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2018年7月7日土曜日

冠動脈抗血小板DAPT: PPIは消化管出血予防効果は高いが、機能上HTRPへの影響懸念される

dual antiplatelet therapy (DAPT)の消化管出血リスク

PPI vs H2RAsの対比で、DAPTによる副作用や血栓リスク、抗血小板機能を比較
PPIは消化管出血予防効果は高いが、機能上HTRPへの影響懸念される



クロピドグレルは肝臓内でcytochrome P450、主に 3A4,2C19で代謝され活性代謝産物となり、P2Y12 ADP1受容体へ不可逆的結合をし、血小板凝集を阻害するわけだが、内因性・外因性要素がhigh on-treatment platelet reactivity (HTPR))に関係。プラスグレルでも〜27%ほど影響。



DAPT(dual anti-platelet therapy)を行っても、死亡率リスクと関連するステント血栓を生じ、クロピドグレルの個体毎反応の違いばらつきが大きい。
high on-treatment platelet reactivity (HTPR))は4−46%とばらつきが大きいものの報告されている。HTPRとPCI時の虚血性イベントの関連性に関心が向けられている。
クロピドグレルは選択的・不可逆的にP2Y12-ADP受容体を阻害する。肝cytochrome P450により不活性pro-drugはactiveな代謝産物となり2つの酸化過程が必要。しかし、〜85%はエラスターゼ水酸化され不活性となり、〜15%が代謝されP2Y12受容体へ作用する。prasugrelも同じメカニズム作用機序で、肝内酸化過程を1つ必要で、CYP450 2C19多型依存性は少ない。ticagrelorは非thienopyridine可逆的P2Y12受容体拮抗剤で、代謝過程での抵抗性少ないとされる

 The optimal definition of resistance or non-responsiveness to any antiplatelet agent should be the failure of the antiplatelet agent to inhibit the target of its action 

 クロピドグレルの血小板機能検査一覧



https://www.heartlungcirc.org/article/S1443-9506(11)01192-9/fulltext





H2 Receptor Antagonists versus Proton Pump Inhibitors in Patients on Dual Antiplatelet Therapy for Coronary Artery Disease: A Systematic Review
Cardiology 2018;140:115–123
https://doi.org/10.1159/000489165
https://www.karger.com/Article/FullText/489165



2つの臨床項目(消化管出血合併症、MACE)と1つの検査項目アウトカム(high on-treatment platelet reactivity (HTPR))で比較


研究館heterogeneityは3アウトカム全部で低い (I2 = 0%, p > 0.05 for all)


メタアナリシス fixed effectから、PPIsの方がH2RAsより消化管出血予防に関して優越 (OR 0.28, 95% CI 0.17–0.48)

HTPRリスク高い  (OR 1.28, 95% CI 1.030–1.60) が、MACE発生増加を伴わない  (OR 0.99, 95% CI 0.55–1.77)



2018年2月1日木曜日

心房細動無し心不全に低用量アスピリンは無益?

二次資料となるが、Medpageの記事
https://www.medpagetoday.com/cardiology/chf/70840


一次ソース:この時点で確認できず・・・


心房細動(AF)なしの心不全患者において、低用量アスピリン治療は、死亡・入院リスク減少に繋がらないと、propensity-matched studyの結果
"Low-dose aspirin in heart failure not complicated by atrial fibrillation"
Madelaire C, et al.
JACC: Heart Fail 2018; DOI: 10.1016/j.jchf.2017.09.021.

エディトリアル: "Physicians addicted to prescribing aspirin-a disordered of cardiologists (PAPA-DOC) syndrome"
 Cleveland JGF
 JACC: Heart Fail 2018; DOI:10.1016/j.jchf. 2017.11.014.

この新しい後顧的レジストリベースコホート研究、新規発症心不全 12,300
低用量アスピリン 5,450名治療、このうち3,840名を非アスピリン使用者propensityマッチ化し、1:1にてpropensity-matched Coxモデルを用い複合アウトカム(全死亡率、心筋梗塞、卒中:以上一次アウトカム、追加出血・心不全入院を二次アウトカム)として検証
複合アウトカム:アスピリン群 40.5% vs  非アスピリン群 41.8% 、アスピリン使用は複合アウトカムリスクへ影響を与えない (HR 0.98; 95% CI 0.91-1.05)

アスピリン使用は、心筋梗塞リスクを高める  (HR 1.34; 95% CI 1.08-1.67)、しかし全死亡率、卒中では差を認めない
心不全再入院リスク増加軽度存在  (HR 1.25; 95% CI 1.17-1.33)、しかし、出血に差は認めない

サブグループ解析にて、虚血精神疾患既往患者でも同様の所見





この知見は以下の2014年公表の報告と異なる

Aspirin Use In Heart Failure: Is Low Dose Therapy Associated With Mortality And Morbidity Benefits In A Large Community Population?
 https://doi.org/10.1161/CIRCHEARTFAILURE.113.000132
 http://circheartfailure.ahajournals.org/content/early/2014/02/03/CIRCHEARTFAILURE.113.000132

 著者等は、2014年のトライアル群の患者特性に問題があり、心房細動群が大部分を占めていたことが大きいと

2014年4月21日月曜日

COPD急性増悪時、血小板増加は1年間死亡率と関連し、抗血小板治療にて予後改善の可能性

血小板は血栓症に関して重要な役割を果たす。また、COPD患者では、長・短期状況において全身性炎症亢進していることは知られている。COPD急性増悪後特に注目される。


仮説:AECOPD後予後不良において、血小板増加症が独立した予後因子になる


寄与要素補正後の血小板数増加という要素は、COPD1年間死亡率増加と関連し、抗血小板治療がCOPDの予後を改善する可能性があるという報告


Thrombocytosis is associated with increased short and long term mortality after exacerbation of chronic obstructive pulmonary disease: a role for antiplatelet therapy?
Michelle T Harrison1,et.al.
Thorax doi:10.1136/thoraxjnl-2013-203996



1343名(49%男性)、72歳(IQR 63−79歳)

血小板増加症 15(11.7%)


血小板増加は1年間死亡率・院内死亡率と関連する(OR 1.53 ;95% CI 1.03 to 2.29, 2.37 ; 1.29 to 4.34) (P = 0.03, 0.005)



心血管系理由入院に関しては血小板増加に関して有意増加関連せず( OR 1.13 ; 0.73 to 1.76)



アスピリン、クロピドグレル治療は1年間死亡率減少と相関(OR 0.63 ; 95% CI 0.47 to 0.85 p = 0.003))するが、院内死亡率とは相関せず(OR 0.69 , 0.41 to 1.11)


2013年8月7日水曜日

ADAPT-DES:ステント植え込み後プラビックスは生存率改善に寄与せず、血小板反応性の結果に生存率左右されず・・・

薬剤溶出性ステント後の抗血小板治療に大きく影響を与える報告


心血管疾患患者での血小板抑制効果より強力にするベネフィットがあるとしたら、ステント植え込み後の出血性、虚血性合併症のcounter-balancing effectが強調される結果で、より安全な薬剤、テーラー化手法で、より有効性のある薬剤の使用を行うことがのぞまれるという結論。


ステント植え込み後のプラビックス(クロピドグレル)は特定のアウトカムへの効果はあるが、生存率にはインパクト与えてない。

さらに、血小板分析の結果にかかわらず、死亡率に大差なし。

Platelet reactivity and clinical outcomes after coronary artery implantation of drug-eluting stents (ADAPT-DES): a prospective multicentre registry study
The Lancet, Early Online Publication, 26 July 2013
doi:10.1016/S0140-6736(13)61170-8

【背景】冠動脈内drug-eluting stent植え込み後、血小板反応性とステント血栓、重大出血、他の副事象イベントとの関連性は十分に特徴付けされてない。
なっていない。
冠動脈内drug-elutingステント植え込み後患者での、アスピリン+クロピドグレルのdual therapy中の血小板反応性と、臨床的アウトカムの関連を検討。


【方法】ADAPT-DESは10-15の米国・欧州の病院での、1つ以上のdrug-elutingステント植え込み後、アスピリンとクロピドグレル投与患者・前向き多施設登録
PCI施行後血小板反応性評価をVerifyNow point-of-care assayで評価し、血小板反応性高値 定義に基づき異なるカットオフ値を割り付け
プライマリエンドポイントは、ステント血栓確定と臨床診断;他のエンドポイントは全原因死亡率、心筋梗塞、臨床的意義出血
propensity-補正多変量解析を、血小板反応とその後の副事象イベントの相関を決定して行った。

ClinicalTrials.gov, number NCT00638794.

【結果】
2008年1月から2010年9月まで、11ヶ所8583名登録


フォローアップ1年後、ステント血栓70(0.8%)、心筋梗塞 269(3.1%)、臨床的意義出血 531(6.2%)、死亡 161(1.9%)


クロピドグレルでの血小板反応高値は強く以下と相関
・ステント血栓 (補正 HR 2·49 [95% CI 1·43—4·31], p=0·001)
・心筋梗塞  (補正 HR 1·42 [1·09—1·86], p=0·01)


出血は負の相関  (補正 HR 0·73 [0·61—0·89], p=0·002)


しかし、死亡率とは相関せず  (補正 HR 1·20 [0·85—1·70], p=0·30)


アスピリンによる血小板反応性高値 は、ステント血栓 (補正 HR 1·46 [0·58—3·64], p=0·42)、心筋梗塞、死亡と相関せず
しかし、出血とは逆相関  (補正 HR 0·65 [0·43—0·99], p=0·04).


2013年5月29日水曜日

AANエビデンスに基づくガイドライン要約:抗血栓治療の周術管理

【Mindsからのお知らせ】No.176 2013.5.29
今回以下の項目を公開いたしました。
 1.医療提供者向け診療ガイドライン: 『抗血栓薬服用者』
1.『抗血栓薬服用者』の医療提供者向け診療ガイドラインを公開しました。(2013/05/28)
■ 抗血栓薬服用者
 『抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン』
  【編集】日本消化器内視鏡学会
          抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン作成委員会
http://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0143/G0000518
◎医療提供者向け診療ガイドライン公開のお知らせ◎
http://minds.jcqhc.or.jp/n/12/T001103
8


上記ごときガイドライン公開がなされている。
例えば・・・





一方、American Academy of Neurologyの新しいガイドラインは、手術や他医療時、抗凝固治療を中断すべきかどうかの難しい問題について記載されているとのこと。
上記日本の消化器系ガイドラインとに、薬物代替の考え方に大きな違いがあるようだ。

Summary of evidence-based guideline: Periprocedural management of antithrombotic medications in patients with ischemic cerebrovascular disease.
Armstrong MJ, Gronseth G, Anderson DC, et al.
Neurology 2013; 80:2065-2069.



”インターベンション治療の前に抗凝固療法中止すべきか多くの文献を広くまとめたが、多くの研究はマイナーな処置、歯科・皮膚科などの処置であった。故に、マイナー処置に関しては、多くの場合アスピリン中止の必要性はないと考える。ワーファリンに関しても同様と考えられるが、ワーファリンに関しては研究少なく、十分な注意が必要。”

メジャーな処置においては、どの薬剤もエビデンス少なく、多くの医師はアスピリン・ワーファリン中止しているが、多くの状況、hip surgery以外はアスピリン継続が安全と考える。

"ガイドライン・リストでは、中止・継続に関するデータがある全ての処置に関して記載されている。"

"どの薬剤も作用機序が異なるため、他の血小板薬にアスピリンを置換、ワーファリンを他の抗凝固薬に置換することは現時点では考えにくい。"



ACCPによる同様ガイドライン
Executive Summary: Antithrombotic Therapy and Prevention of Thrombosis, 9th ed: American College of Chest Physicians evidence-based clinical practice guidelines.
Guyatt GH, Akl EA, Crowther M, Gutterman DD, et al.
Chest 2012; DOI:10.1378/chest.11-2293. 

e.g.)
様々な状況下のアスピリン投与利益性・有害性
1000あたり
低・高心血管リスク 有益性 1-2 、有害性 1-2
本態性高血圧 有益性 1-2 、 有害性 1−2
慢性安定狭心症 有益性 10 、 有害性 1-2
心筋梗塞既往 有益性 20 、 有害性 1-2
不安定狭心症 有益性 50 、 有害性 1−2 
http://journal.publications.chestnet.org/article.aspx?articleid=1159438
 

2013年3月15日金曜日

ARMYDA-9 CAROTID研究:頸動脈ステント:プラビックス+スタチン虚血性イベント予防効果

頸動脈ステント患者に対するクロピドグレル(プラビックス)+アトルバスタチン(リピトール)にて、神経防御的効果


"Strategies of clopidogrel load and atorvastatin reload to prevent ischemic cerebral events in patients undergoing protected carotid stenting: Results of the ARMYDA-9 CAROTID Study"
Patti G, et al. ACC 2013.
J Am Coll Cardiol. 2013;():. doi:10.1016/j.jacc.2013.01.015

頸動脈ステント中クロピドグレル指摘投与量は不明

156名を2×2区分デザイン割り付け
クロピドグレル 600mg(n=78)、 300mg(n=78):ステント6時間前投与
アトルバスタチン再投与(n=76, 80mg+ステント6時間前+40mg投与) vs スタチン非投与 n=80


プライマリエンドポイントは、30日目の一過性脳虚血/卒中+脳diffusion weightedMRI所見上の新規虚血病変

プライマリアウトカム発生はクロピドグレル600mg群で有意に減少( 18% vs 300mg群 35.9% ; p=0.019)
アトルバスタチン再投与群で減少(18.4% vs スタチン非投与群 35.0%; p=0.031)


高用量クロピドグレルは、30日TIA/卒中率有意に減少(0% vs 9%, p=0.01)し、出血リスク認めず


かなりの明瞭な予防効果が示されている。
現時点で、日本では、冠動脈形成術後 プラビックス 300mg投与認可されているが、今後頸動脈ステントにおいても、プラビックスとスタチン投与認可考慮されるべきだろう。
同時に、投与量が妥当かどうかも・・・

2012年10月25日木曜日

アスピリンの大腸癌抑制効果:mutated-PIK3CAのみ、アスピリンの恩恵




Aspirin Use, Tumor PIK3CA Mutation, and Colorectal-Cancer Survival
Xiaoyun Liao, et. al.
N Engl J Med 2012; 367:1596-1606October 25, 2012DOI: 10.1056/NEJMoa1207756


大腸癌診断後アスピリン定期投与は、臨床的アウトカム改善と相関する。
実験的エビデンスだと、prostaglandin-endoperoxide synthase 2 (PTGS2) ( cyclooxygenase-2として知られる)の抑制が phosphatidylinositol 3-kinase (PI3K) signaling activityをアスピリンによりdown-regulateすることが示唆されている。
mutated PIK3CA (the phosphatidylinositol-4,5-bisphosphonate 3-kinase, catalytic subunit alpha polypeptide gene)特性による担癌患者のアスピリンの生存・予後への影響を、wild-typeのPIK3CA患者と比較検討。

mutated-PIK3CA大腸癌患者において、
・ アスピリン定期使用者は直腸結腸がん特異的生存率良好さと関連 (がん関連死多変量ハザード比, 0.18; 95% 信頼区間 [CI], 0.06 ~ 0.61; P<0 .001=".001" 0.31="0.31" 0.54="0.54" 0.94="0.94" 95="95" br="br" by="by" ci="ci" log-rank="log-rank" p="0.01" test="test" the="the">
一方、wild-type  PIK3CA患者において、アスピリン定期投与は必ずしも結腸直腸癌特異的生存率相関せず(多変量ハザード比, 0.96; 95% CI, 0.69 ~ 1.32; P=0.76 by the log-rank test; P=0.009 for interaction between aspirin and PIK3CA variables)
包括的生存率と相関せず (多変量ハザード比, 0.94; 95% CI, 0.75 ~ 1.17; P=0.96 by the log-rank test; P=0.07 for interaction)

2012年9月25日火曜日

ACS後:抗血小板治療に経口抗凝固薬上乗せ ・・・ 出血リスク劇的増加 、血栓イベント軽減効果はさほどない オフセット判断可能か?

“経口抗凝固薬rivaroxabanと抗血小板療法の併用はACS患者の心血管イベント2次予防に有効”などと第84回米国心臓協会・学術会議(AHA2011)で報告されていたが、以下のシステマティック・レビュー&メタアナリシスをみるとちょっと違和感。

Use of New-Generation Oral Anticoagulant Agents in Patients Receiving Antiplatelet Therapy After an Acute Coronary Syndrome:  Systematic Review and Meta-analysis of Randomized Controlled Trials  
András Komócsi, et. al.
Arch Intern Med. Published online September 24, 2012. doi:10.1001/archinternmed.2012.4026


【背景】  dual antiplatelet therapyに関わらず、急性冠症候群(ACS)後も血栓症イベントリスクが問題になる。経口activated Xa antagonist (anti-Xa)(e.g. エドキサバン(リクシアナ)、リバーロキサバン(イグザレルト)など)と、direct thrombin inhibitor(ダビガトラン(プラザキサ)など)がこの状況で検討されている。
ACS後の抗血小板患者でのプラシーボ比較との新規あるいはすべての抗凝固剤の有効性安全性比較評価。


【方法】  Electronic database(ACS後の抗血小板療法を受けた患者での、抗Xaあるいは直接トロンビン阻害剤の効果評価前向きプラシーボ対照化臨床トライアルで検索された)ステント血栓を、包括死亡率、重大虚血性イベント組み合わせを含む有効性測定を安全性エンドポイントとする。ネットの臨床的ベネフィットは、虚血性イベント・重大出血イベントの組み合わせ合計


【結果】  2000年1月1日から2011年12月31日まで、研究クライテリアに合致した、31286名の患者を含む7つの前向きランダム化プラシーボ対照化臨床トライアル同定
プールした結果分析に基づき、ACS後の抗血小板治療に、新世代抗凝固薬を使用することで、重大出血イベントの劇的増加と相関 (オッズ比, 3.03; 95% CI, 2.20-4.16; P < .001)
ステント血栓・複合虚血イベントリスク減少は、有意であるが、効果としては中等度で、包括的死亡率への有意な影響認めなかった。
ネットの臨床的ベネフィットに対し、新世代抗凝固剤治療はプラシーボを上回るアドバンテージ認めず (オッズ比, 0.98; 95% CI, 0.90-1.06; P = .57).

【結論】  ACS後の抗血小板剤投与患者に対し、抗Xaもしくは直接トロンビン凝固阻害剤使用をくわえることは重大出血性イベントを劇的に増加させる。オフセットとしての虚血性イベントへのベネフィットがあるかもしれない。



JACCのState of the art( J Am Coll Cardiol. 2012;59(16):1413-1425. doi:10.1016/j.jacc.2012.02.008 )に、dual抗血小板治療トライアル、 RE-DEEM、ATLAS、APPRAISE、RUBY-1のまとめが書かれている



2012年9月5日水曜日

糖尿病有ってもクロピドグレル有効:心筋梗塞後臨床的アウトカム比較


薬剤動態研究によると、糖尿病患者では、クロピドグレル(プラビックス)治療後も高度血小板再活性化示す。糖尿病無しの患者と同様の効果を来すか検討。


結論としては、糖尿病なしの患者と同様に、新規梗塞後のクロピドグレル治療治療は、全原因死亡・心血管死亡リスクを全体としてみれば、減少効果あり。


Association of Clopidogrel Treatment With Risk of Mortality and Cardiovascular Events Following Myocardial Infarction in Patients With and Without Diabetes  
Charlotte Andersson, et. al.
JAMA. 2012;308(9):882 doi:10.1001/2012.jama.10779
デンマークの行政登録データ(2002-2009)個人レベルの関連性検討

心筋梗塞再発・全原因死亡率の組み合わせ

登録58851名、糖尿病 7247名(12%)、クロピドグレル 35380名(60%)

糖尿病有り 1790名(25%)、糖尿病無し 7832(15%)をエンドポイント合致
これらのうち死亡は、1225(17%)、5377(10%)総数では、心血管原因死亡糖尿病有りでは978名(80%)、糖尿病無しでは4100名(76%)

クロピドグレル治療糖尿病患者は、治療無し比較で、非補正死亡率(100人年あたりイベント)  13.4 (95% CI, 12.8-14.0) vs 29.3 (95% CI, 28.3-30.4)

糖尿病無しでの、クロピドグレル治療は、無治療比較で、 6.4 (95% CI, 6.3-6.6) vs 21.3 (95% CI, 21.0-21.7)

しかし、糖尿病vs無糖尿病患者では、クロピドグレルの全原因死亡率での有効性減弱と関連 (HR, 0.89 [95% CI, 0.79-1.00] vs 0.75 [95% CI, 0.70-0.80]; P for interaction, .001) 、同様に心血管死亡率減少有効性減弱(HR, 0.93 [95% CI, 0.81-1.06] vs 0.77 [95% CI, 0.72-0.83]; P for interaction, .01)
しかし、合成エンドポイントでみると、有効性減弱は見られない  (HR, 1.00 [95% CI, 0.91-1.10] vs 0.91 [95% CI, 0.87-0.96]; P for interaction, .08)

Propensity score−matched modelでも同様結果


2012年8月30日木曜日

SPS3 : 反復ラクナ型梗塞・デュアル抗血小板療法(アスピリン+クロピドグレル)再発リスク減少せず、出血・死亡リスク増加


反復ラクナ型卒中アスピリン投与にクロピドグレル追加投与
再発リスク減少せず、出血・死亡リスク増加

Effects of Clopidogrel Added to Aspirin in Patients with Recent Lacunar Stroke
The SPS3 Investigators
N Engl J Med 2012; 367:817-825 August 30, 2012
 二重盲検多施設トライアル:MRI確定・有症状ラクナ型梗塞 3020名

・クロピドグレル 75mg
・プラシーボ

プライマリアウトカムは、卒中(虚血性、出血性)再発

登録者平均年齢63歳、男性 63%



フォローアップ平均3.4年後、アスピリン+クロピドグレル群は、アスピリン単独より、卒中再発リスクは有意に減少せず

 (dual antiplatelet therapy) (卒中 125; rate, 2.5% /年 vs 卒中 138 , 2.7% /年) (ハザード比, 0.92; 95% 信頼区間 [CI], 0.72 ~ 1.16)

さらに、虚血性卒中リスクも減少せず (ハザード比, 0.82; 95% CI, 0.63 ~ 1.09) 、障害、致死性卒中も減少せず (hazard ratio, 1.06; 95% CI, 0.69 ~ 1.64).

重大出血は倍 (出血 105 , 2.1% /年 vs 56, 1.1% /年) (ハザード比, 1.97; 95% CI, 1.41 ~ 2.71; P<0 .001=".001" p="p">
再発性虚血性卒中の71%(133/187)はラクナ型卒中

全原因死亡率はアスピリン+ クロピドグレル(dual抗血小板治療)割り当て群で増加 (死亡 アスピリン単独 77  vs. dual therapy 113) (ハザード比, 1.52; 95% CI, 1.14 ~ 2.04; P=0.004)

この差は出血性卒中によるものではない (dual治療 9 vs. アスピリン単独 4)

2012年6月22日金曜日

プラビックスは、非喫煙者では効果無し?

  日本では、クロピドグレル治療(商品名」プラビックス)は、現在、“虚血生脳血管疾患後再発予防・PCI適応後虚血生心疾患”の保険適応。

CAPRIE (Clopidogrel vs Aspirin in Patients at Risk of Ischemic Events)トライアルでは、喫煙状態との有意な相互作用が判明した。非喫煙者群は、プライマリアウトカムである虚血性卒中、心筋梗塞、血管死をアスピ リン使用非喫煙者群に比べ減少示せず(10.4% vs 10.6%, respectively; hazard ratio [HR], 0.98 [95% CI, 0.88-1.09])、クロピドグレル治療・現行喫煙者群はアスピリン治療・現行喫煙者群に比べ減少(8.3% vs 10.8%, respectively; HR, 0.76 [95% CI, 0.64-0.90])
  Bliden KP, Dichiara J, Lawal L,  et al.  The association of cigarette smoking with enhanced platelet inhibition by clopidogrel.  J Am Coll Cardiol. 2008;52(7):531-533


Viewpoint | June 20, 2012
Clopidogrel Efficacy and Cigarette Smoking Status
Paul A. Gurbel, et. a.


 大規模トライアルから、非喫煙者におけるクロピドグレル治療の臨床的ベネフィットが少ない、もしくは欠如しているという報告がある、これは、非喫煙者に対して、喫煙者で、プロトロンビンへの効果を減弱しているだけでは説明不可能とのこと。

一方、喫煙は、CYP1A2活性を促進し、クロピドグレルの代謝的活性更新するが、CYP2C19ほど注目されてない。

クロピドグレル治療中、非喫煙者は喫煙者に比べ、血小板reactivityが大きいことなどが原因か・・・総説で説明がなされている。

2012年6月6日水曜日

重大出血の関連:糖尿病の有無がむしろ独立した要素 アスピリンの有無に関連せず・・・

アスピリンの乱用と言えるのかもしれない現状の一方、上部消化管出血だけで無く、頭蓋内出血リスク増加に関わるのではないかと危惧がある。

出血イベントにおける、アスピリン使用と糖尿病の関係を検討。
 

検討結果は、アスピリン使用は重大胃腸・脳出血エピソード増加と有意に関連。だが、糖尿病の重大出血リスク増加はアスピリンと関連せず、糖尿病という要素が、単独に、重大出血イベントと関連するという報告。

相加作用は認められてないようで、アスピリン投与に影響をあたえるものではないかもしれないが、 糖尿病患者に於けるリスク配慮上影響をあたえるかもしれない知見が加わった。


心血管イベント中等度・高度リスクの場合推奨されている。ADAでは糖尿病・心血管疾患既往ない場合で、10年心血管イベントリスク10%を越え、出血リスクの無い場合に推奨している。出血性イベントは1000人年あたり1名とう観察研究があり、70歳を越えると増加する。さらに、ATC共同研究では、糖尿病事例での頭蓋内出血増加が示唆されていた。



Association of Aspirin Use With Major Bleeding in Patients With and Without Diabetes
Giorgia De Berardis, et. al.
JAMA. 2012;307(21):2286-2294.


低用量アスピリン 186425、非使用 186425

5.7年フォローアップ中央値
出血イベント年間総頻度は、1000名人年対 アスピリン使用者 5.58 (95% CI, 5.39-5.77) 、 非使用者 3.60 (95% CI, 3.48-3.72)(incidence rate ratio [IRR], 1.55; 95% CI, 1.48-1.63).

アスピリン使用は多くのサブグループ群で重大出血リスクと相関するが、糖尿病では相関しない (IRR, 1.09; 95% CI, 0.97-1.22)


アスピリン使用と関連せず、糖尿病という要素が重大出血リスク増加と独立して相関 (IRR, 1.36; 95% CI, 1.28-1.44)




Figure 2. Cumulative Proportion of Patients Developing Major Bleeding Events During Follow-up According to Diabetes Status and Aspirin Use






2012年2月14日火曜日

メタアナリシス:アスピリン一次予防 効果は主に非致死性心筋梗塞 有害性考慮下の使用必要



メタ/アナリシスにて、アスピリンによる一次予防のベネフィットは主に非致死的心筋梗塞減少によるもので、心血管死やがん死亡減少を示せない。さらに、出血イベントなどの有害性増加が認められ、一概に是とすべきでなく、症例毎にその必要性が考慮されなければならない。

Effect of Aspirin on Vascular and Nonvascular Outcomes
Meta-analysis of Randomized Controlled Trials

Sreenivasa Rao Kondapally Seshasai, MD, MPhil; Shanelle Wijesuriya, MA, MBBChir; Rupa Sivakumaran, MA, MBBChir; Sarah Nethercott, MA, MBBChir; Sebhat Erqou, MD, PhD; Naveed Sattar, MD, PhD; Kausik K. Ray, MD

Arch Intern Med. 2012;172(3):209-216. doi:10.1001/archinternmed.2011.628



アスピリンのCVD・非血管疾患イベントへのネットの一次予防ベネフィットは、そのインパクト(安全性を含め)は不明。

10万被験者平均(SD) 6.0(2.1)年間フォローアップ間

アスピリン治療は、総CVDイベントを10%減少  (OR, 0.90; 95% CI, 0.85-0.96; number needed to treat, 120)、それは、主に、非致死的心筋梗塞減少によるもの (OR, 0.80; 95% CI, 0.67-0.96; number needed to treat, 162)。

CVD死亡、がん死亡に有意差無し (OR, 0.99; 95% CI, 0.85-1.15、  0.93; 95% CI, 0.84-1.03)

だが、非軽症出血イベントリスク増加  (OR, 1.31; 95% CI, 1.14-1.50; number needed to harm, 73)


有意なheterogeneityが冠動脈疾患、出血アウトカムで見られ、これらは住民統計学的補正、被験者特性では説明不能であった。



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