COPD患者において、PDE4阻害剤は肺機能・急性増悪尤度においてプラシーボよりベネフィット、しかし、QOLや症状に関してはインパクト少なく、胃腸症状・体重減少の副作用多い。Cochrane Database Syst Rev. 2017 Sep 19;9:CD002309. doi: 10.1002/14651858.CD002309.pub5.
さらには、心血管毒性への懸念が示されている。
吸入PDE3/4のdual inhibitor:RPL554 についてはどうか?
4週間治療トライアル
European Respiratory Society
Source Reference: Singh D, et al “RPL554, a first-in-class dual PDE3/4 inhibitor, causes significant bronchodilation and symptom relief; a phase 2b COPD study” ERS 2018; Abstract OA1940.
肺機能は1週目から安定化し、症状の方は治療経過毎改善が見られ、E-RS(Evaluating Respiratory Symptoms)toolスコアのMCIDに4週までに到達。2週間ほどのkicking in期間が必要。
SGRQ 100-ポイント測定では、2-4ポイント減少
トラフFEV1は3.0-mg投与量ではベースラインから50ml最高値でほぼ無効
トラフFEV1は主にアルブテロール反応患者に多く、3名で 少なくとも100mL超の反応が見られた
抗炎症作用と気管支拡張作用を併せ持つ効果、さらに、現行の経口PDE阻害剤に比べ消化器副作用少なく、魅力を持つ薬剤であるかも?
さらに、チオトロピウムとの併用の短期小規模研究でピークFEV1改善 1.5mg量で104mL、 6.0-mg量で 127mL改善報告あり
正直、微妙な効果のようだが、LAMA併用に期待がかかる、副作用少ないことと・・・