2015年2月19日木曜日

"traumatic tap" と "くも膜下出血" を鑑別する方法

脳脊髄液中のキサントクロミー所見なく、赤血球数 2000/μL(= 2000 ×10 -6)未満なら、動脈瘤性くも膜下出血否定


Differentiation between traumatic tap and aneurysmal subarachnoid hemorrhage: prospective cohort study
Jeffrey J Perry, et. al.
BMJ 2015; 350 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.h568 (Published 18 February 2015)


介入必要な状況となったり、死亡を含む、動脈瘤性くも膜下出血を主要アウトカムとする

1739 名の患者を登録、 脳脊髄液異常 641(36.9%)。
最終管 赤血球 106 超 and/or  xanthochromia 1管以上
動脈瘤性くも膜下出血は15(0.9%)

赤血球 2000×106/L より少ない場合 + xanthochromia所見なし なら、感度100% (95% 信頼区間 74.7% to 100%) 、特異度 91.2% (88.6% to 93.3%)


単位間違えてる可能性あるので各自判断を・・・

アルツハイマー病:毒性Aβオリゴマー触媒サイクル阻害可能?

Treatments to stop Alzheimer's step closer as scientists discover key inhibitor molecule
http://www.medicalnewstoday.com/articles/289577.php


アミロイド原線維のスレッドにくっつくBrichosと呼ばれるシャペロンが、毒性連鎖反応を抑制するという、認知症治療に結びつくかもしれない発見・・・と解説

A molecular chaperone breaks the catalytic cycle that generates toxic Aβ oligomers
Samuel I A Cohen, et. al.
Nature Structural & Molecular Biology (2015) doi:10.1038/nsmb.2971


アルツハイマー病に関してamyloid-β peptide (​Aβ42)の凝集が病態に関与していることがあきらか。
一度、​Aβ42 fibrilが形成されると、その表面が神経毒性オリゴーマー形成性カタライズされる。分子シャペロン、ヒトBrichosドメインがこのカタライズサイクルと抑制し、ヒトAβ42 毒性を制限する。
Brichos が、fibril表面結合阻害し、毒性オリゴマー中間産物の形成を最小化する経路に向かう。
筆者らは、細胞毒性・電気生理実験にて、生存マウス脳組織で生じていることを確認。
蛋白misfoldingや凝集の毒性に関与する複雑な反応経路内で、分子シャペロンが、蛋白ホメオスターシス維持に、クリティカルな顕微鏡的ステップを選択的に抑制すること役立っていることがわかった。


ARDS : ΔP=一回換気量/呼吸系コンプライアンス : 予後指標

吸気終末(プラトー)圧減少、一回換気量減少、PEEP増加努力にて、ARDSの予後改善の可能性あり。しかし、相対的に、どの要素が重要かは不明?

機能的肺容積で除したもの。他の指標である一回換気量やPEEPより生存率との相関関係が高いことを示した。

人工呼吸による肺障害を最小化するため、肺サイズに応じた一回換気量標準化するよう、予測体重に対する一回換気量をスケール化する。しかし、ARDS患者では、換気可能な肺容積縮小する。そのため、呼吸器コンプライアンス:respiratory-system compliance (CRS)が指標となる。ゆえに、VT/CRS標準化が予後要素となると予測、driving pressure (ΔP=VT/CRS)を提唱。
これは、自発呼吸努力のない場合、プラトー圧 − PEEP として、ルーチンに計算できる



Driving Pressure and Survival in the Acute Respiratory Distress Syndrome
Marcelo B.P. et. al.
N Engl J Med 2015; 372:747-755February 19, 2015DOI: 10.1056/NEJMsa1410639
ΔPがもっとも生存率相関

1−SD増加ごと、死亡率相対リスク1.41 95%信頼区間 1.31〜1.51増加
これは、防御的プラトー圧、一回換気量を受けてる患者でも同様。








ハイフロー療法についてのナラティブ・レビュー

ハイフロー療法についてのナラティブ・レビュー

e.g. ) http://www.ishiguro-medical.jp/products/product02/high-flow-therapy-system.html




High-flow nasal cannula oxygen in adult patients: a narrative review
Am J Med Sci. 2015 Feb;349(2):179-85. doi: 10.1097/MAJ.0000000000000345.


High-flow nasal cannula oxygen (HFNC) は、重症呼吸器疾患成人に用いられてきている比較的新しい治療的イノベーションである。加湿酸素を短い鼻プロングを通し、従来の鼻カニューラシステムより高流量で与えるものである。
メリットとしては、患者のフローデマンドにマッチし、解剖的死腔を減少し、上気道陽圧を与える。
成人対象のHFNC使用ランダム化トライアル、非ランダム化前向き研究、対照研究
参照くらいテリア合致15研究解析、5つのランダム化対照、943名、術後、がん、肺炎といったコモンな病態で、通常のフェースマスク・鼻カニューラ比較で少なくとも同等以上の優位性。副作用は、epistaxis、鼻不快、乾燥症状。
予期せぬ副作用は認めず
現在の研究では低酸素呼吸不全成人の酸素化改善が示され、特定の場合、従来の酸素投与法に比べ優越性示唆。陽圧換気補助回避の可能性もある
非侵襲的人工換気との比較研究が今後必要。



High-flow nasal cannula therapy in do-not-intubate patients with hypoxemic respiratory distress.
Respir Care. 2013 Apr;58(4):597-600. doi: 10.4187/respcare.01887.





非侵襲的人工換気の方が優れてる?・・・低酸素状態気管支鏡検査
High-flow nasal cannula oxygen versus non-invasive ventilation in patients with acute hypoxaemic respiratory failure undergoing flexible bronchoscopy - a prospective randomised trial
Marcel Simon
Critical Care 2014, 18:712 doi:10.1186/s13054-014-0712-9



加湿型ハイフローの検討は?

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note