2015年7月24日金曜日

発作性心房細動ADVICE trial :アデノシン・ガイド肺静脈同定焼灼術




Adenosine-guided pulmonary vein isolation for the treatment of paroxysmal atrial fibrillation: an international, multicentre, randomised superiority trial
Laurent Macle, et. al. for the ADVICE trial investigators
The Lancet
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(15)60026-5/abstract


直近6ヶ月以内有症状心房細動エピソード3回以上18歳超を対象

Adenosine-guided PVI焼灼術


薬物療法より焼灼術が優れてはいるが、再発50%にのぼり、再発の殆どは,PVのreconnection。アデノシンはreconnectionのリスクとなるPVを検知するもの


unmaskの残存、すなわち、 「dormant」 conductionは、認識されてない伝導路は、284/534(69.4%)。

付加的adenosine-guided ablationによる有症状心房頻拍無しは102/147(69.4%)で、ablation無しは58/137  (42.3%) 絶対的リスク減少比 27.1% (95% CI 15.9–38.2; p < 0.0001) 、ハザード比  0.44 (95% CI 0.31–0.64; p < 0.0001)

dormant PV伝導路無し115名の患者のうち、有症状心房頻拍無しのままなのは64例(55.7%) (vs ablation追加せずのdormant conduction比較で有意差あり、P = 0.0191)

重篤な副事象発生率は、両群同等。

レジストリーに含まれる患者1名でablation関連広汎卒中死が見られた。

ヒト抗アミロイドβモノクローナル抗体第3相治験後軽症例に継続し進行緩徐化証明したと・・・イーライリリー社

イーライリリー社のsolanezumab drugで認知症速度1/3ゆるやかに・・・という報告がニュースとなっている


同社の FBP18-PETスキャンによる評価も 同じannual Alzheimer's Association International Conferenceで報告されている

New Study Shows Florbetapir F 18 Injection Scans Led to Change in Diagnosis and Management of Patients Being Evaluated for Cognitive Decline
Study Results Presented at the Alzheimer's Association International Conference® 2015
https://investor.lilly.com/releasedetail.cfm?ReleaseID=923296

軽症アルツハイマー病患者への18ヶ月臨床治験、2012年失敗下に終了(アルツハイマー型認知症:ヒト抗アミロイドβモノクローナル抗体第3相治験:プライマリアウトカム到達しなかったが・・・ http://kaigyoi.blogspot.jp/2014/01/3.html)。しかし、1000名ほどさらに2年間投与し、病状進行緩徐化有意性しめされた。


Data Using New Delayed-Start Methodology Suggested Benefit of Early Treatment with Solanezumab in Patients with Mild Alzheimer's Disease Results Presented at the Alzheimer's Association International Conference® 2015
https://investor.lilly.com/releasedetail.cfm?ReleaseID=923179



1 Liu-Seifert H, Siemers E, Holdrige K, Andersen S, et al. Delayed-Start of up to 3.5 Years in the Phase 3 Solanezumab Expedition Program in Mild Alzheimer's Disease. Presented at Alzheimer's Association International Conference (AAIC) 2015, July 18-23, 2015.

2 Doody, R., Thomas, R.G., Farlow, M., Iwatsubo, T., et al. (2014). Phase 3 Trials of Solanezumab for Mild-to-Moderate Alzheimer's Disease. The New England Journal of Medicine, 370, 311-321. doi: 10.1056/NEJMoa1312889

3 Alzheimer's Association. 2015 Alzheimer's Disease Facts and Figures. Alzheimer's & Dementia 2015;11(3)332+.

4 Alzheimer's Disease International and World Health Organization Dementia Statistics. Available at: http://www.alz.co.uk/research/statistics. Accessed May 27, 2015.









solanezumabは、蛋白変性、アミロイドをターゲットにした薬剤で、アリセプトのような死にゆく神経細胞の機能改善だけを目的とする薬剤と根本的に違う・・・ということで期待は大








終末期を迎えるがん患者さんに緩和的がん化学療法は是と言えるか?

がん患者でがん化学療法使用をやめるというのは胸を締め付けられるような決断。終末期を迎えるがん患者さんに緩和的がん化学療法は是と言えるか?その疑問に答える研究。




2002年から2008年登録の終末期癌患者の多施設・長軸コホートがん化学療法使用と患者パフォーマンス状態の機能評価:QOL near death (QOD) 研究で、パフォーマンスが保たれている状況においても、終末期をむかえる患者さんたちに、がん化学療法使用はQOLを悪化させる。そして、パフォーマンスが悪い状況の方々でも、改善させないという事実。



Chemotherapy Use, Performance Status, and Quality of Life at the End of Life
Holly G. Prigerson, et. al.
JAMA Oncol. Published online July 23, 2015.


がん化学療法使用は、臨床的状況補正・患者パフォーマンス補正後、患者生存率と相関せず



ベースラインのパフォーマンス状況良好な状況、ECOGスコア 1において、がん化学療法使用は、QOD悪化と相関  (オッズ比  [OR], 0.35; 95% CI, 0.17-0.75; P = .01)

 ベースラインのがん化学療法使用は、中等度のパフォーマンス状態、ECOGスコア 2では、QODと相関せず (OR, 1.06; 95% CI, 0.51-2.21; P = .87)、より悪いパフォーマンス状態でも同様 (OR, 1.34; 95% CI, 0.46-3.89; P = .59)


アクトス:膀胱癌との関連性は除外できず、前立腺癌・膵癌との関連可能性あり

メーカー側の視点になれば、いくら売れた医薬品でも、特許切れ後はお荷物となる
巨額慰謝料請求事案を持つものであればなおさら


今更感があるが、アクトスに関する癌、特に膀胱がんに関するリスクに関する報告

1997−2002年開始、40歳以上19万3099名、2012年12月までの膀胱癌cohort
症例464名、付加寄与要素調査マッチ化対照464名



Pioglitazone Use and Risk of Bladder Cancer and Other Common Cancers in Persons With Diabetes
James D. Lewis, et. al.


膀胱癌の粗発生率 ピオグリタゾン使用者と非使用者は、それぞれ、10万人年あたり  89.8 、 75.9

ピオグリタゾン使用と膀胱癌との関連性認めず  (補正ハザード比 [HR], 1.06; 95% CI, 0.89-1.26)


症例対照でも同様の結果  (ピオグリタゾン使用: 症例 19.6% vs 対照17.5%  ; 補正オッズ比, 1.18; 95% CI, 0.78-1.80)


補正解析にて、10の癌について8つ癌で相関を認めない;ピオグリタゾン使用は前立腺癌のリスク増加と関連 (HR, 1.13; 95% CI, 1.02-1.26) and pancreatic cancer (HR, 1.41; 95% CI, 1.16-1.71). 


前立腺癌と膵癌の粗発生頻度は、ピオグリタゾン使用と無使用で、 453.3 vs 449.3 及び81.1 vs 48.4 per 100 000 人年


どの癌でも、開始時期、期間、投与量に置いてあきらかなパターン認めず



事実上の世界的第一選択薬であるメトホルミンを差し置いて、こういう薬剤を日本の国家プロジェクトにしようとしたアホな糖尿病指導者たち

「J-DOIT-3」はヘルシンキ宣言違反?2009年 02月 18日


糖尿病学会って、根っから腐ってる

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note