2013年1月29日火曜日

FDA:ジヒドロコデイン制限するよう助言決定

FDA委員会、ジヒドロコデイン(Hydrocodone)の大幅制限を要請
http://www.medscape.com/viewarticle/778275

安全・リスク管理助言委員会はジヒドロコデインを、Controlled Substances Act to Schedule (規制物質法) III 薬剤として再分類するのが望ましいと19:10で賛成多数の投票結果。

医師や大衆に対し、ジヒドロコデインが乱用の可能性があると強いメッセージを提示したことになる


対して、OTC(一般用医薬品)中の、”リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン”を放置したまま、ネット販売実質解禁になってしまった日本。

英国MHRA:コデイン・ジヒドロコデインOTC販売規制 ・・・ 日本でも強化が必要では?  2009年 09月 05日

米国小児科学会:小児・青年2型糖尿病ガイドライン

American Academy of Pediatricsの小児・青年期の2型糖尿病ガイドライン

いまや、こどもでも糖尿病の1/3は2型糖尿病らしい

CLINICAL PRACTICE GUIDELINE
Management of Newly Diagnosed Type 2 Diabetes Mellitus (T2DM) in Children and Adolescents
http://pediatrics.aappublications.org/content/early/2013/01/23/peds.2012-3494.full.pdf

ケトーシスや極端な高血糖の場合、2型か1型かを明らかにすることができないことが多い。
1型関連抗体陽性時の場合特に診断困難

2型糖尿病の場合は、ライフスタイル変容と、メトホルミンの第一選択が推奨され
18歳未満ではメトホルミンとインスリンは2薬剤の時のみ推奨
成人と同様、糖化ヘモグロビンで評価、7%未満をターゲットとする

自己血糖は、SU剤もしくはインスリン使用時にすすめる(日本はインスリン時のみ)
インスリン時は3回以上、非インスリン時はそれより少なく
70−130mg/dLを目標とする

栄養相談はPediatric Weight Management Evidence-Based Nutrition Practice Guidelinesby ( Academy of Nutrition and Dietetics)

ワクチン後進国の日本には関係ないが・・・米国ワクチン推奨スケジュール

ワクチン後進国の日本には関係ないが・・・

Committee on Infectious Diseases
"Recommended childhood and adolescent immunization schedule -- United States, 2013"  
Pediatrics 2013; DOI: 10.1542/peds.2012-3706.


Annals of Internal Medicine
Advisory Committee on Immunization Practices "Recommended adult immunization schedule: United States, 2013" Ann Intern Med 2013; 158.

年齢群ごとの推奨(黄色:全員への推奨、紫:リスク保有にて推奨)


妊娠や基礎疾患ごとの推奨

高齢女性’心疾患は非健忘性軽度認知障害と強く関連する

高齢女性において、心疾患は軽度認知機能異常のハザード比3倍ほど関連する
しかも、非健忘性軽度認知障害と関連するという知見


Cardiac Disease Associated With Increased Risk of Nonamnestic Cognitive ImpairmentStronger Effect on Women
Rosebud O. et. al.


心臓疾患と健忘性軽度認知障害(amnestic, aMCI)および非健忘性軽度認知障害(nonamnestic, naMCI)

1450名のベースラインでのMCIおよび認知症なしの被験者

心臓疾患はnaMCIのリスクと相関(ハザード比 1.77 95%CI 1.16-2.72)

しかし、性別での相関あり
心臓疾患は、女性においてnaMCIのリスク増加と相関(ハザード比 3.07(95%CI 1.58-5.99)
男性ではみられない(ハザード比 1.16 95%CI 0.68-1.99)

心疾患は、aMCI、naMCI病型相関せず


レビー小体病や前頭側頭型認知症と関連性があるといわれるnaMCIとの関連性指摘されているが、病因的な関連性が示唆された。

終末期において、植え込み型除細動作動offしたいというICD患者は7割

麻生報道(http://goo.gl/BszjG)をみると、日本のマスコミは終末期ケア議論をあえて避けてる・・・

医療関係者のブログや集まりでは、おおかたが麻生発言の一部に共感をもつという感じなのに・・・

功利的考え方に慣れてないのは、マスコミの方・・・

終末期において、植え込み型除細動(ICD)作動をきってくれと願う(possibly or definitely)のは91名のICD患者の71%

平均植え込み期間は4年で、29%がショック作動経験をもつ

で、どの状況が終末期かと問うと・・・
・永遠に床上
・永遠に記憶障害
・人工呼吸利用継続
・進行した治癒不能疾患




それぞれの状況で聞くと、離床不能では24%、進行治癒不能疾患状態では61%

Patient Preferences for Deactivation of Implantable Cardioverter-Defibrillators ONLINE FIRST
John A. Dodson, MD; Terri R. Fried, MD; Peter H. Van Ness, PhD, MPH; Nathan E. Goldstein, MD; Rachel Lampert, MD
JAMA Intern Med. 2013;():1-3. doi:10.1001/jamainternmed.2013.1883. 

ICD作動オフなどの意思決定困難な判断は、時間を十分かけて、情緒的に安定した時に意思決定をしておくことが必要と記載されている。

小児片頭痛:プラシーボ有効な事例が数多く存在

1999年に行われたrizatriptan治験は、プラシーボ比較で、32.2%の有効性だったが有意差認めず(p=0.47)で、2011年公表の2回目の研究ではプラシーボ反応者を除外し、有効性エビデンス認められた。

小児片頭痛では、プラシーボ反応性のある一群が明らかに存在することは確か

Migraine therapeutics in adolescents: a systematic analysis and historic perspectives of triptan trials in adolescents"
Sun H, et al
JAMA Pediatr 2013; DOI: 10.1001/jamapediatrics.2013.872.
片頭痛予防 21トライアルのメタアナリシス

プラシーボ服用は有意に月間頭痛数を減少する:月間 5.6 → 2.9(95%信頼区間 1.66から4.98)p=0.03

プラシーボより効果があるのは、 topiramate ( - 0.71(95%信頼区間 -1.19 から -0.24))と trazodone (−0.60 (95%信頼区間 −1.09 から −0.11))のみ

前者は抗けいれん薬、後者は抗うつ薬(レスリン)として用いられている
 53%から57.5%

"Pharmacologic treatment of pediatric headaches: a meta-analysis"
El-Chammas K, et al
JAMA Pediatr 2013; DOI: 10.1001/jamapediatrics.2013.508.


片頭痛緩和治療で、トリプタンの7つのランダム化トライアルで、
これで、プラシーボは奏功率53%から57.5%
しかし、一つは、プラシーボによる早すぎる緩和報告を除外していて、奏功率が30.6%と低下してるものがある

"No evidence of efficacy or evidence of no efficacy"
Aarruda M JAMA Pediatr 2013; DOI:10.1001/jamapediatrics.2013.1105.

小児片頭痛の薬物治療はエビデンス不足というだけで、治療選択をせばめてはいけないというエディトリアル
トライアルの中で10ほどは、activeな比較薬物(アスピリン、プロプラノール、自費泥エルゴタミン)も含まれていたと薬物治療側の弁護展開


重症乳幼児への連日クロルヘキシジン浴は細菌血症に有効

重症乳幼児への連日クロルヘキシジン浴は細菌血症に有効

"Daily chlorhexidine bathing to reduce bacteraemia in critically ill children: A multicentre, cluster-randomised, crossover trial"
Milstone A, et al. 
Lancet 2013; DOI: 10.1016/S0140-6736(12)61687-0.


細菌血症は重篤な子供では死亡率・合併症率上重要。標準的な沐浴と比較したクロルヘキシジン・グルクロン酸塩による沐浴の比較

非盲目クラスターランダム化2期間交差トライアル
プライマリアウトカムは、細菌血症エピソード

2日未満の滞在ということで1521名入院患者除外、14名が拒否
4947名をITT解析

CHG浴  (3.52 per 1000 日間, 95% CI 2.64—4.61) vs 標準  (4.93 / 1000 日間, 3.91—6.15; 補正発生率比 [aIRR] 0.71, 95% CI 0.42—1.20)で、有意差なし

Per-ProtocolではCHG浴で細菌血症発生率比低下 (3.28 /1000 日間, 2.27—4.58 vs 4.93 / 1000 日間, 3.91—6.15; aIRR 0.64, 0.42—0.98).



クロルヘキシジン浴がMICUの感染予防に役立つ  2009年 08月 31日

人工呼吸患者肺炎予防:歯磨きは無効、クロルヘキシジンは有効 2009年 09月 04日

米国内流行のノロウィルス:新しいウィルス種 GII.4 Sydneyが過半・・・

昨年米国内で流行したノロウィルス感染症は、GII.4 Sydney という新しい種類で、sapportive care以外治療法もなく、ワクチンもない

MMWRによれば、2012年9月から12月までの266流行中141でこの新しいウィルス種だったとのこと

http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm6203a4.htm

きわめてビルレンスの高いノロウィルス種で、2012年3月オーストラリアシドニーで発見された種類。
米国内では、GII.4 New Orleansもまだ流布しているとのこと。


高齢者や基礎疾患ありで怖いのは院内感染ということで、マスコミが話題にして、新しいノロウィルス種ということを問題にすることなく、罪のあるのは医療関係者と医療機関とする日本の風潮。日本のメディア文化は、悪人を作りたがる。


noteへ実験的移行

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