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2022年1月24日月曜日

糖尿病治療薬DPP4阻害剤は持続性ACE阻害剤投与中カテコラミン増加の可能性



DPP4 (Dipeptidyl Peptidase-4) Inhibition Increases Catecholamines Without Increasing Blood Pressure During Sustained ACE (Angiotensin-Converting Enzyme) Inhibitor Treatment

Jessica R. Wilson, et al.

Hypertension. 2022;0:HYPERTENSIONAHA.121.18348

Originally published20 Jan 2022

https://doi.org/10.1161/HYPERTENSIONAHA.121.18348

https://www.ahajournals.org/doi/abs/10.1161/HYPERTENSIONAHA.121.18348

Abstract

【背景】DPP4(ジペプチジルペプチダーゼ-4)阻害剤は、経口糖尿病治療薬の一種であるが、標的外心血管系に作用する可能性がある。以前、DPP4阻害が急性ACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害の血圧低下作用を減弱させ、ノルエピネフリンを増加させることを示した。ここでは、無作為化二重盲検クロスオーバー試験において、持続的ACE阻害時のDPP4の効果を、ARB(アンジオテンシン受容体拮抗薬)またはカルシウム拮抗薬 (neutral comparator) による治療時と比較して検討した。

【方法】2型糖尿病と高血圧を有する成人106名を登録し,100名が介入を受けた。被験者は、合計15週間、ramipril、valsartan、amlodipineの3つの血圧群のいずれかに無作為に割り付けられ、プラセボ+プラセボ、sitagliptin+プラセボ、sitagliptin+アプレピタンの3つの1週間クロスオーバー療法を4週間の洗浄期間をおいてランダムな順序で受けた。

【結果】DPP4阻害はramipril投与中にノルエピネフリンを増加させるが、血圧は上昇させないことがわかった。AprepitantすなわちNK1 (substance P) receptor blockerは、ramiprilまたはバルサルタンによるレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系遮断時に、起立心拍数を低下させた。

【結論】ACE阻害とDPP4阻害を同時に行った場合、カテコールアミンが増加し、心不全の素因を持つ患者の心血管合併症の一因となる可能性が示唆された。


2018年9月26日水曜日

DPP-4阻害剤比較



The efficacy and safety of dipeptidyl peptidase-4 inhibitors for type 2 diabetes: a Bayesian network meta-analysis of 58 randomized controlled trials
Acta Diabetologica pp 1–24 
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00592-018-1222-z

58登録研究(31,356名)、14治療群

間接比較では、アログリプチン(ネシーナ)を除き、全てのDPP4-I ( vs プラシーボ)にてHbA1c減少

ビルダグリプチン(エクア) 50mgx2(BID)で最も高い蓋然性
リナグリプチン(トラゼンタ)5 x1(QD)で、全てのDPP4-I ( vs プラシーボ)の中で一番、空腹時血糖低下


相互比較では、シタグリプチン100QD、ビルダグリプチン(エクア) 50mgBID比較でアログリプチン(ネシーナ)25QDがより効果的
リナグリプチン(トラゼンタ)5 x1(QD)がBMI減少としては最もインパクトある減少効果

薬剤相互およびプラシーボ比較で、低血糖、上気道感染を除き、副事象、BMIに統計学的有意所見無し


ネシーナは間接的比較ではHbA1c減少効果劣るが、薬剤間比較だと高評価


2018年5月11日金曜日

DPP-4阻害剤:高齢者糖尿病低血糖リスクのセーフガードとしての役割

MACE臨床的アウトカムにおいては劣性のDPP-4阻害剤だが、メトホルミンとの併用で、低血糖リスク軽減効果、原理的にもRCT上も確認され、安全性担保された形

高齢者2型糖尿病において、メトホルミン治療2型糖尿病患者では、3.5 mmol/L (63.2 mg/dL)低血糖でのグルカゴン値低下するが、DPP-4阻害剤投与下では 3.1 mmol/L(56 mg/dL)での低血糖へのグルカゴン反応は維持される
故に、DPP-4阻害剤は、低血糖リスク減少し、セーフガードとしての役割を果たす



単施設二重盲検ランダム化プラシーボ対照交叉研究 (28名、メトホルミン治療、17名男性、11名女性、平均年齢 74歳 レンジ 65-86歳、平均HbA1c 6.9%、シタグリプチン 100mg/日を4週間add-onとしてプラシーボと比較、wash-out後、交差試験

朝食後、昼食後、2時間後高インスリン血症性低血糖clamp (target 3.5 mmol/L)でのグルカゴン値はプラシーボ後よりシタグリプチン投与群で低い
しかし、3.1 mmol/L時点での低血糖へのグルカゴン反応は両群間に有意差を認めない
同様、非アドレナリン、アドレナリン、コルチゾールの反応はシタグリプチン投与時でプラシーボ投与時より低値
膵polypeptideの反応は両群で差を認めず


Effects on the glucagon response to hypoglycaemia during DPP‐4 inhibition in elderly subjects with type 2 diabetes: A randomized, placebo‐controlled study
Johan Farngren et al.
Diabetes Obes Metab. 2018;1– 10.
First published: 12 April 2018 https://doi.org/10.1111/dom.13316




日本でのDPP-4阻害剤のマーケット、諸外国から見たら異常だが、高齢化と安全性を考えれば、日本人臨床家のセンス 捨てがたいものがある (専門医ほど馬鹿という話もあるが・・・)

2018年4月18日水曜日

SGLT-2阻害剤、GLP-1アゴニスト、DPP-4阻害剤の臨床的有効性比較:DPP-4阻害剤の効果疑問

SGLT-2阻害剤、GLP-1アゴニスト、DPP-4阻害剤の臨床的有効性比較

ネットワーク・メタアナリシスを用いた比較


DPP-4阻害剤は、他の2種の抗糖尿病薬剤や対照薬剤に比べて、死亡率低下有効性認められず、有益性に疑問が残る
GLP-1アゴニストは他2剤に比べ安全性懸念が残る


キーポイント:Meaning Inpatientswithtype2diabetes,theuseofSGLT-2 inhibitors or GLP-1 agonists was associated with better mortality outcomes than DPP-4 inhibitors.




Association Between Use of Sodium-Glucose Cotransporter 2 Inhibitors, Glucagon-like Peptide 1 Agonists, and Dipeptidyl Peptidase 4 Inhibitors With All-Cause Mortality in Patients With Type 2 Diabetes
A Systematic Review and Meta-analysis
Sean L. Zheng,  et al.
JAMA. 2018;319(15):1580-1591. doi:10.1001/jama.2018.3024

236トライアル、 176,310名被検者


対照群との全原因死亡率低下有意相関あり

  • SGLT-2 阻害剤 (絶対的 リスク差 [RD], −1.0%; ハザード比 [HR], 0.80 [95% 信頼区間 {CrI}, 0.71 to 0.89]) 
  • GLP-1 アゴニスト (絶対的 RD, −0.6%; HR, 0.88 [95% CrI, 0.81 to 0.94]) 


DPP-4阻害剤との死亡率低下有意相関あり

  • SGLT-2 阻害剤 (絶対的 RD, −0.9%; HR, 0.78 [95% CrI, 0.68 to 0.90]) 
  • GLP-1 アゴニスト (絶対的 RD, −0.5%; HR, 0.86 [95% CrI, 0.77 to 0.96])


対照群との全原因死亡率有意相関みとめず

  • DPP-4 阻害剤 (絶対的 RD, 0.1%; HR, 1.02 [95% CrI, 0.94 to 1.11])


対照群との心血管死亡率低下有意相関

  • SGLT-2 阻害剤 (絶対的 RD, −0.8%; HR, 0.79 [95% CrI, 0.69 to 0.91]) 
  •  GLP-1 アゴニスト (絶対的 RD, −0.5%; HR, 0.85 [95% CrI, 0.77 to 0.94])


SGLT-2 阻害剤 は、対照群と比較して、心不全 (絶対的 RD, −1.1%; HR, 0.62 [95% CrI, 0.54 to 0.72]) 、心筋梗塞(絶対的 RD, −0.6%; HR, 0.86 [95% CrI, 0.77 to 0.97])イベント発生率低下


GLP-1 アゴニスト は、トライアル中断につながる副作用リスクが、以下薬剤より高い

  • SGLT-2 阻害剤 (絶対的 RD, 5.8%; HR, 1.80 [95% CrI, 1.44 to 2.25])
  • DPP-4 阻害剤 (絶対的 RD, 3.1%; HR, 1.93 [95% CrI, 1.59 to 2.35])








メトホルミンベースのトライアルが多いので注意必要


HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...