2014年2月14日金曜日

腎動脈デナーベーション: Symplicity HTN-1 長期成績良好 vs HTN-3エンドポイント未到達結果

この相反する報告をいかに解釈すべきか?


日本不整脈学会 腎動脈デナベーション治療に関する米報告への見解を発表
http://www.qlifepro.com/news/20140124/presented-to-a-us-report-on-japan-society-of-cardiac-arrhythmias-and-renal-arterial-treat-views.html
Medtronic社は、治療抵抗性高血圧に対する腎動脈デナベーション治療の有効性および安全性の確認を目的とし、米国における臨床試験、Symplicity HTN-3試験を実施していた。・・・・ 事前に設定された十分な降圧効果が得られたことも確認できない・・・一次エンドポイント到達せず。

こちらは、Symplicity HTN-1の長期効果の報告


Percutaneous renal denervation in patients with treatment-resistant hypertension: final 3-year report of the Symplicity HTN-1 study
Henry Krum, et. al.
The Lancet, Volume 383, Issue 9917, Pages 622 - 629, 15 February 2014


オープンラベル、登録 153名、36ヶ月フォローアップ111名
3剤以上で血圧コントロール困難(160 mmHg未満困難)症例

36ヶ月88名完遂。ベースライン平均年齢57(SD 11)歳、女性 37(42%)、2型糖尿病 25(28%)、eGFR 85(SD 19) ml/min/1.73m2、平均血圧 175/98(SD 16/14) mmHg

36ヶ月時点で収縮期血圧 -32.0、 95% CI, - 35.7 〜 - 28.2 、拡張期血圧 - 14.4 、 - 16.9 〜 -11.9 mmHg

 収縮期血圧減少 -10 mmHg以上低下が1ヶ月後69%、 6ヶ月後 81%、 12ヶ月後 85%、 24ヶ月後 83%、 36ヶ月後 93%に見られた。


ステント必要な新規腎動脈狭窄1例、RDNと無関連死亡3例





腎デナーベーション:renal radiofrequency ablation
システマティックレビュー:抵抗性高血圧治療:腎交感神経不活化治療:2013/05/01

5つの感染症既往と、認知機能・記憶能力に関連性有り

横断研究で、原因結果関連性に関する踏み込みがない、喫煙要素などの寄与要素考察されている。だから、解釈には注意が必要だ。


NOMASコホート1625名の被験者の血清学検査(C. pneumoniae、H. pylori、 CMV、HSV1・2)によるIB(Infectious Burden)指数と、認知機能評価 (MMSE、TICS-m、(modified Telephone Interview for Cognitive Status ))の関連性

Infectious burden and cognitive function: the Northern Manhattan Study.
Neurology. 2013 Mar 26;80(13):1209-15. 

粗データ比較、高IB指数は、認知機能悪化と相関(IB SD毎変化にて、 MMSE -0.77であり、TICS-m初回測定からの変化は -1.89), P< 0.0001

これらの影響は、リスク要素補正後減衰、MMSE変化 -0.17 , p = 0.06 、TICS-m 0.68 , p  < 0.0001

 IBは、MMSE 24以下にて関連(24未満比較、 補正オッズ比 1.26/ IB SD あたり)

IBは、期間毎認知機能減衰と相関せず、 同様結果は、IBをウィルス血清学検査のみに限定しても同様。

上記観察期間短すぎたということで、追加報告

"Infectious burden and cognitive performance: the Northern Manhattan Study"
Wright CB, et al

ISC 2014; Abstract 107.


平均年齢71歳、588名、卒中既往無し、住民ベースコホート、5年間フォローアップ287名

5年経過時、ベースライン・パフォーマンス・住民統計的・血管リスク卯要素補正後、記憶低下と相関(p < 0.07)





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