2015年7月7日火曜日

COPD患者は、寒いとき、曇天・雨天、ウィークエンドは動きたがらない

気候・大気汚染のCOPD患者の身体活動性への影響


COPD患者を動かすには、気温22.5度前後が ベストなようだ・・・


Influence of weather and atmospheric pollution on physical activity in patients with COPD
Ayedh D. Alahmari et. al.
Respiratory Research 2015, 16:71  doi:10.1186/s12931-015-0229-z
http://www.respiratory-research.com/content/16/1/71


序文
気候と大気汚染の身体活動性への影響について情報集積は無く、身体活動性を活発化させるときに影響があるのではないか?

研究方法日々の日記カードにおける73名の安定COPD患者記録
呼吸器症状悪化、PEF、自宅外時間、1日歩数
歩数計を16千478日記録、患者あたり平均267日間(29-658日間)
PM10とオゾン(O3)の日々データを Bloomsbury Square, Central London from the Air Quality Information Archive databasesで獲得
日々の天候データを London Heathrow from the British Atmospheric Data Archiveから入手


研究結果
22.5度未満のより寒冷では、摂氏1度下がる毎、1日43.3歩  (95 % CI 2.14 to 84.4; p = 0.039) 減少。



晴れた日より雨の日にActivity低下  (p = 0.002)
曇天は晴天よりActivity低下  (p  <   0.001)

1日歩数は、土曜より日曜で 434歩減少 (p <  0.001) 、 金曜より土曜が  353 歩減少 (p < 0.001)

これらの影響考慮後、O3濃度は活動性を週全体で活動性低下 (-8 歩/ug/m3; p = 0.005)し、ウィークエンドでも低下  (-7.8 歩/ug/m3; p = 0.032).

 一方、PM10は、州全体としては活動性減少させる (p = 0.018) が、ウィークエンドでは影響ない



結論
COPD患者の活動性低下は、寒気、湿潤・曇天で影響大きく、週末に影響あり
この研究は、高濃度大気汚染と独立した影響。

クロストリジウム・ジフィシル最重症感染:VCM経口・メトロニダゾール注射併用

クロストリジウム・ジフィシル重症感染患者のベスト管理は、単剤より併用が望ましいかもしれない

後顧的研究のため今後の検討が必要だが・・・


The Addition of Intravenous Metronidazole to Oral Vancomycin is Associated With Improved Mortality in Critically Ill Patients With Clostridium difficile Infection
Clin Infect Dis. (2015)doi: 10.1093/cid/civ409
First published online: May 29, 2015

単一施設後顧的観察比較研究・クライテリア(アルブミン 2.5g/dL未満、 心拍 90超、平均動脈圧 60mm水銀柱未満、白血球数1万5千/μL、 年齢60歳超、sCr 正常上限1.5倍異常、体温100.4華氏以上)の3つ以上合致
バンコマイシン投与開始48時間以内 IV メトロニダゾール併用開始
18歳未満あるいは関連しない消化器疾患は除外

プライマリアウトカムは、院内死亡率
患者はAPACHIIスコアでマッチ化


結果: 88名を登録し、44名を各群に割り振り。
患者特性は併用群でや腎疾患やや多い
死亡率は、単剤群 36.4% vs  併用群 15.9%  (P = .03)


臨床上成功、入院期間、ICU滞在期間のセカンダリアウトカムは群間同等



結論: このデータでは、経口バンコマイシンとメトロニダゾール注射使用がCDI患者重症患者使用を支持する結果。しかし、前向きランダム化研究が必要。





サンフォード熱病だと・・・

より重症:
VCM 125mg経口1日4回・10~14日
Fidaxomicin 200mg経口1日2回・10日 
重症で中毒性巨大結腸を伴う場合:
結腸切除が唯一の治療手段となることがある.
他の治療法:ループ式回腸造設+VCMによる順行性浣腸+MNZ静注(Ann Surg 254: 423, 2011)
重症で生命の危険のある患者でのFidaxomicinの有効性についてはデータがない. 
手術後,重症:
MNZ 500mg静注6時間ごと+VCM 500mg6時間ごと経口またはNGチューブ(または経鼻-小腸チューブ)で注入±(禁忌でない場合)VCM 500mgを100mLの生食水に加え,6時間ごとに停留浣腸(Clin Infect Dis 46(Suppl 1): S32, 2008)または逆行性盲腸カテーテルで注入.

メトホルミン以外を第一選択薬にすると・・・次の強化薬剤追加確率が少なくなる

JAMA Internal Medicine誌掲載の報告だが、日本の糖尿病ガイドラインの状況と反する内容である。


日本の糖尿病ガイドラインでは第一選択薬を作らなかった。欧米のガイドラインもこの方向性を追随している」と
メーカー後援の講演会で私が良く批判している糖尿病診療のおえらいさんが述べていた

・・・何、いってんだか!


こういう輩を学会のトップに据え続けてる、日本の医療医学界

大学教授様たちの臨床診療ってのは実はかなり偏った患者様たちを診療しているわけで昔の教授様たちと違い、「聴診や理学所見だけで手術判断」することもなく、論文作成と学会内外の政治活動で金を以下に引き出すかがその手腕の評価となる。
まぁかれらが、エキスパート・オピニオンという隠れ蓑を使い、自分勝手な論理でガイドラインを偏らせる・・・代謝疾患の学会に多いこの偏り



高価な薬剤使用を煽動し、日本の医療費浪費にミスリードし、そのあげく、製薬メーカーから直接間接の便宜をもらってる連中が存在する。


Initial Choice of Oral Glucose-Lowering Medication for Diabetes Mellitus: A Patient-Centered Comparative Effectiveness Study
Seth A. Berkowitz, et. al.
JAMA Intern Med. 2014;174(12):1955-1962.

【序文】経口血糖降下薬には使用承認された多くのクラスが存在するが、糖尿病治療に対して第一選択として、比較対照エビデンスは乏しかった

【目的】第一選択経口血糖薬剤クラスの、その後の治療強化への影響、短期副作用臨床イベントへの影響を検討


【デザイン】 後顧的研究、Aetna (a large national health insurer)完全被保険メンバー患者、経口血糖降下剤 2009年7月1日〜2013年6月30日まで処方対象
同じクラスの医薬品の2回目処方をフィルした経口血糖降下剤の新規処方患者で、初回処方最終日数90日内WHO定義量以上の処方患者。経口血糖降下薬暫定処方除外

【暴露】メトホルミン、SU剤、チアゾリジンジオン、DPP4阻害剤

【主要アウトカムと測定】 二次経口血糖降下薬もしくはインスリン追加までの時間、各コンポーネント午後、低血糖、他の糖尿病関連ED受診、心血管イベントまでの時間

【結果】登録クライテリア一致総数 15516名の患者、うち 8964名、57.8%がメトホルミンにて治療開始
非補正解析にてメトホルミン外の医薬品使用は、経口血糖降下剤単独、インスリン単独、二次薬剤もしくはインスリン使用追加リスク増加と関連 (P < .001 for all)

propensity score と multivariable-adjusted Cox proportional hazards modelsにおいて、SU剤、チアゾリジンジオン、DPP4阻害剤はそれぞれ強化治療増加リスク (ハザード比 [HR]、 1.68; 95% CI, 1.57-1.79、1.61; 95% CI, 1.43-1.80、1.62; 95% CI, 1.47-1.79) 

メトホルミン代替使用は、低血糖、ED受診、心血管イベント減少と相関せず

【結論・新知見】 57.8%のみがメトホルミン治療開始し、ほぼ全てがガイドラインを遵守しているわけではない。メトホルミンで治療開始することは、次の強化治療を必要とすることが少なく、他薬剤開始と比べ、低血糖や他の副作用臨床イベント率の差もない。
QOLや医薬品コストでも有意な影響有り


noteへ実験的移行

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