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2022年5月23日月曜日

SARS-CoV-2 肺炎の入院可否早期評価は可能だった

COVID-19 デルタ株が猛威を振るい、入院リソースを失ったことがあったはず

あのときどうすれば良かったのか? 

入院選別には従来から存在したCAP入院クライテリアが少なくとも有効であったらしい。


医師会も寿司屋に食い暇があったら、妄言に等しいことを繰り返すのではなく、・・・今後のパンデミック対策の為にも、危機管理のためにも、いまこそ、反省点をまとめる必要があるだろう。

2022年3月31日木曜日

敗血症性肺炎球菌性肺炎の場合はアスピリンを使おう!・・・生存予後改善効果

序文が結果的に一番勉強になる 

入院後30日以内の心血管合併症は、肺炎で入院した患者の27%~32%で報告されており [7、8]、その半数は24時間以内に発症しています [8]。これらの合併症は最初の数日間が最も顕著ですが、年齢をマッチさせた対照群と比較すると、患者は数ヶ月から数年にわたりリスクが高いままである可能性があります [9]。菌血症性肺炎に関連する心血管リスクは、菌血症を伴わない肺炎や他の呼吸器感染症よりも高く、呼吸器感染症が重症化するほど、心血管リスクはより長く上昇したままです[10]。

S. pneumoniaeによる肺炎は、その後の心血管合併症と関連があるとされています[11-13]。あるレトロスペクティブな研究では、基準期間と比較して、侵襲性肺炎球菌感染後の最初の3日間に心筋梗塞のリスクが20倍、脳卒中のリスクが26倍増加することがわかりました。また、呼吸器系ウイルスについても、リスクは小さいものの増加が認められました[14]。

一般にアスピリンとして知られるアセチルサリチル酸(ASA)は、血小板の集積を抑え、シクロオキシゲナーゼ1とプロスタグランジンの産生を阻害します[15]。さらに、ASAは二次予防に使用した場合、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを低減させます[16]。CAP患者におけるASAの潜在的な効果については、短期的な死亡率の低下を示唆する研究がある一方で [17, 18] 、他の研究者は有意な短期的効果を見出せずにいる [19, 20] など、依然として議論のあるところです。ASAは低価格のジェネリック医薬品であり、処方箋なしで広く使用されているため、処方箋データベースからの情報を用いた効果に関する研究が妨げられている。肺炎は、複数の微生物的病因を持つ異質な患者群であり、その一部は臨床経過が異なる可能性がある。したがって、S. pneumoniaeのような単一の病原体によって引き起こされる重症肺炎の患者を十分に定義された詳細なコホートで研究することは、この疑問を厳密な方法で解決するのに適したアプローチである。


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Acetylsalicylic acid use is associated with improved survival in bacteremic pneumococcal pneumonia: A long-term nationwide study

Kristján G. Rögnvaldsson,et al.

JIM, https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/joim.13485?af=R

First published: 21 March 2022 https://doi.org/10.1111/joim.13485


【背景】肺炎は一般的に肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)によって引き起こされ、その後の心血管合併症や死亡率の上昇と関連しています。肺炎におけるアセチルサリチル酸(ASA)の使用は、短期的には生存率を高める可能性があるが、依然として議論の余地があり、長期的には研究されていない。


【目的】菌血性肺炎球菌による肺炎発症後、ASAの使用と1年までの生存率との関連を評価すること。


【方法】1975 年から 2019 年までのアイスランドにおける菌血性肺炎球菌の全エピソードをレビューした。研究コホートは、肺炎と一致する症状および画像診断結果を有する18歳以上の個人で構成された。生存率の差は、傾向スコア重み付け(逆確率重み付け)を用いて、30日、90日、1年における生存率を評価した。30日生存率については、非比例性のため、7日生存率で分割・層別化した。


【結果】合計で815件の菌血性肺炎球菌肺炎エピソード(年齢中央値67歳、女性48%)が同定された。ASAと30日後の生存率との関連について、傾向スコアによる重み付けを用いたCox回帰を行ったところ、平均ハザード比(HR)は0.60(95%信頼区間[CI]0.34-1.05)であった。7日以内に生存率の有意な改善が認められたが(HR = 0.42, 95% CI 0.19-0.92 )、7~30日目には認められなかった(HR = 1.08, 95% CI 0.46-2.55 )。ASAは、90日(HR = 0.53、95%CI 0.32-0.87)および1年(HR = 0.48、95%CI 0.31-0.75)の生存と関連していた。



【結論】菌血性肺炎球菌による肺炎の入院時にASAを使用することは、診断後1年までの死亡率の有意な低下と関連している。肺炎およびその他の感染症患者におけるASA療法は、さらなる研究が必要である。


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2021年9月17日金曜日

Covid-19肺炎4ヶ月後も肺機能へ影響与える

 
Medium-term impact of COVID-19 on pulmonary function, functional capacity and quality of life
Fabio Anastasio,et al
European Respiratory Journal 2021 58: 2004015; 

DOI: 10.1183/13993003.04015-2020
https://erj.ersjournals.com/content/58/3/2004015


背景

Coronavirus disease 2019 (COVID-19) は世界中で流行しており,医療システムに劇的な影響を与えている。本研究の目的は、COVID-19が呼吸器機能に及ぼす中期的な臨床的影響を評価することである。

方法

379人の患者を、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)の診断から4カ月後に評価した。患者はCOVID-19中の肺炎の有無により2群に分けた。臨床状態、生活の質、症状、6分間歩行テスト、スパイロメトリーによる肺機能テスト、一酸化炭素に対する肺の拡散能を分析した。データはCOVID-19期間中の臨床経過(急性呼吸窮迫症候群の発症、侵襲的機械換気の必要性、部分的酸素飽和度(SpO2)/吸気酸素分率(FIO2)比、肺炎重症度指数(PSI))と比較した。

結果

中央値135日後、379名の患者のうち260名(68.6%)が少なくとも1つの症状を訴えていた。COVID-19期間中に肺炎を発症した患者では、安静時のSpO2(p<0.001)、6分間歩行試験時のSpO2(p<0.001)、総肺活量(p<0.001)、0.1秒後の気道閉塞圧(P0.1)(p=0.02)が低かった。 02)、P0.1/最大吸気圧比(p=0.005)、Borg category-ratio scale (p=0.006)およびmodified Medical Research Council breathlessness scale(p=0.003)が、肺炎のない患者に比べて高かった。SARS-CoV-2肺炎時のSpO2/FIO2比およびPSIは、安静時および6分間歩行試験時のSpO2(p<0.001)、残量(p<0.001)、総肺活量(それぞれp<0.001およびp<0.003)、強制肺活量(それぞれp=0.004およびp=0.03)の中期的な変化と直接関連していた。

結論

COVID-19での肺の損傷は、急性感染症の4か月後の肺機能の低下と相関している。

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2021年7月21日水曜日

2021年1月15日金曜日

COPD/喘息:フルチカゾンの薬剤クラス内肺炎リスクの懸念

前者は後顧的研究、後者はその時点でのシステマティック・レビュー

どちらも、フルチカゾンの対ブデソニド肺炎リスク増加の結論

前者は後顧的研究で重症ほどフルチカゾン使用されていた可能性もありバイアスリスクを除外できない限界がある。

後者の考察

今回の結果は、COPD患者における1日のICS投与量の増加に伴う肺炎リスクの増加を示した先行研究と一致している 。また、フルチカゾンと比較して、ブデソニドや他のICSの安全性・有効性プロファイルが良好であることを示した他の研究とも一致している 。これは、薬剤間の薬理学や薬物動態の違いによって説明できるかもしれない。フルチカゾンは、より高い親油性とより遅い溶解速度のために肺炎のリスクを増加させる可能性が示唆されている。しかし、もっともらしいメカニズムと投与量の調整にもかかわらず、フルチカゾンがより重症な患者では高用量で処方される可能性が高いことによる交絡を排除することはできない。


Early View Research letter 

The Effect of Type and Dosage of Newly Prescribed Inhaled Corticosteroids on Obstructive Lung Disease and Pneumonia Hospitalisations in Older Individuals with Asthma, Chronic Obstructive Pulmonary Disease (COPD) or Both: A Retrospective Study of Health Administrative Data

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32703774/



2020年5月2日土曜日

COPD吸入ステロイド使用:血中好酸球と慢性細菌感染(CBI)で肺炎リスク






「吸入コルチコステロイド(ICS)の使用は、循環好酸球数が100個以上/μLの患者(特に300個以上/μLの場合)では、適切な気管支拡張剤の治療にもかかわらず、疾患の増悪(ECOPD)に苦しむ患者に推奨されるが、好酸球数が100個未満/μの患者では、ECOPD予防の効果が低く、肺炎のリスクを高める可能性があるため、推奨されない」ということになっている

  • The global strategy for diagnosis, management and prevention of chronic obstructive pulmonary disease (updated 2019).
  • Blood eosinophils and treatment response with triple and dual combination therapy in chronic obstructive pulmonary disease: Analysis of the impact trial.  Pascoe S, Barnes N,  et al. The Lancet Respiratory medicine 2019. 
potentially pathogenic microorganisms:潜在的病原性微生物(PPM)による chronic bacterial infection :慢性細菌感染(CBI)がCOPD患者で頻繁に発生していること、ICSが重要な免疫抑制作用を持っていること、好酸球が抗菌作用を持っている可能性があることに注目すべき


血中好酸球と肺炎リスクとの関連を示すこれまでのエビデンスは相反するもの


血中好酸球数が100個/L未満であれば、CBIとの関連性が高く、特にICSを使用している患者では肺炎の発生率が高くなるという仮説に基づく検証

Inhaled Steroids, Circulating Eosinophils, Chronic Airway Infection, and Pneumonia Risk in Chronic Obstructive Pulmonary Disease. A Network Analysis
Miguel Angel Martinez-Garcia , et al.
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Volume 201, Issue 9
https://www.atsjournals.org/doi/abs/10.1164/rccm.201908-1550OC
https://doi.org/10.1164/rccm.201908-1550OC       PubMed: 31922913
Received: August 09, 2019 Accepted: January 09, 2020


【序文】慢性閉塞性肺疾患(COPD)の吸入コルチコステロイド(ICS)による治療は、肺炎のリスクを高める代わりに、将来の病気の増悪のリスクを減らすことができるため、議論の的になっている

【目的】目的:COPD患者における慢性細菌感染(CBI)の存在、循環好酸球数の減少、ICS治療と肺炎リスクとの関係を評価

【研究方法】慎重に特徴付け(気道微生物学的検査を含む)され、中央値84ヶ月間追跡された201人のCOPD患者(GOLD II-IV)の歴史的コホートを対象としたポストホック長期観察研究。結果は多変量Cox回帰およびネットワーク分析により分析

【結果】平均年齢は70.3歳、患者の90.5%が男性、平均FEV1は49%、ICS治療を受けた患者は71.6%、気管支拡張症は57.2%、血中好酸球数100個/μL未満は20.9%であった。
病原性微生物は42.3%の患者で分離された(22.4%の患者が慢性気管支感染症(CBI)の定義を満たしていた)。



病原性微生物(PPM)または慢性気管支感染症(CBI)の単離の決定因子のための多変量ロジスティック回帰分析

 OR (95% CI)p value
単回PPM分離  
Age, yrs1.101 (1.011-1.102)0.009
FEV1, % ref0.963 (0.951-0.994)0.008
<100 eosinophils="" font="" g="">2.426 (1.132-5.226)0.024
Moderate ECOPD, annual rate1.224 (0.981-1.410)0.071
Severe ECOPD, annual rate1.512 (0.923-2.213)0.062
Bronchiectasis4.923 (2.422-9.966)<0 .0001="" font="">
CBI( 3以上のPPM 分離)  
Age, yrs1.103 (1.015-1.102)0.010
FEV1, % ref.0.964 (0.942-0.995)0.011
<100 eosinophils="" font="">3.238 (1.426-7.231)0.005
Moderate ECOPD, annual rate1.324 (1.094-1.633)0.005
Severe ECOPD, annual rate2.014 (1.331-3.022)0.002
Bronchiectasis7.593 (2.606-22.218)<0 .0001="" font="">
Sex, current smokers, and treatment with ICS were not significantly related to single 
PPM isolation or presence Table 3. Follow-up characteristics in the group with at least 
one pneumonic episode during follow-up and the group without pneumonic episodes.


追跡期間中、患者の38.8%が1回以上の肺炎に罹患し、CBI(HR、1.635)と100個未満の好酸球/μL(HR、1.975)は独立して肺炎のリスクと関連しており、特に両方が共存している場合には(HR、3.126)、肺炎のリスクと関連していた。

好酸球数100個/μL未満とCBIを有する患者では、ICS治療は肺炎のリスクを増加させた(HR、2.925)。

【結論】循環好酸球/μLが100未満とCBIの存在は、ICS治療を受けたCOPD患者の肺炎リスクを増加させる。









第一に、臨床的に安定したCOPD患者における気管支感染の影響を調査したほとんどの先行研究では、喀痰中のPPMまたは細菌負荷の有無を分析している。今回の結果は、同じPPMに対する複数の陽性培養によって定義されるCBIの存在が、これらの患者における肺炎の重要な微生物学的危険因子であることを示している

さらに、CBIの存在と好酸球レベルの低下が相互作用してCOPD患者の肺炎リスクを高めることが示された。今後の分析では、このことが気道マイクロバイオームの変化と全く関係しているかどうかを確認する必要がある。

性別や喫煙への暴露は肺炎リスクの増加と関連していない

さらには、ICS治療は肺炎リスクの増加とは関連していなかったので、慎重に検討する必要がある



2020年4月15日水曜日

Covid-19肺炎 vs インフルエンザ肺炎の臨床所見

米国と比べるとやはり日本の移動規制の効果は乏しい



https://www.apple.com/covid19/mobility


このまま、COVID-19収束遷延すれば行政の対応遅延批判は免れないだろう
当初から、厚労大臣の顔や声が全く見えない


地域によっては現時点では臨床的判断での即時検査必要な時期になっていると思う・・・
phase が変わったことに迅速に対応できてるとは思えない現行行政


以下、インフルエンザ肺炎との病態・病像比較報告







本研究では、ARDS患者におけるCOVID-19とインフルエンザA(H1N1)肺炎の異なる臨床症状について検討した。レトロスペクティブ症例対照研究は、COVID-19(n = 73)またはH1N1(n = 75)のいずれかに感染したARDS患者の2つの独立したコホートを比較するように設計された。これらの患者の臨床症状、画像診断の特徴、治療法、予後を分析し、比較した。H1N1患者と比較して、COVID-19患者の年齢中央値は高く、COVID-19コホートでは男性の割合が高かった。COVID-19とH1N1のいずれかに感染したARDS患者の臨床症状には多くの違いが見られた。COVID-19に感染したARDS患者は、H1N1患者に比べて、発症時の重症度スコアが低く、SOFAスコア調整死亡率が低かった。


Comparison of Hospitalized Patients With ARDS Caused by COVID-19 and H1N1
Xiao Tang,  et al.
DOI: https://doi.org/10.1016/j.chest.2020.03.032
https://journal.chestnet.org/article/S0012-3692(20)30558-4/pdf

背景:2019年12月に中国でコロナウイルス疾患2019(COVID-19)が発生して以来、その解明にかなりの注目が集まっている。しかし、臨床医や疫学者がCOVID-19をインフルエンザウイルスなど他の呼吸器感染症と区別することも重要である 。

RESEARCH QUESTION:本研究の目的は、ARDS患者におけるCOVID-19とインフルエンザA(H1N1)肺炎との間の異なる臨床症状を探ることであった。

研究デザインおよび方法:この分析は、レトロスペクティブな症例対照研究である。COVID-19(n=73)またはH1N1(n=75)のいずれかに感染したARDS患者の2つの独立したコホートを対象とし比較。それらの臨床症状、画像の特徴、使用された治療および予後を解析し比較検討した。

結果:COVID-19患者の年齢中央値はH1N1患者よりも高く、COVID-19コホートでは男性の割合が高かった(P < 0.05)。
COVID-19患者は、H1N1患者よりも非湿性咳嗽、疲労およびGI症状の割合が高かった(P < 0.05)。
H1N1患者は、COVID-19問6の患者よりもSequential Organ Failure Assessment (SOFA) scoreが高かった(P<0.05)。

PaO2/FIO2比は、COVID-19の方がH1N1コホートより高く 198.2 mm Hg vs 107.0 mm Hg  (P < .001)
すりガラス状陰影はCOVID-19でH1N1より多い  (P <.001).



 COVID-19患者に投与された抗ウイルス療法の種類が多かった H1N1 患者と比較して、COVID-19 患者の院内死亡率は 28.8%であった。
COVID-19患者の院内死亡率は28.8%であった。一方、H1N1患者の死亡率は34.7%(P = .483)であった。

 H1N1患者のSOFAスコア調整死亡率はCOVID-19患者よりも有意に高く、その比率は2.009(95%CI、1.563-2.583;P <0.001)であった。


知見:COVID-19 と H1N1 のいずれかに感染した ARDS 患者間では、臨床症状に多くの違いがあった。H1N1患者と比較して、COVID-19に感染したARDS患者は、提示時の重症度スコアが低く、SOFAスコア調整死亡率が低かった。


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テレビで医療機関内部の事情を報道していたが、ちょっと気になった【すりガラス状陰影】と称していた場面でのCT画像あれは末梢優位コンソリデーションだったと思う。

用語のコンセンサス一致させていた方が良い

この論文の図はBの表記が無いが、一応、コンソリデーションとGGOの読影には納得

2019年12月28日土曜日

COPD:肺炎リスクはBUD/FORが少ない?

ICS/LABA薬剤のCOPD肺炎リスクの比較

これは元々、後顧的研究のため結論的ではない


さらに、有意差明瞭とされる比較
FLU/SAL DPI vs BUD/FOR DPI
ARR=(Controleventrate)−(Experimentaleventrate)ARR=0.04447612−0.03321454=0.01126158NNT=1/ARR=1/0.01126158=88.8
これにも、臨床的意義に疑問が生じてくる




Comparative Safety and Effectiveness of Inhaled Corticosteroids and Long-Acting β2 Agonist Combinations in Patients with Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Ting-Yu Chang, et al.
DOI: https://doi.org/10.1016/j.chest.2019.12.006
CHEST (2020), doi: https://doi.org/10.1016/ j.chest.2019.12.006.

序文:COPD患者に於けるICSによる肺炎のリスク差はより検証が必要で、特にベクロメサゾン含有吸入において必要。異なるICS/LABA合剤のリスク・ベネフィット比較

方法:台湾国内健康保険請求データの後顧的検証
propensity score matchingおよびCox回帰モデルにて重症肺炎、急性増悪推定

結果:
BUD/FOR DPIとBEC/FOR MDIは、それぞれ同じデバイスのFLU/SALと比べ重症肺炎リスク低下 (BUD/FOR HR 0.83 [95% CI 0.70-0.98]、重症急性増悪リスク低下(BUD/FOR HR 0.88 [0.78-0.99], BEC/FOR 0.90 [0.84-0.96])
1日あたり平均ICS投与平均量補正追加後、 BUD/FOR DPI使用は、重症肺炎リスク有意減少持続 (18%) するも、 BEC/FOR MDI userは有意減少持続せず

結前設定サブグループの多くにおいても感度分析後も持続した





2019年11月19日火曜日

パイロットRCT:高齢者肺炎/敗血症へのシンバスタチン投与 好中球機能改善と臨床アウトカム改善

日本でのシンバスタチン治療標準は5mg/日で、以下の薬剤とは桁違い








序文から
細菌感染は迅速だが、過剰でないあるいは過少でない比例的な好中球反応が必要で、攻撃性と、静止状態という舌病名環境依存的バランスが維持されるのが望ましい。不適切に過剰にあるいは抑制皿多反応では死亡・併存症悪化が見られる。敗血症では好中球機能の過剰かつ抑制さえた好中球機能は死亡率と関連する。例えば、 neutrophil extracellular trap formation (NETosis) 入院時低下とday 7のNETosis亢進は、患者予後悪化をもたらす。宿主の年齢は好中球機能に影響を与える。 In vitroでは、急性感染症のない高齢者から分離された好中球は、脱顆粒が増加しているように見えるが、好中球の移動精度、食作用、およびNETosisを減少させる。... 敗血症高齢者で一部機能低下、migration accuracyは呼吸器感染でエチカ氏、敗血症でmigration failureを来たし、初期イベントから6週間も継続する。大腸菌貪食とphorbol myristate acetate(PMA)へのNETosisは温存し、ROS産生は増加する。degranulation促進を伴う標的細菌への能力は低下し、細菌侵襲、局所炎症、by-stander tissueのdamagingも促進し、より広範な重度敗血症、end-organ damageを来す
スタチンが、その治療効果明らかな濃度で、高齢者に対し、好中球migratory accuracyを改善し、in vitroで、NETosis増加している。

仮説として、シンバスタチンがCAP+S重症ケア外高齢者で、感染に対する好中球反応の改善(NETosisとmigratory accuracy)の改善をもたらし、耐用性・安全性に関する確認研究




Simvastatin Improves Neutrophil Function and Clinical Outcomes in Pneumonia. A Pilot Randomized Controlled Clinical Trial
Elizabeth Sapey , et al.
ajrccm  Vol. 200, No. 10 | Nov 15, 2019
https://doi.org/10.1164/rccm.201812-2328OC       PubMed: 31206313
https://www.atsjournals.org/doi/full/10.1164/rccm.201812-2328OC


理論的根拠:住民研究ではスタチンによる敗血症の転帰の改善が示唆されているが、敗血症の患者を対象としたランダム化比較試験の結果と、クリティカルケア環境での臓器機能障害は、広く否定的。in vitroデータは、スタチンが加齢に伴う好中球機能を調節し、感染に対する好中球反応を改善することを示唆しているが、高齢患者および高用量のみである。

目的:高用量シンバスタチンが好中球機能を改善し、重症の入院を認められない敗血症(CAP + S)を伴う市中感染肺炎の入院高齢者で安全かつ許容されるかどうかを判断する。

方法:二次医療病院に入院した55歳以上のCAP + S患者を対象に、シンバスタチン80 mgまたはプラセボの無作為化二重盲検プラセボ対照パイロット試験を7日間実施。 4日目の主要エンドポイントは、好中球細胞外トラップ形成(NETosis)の変化。 4日目の副次的エンドポイントには、好中球の化学走性、安全性と忍容性、臓器不全評価スコア、死亡率、再入院、組織の分解/炎症のマーカーが含まれる。

測定と主結果:CAP + S患者における4日間のシンバスタチンアジュバント療法は、全身性好中球機能の改善(NETosisと走化性)、全身性好中球エラスターゼ負荷の減少、およびプラセボと比較した連続臓器不全評価スコアの改善に関連した。
事後分析により、シンバスタチン療法はプラセボと比較して入院のない生存率の改善と関連していることが実証された。シンバスタチンは、マクロライド系抗生物質の一般的な共処方により、この高齢者および多病患者グループで忍容性が良好だった。



結論:このパイロット研究は、以前に評価されたよりも古くて軽い疾患コホートにおけるCAP + Sのアジュバント療法としての高用量シンバスタチンをサポートしている。現在、この集団では、有益性と有害性の可能性を評価するための決定的な多施設共同研究が保証された。


2019年11月8日金曜日

重度肺炎バクテリオファージ治療:動物知見と初回仕様症例

抗菌薬の温故知新-バクテリオファージ製剤のすすめ
https://cvdd.rakuno.ac.jp/archives/2554.html


バクテリオファージ(ファージ)は細菌を宿主にするウイルスで、1915年にTwortにより細菌を溶かす現象として偶然発見されたものです。その後、d’Herelleによって細菌感染症に使用する抗菌薬としての利用が考えられたものの、1929年にFlemingの発見したペニシリンを契機に抗生物質にその座を完全に奪われ医学遺産と化したのです。...2016年に公表された「薬剤耐性対策アクションプラン2016-2020」でも、新たな治療法の開発研究を推進することになっています。その一つの候補として最近世界的に注目されているのが、本日のテーマである古くて新しい抗菌薬であるファージ製剤


"ファージ製剤の利点を上げれば、... 一般の感染症のみならず耐性菌感染症にも応用できることや、種特異性が高く常在細菌叢に影響しないこと、少ない回数でファージを投与すると宿主菌が無くなるまで増殖を続けること、製造が比較的容易であることなど"とされ期待が増す。




https://www.gifu-u.ac.jp/about/publication/g_lec/field/36_ando.html


以下、関連文献2つ 日本はこの分野でも遅れてるそうで早急に対応が待たれる





薬剤耐性菌の肺炎治療の以前の“新規”章は、前の章の編集されたもので、追加されたもの
特異的薬剤耐性メカニズムに着眼してβラクタマーゼ阻害剤を追加した形、耐性ギリギリの分の治療としてPK/PD最適化した形、組織浸透への副作用に着眼したエアロゾール化など

コリスチンを正確に投与のためには、関連腎毒性を思い出し、以前の章を読みなおす必要がある。リネゾリドが商品化されてからHAP/VAPの抗生剤は導入されていない。この種の薬剤が利用された結果、MRSA HAP/VAPや免疫不全患者のレアなバンコマイシン耐性腸球菌の治療の至適さに関する関心が少なくなっている。

2つの相補的研究が新しいチャプターになるか?

Bacteriophages Improve Outcomes in Experimental Staphylococcus aureus Ventilator-associated Pneumonia
Josef Prazak ,et al.
https://doi.org/10.1164/rccm.201812-2372OC       PubMed: 31260638
Received: December 21, 2018 Accepted: June 28, 2019
https://www.atsjournals.org/doi/10.1164/rccm.201812-2372OC

序文:多剤耐性細菌原因の感染症は重大な臨床的挑戦的なファージ治療は代替的抗菌治療戦略として有望

目的:ラットに於けるMRSAによるVAP治療の静注ファージ治療の有効性評価

方法:無作為化盲検対照実験研究で、静脈内テイコプラニン(3mg / kg、n = 12)、4つのファージのカクテル(2-3 x 109 PFU/ ml、2003、2002、3AおよびK、n = 12)および両方の組み合わせ(n = 11)を比較、投与は、肺炎 2、12、24時間後及び、それ以降4日間1日1回投与。 プライマリアウトカムは4日目生存。 セカンダリアウトカムは、肺および脾臓の細菌およびファージ密度、肺内の感染の組織病理学的スコアリング、および血液中の炎症性バイオマーカー。

結果:ファージ、テイコプラニンによる治療にて生存率は0%から58%、50%と各々増加。抗生剤とファージ組み合わせでアウトカム上乗せ改善認めず(生存率 45%)
動物の生存率は肺内の細菌burdenと相関(1.2 x 106 CFU/g of tissue for survivors versus 1.2 x 109 CFU/g for non-surviving animals, p<0 .0001="" p="">
ファージの肺内multiplication は治療中に生じ、IL-1βは治療経過中全ての治療群で増加

Bacteriophage Therapy of Ventilator-associated Pneumonia and Empyema Caused by Pseudomonas aeruginosa
Susan Maddocks, et al.
https://doi.org/10.1164/rccm.201904-0839LE       PubMed: 31437402
https://www.atsjournals.org/doi/10.1164/rccm.201904-0839LE




バクテリオファージ療法は、1900年代初期に抗菌療法として初めて利用されました。 抗生物質の出現により西社会で関心を失い、バクテリオファージ療法は以前の東社会で使用され続け、その治療の可能性に対する関心は、抗菌薬耐性の世界的な増加の発展とともに新たに出現。 絶対溶菌性バクテリオファージは、特定の細菌細胞を破壊するウイルスであり、ヒトに有害とは見なされていませんが、治療が限られているため、その安全性と有効性に関する臨床情報3です。 肺疾患のマウスモデル4,5,6および気道感染のin vitroまたはex-vivoモデルで抗シュードモナスバクテリオファージ療法がうまく利用されたという報告がありますが、in vivoでの使用に関するデータはほとんどありません。
ということで症例報告 77歳女性、胸部術後、多剤抗生剤過敏症既往、重度喫煙者
術後2日目で感染症状と所見で右下葉肺炎浸潤影と無気肺、eGFE 32 mL/min/1.73m2、Moxifloxanとメトロニダゾール:誤嚥性肺炎ターゲット
day 6にて陰影持続、ICC抜去、喀痰培養(day 3サンプル):PIPC-TAZ・ciprofloxacin、meropenem感受性緑膿菌、38度に増加、メロペネム1 tds投与
緑膿菌持続検出、浸潤影広がり、発熱持続、1週間投与後他の感染源明確なもの無く、血液培養も陰性持続。気管支胸膜fistulaからエアリークあり、脳虚血イベント発生・・・その後も改善傾向無く、倫理研究委員会に打診し、AB-PA01のコメントをもらい投与


AB PA01


その後<google翻訳>
投与、AB-PA01は23日目から補助療法として開始されました。気道および胸壁の治療にどちらの経路でも十分であることを保証するデータがない場合、両方とも静脈内(100 mLの生理食塩水100 mL中AB-PA01 1 mL )および噴霧化(4 mL AB-PA01、未希釈)ファージを1日2回投与しました。 3日以内に、患者の酸素化は改善し、鎮静は停止しました。 27日目(ファージ治療の4日目)に、胸膜液からの最近の緑膿菌分離株(ファージ治療開始前に収集)がフルオロキノロン耐性を示しました。シプロフロキサシンは中止され、セフトロザン/タゾバクタム脱感作が28日目に開始されましたが、この時点で患者のメモには、患者が「先週にわたって顕著な進歩」を遂げ、SaO2が2 L / min O2で90%になったことが記録されています鼻プロング。
バクテリオファージ療法は7日後に中止され、患者はICUから高依存症ユニットに降格しました。彼女は、1.5 g tds IVで静脈内セフトロザン/タゾバクタムの6週間を完了しましたが、腎機能の改善に伴って増加することはありませんでした。肺炎で3 g tdsが必要かどうかを判断するための試験が進行中であることに注意してください(Clinicaltrials.gov NCT02387372)。彼女は最初の入院から約11週間後、感染の兆候なしに病院から老人医療施設に退院しました。彼女の最後の陽性の緑膿菌培養物は、バクテリオファージ療法の4日目(セフトロザン/タゾバクタムを開始する1日前)に採取したfromからのわずかな増殖であり、その後AB-PA01療法の完了後6ヶ月を含む、培養陰性のままでした。

広範壊死化肺緑膿菌感染管理で臨床的バクテリオファージ治療の初回報告例となる



2019年9月28日土曜日

ファースト・イン・クラス抗生剤プレウロムチリン類:経口Leamulin FDA承認

リボソームの50Sサブユニットのペプチド転移酵素部分に結合することによってバクテリアにおけるタンパク質合成を阻害




FDA OKs First-in-Class Antibiotic Lefamulin (Xenleta) for CABP
https://www.medscape.com/viewarticle/917020

米国食品医薬品局(FDA)は、成人・市中感染性細菌性肺炎(CABP)治療の新しい経口および静脈内(IV)抗生物質であるLeamulinプレウロムチリン(pleuromutilin)(Xenleta、Nabriva Theraputics)を承認
レファムリンは画期的医薬品(ファースト・イン・クラス)のleuromutilin抗生剤で、肺炎球菌、黄色ブドウ球菌(メチシリン感受性分離株)、インフルエンザ菌、肺炎レジオネラ菌、肺炎マイコプラズマ、および肺炎クラミジアといった感受性ある微生物起因性のCABP対象 
レファムリンの作用機序は、他の承認された抗生物質とは異なり、「耐性の発生傾向が低く、ベータラクタム、フルオロキノロン、グリコペプチド、マクロライド、およびテトラサイクリン抗生物質クラスとの交差耐性がない。


CABPに対し、経口Leamulinは、moxifloxacin7日間と臨床効果初回投与後96時間後非劣性

Oral Lefamulin vs Moxifloxacin for Early Clinical Response Among Adults With Community-Acquired Bacterial Pneumonia
The LEAP 2 Randomized Clinical Trial
Elizabeth Alexander, et al.
JAMA. Published online September 27, 2019. doi:10.1001/jama.2019.15468
September 27, 2019
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2752331








Pleurotus類の菌から単離されたジテルペン、(+)-pleuromutilinはリボソームのpeptidyl transferase centerに作用する珍しい機構で抗生作用を示すため、「最後の砦」となりうる新規抗生物質のリード化合物として注目
https://www.chem-station.com/blog/2017/07/pleuromutilins.html


2017年サイエンス誌発表からわずか2年でFDA承認かぁ
日本の創薬と全然違うペース




2019年4月30日火曜日

人工呼吸器関連肺炎(VAP)のエコーの有用性;PCTと組み合わせ

人工呼吸器関連肺炎(VAP)のエコーの有用性;PCTと組み合わせ


124名の前向き検討
PCT 0.25 ng/mLとエコー所見葉性の組み合わせで感度 81.3%、特異度 85.5%
AU/ROC解析にて白血球数、PCT単独、CRP、CPISより優秀

Lung Ultrasound Combined With Procalcitonin for a Diagnosis of Ventilator-Associated Pneumonia
Juandi Zhou, et al.
Respiratory Care May 2019, 64 (5) 519-527; 
DOI: https://doi.org/10.4187/respcare.06377







4つのパターン:
(1) 小さい胸膜直下コンソリデーション;胸膜直下のぼやけた、不規則な境界の整な境界エコーpoorな領域、直径 0.5cm超、B lineの有無は不問
(2) 肺葉性、亜葉性コンソリデーションで、肝臓や脾臓実質の類似した組織様echotexture
(3) dynamic air bronchogram (点状:punctiform 或いは 線状の高エコーアーチファクトで、肺葉/亜葉内コンソリデーション内に存在、そして吸気に同期して動く高エコーイメージ
(4) static air bronchogram: 葉内/亜葉内コンソリデーション内の高エコーアーチガクトだが、吸気と共に動かない

3つ以上で陽性



小児市中肺炎:
Lung ultrasound for the diagnosis of community-acquired pneumonia in children
Pediatr Radiol. 2017; 47(11): 1412–1419.
Published online 2017 Sep 21.
doi: 10.1007/s00247-017-3910-1

2019年2月7日木曜日

新規アミノ・メチルサイクリン系抗生剤 Omadacycline 市中肺炎トライアル vs モキシフロキサシン

Paratek Announces FDA Approval of NUZYRA™ (Omadacycline)
http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=253770&p=irol-newsArticle&ID=2369985


Omadacycline:テトラサイクリン系由来の新しいアミノメチルサイクリン抗生剤
テトラサイクリン耐性の排出・リボソーム防御機構克服された薬剤

肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、黄色ブドウ球菌、非定型肺炎(レジオネラ、マイコプラズマ、クラミジア肺炎など)へのin vitro感受性あり
肺炎球菌に感受性あり、肺組織濃度維持する



Omadacycline for Pneumonia Treatment in the Community (OPTIC) trial

臨床効果非劣性証明

Omadacycline for Community-Acquired Bacterial Pneumonia
Roman Stets,., et al.
N Engl J Med 2019; 380:517-527
DOI: 10.1056/NEJMoa1800201



2019年1月30日水曜日

ベンゾジアゼピン:卒中後1ヶ月以降肺炎も増加

最近台湾からの報告目立つ気がする

chronic-onset poststroke pneumoniaの意味がよく分からない
序文から・・・
肺炎は卒中後の最も多い重篤な合併症一つで、3分の1程度まで罹患する可能性、2つに発症時期で分類、急性発症は卒中後1ヶ月以内、慢性発症は1ヶ月後以降に生じる肺炎
・・・ということで、1ヶ月後からかなり期間経過後まで含む肺炎発症と思われる


台湾国内医療保険研究、ベンゾジアゼピン(BZD)と慢性的発症卒中後肺炎リスク

BZD被処方患者 3758名、非被処方 3758名の比較

4.4年間フォローアップ平均
卒中1ヶ月後肺炎リスクは BZDコホート 1,027名、非BZDコホートでは 478名
年齢、性別層別化後も有意差あり

Association between benzodiazepine use and risks of chronic-onset poststroke pneumonia: a population-based cohort study
Lin S-M, et al. BMJ Open 2019;9:e024180.
 doi:10.1136/bmjopen-2018-024180
http://dx.doi.org/10.1136/bmjopen-2018-024180




GABA modulatorとしてのベンゾジアゼピンは不眠、不安、筋痙攣、てんかんなど多くの症状対応に用いられる。ただ、肺炎リスク、sedation効果、誤嚥リスク、さらには免疫系への悪影響も示唆されている。

Pharmacological Basis and Experimental Research
Speculation linking benzodiazepines to infections originally began when multiple in vivo pharmacology studies demonstrated immune dysfunction and bacterial infections of greater frequency among rodents exposed to diazepam . Despite these results, the immunopharmacology of peripheral and central benzodiazepine GABAA receptors remains complex as other in vitro studies have shown potentiation of immune response from triazolo-benzodiazepines such as alprazolam and triazolam . This begs the question as to whether there is a true ‘class effect’ of these agents or if there are indeed indisputable immunopharmacological differences between them.
. 2017 Dec; 17(4): 493–507.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5694420/



卒中後のBZD使用はしかたない部分もあるが、肺炎リスクには注意が必要

今まで安易に使われすぎた事への重大な警告の一つだろう

2019年1月10日木曜日

【本邦報告】高齢者肺炎予後推定:プロカルシトニンはCRPより優れているとは言えない

数年前、PCT>>>CRPという雰囲気が蔓延していたが・・・時代は変わった?


福岡大学からの報告
高齢者・院外獲得市中肺炎の予後推定にプロカルシトニン役立つか疑念を呈した後顧的報告

プロカルシトニンは、細菌性(感染性) vs 非感染性などを鑑別し臨床的有用性、抗生剤使用に関するツールとしての役割期待されていると思うのだが、結果的に生命予後に影響与えないとするとdecision-making上の有用性低下が否めない。

産生抑制など機能的予備能低下した高齢者にでもPCT有用か?
CRPより劣性の可能性も報告されつつあり、特に高齢者では利益性

pneumonia severity index (PSI)、プロカルシトニン(PCT)、アルブミン、BMI、BNP、NT-proBNPなど

Procalcitonin is not an independent predictor of 30-day mortality, albeit predicts pneumonia severity in patients with pneumonia acquired outside the hospital
Takanori Akagi, , et al.
BMC Geriatrics201919:3
https://doi.org/10.1186/s12877-018-1008-8©  The Author(s). 2019
Received: 28 September 2018Accepted: 10 December 2018Published: 7 January 2019







CRPとPCTのみ抜き書き


2018年10月27日土曜日

COPD本邦後顧的研究;吸入ステロイドで肺炎発生増加指せないと言うが・・・

日本のCOPD後顧的研究で、2009年1月から2013年8月まで受診患者で
吸入ステロイド関連肺炎発生を調査

罹病率・死亡率を吸入ステロイド使用、年齢、性別、COPD 階級にて検討

COPD患者でICS使用COPD患者はICS非使用患者と比較。
ICSは肺炎リスクを増加させず、ICS使用は肺炎に関しては安全という結果

各国、人種間の肺疾患で違いがある可能性があり、各々確認されるべきという結論らしいが・・・639名の観察研究で、そこまで断言して良いのだろうか?

Inhaled corticosteroids might not increase the risk of pneumonia in patients with chronic obstructive pulmonary disease in Japan
Hirano R, Fujita M, et. al.
Published 23 October 2018 Volume 2018:13 Pages 3503—3509
DOI https://doi.org/10.2147/COPD.S180349
https://www.dovepress.com/inhaled-corticosteroids-might-not-increase-the-risk-of-pneumonia-in-pa-peer-reviewed-article-COPD



2018年10月9日火曜日

CHESTガイドライン・専門委員会:肺炎・インフルエンザ疑い急性咳嗽 CRPは必要・・・

以前、「CRP、本当に要るのか」論争あったと思うが、むしろ、「プロカルシトニンの方が要らない子」になっている


Adult Outpatients with Acute Cough due to Suspected Pneumonia or Influenza: CHEST Guideline and Expert Panel Report
Adam T. Hill, M et. al.,  on behalf of the CHEST Expert Cough Panel
DOI: https://doi.org/10.1016/j.chest.2018.09.016
https://journal.chestnet.org/article/S0012-3692(18)32499-1/fulltext

肺炎疑いの急性咳嗽外来成人患者において、以下の臨床徴候・所見で肺炎が疑われる
咳嗽、呼吸困難、胸膜痛、発汗/発熱/震せん、疼痛(aches, pains)、38度以上発熱、多呼吸、新規・限局的胸部診察所見

肺炎疑う場合、X診断正確性改善のため胸部レントゲン撮影すべき


CRP測定は、肺炎の診断・除外の念押しするが、procalcitonin測定では付加的ベネフィット無し


急性咳嗽・肺炎疑い外来成人患者では、ルーチンの微生物検査必要なし

急性咳嗽外来成人では、画像診断できず画像診断できない場合、empiricな抗生剤使用は地域・グローバルなガイドラインに従い使用示唆。

肺炎の臨床的・画像的エビデンス無い場合、抗生剤のルーチン使用はすべきではないと示唆

非抗生剤症状への対症治療を肯定、否定する十分なエビデンス存在しない

急性咳嗽・インフルエンザ疑いでは、(CDC助言に従い)症状発現48時間以内に初期抗ウィルス治療開始を示唆することで抗生剤使用減少、入院減少、アウトカム改善と相関する可能性





SUMMARY OF RECOMMENDATIONS:
1. We suggest for outpatient adults with acute cough due to suspected pneumonia, the following clinical symptoms and signs are suggestive of pneumonia (cough, dyspnea, pleural pain, sweating/fevers/shivers, aches and pains, temperature 38°C or greater, tachypnea and new and localizing chest examination signs). (Ungraded Consensus Based Statement).
Remark: The quality of evidence is low but the absence of runny nose and presence of breathlessness, crackles and/or diminished breath sounds on auscultation, tachycardia, and fever (38°C or greater) is suggestive of pneumonia.

2. For outpatient adults with acute cough due to suspected pneumonia, we suggest measuring C-reactive protein (CRP) because the addition of CRP to features such as fever (38°C or greater), pleural pain, dyspnea and tachypnoea and signs on physical examination of the chest (tachypnea and new and localizing chest examination signs) strengthens both the diagnosis and exclusion of pneumonia. (Grade 2C).
Remark: The quality of evidence is low but a CRP>30mg/L in addition to suggestive symptoms and signs increases the likelihood that the cough may be related to having pneumonia. Acute cough (i.e., < 3 weeks in duration) is less likely to be caused by a pneumonia when the CRP<10mg 10-50mg="" absence="" and="" between="" daily="" dyspnea="" fever.="" in="" of="" or="" p="" the="">
3. For outpatient adults with acute cough due to suspected pneumonia, we suggest not to routinely measure procalcitonin. (Ungraded Consensus Based Statement)

4. For outpatient adults with acute cough and abnormal vital signs secondary to
suspected pneumonia, we suggest ordering a chest x-ray to improve diagnostic
accuracy. (Grade 2C)

5. We suggest for outpatient adults with acute cough and suspected pneumonia, there is no need for routine microbiologic testing. (Ungraded Consensus Based Statement)
Remark: Microbiologic testing should be considered if the results may result in a change of therapy.

6. For outpatient adults with acute cough, we suggest the use of empiric
antibiotics as per local and national guidelines when pneumonia is suspected in
settings where imaging cannot be obtained. (Ungraded Consensus Based Statement)

7. For outpatient adults with acute cough and no clinical or radiographic evidence
of pneumonia (e.g., when vital signs and lung exams are normal,) we suggest
against the routine use of antibiotics. (Ungraded Consensus-Based Statement)

8. For outpatient adults with acute cough and suspected influenza, we suggest
initiating antiviral treatment (as per CDC advice) within 48 hours of symptom onset.
Anti-viral treatment may be associated with decreased antibiotic usage,
hospitalization and improved outcomes. (Ungraded Consensus Based Statement)




括弧がつかない
   ↓




2018年8月25日土曜日

飲酒するほど肺炎にかかる

昨日("愛酒の日”)に 飲酒に健康上良いこと無しを紹介したが
さらに、とどめ


Alcohol and the risk of pneumonia: a systematic review and meta-analysis
Simou E, et al. BMJ Open 2018;8:e022344.
 doi:10.1136/bmjopen-2018-022344
https://bmjopen.bmj.com/content/bmjopen/8/8/e022344.full.pdf

目的 アルコール摂取と市中肺炎(CAP)リスクの関連性程度推定:システマティック・レビュー&メタアナリシス

デザイン Systematic review and meta-analysis.

研究方法 包括的研究:Medline、 Embase、 Web of Science 1985 and 2017
random-effects meta-analysisをpooled effect size推定のため使用、量依存関連性も検討

結果 レビューにて17の文献を引用可能として採用、うち14はpooled可能として検証。
14研究のメタアナリシスにてアルコール飲用もしくは飲用量多いほどCAPリスク83%増加(相対リスク 1.83, 95% CI 1.30 - 2.57)

研究間heterogeneityあり、研究項目要素に一部差異がありそれが関与(共役要素補正・肺炎診断:臨床 vs 死亡)

1日あたりアルコール10−20g摂取増加毎、CAPリスク8%増加するという量依存関連性認める


結論 これら治験はアルコール摂取のCAP(市中肺炎)リスク示唆
故に、政策的にアルコール摂取を減らし市中肺炎発生を減少するべき




マッサンの時代から、アルコール業界はメディア戦略が主戦場
故に、アルコールに都合の悪いことは、新聞でさえ扱わない

で、政治家たちも、サントリーなど製造メーカースポンサーとなっていて、政策上アルコール節制に前向きでない。

最近、芋焼酎産地の大学なんて研究費目当てにアルコール業界に媚びうることしかしてないし・・・





2018年3月30日金曜日

COPD?: 正常下限値判断気道閉塞の臨床的インパクト

日本人スパイロメトリ参照値
LMS法による日本人のスパイロメトリー新基準値
2014年10月
日本呼吸器学会肺生理専門委員会
https://www.jrs.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=72


深く考えなければ若年者COPD診断に正常下限参照値を用い管理すべきってはなしになってしまいそうだが・・・
若年・中年FEV/FVC低下は必ずしも外因性気管支炎・肺気腫を意味するわけでは無いと思う。解釈困難な部分があると思う。
除外診断されてないCOPDとして解釈すれば変なことになる

FEV1/FVC 正常下限未満症例、すなわち、今回の報告での「気流制限過少診断」症例の予後として、「早期死亡、心不全、肺炎」が上げられており、COPDでのプライマリエンドポイント指標としてよく用いられる急性増悪に関しての予後影響は認めてない・・・というところが、固定比判断古典的COPDとは異なる病態とも考えられるから慎重な議論が必要と思う。(製薬会社に媚びをうるお偉いさんたちがミスリードしないことを願うばかり)





Young and middle-aged adults with airflow limitation according to lower limit of normal but not fixed ratio have high morbidity and poor survival: a population-based prospective cohort study
Yunus Çolak,  et al.
European Respiratory Journal 2018 51: 1702681; DOI: 10.1183/13993003.02681-2017
http://erj.ersjournals.com/content/51/3/1702681

気流制限(airflow limitation:AFL)定義上固定比を用いることで高齢者での過剰診断、若年者での過少診断をもたらすリスクが懸念されている。しかし、若年未診断AFLの予後の報告は少ない。仮説として若年AFLの過少診断部分が不良予後と関連するか?


Copenhagen General Population Study 95288名、20−100歳
AFL無し(FEV1/FVC 0.70以上、LLN(正常下限)以上) n=78779, 83%
AFL過少診断(FEV1/FVC 0.7以上、LLN未満) n=1056, 1%
AFL過剰診断(FEV1/FVC 0.7未満、LLN以上) n=3088, 3%
AFL (FEV1/FVC 0.7未満、LLN未満) n=12365, 13%

急性悪化、肺炎、虚血性心疾患、心不全、全原因死亡評価、フォローアップ期間中央値 6.0年間(range : 2日-11年間)

AFL無し群比較
過少診断群では年齢・性別補正ハザード比 肺炎 HR 2.7 (95% CI: 1.7 - 4.5)、 心不全 2.3 ( 1.2 - 4.5)、全原因死亡率 3.1 (95% CI :  2.1- 4.6)

LLNによるAFL判断により若年・中年では、固定比判断と違い、呼吸・心血管合併症、早期死亡増加を示す



2017年10月26日木曜日

サウナ浴:肺炎リスク減少 ・・・ というのだが

このコホートだけで、「サウナに肺炎予防効果」と 断定的に騒がれたら困る

入浴施設とレジオネラ感染のニュース途絶えることないし・・・


Frequent sauna bathing may reduce the risk of pneumonia in middle-aged Caucasian men: The KIHD prospective cohort study
Setor K. Kunutsor et al.
Respiratory Medicine | October 25, 2017 
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.rmed.2017.10.018

目的:サウナ入浴で多数の健康ベネフィットをもたらすかもしれないかもと示唆するエビデンス現れている。サウナ入浴頻回で急性慢性疾患リスク減少と関連することも示されている。サウナ入浴は呼吸器疾患でもリスク減少する可能性あるも、エビデンス不明。故にサウナ入浴の回数と肺炎リスクとの関連性を検討

研究方法: ベースラインでのサウナ入浴習慣を42-61歳の2,210名の男性の前向きコホートにおいてアンケート施行

結果: フォローアップ中央値25.6年間、肺炎 375病院診断の記録。
年齢補正解析にて、肺炎・ハザード比 95% 信頼区間(CIs);週1回以下比較
週2-3回 0.67 (0.53-0.83)
週4回以上 0.53 (0.34-0.84)

いくつかのmajor risk要素をさらに補正した場合のHRsは
0.69 (0.55 to 0.86)
0.56 (0.35- 0.88)

総エネルギー摂取、社会経済状態、身体活動性、CRP補正追加後
0.72 (0.57 to 0.90)
0.63 (0.39 to 1.00)




結論: (あくまで)白人中年男性集団において、頻回のサウナ入浴は肺炎リスク減少と相関




補正かなりされてるが、reverse causation否定できるのだろうか?
どちらかというと、サウナ嫌いなので・・・ あんなところに出入りするほど元気なら全般的健康度高いだろうに・・・。サウナというとレジオネラ感染リスクありそうだし・・・

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...