今回は難治性疾患の治療として重要なので、備忘録として・・・
特発性血栓性血小板減少性紫斑病の抗–ヒト化-von Willebrand factor:Caplacizumabの2重盲検対照トライアル
Caplacizumab Treatment for Acquired Thrombotic Thrombocytopenic Purpura
Marie Scully, M, et al., for the HERCULES Investigators
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1806311
【背景】後天性血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)では、vWF-切断-プロテアーゼADAMTS13の免疫機序欠乏により、vWF multimerの無制限な血小板や微小血栓への接着をもたらす。 Caplacizumabは抗–ヒト化-von Willebrand factorで、2価variable-domein-only免疫グロブリン断片で、vWF multimerと血小板のinteractionを阻害する機序
【方法】2重盲検対照トライアル、ランダム化
TTP 145名、血漿交換中およびその後30日間
caplacizumab (10-mg intravenous loading bolus, followed by 10 mg daily subcutaneously)
or
placebo
プライマリアウトカム:血小板数の正常化までの時間、その後5日以内に毎日の血漿交換が中断
鍵となるセカンダリアウトカム:以下組み合わせ:トライアル治療期間中のTTP-関連死、TTP再発、血栓塞栓イベント;トライアル中全てのTTP再発と臓器障害マーカーの正常化
【結果】
血小板数正常化期間中央値:プラセボよりもカプラチズマブで短い(2.69日[95%信頼区間{CI}、1.89〜2.83]対2.88日[95%CI、2.68〜3.56]、P = 0.01)。
そして、カプラシズマブ投与ではプラセボより血小板数の正常化確率1.55倍
複合アウトカムイベント率:プラセボよりもカプラチズマブの方が74%少ない(12%対49%、P <0.001)。
トライアル中全期間検討TTP再発率はプラセボよりカプラチズマブの方が67%少ない(12%対38%、P <0 .001="" div="">0>
不応性はカプラチズマブではなく、プラセボ群では3名
カプラシズマブ患者は、プラセボ患者より血漿交換が少なく、入院期間短い
最頻度有害事象:粘膜皮膚出血で カプラチズマブ群 65% vs プラセボ群 48%
試験治療期間中に、プラセボ群死亡3名、カプラチズマブ群 1名治療期間終了後脳虚血死亡
開業医川柳
ヒートショックと 得意げにしゃべる医者に ショック与えたい
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