL以上症例で併用推奨して良いのだろうか?

2012年6月11日月曜日

ANCHOR サブグループ:エチルEPA 糖尿病患者への効果

スタチンにアドオンするか否かの介入。 日本のトライアル、JELIS結果を支持する検査パラメータ上の変化となったようだが・・・
ADAがらみの報告。

ANCHOR studyのサブグループ解析、EPA エチル製剤、AMR101を使用。

第Ⅲ相ANCHOR研究は、702名のスタチンバックグランドで、TG 200-500mg/dLのヒトで、AMR101 2g/日、4g/日とプラシーボをランダム比較

効果は用量依存的、2g/日ではLDL低下有意では無かった。

AMR101 4g/日投与で、LDL増加せず TG 23mg/dL減少するという報告。
LDL-Cの平均は6.3mg/dL低下

だが、ベースラインより、HDL 5mg/dLほど低下する。しかし、LDL、非HDL、apo B、総コレステロールは低下し十分な効果が期待できると筆者ら。特に、糖尿病コントロール不良な患者で期待ができるとのこと。

12週研究で空腹時血糖、HbA1c、HOMA指数、インスリンに有意差認めず、糖尿コントロールに影響を与えなかった。


Brinton E, et al "Effects of AMR101 on Lipid and Inflammatory Parameters in Patients with Diabetes Mellitus-2 and Residual Elevated Triglycerides (200-500 mg/dL) on Statin Therapy at LDL-C Goal: The ANCHOR Study" ADA 2012; abstract 629-P


日本のJELIS研究(EPAの高脂血症患者における重大冠動脈イベント抑制効果:JELIS研究 2007年 03月 31日)では、5年全死亡率 19%減少という報告があり、REDUCEーITでは2倍投与量計画しているということ。

情報ソース:http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/ADA/33188





でも、HDLコレステロール減少が気になる. 


“二次予防、すなわち、既往ある心血管疾患病歴患者で包括的心血管イベントに関する予防効果は不充分”
ω3不飽和脂肪酸(DHA、EPA) 二次予防効果に疑問  2012年4月10日火曜日


JELISではEPA 1800mg/日を用いて、 臨床的アウトカム上の有効性が示されている。
糖尿病ベースとはいえ、アウトカムに反映するにはHDL減少を考えれば不均衡なイメージを持つ。JELISも再検討したい気になる。

2012年5月2日水曜日

FISH研究:魚脂 血液透析用グラフト開存性に効果?

魚脂の血液透析用動静脈グラフトの開存性への効果

プライマリエンドポイントで有効性示せず、セカンダリエンドポイントで効果を示したという、悩ましい結果に終わった。


グラフト失敗率だけをプライマリエンドポイントにしとけば・・・と、悲嘆が聞こえそうだ・・・


Effect of Fish Oil Supplementation on Graft Patency and Cardiovascular Events Among Patients With New Synthetic Arteriovenous Hemodialysis Grafts
A Randomized Controlled Trial
 Charmaine E. Lok, et.al
 for the Fish Oil Inhibition of Stenosis in Hemodialysis Grafts (FISH) Study Group
JAMA. 2012;307(17):1809-1816. doi: 10.1001/jama.2012.3473


ランダム化二重盲検対照化臨床トライアル: Fish Oil Inhibition of Stenosis in Hemodialysis Grafts (FISH) study

介入:グラフト形成後7日目に、魚脂カプセル(4回 1gカプセル/日) vs マッチングプラシーボ割り付け

主要アウトカム測定:12ヶ月フォローアップ後のグラフト血栓・レントゲン・手術的介入いずれかの比率

プライマリアウトカムは、魚脂群とプラシーボ群で差を認めず (48/99 [48%] vs 60/97 [62%]; relative risk, 0.78 [95% CI, 0.60 to 1.03; P = .06])

しかし、グラフト失敗率は、魚脂群で低い (3.43 vs 5.95 per 1000 access-days; incidence rate ratio [IRR], 0.58 [95% CI, 0.44 to 0.75; P < .001])

魚脂群では、血栓数半減 (1.71 vs 3.41 per 1000 access-days; IRR, 0.50 [95% CI, 0.35 to 0.72; P < .001]); 修正介入数減少 (2.89 vs 4.92 per 1000 access-days; IRR, 0.59 [95% CI, 0.44 to 0.78; P< .001]); 無心血管イベント生存率改善 (hazard ratio, 0.43 [95% CI, 0.19 to 0.96; P = .04]); 平均収縮期血圧低下 (−3.61 vs 4.49 mm Hg; difference, −8.10 [95% CI, −15.4 to −0.85]; P = .01)



Figure 3. Kaplan-Meier Estimates of Time to First Loss of Native Graft Patency, Thrombosis, Intervention, and Cardiovascular Event

Median time to primary unassisted patency was 354 days in the fish oil group and 176 days in the placebo group. Intervention indicates radiological or surgical intervention to maintain graft patency.



魚脂関係の知見、曖昧な結果になることが多い。

ω3不飽和脂肪酸(DHA、EPA) 二次予防効果に疑問 2012年4月10日火曜日

妊娠中n-3長鎖脂肪酸サプリメント投与によるアレルギー抑制作用・・・万能というわけではないが有効な部分も 2012年2月10日金曜日

血中長鎖n-3不飽和脂肪酸値と心房細動発症 2012年2月2日木曜日

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...