自治医科大学からの報告
エンパグリフロジンを既存降圧治療に追加することで、24時間・家庭血圧を含む血圧値広範に有意減少
心血管疾患アウトカム効果が推定されるほど臨床的に明らかな減少効果であろう・・・と
遺伝的に塩感受性高く塩分摂取量の多い日本人のみの被検者
EMPA-REG OUTCOMEトライアルのアジア人被検者でも全体と同等かそれ以上のベネフィット認められ、今回これに一致した結果。
一般に夜間高血圧は塩感受性の臨床的phenotypeで、SGLT2阻害剤の降圧効果現れやすいと考えられた
SGLT-2阻害剤は、ブドウ糖尿排泄促進による経口血糖降下薬で、降圧効果・減量作用も認める。EMPA-REG OUTCOME trialでは2型糖尿病(T2DM)と心血管疾患高リスク対象においてエンパグリフロジンは対プラシーボ比較において、心血管・全死亡率、心不全関連入院、糖尿病性腎症発症抑制効果を示した。診察室血圧は減少したが、24時間血圧(夜間、早朝期を含め)への影響は不明であった。特に夜間高血圧、non-dipper パターンは、高血圧患者だけでなく一般住民でも、非虚血性心不全を含めた心血管疾患予測要素である。
2型糖尿病・夜間高血圧コントロール不良患者対象に、持続血圧測定(ABPM)を用い、既存降圧治療へのエンパグリフロジン追加効果
The SGLT2 inhibitor and Angiotensin receptor blocker (ARB) Combination theRapy in pAtients with diabetes and uncontrolled nocturnal hypertension (SACRA) study
SGLT2阻害剤はT2DM及び高血圧患者で一定の重要なベネフィット認め、24時間血圧を特定の患者群で
24-Hour Blood Pressure-Lowering Effect of an SGLT-2 Inhibitor in Patients with Diabetes and Uncontrolled Nocturnal Hypertension: Results from the Randomized, Placebo-Controlled SACRA Study
Kazuomi Kario , et al.
29 Nov 2018
Circulation.10.1161/CIRCULATIONAHA.118.037076
open access: https://www.ahajournals.org/doi/pdf/10.1161/CIRCULATIONAHA.118.037076
20歳以上、T2DM HbA1c 6%以上10%未満、座位診察室血圧 収縮期130-159 mmHg/ 拡張期 80-99 mmHg、ランダム化5日前夜間血圧 午前2時、3時、4時 収縮期血圧 115 mmHg以上を夜間高血圧[HBPM]; HEM-7080-IC; Omron Healthcare Co., Ltd., Kyoto, Japan)
コントロール良好な非肥満高齢患者 132名;平均年齢 70歳、 BMI 26)
エンパグリフロジンでは有意にベースライン比較夜間収縮期血圧低下するもプラシーボ低下なし ; (–6.3 mmHg; p=0.004);ベースラインからの差の群間差 –4.3 mmHg (p=0.159)
昼間、24時間、朝家庭内、診察収縮期血圧は12週時点で、エンパグリフロジンでは有意にプラシーボに比べ低下 (各々 –9.5, –7.7, –7.5 and –8.6 mmHg; all p<0.002)
体重、糖化Hb減少の群間差は有意だが、小さい (–1.3 kg and –0.33%; both p<0 .001="" p="">
4週時点でNT-pro-BNP値は、エンパグリフロジン群で有意に減少 (– 12.1%; p=0.013); ANP値も4週目、12週目で減少 (–8.2% [p=0.008] 、–9.7% [p=0.019])
研究期間中の降圧剤の変更は群間に有意な差を認めず0>
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