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2020年4月23日木曜日

SVEATスコア:急性胸痛リスク層別化ツール



SVEAT Score, a Potential New and Improved Tool for Acute Chest Pain Risk Stratification
Chanwit Roongsritong, et al.
Am. J. Cardiology
Published:April 20, 2020
DOI:https://doi.org/10.1016/j.amjcard.2020.04.009
https://www.ajconline.org/article/S0002-9149(20)30377-5/fulltext?rss=yes

急性胸痛は救急科で最も一般的な症状の一つである。 心電図(EKG)上のST上昇を伴う急性冠症候群は、通常、緊急の冠動脈治療が必要であることを迅速に認識することができます。対照的に、ST上昇のない急性冠症候群患者とリスクの低い胸痛を区別することは、初期評価の際にしばしば困難である。 特定のリスクスコアを利用した多くの戦略が提案されている。 しかし、現在利用可能なリスクスコアは、低リスク患者の単数性しか識別できない。  これらの患者の初期評価時に日常的に得られる多くの基本的な臨床情報は、心臓性胸痛と非心臓性胸痛の鑑別に非常に有用であることがよく知られている。例えば、心臓バイオマーカーが陰性で4時間以上の継続的な胸痛や持続時間が1分未満の胸痛は非常に起こりにくく、対称的なT波の反転などの心電図上のある種の変化は虚血の指標としてよく知られている。  一般的に,現在のスコアリングシステムでは,これらのデータの診断的価値を十分に活用できていないのが現状である.そこで、低リスクの急性胸痛の大多数を識別するのに役立つ可能性のある新しい実用的なツールを開発するために、強い負の予測値を持つ特定の臨床的特徴にマイナスのポイントを割り当て、心臓バイオマーカーの上昇や心電図上のより典型的な虚血の変化など、特定の関連性の高い情報により適切な重みを与えることによって、これらの有用な情報を取り入れるように設計された新しいスコアリングシステムを評価するプロスペクティブな観察研究を実施した。


急性胸痛は救急部に最もよくみられる症状の一つである。現在利用可能なリスクスコアは、早期かつ安全な退院の対象となるリスクの低い患者を特定する上で最適ではない。初期に得られた様々な臨床データは貴重な識別力を持っているが、十分に活用されていない。
症状の特徴,血管病歴,心電図,年齢,トロポニン(SVEATスコア)の5つの変数に基づいた新しいスコアリングシステムを開発した.2017年5月から2018年8月までに胸痛を訴えて救急部に提示または当院の臨床判断病棟に入院した合計321名の被験者をプロスペクティブに募集した。
対象者は 30 日間追跡調査を行い,いずれかの主要心血管イベント(MACE),急性心筋梗塞,再灌流または内科的治療を必要とする確認された冠動脈疾患,または死亡の有無を確認した.

30日間のMACEは19.6%の被験者で発生した。

30日後のMACE発生に対するSVEATスコアの予測能力を、HEARTおよびTIMIリスクスコアと受信操作者特性曲線を用いて比較した。

SVEATスコアの曲線下面積(0.98、95%CI 0.97~0.99)は、HEARTスコア(0.92、95%CI 0.88~0.96)およびTIMIスコア(0.88、95%CI 083~0.93)よりも高かった。

SVEATスコアを4とした場合、30日以内にMACEを発症した被験者の割合は0.8%であったのに対し、HEARTおよびTIMIスコアに基づいて低リスクと分類された被験者ではそれぞれ1.4%および1.5%であった。

SVEATスコアは、HEARTスコア(45.2%)、TIMIスコア(40.1%)に比べて低リスク者(73.8%)の割合が高かった(いずれもp<0.01)。

www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

Table 1: SVEAT score definition
Characteristics Points
Symptoms Typical unstable angina pectoris 3
 Stable angina, Canadian Cardiovascular Society Class I or II 1
 Non-cardiac chest pain -2-2
Vascular disease Recent myocardial infarction or percutaneous coronary intervention <90 days="" nbsp="" td="">2
 Coronary artery bypass grafting >5 years 2
 Prior coronary event other above 1
 Prior revascularization for peripheral arterial disease or carotid disease 2
EKGDynamic or new ischemic ST or T wave changes 3
 ST depression of unknown duration without cause 2
 ST changes with left ventricular hypertrophy, intraventricular conduction delay, 1
 Old Q wave indicating prier myocardial infarction or pre-existing ST changes 1
 No ST changes 0
 Normal EKG In the presence of severe ongoing chest pain -2
Age (years) >75 2
 50-75 1
 30-49 0
 <30 td="">-1
Troponin I (ng/mL) 0.7 or higher 5
 >0.12 but <0 .7="" nbsp="" td="">2
 >0.04 but < or = 0.12 1
 Normal (< or = 0.04) with unclear duration of chest pain 0
 Normal after >4 hours of constant cheat pain -2








2015年5月19日火曜日

胸痛入院患者のリスク検討:トロポニン連続陰性などならリスクほぼゼロ、むしろ医原性副事象出現

日本では、ありもしない”ゼロ・リスク”を求められる。常識の無い司法判断が跋扈し、異常な判決が判例として存在し、萎縮医療や医療経費膨大化の原因となりつつある。


胸痛を訴える患者を全て下記ごとく一定期間EDに滞在させシリアル・トロポニン試験をするだけでも膨大な社会資源を消費することとなる。まぁそれでもリスクが稀になるなら・・・医療関係者は以下のプロトコールをせざる得ない。



Risk for Clinically Relevant Adverse Cardiac Events in Patients With Chest Pain at Hospital Admission
Michael B. Weinstock, et. al.
JAMA Intern Med. Published online May 18, 2015. doi:10.1001/jamainternmed.2015.1674


序文
虚血性胸痛の可能性のある患者は副事象イベント懸念のため通常入院もしくは否定のためEDでの経過観察となる。以前の研究では30日死亡率評価すうrも、大規模研究ではEDでの処遇に関する非常に重要な情報検証されてない。STEMI(ST上昇型心筋梗塞)、致死可能性不整脈、心臓呼吸停止、死亡を含めた重要な短期リスクを含め検討されてない。



目的
2つのトロポニンテスト陰性、EDバイタルサインに懸念所見無し、非虚血性あるいは解釈可能なECG所見の胸痛入院患者の臨床的副事象心臓イベント頻度の検討


デザイン・セッティング・被験者
前向き収集データベース 45416名の盲検化データ、以下の参入クライテリア受診・観察登録
(1) 胸痛、胸部圧迫、胸部硬化感、部焼灼痛、胸部圧迫の主要症状
(2) 連続バイオマーカー陰性所見
データ収集2008年7月1日〜2013年6月30日;人口100万人超、3つの地域教育施設病院のED
仮説盲目抽出者によりデータ分析


主要アウトカム・測定項目
プライマリアウトカムは、入院中生命危機不整脈、入院ST上昇心筋梗塞、心臓停止あるいは呼吸停止、死亡


結果
機会 4万5416回、参加クライテリア1万1230、患者平均年齢58.0歳
1万1230機会のうち、救急受診 44.83%、女性55.00%
高血圧の明確な病歴は46.00%、糖尿病病歴 19.72%、心筋梗塞 13.16%
プライマリエンドポイントは1万1230名中20 (0.18% [95% CI, 0.11%-0.27%])
異常なバイタルサイン心電図虚血、左脚ブロック、ペースメーカーリズムを有する患者を除外すると、プライマリエンドポイントイベントは 4/7266 (0.06% [95% CI, 0.02%-0.14%])
これらのイベントのうち、2例は非心臓性、 2つは医原性の可能性


結論・新知見
連続バイオマーカーの2連続陰性所見、懸念されるバイタルサイン異常なし、心電図非虚血性所見患者において、短期臨床的明確な副事象心臓イベントは極めて稀。あるとしたら通常医原性で、ルーチンの入院では、これらの徴候なら入院ベネフィット無し




2014年3月11日火曜日

胸痛受診:肥満は医療コスト増大、入院期間増加させ、原因不明の胸痛に終わることが多い

胸痛主訴の肥満者は、非肥満に比べ、入院期間が長くなり、医療コストがかなり高くなる。有意差のない部分でも断言、信頼性今ひとつだけど、示唆的内容にはなっている。


冠れん縮性狭心症や安定した陳旧性心筋梗塞を診断してはよろこんでいる循環器系医師も存在する日本に比べ、こういう米国の解析においては、死亡率や合併症に関する診断追求を早い段階で切り捨ててる・・・そういう背景を念頭に置く必要があろう。


Association of Body Mass Index With Increased Cost of Care and Length of Stay for Emergency Department Patients With Chest Pain and Dyspnea
Geoffrey W. Peitz, et. al.
CIRCOUTCOMES.113.000702 Published online before print March 4, 2014, doi: 10.1161/​CIRCOUTCOMES.113.000702


前向き4施設アウトカム研究
呼吸困難・胸痛成人患者で、診断歴無し
90日間主要アウトカム(医療コスト、入院・受診期間(ED・病棟時間を含む)、放射線被爆量)をフォローアップ
BMIを5カテゴリー(低体重、正常体重、過体重、肥満、合併症的(病的)肥満)に分ける
Kruskall–Wallis rank testを用い比較、BMI予測価値を多変量解析で検証。

正常体重患者の医療コストに比較して、コストは
肥満 28%(P=0.020)
病的肥満 41%(P=0.015)
CT無しの病的肥満患者は、正常体重社に比べ、34%も入院期間長い(P=0.073)
CT有りの病的肥満者は44%も入院期間が長い(P=0.83)

BMIは必ずしも放射線被爆量増加の予後因子ではない。

病的肥満は、CT肺血管造影後90日心肺合併症無し比率が87%と高い。
過体重 22% (P = 0.077)

肥満者に於ける原因不明の胸痛という新しい病名の可能性はないのだろうか?
血栓・血管狭窄は否定されても、機能的痙攣などは否定されてないのでは?
まぁ、死亡率・合併症率に関連しない病態なら、医療経済的には意義大きくない病態ではあるだろうが・・・

2013年11月14日木曜日

非心血管性胸痛:NCCP ・・・既往・症状・所見重要、GERDではPPI高用量試験有益

非心血管性胸痛(non-cardiovascular chest pain:NCCP)は医療費増加と関連するが、それに対する診断検査には十分なガイドラインが存在しない。
重要な診断指標、NCCP状況の特異的、非特異的状況の検討。

システマティック・レビュー及びメタアナリシス施行、各群30症例以下は除外




NCCPでは、その適切な診断検査とは、その既往、症状、臨床所見であり、特に、GERDでは高用量PPI反応性がもっとも重要な情報で、早期からその情報が重要。
パニック・不安障害では、underdiagnosisがしばしばで、胸痛診断に関しては様々な診断が考慮されるべき。


Diagnostic indicators of non-cardiovascular chest pain: a systematic review and meta-analysis
Maria M Wertli
BMC Medicine 2013, 11:239  doi:10.1186/1741-7015-11-239
Published: 8 November 2013


診断正確性を、尤度表現:
良好(good) LR+ 5 to 10 、LR- 0.1 to 0.2
やや良い(fair) LR+ 2 to 5、 LR- 0.2 to 0.5
不良(poor) LR+ 1 to 2、 LR- 0.5 to 1

6316文献のうち、260のフルテキスト、28を除外
GERD 20、 筋骨格筋 3、 精神疾患 5
研究の質に関して、良好なのは15、中等度は13
GERD診断は
・典型的症状で 、LR+ 2.70 から 2.75 LR- 0.42から 0.78
・非定型的症状で、LR+ 0.49、 LR- 2.71



GERD はやはりPPI試験の正の反応性と相関
(LR + 5.48, 7.13, and 8.56; LR- 0.24, 0.25, and 0.28)

6つの研究での感度  0.89 (95% credible interval, 0.28 to 1) 、特異度 0.88 (95% credible interval, 0.26 to 1)

パニック・不安スクリーニングスコアも、その後その疾患検査必要な症例では、その同定に役立つ。

筋骨格筋つうでは、陽性尤度 (LR+)はfairからmoderateとなり、陰性尤度(LR-)もその逆。
非常に良好(very good) LR+ 10超、LR- 0.1未満 


HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...